ユキノの雑語りブログ

ただのオタク

心臓アニメとは何なのか

※今回のブログはかなりのネタバレを含みます。未見の方やネタバレが嫌な方は最初の項目を読んだ後は目次より一番下の項目まで飛んでください

はじめに


皆様は『心臓アニメ』と言う物を御存知だろうか?多分この記事を読む方はもう知ってる方も多いかもしれないが知らない方に簡単に説明すると「心臓移植があるアニメ」である。
しかしこの呼び方自体が出来たのは令和に入ってからである。平成にも「Angel Beats!」のように心臓移植アニメはあるのだが、『心臓アニメ』と呼ばれる物はそこからの派生ではないのだ。
久しぶりに更新した記事がこれなのはなんだか変ではあるが、今回はこの『心臓アニメ』を解説していこうと思う。


IDOLY PRIDE


企画発表2019年11月27日 2021年1月~3月放送 全12話

このアニメは幣ブログでも過去に軽く触れているのでそちらも読んでほしいのだがこちらでも解説をする。
yukinokino.hateblo.jp
このアニメはアイドルアニメなのだが同時に『心臓アニメ』という単語を使っている人間を心臓に狂わせ始めたアニメである。その元凶はこのアニメの第9話「もらった勇気を抱きしめて」である。
この回は主人公・川咲さくらが伝説のアイドル・長瀬麻奈の心臓を移植している真実が語られるこのアニメでもかなり重要な回である。そもそもこれより前の話でも2回ほど手術には触れているのだがこの回で本格的に触れられる事になる。・・・・・とここまでは良いのだがこの回はとにかく「心臓」が連呼されたり展開が異常だったりととにかく狂わせてくる回である。
ざっくりと説明すると
・川咲さくらの歌声が長瀬麻奈に似ていると話題になる

・そこから川咲さくらが過去に心臓移植を受けた事実が噂され、それが長瀬麻奈の心臓ではないかと噂される

・その噂のせいでマスコミなどにも突撃取材をされるようになった川咲さくらがマネージャーの牧野に相談する

とここまでの流れもかなり異常なのだがここから
・さくら自身が心臓移植がされた過去を打ち明けつつ自分が歌えるようになったのは心臓のおかげだと言い始める
・牧野が幽霊の長瀬麻奈がいる事を打ち明ける

と言った怒涛の展開が押し寄せてくる。
この展開がこのアニメの中でもとにかく異質すぎるため視聴者からは割とネタ扱いされていたりする。

とまあこのアニメ単体ならまだ良いのだが、ここからさらに放送終了した次のクールにtokyomxとBS日テレで再放送。その翌クールにはテレビ東京系列にて夕方再放送。さらにはその次のクールにはBS日テレで再放送と一年放送が続き、さらにはそこから他のアニメとの衝突事故を起こし『心臓アニメ』というものを確立させる事になる。

探偵はもう、死んでいる


第1巻発売 2019年11月25日 2021年7月~9月放送

IDOLY PRIDEがテレ東放送を始めた頃放送が始まったのがこのアニメである。
探偵物の皮を被ったバトル物のような何かなこのアニメであるが、ではこのアニメがどう心臓と関係するのかを解説していこう。

このアニメも序盤の方から「心臓」の話があるのだが、このアニメが真に「心臓」を出してくるのは第11話「希望の中の光」である。
この回では回想の中でこのアニメの根幹に当たる部分が語られるのだがそこで起きたのが以下の通りである。
・ヘルとの戦いに敗れたシエスタ。ヘルはシエスタから心臓を抜き取り自らに移植するのだがそこでヘルが異常をきたし、ヘルの人格がシエスタに乗っ取られるのである(人格どころか顔まで変わっているのはツッコんではいけない)。
その時に発せられたのが以下の台詞である

特別製な心臓とは何なのか、そんな事で済まされていいのかは分からないがとにかくそうなのである。
こちらはとあるキャラクターの設定に関わってくるのだがそこは是非とも本編を見ていただきたい。

SELECTION PROJECT


企画発表2019年12月6日 2021年10月~12月放送

IDOLY PRIDEの再々々放送が始まる1週前に始まったこのアニメなのだが、このアニメはかなり凄い物である。なぜならこのアニメはIDOLY PRIDEと要素がかなり相似しているアニメなのである。企画発表の時期を見ていただけると分かると思うがこのアニメはIDOLY PRIDEとほぼ同時期に発表されたため決してパクリではない。この前提は忘れないで頂きたい。
ではこのアニメ、どれほどIDOLY PRIDEに似ているのかと言うと
・伝説のアイドルが三年前に事故死している
・主人公が伝説のアイドルの心臓を移植されている
・伝説のアイドルに妹がいて、その妹と主人公を軸に話が進む多人数作品
・伝説のアイドルの妹の誕生日がクリスマスイブ
・アイドル達が共同生活をする
水着回で心臓移植を匂わせている

と、何故か異常なほど似てしまっているのである。もう一度言うが決してパクリではなく本当にただの事故である。
そしてこのアニメが本領発揮するのは第8話「心の本当の音色」である。
この回は水着回で美山鈴音の胸の手術痕を知った花野井玲奈が美山鈴音と共に真実を知ってしまう回である。
実家からの荷物を受け取った花野井玲奈。その中には過去、姉の心臓を受け取った人物からの手紙が入っていた。そこには名前は伏せられ(日本ではドナーが誰か、誰に臓器が贈られたのかを伏せられる。これはIDOLY PRIDEでも出ていた要素である。)、色々な事が書いてあったのだがその中に「移植を受けてから3年」と言う文章を発見する。

玲奈はその時期に心当たりがあった。それは前に聞いた美山鈴音に聞いた話の時期と一致するのだ。そして玲奈は鈴音本人に手術の時期を聞いて確信し、鈴音を避けるようになってしまう。
避けられ始めた鈴音はその疑問を知るべく玲奈に近づこうとする。遂に接触した時、玲奈が手紙を落としてしまう。それは鈴音本人の書いた手紙であった。

そしてこのシーンで出てきた台詞がこれである。


明らかに異常な台詞なのだが、これがIDOLY PRIDEを視聴した人間達の中で一気に話題沸騰になった。IDOLY PRIDEが本当に心臓で力を得るアイドルアニメだったので仕方ない話だろう。
しかしこの台詞は同脚本家の「仮面ライダーエグゼイド」を見ていただくと非常に分かりやすい台詞となっている。

この作品では中盤、主人公・宝生永夢のもう一つの性格であるゲーマーMについての真実が明らかになる。詳しくはエグゼイド本編を見ていただきたいのだが、永夢のゲームセンスの根源が永夢に感染していたウイルスであると語られるのである。
その時に出た台詞が以下のものである。


恐らくではあるがここの部分からの流れがあって最終的に他作品で似た展開をやる際に同じ様な文体で出力されたのではないだろうかと思っている。



ちなみにSELECTION PROJECTはBS11で金曜23時からの放送だったのだが、なんとIDOLY PRIDEは同日の23時半からBS日テレで再放送していたのである。その為この2作品がスムーズに繋がり、かつSELECTION PROJECT第8話の放送の翌々週がIDOLY PRIDE第9話の再放送であった。


まとめ

以上三作品が所謂『心臓アニメ』といった括りを作り上げたのである。個人的にはIDOLY PRIDEとそれに酷似してしまったSELECTION PROJECTの二作品が特にこの括りを強くしてしまった原因であろうと思っている。
またアイプラ、たんもし、セレプロはどれも発表時期が2019年11月末~12月上旬に集中しているためここが心臓異聞帯となるのは間違いないだろう。

またこれより後の作品のアレコレも紹介したいがそれはまた今度、やる気があれば書いていきたいと思う。




それでは今回はこれまで
ここまで読んでいただきありがとうございます