ユキノの雑語りブログ

ただのオタク

『SSSS.GRIDMAN』の小ネタ解説&雑語り

皆さんは『SSSS.GRIDMAN』を見たことがあるだろうか?
かれこれもう4年前の作品だし特撮原作のアニメなのに凄く流行ったから見た人も多いだろう。



では『電光超人グリッドマン』を見た人はどのくらい居るだろうか?
またこの作品に散りばめられた小ネタの数々をどれくらい見つけただろうか?

今回は『電光超人グリッドマン』、そしてウルトラシリーズなども知ってるともっと楽しめる小ネタを解説していきたいと思う。

「そんなのTwitterに山ほど転がってるよ」なんて事は言わず、総集編映画もあるのでせっかくなら読んでほしい。


電光超人グリッドマン』とは


まず本作品を知るには元になった特撮作品である『電光超人グリッドマン』を知っておくべきだろう。
この作品は1993年4月から翌年1月まで放送されていた特撮作品である。同期の特撮作品としては『有言実行少女シュシュトリアン』、『五星戦隊ダイレンジャー』、『特捜ロボ ジャンパーソン』あり、映画では『仮面ライダーZO』、『ゴジラVSモスラ』、『ドラえもん のび太とブリキの迷宮』、『ジュラシック・パーク』が放映、アニメ作品は『機動戦士Vガンダム』、『SLAM DUNK』、『熱血最強ゴウザウラー』、『勇者特急マイトガイン』などがある。またこの年は『忍たま乱太郎』のアニメが始まった年でもある。
この頃の円谷は直前に『アンドロメロス』を作っていたり、海外で制作された『ウルトラマンパワード』、その他ウルトラシリーズのダイジェストのミニ番組などをやってはいたもののTVで放送される新作ウルトラシリーズは途絶えていた状況である。(一応パワードはTV放送もされたが)とは言え、この後出来る完全新作は翌年のTVSP及びビデオ作品の『平成ウルトラセブン』、さらにその翌年には同じくビデオ作品の『ウルトラマンネオス』、そしてその翌年には完全新作TVシリーズとなる『ウルトラマンティガ』が放送されるのだが。


そんな時代に放送された本作品はタカラ(現タカラトミー)と円谷プロのタッグで制作された特撮作品である。
本作品は見れば分かるが特撮作品としてはまあまあな低予算で作られており、ネットの噂では『ウルトラマンティガ』を1話作る予算でグリッドマンが結構な本数作れるなんてことも言われている。
「武史が送り込んだ怪獣がコンピューターを破壊する事で現実世界に様々な被害を出し、それを止める為に直人がグリッドマンと共に戦い一平とゆかがサポートする」と言う話作りをテンプレにしながらも毎回様々な話が飛び出してきて、インターネット黎明期の時代だからこそ出せる様々な怪現象がある。まあ1話で病室のメスが飛び交う作品なので時代だろう。
しかし変な物もあれば、「物流をストップさせる」、「水道に毒を入れる」、「排煙システムを破壊して街を毒ガスまみれにする」などといったかなり現実的な悪事が発生するのが本作品の魅力であろう。
またウルトラシリーズとの決定的な違いである「主人公三人組は学生で敵は一人の同級生」、「一つの街を舞台にして繰り広げられる物語」などはかなり斬新な物だったあだろう。
そんな今作品はよく「早すぎた名作」と言われる事があるが実際はそうでもなく、確かに今となってはマイナーになっている物の当時は2クール予定の物が人気だったため3クールまで拡張、そして最終回が終わった後もセレクション放送の4クール目が用意され、さらには雑誌のみではあるが武史が変身する新キャラクター「グリッドマンシグマ」を主役とした続編である『電光超人グリッドマン 魔王の逆襲』の展開もあった為その人気は凄い事だろう。円谷においてもこれほどの人気は4クール予定が64話まで拡張され(残念ながら途中誤認逮捕で放送されなかった物もあるが)、さらには劇場版作品が3本も作られた『ウルトラマンコスモス』に匹敵するものであろう。

海外展開もされておりその時のタイトルは『Superhuman Samurai Syber Squad』。『SSSS.GRIDMAN』の「SSSS」の元ネタはここである。
こちらは『パワーレンジャー』と同じく特撮シーンのみを流用してドラマシーンや設定は海外オリジナル物となっている。また本家よりも長く53話もある。

そして、残念ながら没になった企画ではあるが『電撃超人グリッドマンF』と言う物が存在している。それは「響裕太がグリッドマン(一平と共に戦ったのとは別人)と融合し、新条アカネを操り人形にしたアレクシス・ケリヴの地球侵略作戦を阻止する」と言った内容になっている。
これが今回の記事のメインである『SSSS.GRIDMAN』の元になっている。

また『電光超人グリッドマン』は最初はEDが用意されている事をスタッフは知らなかったらしく、EDを撮る予算もない為その話の戦闘シーンのダイジェスト映像にすると言う手法を使うのだがこれがこの作品以降のウルトラシリーズでも恒例となり四半世紀も続く物となっている。

EDの『もっと君を知れば』は名曲であり、第20話「地球から色が消える!?」は傑作中の傑作であるため是非一度は見てほしい作品である。


余談ではあるが多くの平成ウルトラ作品やSSSSシリーズの脚本を担当している長谷川圭一氏は円谷のスタッフであり、この作品ではEDで毎回名前が載っていたりもする。

小ネタ・元ネタ解説

本作品はパロディや小ネタが非常に多いためもしかすると拾い切れない部分もあるかもしれないがそこは許してほしい。

第1話 『覚・醒』

街の怪獣

この怪獣は『電光超人グリッドマン』の25話及び26話の「決戦!ヒーローの最期」に登場する「毒煙怪獣 ベノラ」である。街を毒ガスで覆い、一度はグリッドマンを退散させさらにはガスによる幻覚でグリッドマンと直人を苦しめた怪獣であり、恐らくはこの「幻覚効果」でチョイスされた怪獣だろう。
またこの怪獣は非常に分かりづらいがアカネの机のそばにもポスターが貼ってあったりもする。

井ノ上病院

この病院の名前は『電光超人グリッドマン』のヒロイン・井上ゆかの両親が経営する個人病院である「井上病院」が元ネタである。

コンビニ7-21


このコンビニはセブンイレブンのパロディ・・・・・なのだがこの数字に注目してほしい。
これは『ウルトラマンネオス』に登場するもう一人のウルトラマンであるウルトラセブン21(トゥーワン)が元ネタだったりする。
ウルトラセブン』の主人公・ウルトラセブンに酷似しているが全くの別人。
余談だがセブン21が初登場する話(正確には2話でも出てはいるが)である『ウルトラマンネオス』の第4話「赤い巨人!セブン21」は面白い話なため一度は見てほしい作品である。個人的にはこの回に登場するノゼラとサゾラを再登場させてほしいものだが・・・。

ガンバルクイナくん(2023/4/14 追記)

問川が腰につけているマスコットは『ウルトラマンネクサス』にて登場したガンバルクイナくん。
ウルトラマンネクサス』では主人公・孤門一輝が恋人の斎田リコから貰ったお守りとして登場している。
脚本家繋がりであり同時にとある事への暗示になっている・・・。

スペシャルドッグ

このホットドッグは『電光超人グリッドマン』第5話「男の意地の必殺剣!」に登場するスペシャルドッグと言うパンで作中ではとても人気なのか売り切れのせいで買えなかった一平が不機嫌になるという一幕もあった。
またこのパンのカットの後にアカネが取るポーズは同話において一日我慢したのに物流のストップのせいで開店すらしていなかったパン屋を見てバルタン星人のポーズを取りながらバルタン星人の真似をした一平が元ネタであると思われる。ちなみにこのシーンでは「武士は食わねど高笑い」と言った一平が「武士は食わねど高楊枝でしょ」とゆかにツッコまれるという物もある。
ちなみにこのスペシャルドッグは作中バリアーシールドとプラズマブレードの制作ヒントになっている。

気炎万丈怪獣 グールギラス

第1話の怪獣であるグールギラスは『帰ってきたウルトラマン』第47話「狙われた少女」、『ウルトラマンメビウス』第33話「青い火の女」に登場する「人魂怪獣 フェミゴン」がデザイン元だと公式で言われている。
フェミゴンは両作品において女性に憑依しコンビナートを破壊すると言った活動を見せた怪獣である。

グリッドマン登場シーン

グリッドマンの登場と同時に衝撃で土煙が登るシーンはウルトラシリーズでも多用される手法である。特に『ウルトラマンガイア』ではこの登場の仕方が恒例となっておりこの作品の印象が強い人も多い。しかしこれが最初に使われたのは前作である『ウルトラマンダイナ』第38話「怪獣戯曲」が初の使用となる。ダイナではテスト的な意味でこれが試され、好評だったのでガイアで多用されたと言った噂があったりもする。

ジャンク

電光超人グリッドマン』で直人・一平・ゆかの3人が組み上げたPCでありグリッドマンの地球での拠点。またアシストウェポンの設計もこれで行っており、戦闘時はこのPCを使い一平とゆかが戦闘をサポートしている。
このPCにグリッドマンが入っている為ジャンクがないと変身が出来ないと言った仕様は今作でも健在であり同時に最大の伏線。
また『電光超人グリッドマン』においてはグリッドマンの戦闘が激化すると毎回のように煙を上げ、火花を散らし、爆発音がしだす。修理しながら戦っていたとは言え本当によく3クールも持ったものである・・・。

切断面


グールギラスの切断面は『電光超人グリッドマン』での怪獣の切断面と同じになっている。
電光超人グリッドマン』では切断シーンが少ない為中々確認出来ないがステルガンで確認が出来る。

グリッドビーム


グリッドマンの必殺技。
放送当時発売されたDXグリッドマンには音声ギミクと発光ギミックがあったのだがまだおもちゃのスピーカーのクオリティが高くなかったのもあってか劇中とは似ても似つかない砂嵐っぽい音が鳴る。まあこのおもちゃは緑川光ボイスの掛け声では無く怪獣みたいな声で鳴くので仕方ない所もあるのだが・・・。

学校

特撮作品において次の話になると何事もなかったかのように修復されている街はお約束ではあるがジャンク同様に『電光超人グリッドマン』のとある要素を知っているとかなりの伏線だというのが気付ける要素となっている。

第2話 『修・復』

新条アカネの家

この家の外観のモデルは『電光超人グリッドマン』の武史の家だろう。
この家以外にも後々の話で武史に関わるアイテムは登場する。

アレクシス・ケリヴ


今作品の黒幕。最初の方で説明したように『電撃超人グリッドマンF』のラスボスとして設定されていた元と同一である。
また監督の裏設定らしいが、実は『宇宙パトロールルル子』の同一人物と言う裏設定がある(あくまで公式ではない)。そのためか容姿が似ており、声も同じ稲田徹氏である。

アカネの部屋のソフビ その1

このカットに存在するソフビは分かる範囲でも左上(上から2段目部分)から順に
・ガルベロス(ウルトラマンネクサス)
・ペドレオン(ウルトラマンネクサス)
ベンゼン星人(ウルトラマンゼアス)
・コッテンポッペ(ウルトラマンゼアス)
・ドレンゲラン(ウルトラマンネオス パイロット版)
・ザム星人(ウルトラマンネオス パイロット版)
3段目(全てウルトラマンパワードの怪獣)
ゴモラ
ケムラー
・ダダ
ジャミラ
ガボラ
ゼットン
・サイコバルタン
ピグモン
・チャンドラー
ペスター
レッドキング
4段目(全てウルトラマングレートの怪獣)
・マジャバ
・ブローズ
・ゲルカドン
・ギガザウルス
・バランガス
となっている。
また『SSSS.GRIDMAN』ではソフビが演出で多用され、この回以外にも話に合わせた怪獣が映し出されたりする。

ウルトラシリーズの定石

「怪獣が出た後じゃ宇宙人くらいありえる。ウルトラシリーズなら定石だし。」と言う発言。『ウルトラマン』の第2話「侵略者を撃て」はあの有名なバルタン星人登場回の為以後のシリーズでも定番化している・・・・・・・と思いきや、実は1話で怪獣が出て2話で宇宙人が出る作品は意外にもウルトラマン』、『ウルトラマンネオス』、『ウルトラマンジード』の三作品しかない。しかもジードに関してはダダは出るもののメインはスカルゴモラな為実質二作品くらいとも言える。

アカネの部屋のソフビ その2

このカットではゴルゴレムやラフレイア、ノスフェルやクトゥーラとウルトラマンネクサスに登場するスペースビースト達が居るのだが何故か異常に同じ物が何体も置いてある。しかも何故かウルトラマングレートのシラリーが混ざっている。宇宙から飛来した怪獣縛りなのだろうか・・・。

余談ではあるがスペースビーストのソフビは当時は作品序盤の陰湿さと独特過ぎるデザイン、トラウマになる行動などが多くあまり子供達に受けなかったのか、ソフビが出た怪獣自体が少なく、またその影響で現在の中古市場では高値で取引されている為これだけ持っているのは羨ましい物である。

因果応報怪獣 デバダダン


デバダダンはモチーフは深海魚のデメニギスらしく、元ネタになった怪獣は無さそうだが強いてデザインの似ている怪獣を挙げるとするならば『帰ってきたウルトラマン』のシュガロンや『電光超人グリッドマン』のカーンジョルジョだろう。
前者のシュガロンは静かなに暮らしていたのに嫌いな騒音のせいで暴れて最終的には倒せれるという中々な可哀想な怪獣である。
後者のカーンジョルジョは『電光超人グリッドマン』きっての迷回である『えっ!パパが死刑!?』で登場する怪獣である。立ち小便をしている所を警察官に見つかり注意され、それが原因で武史によって司法省のコンピューターに送り込まれた怪獣。完全に逆恨みである
カーンジョルジョの破壊行動のせいで司法省が狂い善行が犯罪になる社会になったのだが無線の影響で警察官を洗脳し倫理観まで書き換わり、挙句何故かナチスみたいな恰好になる。この影響で直人の父親・宗一郎は誕生日の日に安全運転及び20年間無事故のゴールド免許の罪で死刑を課せられてしまう。この時は裁判すらも吹っ飛ばし、即日電気椅子で死刑にされかけると言う超展開に発展する。ちなみにこの回はカーンデジファーとの決戦前の最後の回である

アクセプター

グリッドマンと融合する為に必要な変身アイテム。今作品ではプライマル・アクセプターとなっており形状が違い、元々のアクセプターにあったギミックは無くなっている。
また『電光超人グリッドマン』では「アクセース、フラーッシュ!」だったのに対し今作品では「アクセス、フラーッシュッ!」と掛け声が変わっていたりもする
ちなみにブレスレット型の変身アイテムがそのまま武器になるパターンはウルトラシリーズにも存在しているが『ウルトラマンマックス』のマックススパークと『ウルトラマンメビウス』のメビウスブレスくらいである。

電撃大斬剣 グリッドマン・キャリバー


剣の姿になったサムライ・キャリバーを装備した姿で元ネタは『電光超人グリッドマン』第6話「恐怖のメロディ」で登場した電光雷撃剣グリッドマンソード。元々はアシストウェポンのバリアーシールドとプラズマブレードだったが暴走したアノシラスを救ってくれたお礼に音の精霊が二つを融合させてくれた武器。
ちなみに何故か次の第7話「電子レンジ爆発0秒前」では元のバリアーシールドとプラズマブレードに戻っており使われる事が無く、その次の第8話「兄弟の絆」でも最初はバリアーシールドとプラズマブレードだったが途中からグリッドマンソードになりそこが初使用となっている。
余談だが海外版グリッドマンのでバリアーシールドはサムライシールドでプラズマブレードはサムライソードである。

第3回 『敗・北』

怪獣の正体

キャリバーが剣になったのを見て内海が発した「今まで現れた怪獣もさ人間が変身してた可能性があるんじゃないかって」と言う台詞。原点の『電光超人グリッドマン』には人間が変身した怪獣は居ないがウルトラシリーズには様々存在している。
・クモ男爵、カネゴン(ウルトラQ)
ジャミラ(ウルトラマンウルトラマンパワード)
・ワイアール星人(ウルトラセブン)
・カウラ、シシゴラン(ウルトラマンエース)
・マシュラ、メモール(ウルトラマンタロウ)
・エボリュウ(ウルトラマンティガ)
・ゾンボーグ(ウルトラマンダイナ)
・ツチケラ(ウルトラマンガイア)
ザ・ワン(ULTRAMAN 2004年映画)
・グルジオ系(ウルトラマンR/B)
など様々である。
元の人間に戻れた物は多いものの、一部は元に戻れないまま倒された物もあり、後味の悪い話もあったりする。
余談だがこの逆パターンとして怪獣が人間に化けていたバキシム(ウルトラマンエース)の様な例もある。

アカネの落書き


アカネが授業中にノートに描いていた怪獣は『帰ってきたウルトラマン』の第48話「地球頂きます!」に登場するなまけ怪獣ヤメタランス。ド終盤に出てくるこの怪獣なのだがこんな見た目でありながらウルトラシリーズの中でもかなりの上位の強さを持つ怪獣である
地球侵略を狙うササヒラーによって送り込まれた怪獣で郷秀樹にテレパシーで助けを求めるほどに本人に敵意は無いのだが体質の放射線で周囲の人間をとにかく怠けさせる。これには防衛チームのMATどころかウルトラマンジャックも影響を受けてしまう。
元々怠け者だったために影響を受けなかったマモル(ヤメタランスのカプセルを拾った少年)の存在と応援もあり何とか宇宙に返す事が可能となる。
この落書きから察するにアカネは授業に興味が無い=怠けていると言う事だろう。
余談だがヤメタランスには対極の能力となる『ウルトラマンマックス』のモエタランガが存在しておりこちらは人間をやる気に満ち溢れさせ燃え尽きさせるまで動かせ続けると言うトンデモ能力でありウルトラマンマックスも活動時間が30秒になってしまった

臥薪嘗胆怪獣 アンチ


アンチのデザイン元は『電光超人グリッドマン』の第9話「悪魔の洗脳作戦」で初登場した忍者怪獣シノビラー。その後も第15話「歪んだターゲット」で再登場し、第29話「愛犬爆弾計画」ではカンフーシノビラーとして再登場する。作中唯一グリッドマンと3回も交戦し、唯一鳴き声ではなく喋る怪獣な為その特別感からの採用だろうか。ちなみにカンフーシノビラーになった際は戦い方も変わり、さらには「アチョー!」と叫んだりもする
余談だが第9話「悪魔の洗脳作戦」はそれまで無かったナレーターによるタイトルコール&登場怪獣紹介が初めて行われた回だったりもする。

クラスメイト


ワンカットだけ出てくるこのクラスメイト、顔が『リトル・ウィッチ・アカデミア』のアッコである。同じ制作会社なためのお遊びだろう。

アカネの部屋のソフビ その3

左から順に
・ドラコ(ウルトラマンパワード)
・コダラー(ウルトラマングレート)
・イフ 第4形態(ウルトラマンマックス)
・レイキュバス(ウルトラマンダイナ)
・ゾグ 第一形態(ウルトラマンガイア)
・グローザム(ウルトラマンメビウス)
・ガルバス(ウルトラマンコスモス)
そして上の段に足だけ見えるのが
ゼットン(ウルトラマン)
ウルトラマンを敗北まで追い込んだ怪獣達となっている。(正確にはグローザムは宇宙人とか言い出すとキリがないが)
ちなみにこの中でもイフはこの回の怪獣アンチと同じく相手の攻撃を受け成長すると言う性質を持っている。

アカネの部屋のソフビ その4


このカットでアカネが持っているソフビは『帰ってきたウルトラマン』のササヒラーである。お気付きの方も居るだろうが同話にてアカネが落書きしていた怪獣・ヤメタランスを送り込んできた張本人である。
アカネと同じポジションと言う意味なのだろうか。
余談だがササヒラーは落書きの項目で紹介した『ウルトラマンマックス』のモエタランガの話に出る予定だったが没になったとか。

バトルトラクトマックス


マックスのアシストウェポンの姿。モチーフになったゴッドタンクは脚部担当なのに対してこちらでは腕部担当になっている為非常にボリューム感が増している。

剛力合体超人 マックスグリッドマン

マックスの元ネタであるゴッドタンクは単体での合体は無い為こちらはオリジナルの合体。意図してかは不明だが「剛力合体」は『勇者指令ダグオン』に登場するファイヤーダグオンと同じだったりもする。

新世紀中学生

グリッドマン同盟をサポートし、時にはアシストウェポンになってグリッドマン達をサポートするメンバー。
実は名前のモチーフがそれぞれ海外版グリッドマンでのアシストウェポンの名称になっており
サムライ・キャリバー→サムライシンクソード(電光雷撃剣グリッドマンソード)
マックス→トラクト(ゴッドタンク)※これはアシストウェポンの名称で使われている
ボラー→ボラー(ツインドリラー)
ヴィット→ヴィッター(サンダージェット)
となる。
ちなみに海外版グリッドマンでは各アシストウェポンには主人公メンバーがそれぞれ乗り込むスーパー戦隊の様な形式になっているのだがその主人公メンバーはバンドをやっている。

六花の母


グリッドマン同盟にしか見えないはずの新世紀中学生が見える六花の母。実はこの作品はアカネとアンチ以外は目の色が統一されているのだがこのキャラだけ唯一黄色
そしてこの目の色、イヤリング、声の全てがTRIGGERの作品である『宇宙パトロールルル子』のミドリと同じだったりする。
そしてブックレットではその正体がミドリで確定されているとのことである。

第4回 『疑・心』

うーさー


うーさーのその日暮らし』シリーズのキャラクター。今作品、さらには次回作では至る所にうーさーが出演しているが繋がりは不明。
ちなみにシリーズ3作目の『うーさーのその日暮らし 夢幻編』の第1話では円谷プロの協力の元、リーダーが同じ声のウルティメイトフォースと共演している。またウルティメイトフォースにはグリッドマンと同じ声の人も居たりする。
この頃のリブートヒーローみたいにいつかはグリッドマンウルトラシリーズに出てほしいものである。

注意喚起ポスター

SNSの使い方の注意喚起をしているポスター。このポスターには「SNSは利用方法も手軽で、趣味を共有する者などと情報交換し合える有効なコミュニケーションツールですが、使い方を間違えると取り返しのつかない事件、事故に発展する恐れがあります。また軽率な発言が相手を大きく傷つける場合もあります。」と書かれている。そして今回の話の展開を考えると・・・。

Arcadia

今回の犠牲者。名前の元ネタは左から『サンダーバード』や『マイティジャック』などのおもちゃを出していた「今井化学」、2023年現在においてもバンダイと双璧をなすレベルで有名な皆さんご存知の「タカラトミー」、『マクロス』や『装甲騎兵ボトムズ』などのおもちゃをだしていた「やまと」、『マクロス』のプラモデルを出していて現在では「マイクロエース」に社名変更をしている「有井製作所」と全ておもちゃメーカーになっている。

絶対無敵

絶対無敵は『絶対無敵ライジンオー』のタイトルや決め台詞になっているワード。この作品はまだタカラと合併前だったトミーが出しており、『電光超人グリッドマン』の頃は『熱血最強ゴウザウラー』を放送しており商売敵
今となっては合併しているが肝心のタカラトミーは子供向け会社だからかエルドランシリーズのリメイクを出そうとはしておらず他社ばかり商品を出していてもったいない限りである。
またこの後もはっすは「邪悪獣」と発言している。意外にもロボットアニメファンなのだろうか。

店内BGM


パン屋で流れている店内BGMは『ウルトラマンR/B』のEDの『夢飛行』。この曲を歌っている三森すずこ氏は前作『ウルトラマンジード』にもセナの声で出演しており『SSSS.GRIDMAN』ではなみこ役で出演している。
また『ウルトラマンR/B』は『SSSS.GRIDMAN』と同時期に放送していた作品でありOP担当は両作ともにオーイシマサヨシ氏となっている。
この曲は後々の話でも流れている。

カラオケ映像

ここで流れているカラオケ映像はTRIGGER作品の『インフェルノコップ』の主題歌「Die Hollen Polizei」のカラオケ映像。YouTubeで「インフェルノコップ カラオケ」で検索したら公式で出てくるがとにかくシュールな映像になっており、カラオケでよくある権利関係などで会社オリジナルのそれっぽいチープな映像のようなものでウルトラマンのパロディをやっており癖になるものとなっている。

バルタン星人(?)


アカネのアイコンになっているのはバルタン星人・・・・・ではなく『ウルトラマンダイナ』第42話「うたかたの空夢」に登場するレギュラン星人ヅウォーカァ将軍。『ウルトラマンティガ』第7話「地球に降りてきた男」に登場するレギュラン星人とは個体もカラーリングも異なりティガの物は濃いアジサイ色なのに対してヅウォークァ将軍はマグロのような赤色になっているため注意が必要。
自らを「宇宙一の嫌われ者」と名乗り、円盤の大群で地球、さらには火星に侵略攻撃を開始しTPCとの壮大な前面戦争を始め、遂にはTPC火星支部開発の新兵器・スペシウム砲を装備したマウンテンガリバー5号を出動させるまでになった。最後にはダイナのソルジェント光線により火星に向かっていた円盤は全滅した。しかし火星に向かって落ちてくる大体10キロくらいの小惑星はダイナのパワータイプにも止められずマウンテンガリバー5号も加勢。しかしダイナの頭部に落石が当たりダイナは気絶してしまう・・・・・・・・とここまでの全てが主人公アスカ・シンの夢オチ。同じ川崎郷太監督による名作回である前話「ぼくたちの地球が見たい」とは打って変わってのギャグテイストで壮大な夢オチ回なのに物凄く気合の入った特撮シーンや全く別の役で出演する『ウルトラマンティガ』の出演陣など見所満載な珍作である。
余談だがこの回を担当した川崎郷太監督は『電光超人グリッドマン』から円谷特撮を担当し、『ウルトラマンティガ』でも複数回(特に有名なのはガゾート)を担当していたがこの話を最後にウルトラシリーズには全く関わっていない。後年に『生物水星WoO』の監督を担当しているため流石に円谷から干されたと言う噂は嘘だろうが・・・。
アカネのアイコンになっているのは「宇宙一の嫌われ者」と言う部分がある意味共通点になっているからだろうか。

ふたつの勇気

キャリバーが誤って開けてしまった部屋で歌われていたのは「ふたつの勇気」と言う曲。『電光超人グリッドマン』では随所でインスト版がBGMとして使われていて特撮版視聴者には聞き覚えのある曲だろう。
あの頃のジャニーズ的な曲になっているためスルメ曲である。

スタンプ


六花がアカネに送ったスタンプは『電光超人グリッドマン』第2話「アクセプターの秘密」に1シーンだけ登場する音声プログラム。これによりキーボードで打ち込みをしなくてもグリッドマンと会話出来るようになった。

朝雲暮雨怪獣 ゴングリー


ゴングリーの身体の下の方に頭部があり上部には触手があると言うデザインはやはり『帰ってきたウルトラマン』第6話「二大怪獣東京を襲撃」を筆頭に様々な作品で再登場している古代怪獣ツインテール、『ウルトラマングレート』第1話「銀色の巨人」に登場する双脳地獣ブローズ、『ウルトラマンティガ』第24話「行け!怪獣探検隊」に登場する強酸怪獣リトマルスに似たデザインだろう。
また、人によっては『ウルトラマンネクサス』のペドレオンを思い出す人も居るのではないだろうか。

屋上カット

屋上から六花がグリッドマンを見るカットは『機甲戦記ドラグナー』のOPのパロディ。この後に来るヒロインの顔の回り込みまで完璧に再現している。

チョップ


グリッドマンの基本ファイトスタイルの一つ。毎回とりあえずチョップをしていたくらいにはグリッドマンのチョップは印象に残る技・・・だったはず。
また『電光超人グリッドマン』当時に出た「DXグリッドマン」にはチョップ遊びが遊び方に一つにあった。


怪獣の仲間割れ


ゴングリーに攻撃するアンチを見て内海が発する「怪獣の仲間割れ!たまにあるシチュエーションの奴!」と言う台詞。『帰ってきたウルトラマン』のグドンツインテールの様にたまたま同じ場所に怪獣が2体出現してそれをウルトラマンが対処するというシチュエーションは本当にたまにある。そして別に怪獣自体は仲間ではないためふとしたタイミングで喧嘩しだす事がある。
電光超人グリッドマン』第8話「兄弟の絆」に登場するフレムラーとブリザラーもグリッドマンの回避でぶつかった事で喧嘩を始める事があった。

ジャイアントスイング


ウルトラマン』第1話「ウルトラ作戦第一号」においてベムラーに使用していたウルトラシリーズの伝統伎。平成シリーズではパワー系のスタイルにおいてその力強さを見せる為に使われている印象がある。

超電撃キック


ゴングリーへの決め手となった技。特撮版においても「超電動キック」と言う必殺技があり、決め手になる事があった。
またキックのモーションは『トップをねらえ!』のガンバスターに必殺技の一つ、イナズマキックからと思われる。

歪んだ真珠


実は2話でも少しだけ登場していた怪獣の核になる真珠。『ウルトラマンダイナ』第38話「怪獣戯曲」にも歪んだ真珠を材料として生み出されたバロック怪獣ブンダーが登場するのだが製法は以下の通り。
「歪んだ真珠を馬の糞と共にフラスコに入れ、40日間、華氏451度で熱し、更に40週間、物語の血、肉、骨格と共にマンドラゴラの根を与え続ける」
皆さんも試してみよう。
ちなみにこの「怪獣戯曲」は『ウルトラマンダイナ』において唯一の実相寺昭雄監督回(本当はこの前話の「ユメノカタマリ」も担当する予定だったとか)なのだが、とにかく理解の追いつかない絵面や劇のようなストーリー展開、難解すぎる戦闘シーンなど子供どころか大人ですら何を見ているのか分からない癖の強すぎる回。しかしその難解さとは裏腹に何度も見たくなる謎の魅力が詰まっている為オススメの一本である。

第5回 『挑・発』

アカネの部屋のソフビ その5

アカネの水着でそれ所ではない人も居るだろうがソフビの解説をしていく。
左から順に
一番上
・EXレッドキング(大怪獣バトル)(腕のみ)
・大海龍(平成ウルトラセブン)(?)
・シラリー(ウルトラマングレート)
二段目
・ゴルゴレム(ウルトラマンネクサス)
・ラフレイア(ウルトラマンネクサス)
・ノスフェル(ウルトラマンネクサス)
またこの画像では見切れているが
三段目
ベムスター
・大海龍(?)
・ノスフェル
四段目
・ブラックエンド
・ラフレイア
・シラリー
となっている。
また右側の棚にもノスフェルの姿が見られる。

多事多難怪獣 ゴーヤペック


ゴーヤペックのデザインモチーフと言う訳では無いが似た怪獣としては『電光超人グリッドマン』第3話「電話パニック危機一髪」に登場する火山怪獣ボルカドンだろう。
また自然に紛れる怪獣と言えば『ウルトラマン』第8話「怪獣無法地帯」のマグラーの存在もある。

公衆電話

この公衆電話のカットは『新世紀エヴァンゲリオン』第11話「静止した闇の中で」のオマージュとなっている。

仮設ジャンク

裕太とジャンクが離れている為変身が出来ない、と言う展開は『電光超人グリッドマン』第22話「復活!恐竜帝王」でもあった展開である。
この時は化石調査隊のパソコンがあった為そこにグリッドマンが飛んで直人がアクセスフラッシュするといった対処を見せた。
ちなみにこの話はダイナゼノンのモチーフであるダイナドラゴンが初登場した回でもある。

出力サイズ

実はグリッドマンウルトラマンみたく大きさが変える事が出来る。『電光超人グリッドマン』では人間サイズで怪獣が暴れているコンピューターに飛び、飛んだ先で巨大化し怪獣と同じ大きさになって戦うというのを見せている。
この設定は恐らくウルトラマンのような「ぐんぐんカット」を見せるための工夫だったのだろう。

バスターボラー


ツインドリラーがモチーフがバスターボラー。特徴的な二つのドリルは健在。
グリッドマンとの合体時は唯一オリジナルと同じポジションになる。

武装合体巨人 バスターグリッドマン

グリッドマンとバスターボラーが合体した姿。
合体シーンは完全に『太陽の勇者 ファイバード』のグレートファイバードのオマージュである。
ちなみに「武装合体」はファイバードの合体時の掛け声。

ツインバスターグリッドビーム


バスターグリッドマンの必殺技。ツインドリラーのツインレーザーをモチーフとしてるのだろう。「ツインバスター」はグリッドマンと声が同じガンダムパイロットのネタだろうか。

伊達ドリル

「ドリルっぽい活躍が出来なかった」とボヤくボラー。元ネタになったツインドリラーもドリルの様な活躍をしているシーンは無い為仕方がないのかもしれない・・・。

第6回 『接・触』

内海の持つソフビとおもちゃ


内海が遊んでいるソフビは『劇場版ウルトラマンX きたぞ!われらのウルトラマン』に登場するザイゴーグ、そして戦闘機は同じく『ウルトラマンX』のスペースマスケッティ。
ちなみに「ニュージェネ」と呼ばれる『ウルトラマンギンガ』からの作品はソフビのサイズが小さくなったのだが一部怪獣はDXサイズで出ておりザイゴーグもその一体。

茶道部なのに・・・

茶道部なのに何故か合宿があると言うなみことそれにツッコむはっす。元ネタは『スクールランブル』第1期、第16話「茶道部なのに...茶道部だけど...茶道部だから...」と言う茶道部が合宿する回だろうか。
ちなみにこのアニメは『勇者特急マイトガイン』や『勇者警察ジェイデッカー』の監督を担当している高松信司氏の監督作品でありそういうネタなのかもしれない。

漫才

六花の母が見ている謎の漫才は『電光超人グリッドマン』第35話「ぎくっ!スケバンゆか!?」でスケバンになった直人の母親が見ていたもの。
この回はドライヤーでツッパリ化した直人の母親が「女王様とお呼び!」などと発言する珍回でありグリッドマン狂気の3クール目の一本

タワーレコード

六花がタワーレコードのような店に立ち寄っているシーンは本当に一瞬であるが『インフェルノコップ』の主題歌が流れている。

六花の兄

作中一切登場しない六花の兄。元ネタは『電光超人グリッドマン』に登場するヒロイン・井上ゆかの兄・井上良仁の存在だろう。
ゆかの兄も六花の兄と同じく予備校に通っている。

ヴィットにキーボードの値段を聞いた客は『電光超人グリッドマン』の主人公・翔直人を演じた小尾昌也氏である。『電光超人グリッドマン』ではキーボードが重要になる回がありそれが今回登場するとあるキャラクターに繋がっている。
またヴィットを演じている松風雅也氏は『電磁戦隊メガレンジャー』で並木瞬/メガブルーを演じているため特撮ヒーロー二人の共演シーンとなっている。

防犯カメラ


内海を写す防犯カメラには「CAT'S EYE」と書かれているがこれは『キャッツ・アイ』が元ネタ・・・・・・ではなく実は『電光超人グリッドマン』第12話「怪盗マティにご用心!」に出てくる「キャッツアイ警備保障」と言うセキュリティ会社が元ネタ。
この回でセールスをやっていた石田は自身の売り込んだ警備装置を悪用して怪盗をし怪盗マティと名乗って暴れていたが果たしてこの本屋は大丈夫なのだろうか・・・。
ちなみにこの回はゴッドゼノンが初登場した回なのだがゴッドゼノン誕生の鍵になったのはセールスマンの石田が一平の妹に渡した『伝説の勇者 ダ・ガーン』のジャンボセイバーを緑色に塗り替えただけのおもちゃグリッドマンが始まる前の年の作品なのだが同じタカラの商品だから出せたのだろう。

宇宙船


内海が読んでいる雑誌「宇宙船」は実際にある雑誌である。表紙に描かれているヒーローは上から
・テクターギア・ゼロ(大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE)
・ハンターナイトツルギ(ウルトラマンメビウス)
アンドロメロス(アンドロメロス)
となっている。
この三人は全員アーマーを身に着けたウルトラマンでありそれぞれ
ウルトラマンゼロ
ウルトラマンヒカリ
ウルトラマンゾフィー
となっている。
また表紙に書かれている『サイバー美少女テロメア』、『ウルトラスーパーファイト』、『オタスケガール』、『生物彗星WoO』は全て円谷作品なのだが配信すらされていないため非常にマイナーな作品たちとなっている。
また裏表紙に写っているのは本作のOP担当のOxTとED担当の内田真礼氏。

レッドキング3代目

アカネが「造形がいい」と言うレッドキング3代目は『ウルトラマン80』第48話「恐れていたレッドキングの復活宣言」で登場した怪獣。
人気怪獣のレッドキングなのだが『ウルトラマン』以降再登場が一切なかったため14年ぶりの再登場となった(一応この前作の『ザ・ウルトラマン』にも再登場をしていたり、劇場作品にもリバイバル映像が使われたりしたがスーツでも再登場はかなり久しぶりである)。
ちなみにこのレッドキングはあくまで魔法で生み出された存在な為本物ではない。
二代目の様な首の長さ、太さがありながら初代のようなつぶらな瞳をした顔、そしてそのどちらにも似つかない少し長めの頭部が特徴である。
ウルトラマン80』はこういった再登場が多くレッドキング3代目の前にも46話で妄想ウルトラセブン、47話でバルタン星人6代目が出てきてり、22話にはゴモラⅡ(ゴモラには全く似ていない怪獣)が登場している。

レッドキングは赤くない?


レッドキングって全然赤くないよね」と言う内海の発言に「いたじゃんパワードに」と答えさらには「EXレッドキング」の名前を出すアカネ。
帰ってきたウルトラマン』に登場するブラックキングはちゃんと黒いのに対してレッドキングは緑っぽい黄色や土っぽい色だったりする。
しかしそんなレッドキングにも赤い個体は存在しそれが『ウルトラマンパワード』に登場するレッドキング(雄)や改造レッドキングとしてゲームに登場し、その後改名、そして『ウルトラギャラクシー大怪獣バトルNEO』にて映像作品初登場したEXレッドキングである。
前者に関しては確かに赤なのだが後者に関しては全体的に黒くマグマのような筋が通っているだけなので赤と言うには微妙なラインである。

音の精霊

自分を怪獣と名乗る少女が語る音の精霊。「音楽にはね。目には見えないけど音の精霊が隠れていてね。そしていつも演奏する人の心を見てるんだ」と発言しているがこれは『電光超人グリッドマン』の第6話「恐怖のメロディ」で直人の父親がギターを弾きながら直人に教えた言葉とほぼ同じである。
同じ6話と言うのは偶然だろうか。
そしてここで怪獣少女が聞かせている曲は同話で暴走したアノシラスを落ち着かせるために音の精霊・ユニゾンが発し、そしてゆかがキーボードで入力していた主題歌『夢のヒーロー』である。
ちなみにアノシラスは『電光超人グリッドマン』においてコンピューターワールドに唯一生息している怪獣である。
この回は音楽の使い方が非常に面白い回なので必見である。

留守番をするアレクシス

電光超人グリッドマン』でもラスボス・カーンデジファーは武史の家で留守番している描写があるがその時は泥棒に入った怪盗マティを追い払うという番犬のような活躍を見せた。
またカーンデジファーは何故かフロッピーディスクに収まるためそれで持ち運ばれたこともあった。

怪獣が出ない回

「怪獣が出ない回とか作っちゃダメだよ」と発言するアカネ。怪獣も宇宙人も登場しない回は主に『ウルトラセブン』で多発する
宇宙人が登場しないと言うと流石に語弊があるが、予算の関係でスーツが登場せず、役者のみでどうにかしている回がかなり多い。流石にこれ以降のシリーズではそのような回は無いが・・・。
アカネの言う「怪獣が主役」と言うのも本来は30分で見られる怪獣映画と言うコンセプトで始まったウルトラシリーズがだんだんとウルトラマンと言うヒーローが主体の番組になっていった事に対する怪獣オタクの愚痴だろう。
ちなみにこの回は一切怪獣が出ないためある種メタ発言となっている

孤独な神様

「一人ぼっちの人間が心の歪みを利用された」と評される新条アカネ、そのキャラクター性は『電光超人グリッドマン』の藤堂武史と同じ物だろう。
大好きな祖母が亡くなってからは事実上家族から放置され一人暮らしをし、他人を見下すような性格から友達がおらず、同級生にも存在が覚えられてなく、コミュニケーションが苦手なため好きな人である井上ゆかにも話かけられない、そして得意なのはプログラミング。そんな時にプログラミングで怪獣を作れ、ハッキングまで出来る自分の能力を認め、褒めてくれ、失敗した時には叱ってくれるカーンデジファーは上司と部下のような関係ながらも本当の親よりも親のような存在だっただろう。

元から居た怪獣

「自分はアカネに生み出されたのではなく元からいた怪獣」と言う怪獣少女。この発言と見た目から分かる人にはアノシラスと分かるのだがそれこそがこの世界の最大のネタバレとなっている。

第7回 『策・略』

潰されるスペシャルドッグ

アカネに踏みつぶされるスペシャルドッグ。第1回では裕太に渡そうとしたのを(事故とは言え)潰されて、それが原因で怪獣を暴れさせていたが、今回はの逆で裕太からアンチが奪ったスペシャルドッグを平然と踏みつぶしている。
しかもバレー部とは違い謝る素振りも見せない為アカネの身勝手さを見せているシーンだろう。

ウルトラシリーズの定石 その2


アカネの心が怪獣を生み出していると言う情報に対して内海が「ウルトラシリーズでは定石なんだけどな」と言うシーン。
ウルトラマン80』のような人の心のマイナスエネルギーが具現化した物を怪獣として出していた作品や『ウルトラマン』のギャンゴ、『ウルトラマンティガ ウルトラマンダイナ ウルトラマンガイア 超時空の大決戦』のキングオブモンスなど様々な怪獣が存在するが今回上げるべきは『ウルトラマンコスモス』第16話「空飛ぶクジラ」に登場するフライホエールジラークと精神寄生獣カオスジラークだろう。
「クジラと空を飛びたい」と言う夢をバカにされ、心に傷を負った少女に取り憑いたカオスヘッダーが少女の願いを具現化させた空飛ぶクジラ・フライホエールジラーク。始めは実体を持たないほとんど無害の存在だったがカオスヘッダーのエネルギーが増幅し、暴れ始めてしまう。
助けに来たムサシを拒み、自分を傷つけた全てを破壊する事を願った少女はジラークに取り込まれカオスジラークになってしまう。
コスモスの怪獣を落ち着かせる光・フルムーンレクトも効かずピンチになった時に少女を傷付けた少年の謝罪、本当の想い、夢を聞き入れた少女はコスモスに切り離されカオスジラークも浄化される事になった。
この回は『SSSS.GRIDMAN』の脚本を担当している長谷川圭一脚本回、そしてジラークを生み出した少女の名前は立花茜であった。

六花の部屋

六花の部屋にもうーさーが存在している。またこのシーンでは『インフェルノコップ』の主題歌を聞いている。前回視聴して気に入って買ったのだろうか・・・?

ウルトラマン超闘士激伝

中華料理 龍帝で流れているアニメは『ウルトラマン超闘士激伝』であり過去にあったOVA作品ではなくこのシーンの為だけに新規で作られている
ちなみにこのシーンに出ているのはウルトラマンヒカリなため『新章』の方が初めて映像化されたことになる。

同席


アレクシスと食事の席を共にするシーンは『ウルトラセブン』第8話「狙われた街」のオマージュだろうか。メトロン星人とダンがちゃぶ台で会話をすると言う何ともシュールで記憶に残るシーンでたまにオマージュされたりするこのシーンはこの話を見たことないと言う人でも見たことがあるのではないだろうか。

円盤?


謎の円盤。正体はこの後分かるのだが円谷特撮シリーズにおいて円盤は『ウルトラマンレオ』のトラウマを思い出す人も多いのではないだろうか。

アカネの部屋のソフビ その6

左から順に
・戦闘円盤 ロボフォー(ウルトラマン80)
・円盤生物 シルバーブルーメ(ウルトラマンレオ)
・円盤生物 ロベルガー(ウルトラマンメビウス)
・UFO怪獣 アブドラールス(ウルトラマン80)
・円盤生物 ノーバ(ウルトラマンレオ)
全て円盤関連
上記でも少し触れたがこの中でもシルバーブルーメウルトラシリーズ屈指のトラウマ怪獣で、パーティをしていたMACを襲撃し主人公のゲンと隊長のダンを除く隊員全員を殺害(中には脱出しようとしてそのまま戦闘機・マッキーごと飲み込まれた隊員もいた)、さらにはゲンが拠点とする街を襲撃し死者行方不明者を大量に出し、避難所に名前リストが貼り出されると言う生々しいシーンを見せる。その中にはゲンが親しくしていた家族もおり、崩落するデパートの中少女・カオルが抱えていた人形が「あたし眠くなっちゃった。お兄ちゃん、子守唄歌って。ウフフフフフフ・・・」と喋るシーンは屈指のトラウマシーンとなっている。
シルバーブルーメ戦においても雨の中レオが戦うシーンでは主題歌が流れるのだが歌詞通りレオが怒りに燃えている。こんな形で歌詞回収をしなくても・・・。またこの戦闘で飲み込まれたマッキーが救出されるが当然飲み込まれた隊員達は既に溶解液で溶けている。
このような展開になった理由はオイルショックによる予算削減が原因とされている。
また、この回でシルバーブルーメに襲われて死ぬ理科教師は『マジンガーZ』の兜甲児でお馴染みの石丸博也氏だったりする。

また余談ではあるが『アクションヒロイン チアフルーツ』では主人公・赤来 杏が何故か赤い巨大テルテル坊主を作っている。そんなものを作らなくても・・・。

アカネの部屋のソフビ その7

このカットでは他の項目で紹介してきた怪獣以外にも『ウルトラマン80』のギコギラーや『ウルトラマングレート』のコダラーの姿も見られる。

黄色い自転車


グリッドマンが倒れ自転車が跳ねるカット。このシーンは実はアニメ(ーター)見本市のグリッドマンにも存在するカットだったりする。

スカイヴィッター


元ネタはサンダージェット。元ネタよりもスマートな戦闘機タイプとなっている。
余談だがサンダージェットと言う名前は『太陽の勇者 ファイバード』にも登場しており、そしらは本当の戦闘機を名前の元ネタとしている。

大空合体超人 スカイグリッドマン


グリッドマンとスカイヴィッターが合体した姿。掛け声の「大空合体」は『黄金勇者 ゴルドラン』のスカイゴルドランが元ネタだと思われる。

幽愁暗根怪獣 チバリー


チバリー自体にはデザインの元ネタは無いが同じように姿を隠しグリッドマンを苦しめた怪獣と言えば『電光超人グリッドマン』第4話「暴走自動車」に登場した透明怪獣 ステルガンだろう。
ステルガンは持ち前の透明能力でグリッドマンを翻弄したがゆかの送った可視化出来るようになるプログラムによって見えるようになる。翼が特徴的なデザインだが全く飛ぶ素振りを見せず、やっと飛んだと思ったらグリッドマンに翼を切断されて墜落、そのまま倒されてしまう。この頃の円谷には怪獣を飛ばす操演技術が難しかったのだろうか・・・。
またこの回は『ウルトラマン』のハヤタでお馴染みの黒部進氏が登場している。
チバリーは飛行怪獣なためかピアノ線が見えるデザインとなっている。

空の上


空の上に存在していた天井。ここまで少しずつ明かされていたがここのシーンでこの世界がコンピューターワールドな事が確定する。
ここに来るまでもアカネの怪獣の出現やアシストウェポンの出現シーンのゲートやアノシラスの存在で気付いていた人も居たかもしれない。

グリッドライトセイバースラッシュ


グリッドマンの必殺技の一つ。『電光超人グリッドマン』だと光の刃を飛ばしてX字に相手を切り裂く技だったが今回は腕から出してそのまま切りつける形になっている。

第8回 『対・立』

ライブサイン


ウルトラマンギンガ』の頃にソフビの足の裏に付いていたマーク。これをギンガスパークレンスで読み込むことでウルトラマンギンガに変身したり怪獣に変身したりしていた。
この頃はソフビの大きさが小さくなった頃であり、同時にウルトラシリーズ復活の為に重要な時期だったからか主力アイテムであるソフビにこのような連動ギミックを持たせたのだろう。
ライブサイン自体はギンガの次の次の作品である『ウルトラマンX』を最後に廃止されてしまうがそこまでに出たソフビには今もライブサインのシールを貼っていた足裏の窪みが残っている。

蒸発都市 ダンカン


空の上の街を思い出して「蒸発都市っすよ。ダンカンっすよ。」と発言する内海。
蒸発都市は『ウルトラセブン』第34話「蒸発都市」、そしてダンカンはその回に登場する知的生命体の発泡怪獣 ダンカン。
ダンカンは侵略の意思は無かったが人を巻き込みながら滞在地である田園地帯に東京の街のビルなどを移送していた。またそこに巻き込まれた人達は蝋人形にように固まっていたのだがどう見てもフラフラ揺れている。最終的にはセブンに倒され巻き込まれた人達は元に戻ったのだが田園地帯に集められた建物は元に戻らなかった
この話のラストは「でも、こうして平野の中に立ったビル街を見ると、美しい田園都市に見えます。ビルに心があれば、あのゴミゴミした過密都市に帰るより、この方がいいと思うかもしれません」と言うナレーションで締められるが本当にこれでいいのだろうか
この話はダンカンに操られたセブンが街を破壊するのが見られるがそれを見たヒロイン・アンヌは「気でも狂ったの!?」と言っている。メトロン星人の話のあのワードと言い大らかな時代である。
またダンカンは『ウルトラマンZ』にも画像のみ登場しているが地球で保護されていた所をデストルドスに取り込まれてしまう。宇宙から飛来した知的生命体、なんなら人間の姿にもなれるのにこの扱いは中々に可哀想なものではある。

捲土重来怪獣 メカグールギラス

グールギラスをベースに作られた怪獣。どう見ても頭の上にキングジョーの頭部が付いている。
電光超人グリッドマン』でも一度倒された怪獣が一部メカに改造されて再登場すると言った流れがよくあり、改造バギラ、メカバギラ、メカバモラ、メカステルガンが存在している。メタ的な事を言うとこう言った形で再登場させる事でスーツ予算の節約が出来る。

ピグコとミドリ


横断幕に書かれているキャラクターは『ウルトラマンキッズ』シリーズに登場するピグコとミドリ。
ウルトラマンキッズ』はウルトラシリーズのキャラクターをディフォルメにした作品で、『電光超人グリッドマン』に一番近い期間ではこの前年にBS2(現:BSプレミアム)で『ウルトラマンキッズ 母を訪ねて3000万光年』が放送されていたためグリッドマン世代には馴染みのあるウルトラシリーズかもしれない。

店内BGM

裕太と内海のいるコンビニで流れている曲は第4回のパン屋と同じく『夢飛行』。
今回はサビの部分が流れていて聞き取りやすいと思われる。

うーさー

うーさー。もはや説明不要だろう。

アカネの部屋のソフビ その8

一段目左から
・キングジョーブラック(大怪獣バトル)
・メカバルタン(アンドロメロス)
・ゴブニュ(オグマ)(ウルトラマンティガ)
・バイオス(ウルトラマングレート)
・インペライザー(ウルトラマンメビウス)
二段目
・ギャラクトロン(ウルトラマンオーブ)
・ビルガモ(帰ってきたウルトラマン)
・カオスクレバーゴン(ウルトラマンコスモス)
クレージーゴン(ウルトラセブン)
・ディアボリック(劇場版ウルトラマンルーブ 絆の力お借りします)
と全てロボット怪獣で統一されている。

超合体超人 フルパワーグリッドマン

グリッドマンとアシストウェポンが全合体した姿。モチーフはサンダーグリッドマン
「超合体超人」はサンダーグリッドマンの「超神合体」が元ネタ。
合体演出は大張正己氏が描く「グレート合体」と呼ばれる物のリスペクトだろう。

もうロボットじゃん

フルパワーグリッドマンを見てアカネが発した言葉。まったくもってその通りである
タカラ社のおもちゃ戦略でそうなったのだが巨大ヒーローが武装を着込んでロボットのようになると言うのはまさに唯一無二の存在だろう。
また、このスーツは新規で作っているわけではなく玩具同様にグリッドマンのスーツに着込ませる形でスーツが完成されていると言う事。総重量が気になるものである。
現状ウルトラマンにはそういったヒーローは居ないが一番近いものだと『ウルトラマンX』のウルトラマンXが使うモンアーマーが近い存在だろう。サイバーカードをロードする事で怪獣の力のアーマーを身に着けると言う戦術を見せている。もっとも最強フォームのエクシードXではシンプルな見た目になっているが。

頭部ドリル


カグールギラスのヒレ(?)が閉じてドリルになる姿はさながら『ウルトラマン』第9話「電光石火作戦」のガボラだろう。
ガボラはこの頭部をしていながらドリルのような事はしていないが『シン・ウルトラマン』ではドリルのように地面を掘り進む怪獣に進化していた。ちなみに初期案では『ウルトラQ』のパゴスが登場する予定だったとか。

ツインドリルブレイク


元ネタはサンダーグリッドマンのドリルブレイク。サンダーグリッドマンと同じくドリルを飛ばして攻撃する技になっている。

グリッドフルパワーフィニッシュ

フルパワーグリッドマンの必殺技。演出の元ネタは合体バンクと同じくグレートマイトガインで真っ向唐竹割りから。

夢見て、輝け!



横断幕に書いてある言葉。一見普通のワードだがこれは『電光超人グリッドマン』のOP「夢のヒーロー」の歌詞から引用されている物だろう。

第9回 『夢・想』

有象無象怪獣 バジャック


バジャックの特徴である首長の四足歩行と言うデザインは『ウルトラマンネオス』のパイロット版に登場するドレンゲランや『ウルトラマンティガ』第35話「眠りの乙女」に登場するグワームが元ネタとのこと。
こういった首の長い怪獣は最近見かけない気がするがやはり首の部分の操演の難しさや四足歩行怪獣のスーツの大きさ、アクションのしづらさからなのだろうか。

アカネのソフビ その9


アカネが遊んでいるソフビはアカネのアイコンの項目でも少し触れたが『ウルトラマンダイナ』第42話「うたかたの空夢」に登場するマウンテンガリバー5号。
マウンテンガリバー5号はスペシウム砲が使える強力な戦力なのだが欠点としてコックピットが小さすぎて小柄な人しか乗れない。そのため劇中では普段はオペレーター担当であまり戦闘経験の無いマイ隊員が強制的に乗せられた。また出撃シーンでは何故か巨大なミラーボールがライトアップに使われている。またスペシウム砲は名前の通りスペシウム光線の音がしたりと無茶苦茶である。
名前のマウンテンガリバーは『ウルトラマンティガ』第2話「石の神話」の終盤、巨人に命名をする際にムナカタ副隊長が「山のようにデカイから、マウンテンガリバーってのはどうだ?」と提案した所から。なおその名前はホリイが「何かキバってるみたいやな」と言いダイゴがユザレから聞いた「ウルトラマンティガ」と言う名前を提案したためそのまま却下となる。
そしてアカネが横に置いている人形は『ウルトラセブン』第43話「第四惑星の悪夢」に登場するキャラクター。少し前の項目でも触れた怪獣も宇宙人も出ない回である。ダンとソガがロケット発射実験で一ヶ月の宇宙旅の果てにたどり着いた惑星(と言っても冬眠状態での移動だったため本人たちにとっては一眠りの時間しかたっていない)。そこでは人類がロボットに支配されるディストピア社会となっていた。そこで指揮をしているロボット長官は地球総攻撃を企てようとしていた。しかしウルトラセブンの活躍によりその計画は文字通り木っ端微塵となった。しかし、地球に戻った二人がその出来事を報告するとダンとソガが確かに体験した第四惑星は実は存在していないと言う事実が発覚する。第四惑星の出来事は現実だったのか、それとも夢だったのかは今となっては誰にも分からない。夢オチ回ながら暮らしを豊かにするために発展した科学が人を苦しめるようになると言うテーマになっていて実相寺監督による独特な空気感に仕上がっている本作はSF作品として非常に出来の良い話となっている。
レギュラン星人の項目でも触れたが「うたかたの空夢」は夢オチ回であり、「第四惑星の悪夢」も夢オチを匂わせる話となっている。そして今回の話は「夢」に関する小ネタが存在している。

腕時計(2023/4/11追記)

裕太が身に着けていた腕時計は『電光超人グリッドマン』第33話「もうひとりの武史」にて登場したゆかが直人にプレゼントしていた流行りの腕時計。マイクロチップが入っているので100年で1コンマも狂いの無いビッグベンの大時計もビックリな精密な時計らしいが今で言うPCやスマホのデジタル時計みたいな物だろうか。

ヤドカリン・マジャバのメス・カオスジラーク・ゴブニュオグマ・ゴモラレイオニックバースト

アカネが即答した怪獣達。
ヤドカリンは『帰ってきたウルトラマン』第26話「次郎くん怪獣に乗る」に登場するやどかり怪獣 ヤドカリン。
マジャバは『ウルトラマングレート』第8話「姿なき復讐 -昆虫の叫び-
bitter harvest」に登場する昆虫怪獣 マジャバ
カオスジラークは少し前の項目でも触れたが『ウルトラマンコスモス』第16話「空飛ぶクジラ」に登場する精神寄生獣 カオスジラーク。
ゴブニュオグマは『ウルトラマンティガ』第20話「GUTSよ宙(そら)へ・後編」に登場した巨大機械人形 ゴブニュ(オグマ)
ゴモラ レイオニックバーストは『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル NEVER ENDING ODYSSEY』に登場するゴモラの強化形態・EXゴモラ

SEVENDARAKE

実際にある中古玩具ショップ「まんだらけ」をモチーフとした店。「"まん"だらけ」だからそこをもじって「"せぶん"だらけ」にしたのだろう。
正面にある目立つ立像は『ウルトラマンダイナ』第49話「最終章Ⅰ 新たなる影」に登場する人造ウルトラマン テラノイド。
またこの店にはジャンボーグ9やロボコンカネゴンなども見られる。

スペースマミー・スーパーGUTS・ヘキサウイング

スペースマミーは『ウルトラマン80』に登場する大型空母。スーパーGUTSは『ウルトラマンダイナ』の防衛チーム。この流れだとガッツイーグルの事を指しているのだろうか。
そしてヘキサウイングは『ウルトラマンナイス』の戦闘機。『ウルトラマンナイス』は『ウルトラマンティガ』の再放送枠で流れていた作品なため特におもちゃは出ていない。いくら何でもこれを出せとはマイナー過ぎる・・・。

実相寺アングル


実相寺昭雄監督が多用するアングル。実相寺監督担当回はその独特の話やカメラアングルで印象に残る回が非常に多い。
また「エヴァっぽい」と言う感想をよく見かけたがむしろエヴァが実相寺アングルをオマージュしていると言っても過言ではない。『新世紀エヴァンゲリオン』のOP演出も『実相寺昭雄監督作品ウルトラマン』のOPから影響を受けてるとか。どう見ても『謎の円盤UFO』だろ

USA・ウルころ・ナイス・総天然色

それぞれ『ウルトラマンUSA』、『ウルトラマンボーイのウルトラころせうむ』、『ウルトラマンナイス』、『総天然色ウルトラQ』の事を指している。
『ウルころ』はともかく『ウルトラマンナイス』に至っては『ウルトラマンティガ』の再放送のCM枠作品で映像ソフト化されておらず録画をソースに見るしかないのにアカネはよく映像を持ってるものである。

夢幻怪獣 バクゴン


内海の持っていたソフビ。『ウルトラマンティガ』第40話「夢」に登場する怪獣。
日々悪夢にうなされる男性の夢と新種の宇宙線モルフェウスD」が融合して生まれた怪獣。実体は無いため攻撃が通らないがバクゴンからの攻撃は通ると言う非常に厄介な怪獣で対処法が無いように思われたが夢で生まれた怪獣には夢で対処すればいいと言う答えに辿り着いたダイゴはバクゴンを前にしてマシンシャーロックで安全地帯に逃亡、そのまま居眠りをして夢の中でティガに変身する。このおかげで見事ティガはバクゴンに勝つことが出来るのだが、目覚めたダイゴは敵前逃亡をした為イルマ隊長に咎められてしまう。
元々は『ウルトラQ』での没脚本を再利用したのだとか。
カラフルな見た目だが作中では幻覚で表現されたり夜間活動をしていたため色が分かりづらい。
そしてこの作品も「夢」をテーマにした実相寺昭雄監督回
余談だが「モルフェウスD」は『ウルトラマントリガー』でも似た名前の宇宙線の「モルフェウスR」が登場しており、こちらは幻惑作用を持っていた。

マットアローとバランダーV


左側にあるマットアローは『帰ってきたウルトラマン』のMATの主力兵器の戦闘機。
右側にあるバランダーVは『ファイヤーマン』第10話「鉄の怪獣が東京を襲った!」に登場するロボット怪獣。

青い果実

ビルの谷間からグリッドマンが覗くカット。
恐らくは『ウルトラマンネクサス』の後期OP「青い果実」のラストカットが元ネタだろう。

合体戦神 パワードゼノン


新世紀中学生が合体した姿。元ネタが『電光超人グリッドマン』でアシストウェポン3機が合体した姿であるゴッドゼノン。
フルパワーグリッドマンでは構成する場所がサンダーグリッドマンとは違っていたがこちらはゴッドゼノンとほぼ同じ構成となっている。
またゴッドゼノンは『トランスフォーマー』のコンボイの様な顔をしているのに対してこちらはスターセイバーの様な顔になっている。
モチーフとなったゴッドゼノンはかなり不遇な存在で、本編であまり目立った活躍が無いまま第18話「竜の伝説」からダイナドラゴン関連の販促に入る都合上第17話「孤独なハッカー」でゲストキャラ・シゲルにプログラムを破壊され不完全なまま出撃、しかしそのままニセアノシラスに破壊され物語から一時的に消えてしまう。一応第28話「神かくし!ゆかが消えた!!」で再登場するもののその後はキンググリッドマンに活躍を取られたり出てきてもすぐサンダーグリッドマンになったりと活躍が全然無いまま最終決戦でカーンデジファーにダイナドラゴンと共にデータごと破壊されてしまう。本当に不憫な存在である。
また、17話で大破されてからは本編に一切出番が無いのだがEDのラストで毎回のように合体バンクを見せつけて主張してくる期間が存在している

処刑!!夢のヒーロー


夢回と言う事でやはり紹介すべきは『電光超人グリッドマン』第21話「処刑!夢のヒーロー」だろう。
「脳波・脈拍・呼吸」を計測しながら使用者に安眠を促すと言う今で言うApple Watchのような枕・ドリームナイト。町内でも大ヒットとなっているそれを直人の一家も導入したその日、「十字架に張り付けられてグリッドマンに見下される悪夢を見た」と言う理由だけで武史がドリームナイトのコンピューターに怪獣・ダズルバを送り込み町の人たちに覚めない悪夢を見せる作戦を開始する。
その悪夢でグリッドマンは十字架に張り付けにされており、直人・ゆか・一平の一家の目の前でグリッドマンの処刑が行われると言ういまいち悪夢なのかよく分からない悪夢を3人と家族達に見せる事になる。
怪獣が暴れているため現実のグリッドマンがアクセプターで呼びかけるがドリームナイトの効果もあって直人達は目覚めないため最後の手段として自身のエネルギーを大量に消耗する技「グリッドキネシス」で直人達を目覚めさせる。
グリッドマンの活躍もありダズルバを倒す事が出来た直人達一行、そして悪夢が楽しい夢に変わったことで夢の中で処刑されそうになっていたグリッドマンも十字架から解放され処刑を行おうとしていたピエロ達を一家の目の前で見事倒し事件は解決するのだった。
この話は十字架に架けられ鞭打ちされるグリッドマンが見られるなんともシュールな回だが予算や出番の減っていた家族達の出番を増やすと言うオーダーの元書かれた脚本らしく、唯一グリッドマンが人間サイズで戦う話でもあったりする。
またこの話で直人・ゆか・一平はカーンデジファーの姿を知ることになったり家族達もグリッドマンの存在を知ることになるのでベノラ戦に繋がる重要な回だったりもする。

第10回 『崩・壊』

毒煙怪獣

グリッドマンが呟いた言葉。「神経性の毒ガス」や「毒煙怪獣」と言った言葉でベノラな事が確定する。
一度はグリッドマンを敗北させその毒ガスで様々な怪獣との戦いの幻覚を見せてグリッドマンを苦しめた存在なため忘れる事の出来ない相手なのだろう。

英文

内海がノートに書いていた英文の元ネタはネルフのロゴの英文だったりする。
この世界でもエヴァは放送されていたのだろうか。

ブレストスパーク


フルパワーグリッドマンの技の一つ。元ネタは恐らくサンダーグリッドマンのサンダーグリッドファイヤー。元ネタが何故かファイヤーだったのに対してサンダーにして、同じく胸から出す技のマジンガーZのブレストファイヤーを名前に使ったのだろうか。

怪獣は生き物じゃない?

グリッドマンは生き物の命は奪えない」と言うマックスの発言に疑問を持った六花が「生き物じゃないんですか?」と聞き返したシーン。
電光超人グリッドマン』において怪獣は武史が作り出すコンピューターウイルスのような存在なため純粋に生き物だった怪獣はアノスラスのみでそれをグリッドマンが倒す事が出来なかった事から由来する要素だと思われる。

怪獣は日常を奪う存在

「怪獣はね。人に都合を合わせたりしないよ。いるだけで人の日常を奪ってくれる、それが怪獣。私は人間みたいな怪獣は好きじゃない。」
怪獣は暴れるだけでも被害が出るため時には完全に被害者な存在でも倒される事が多いのだが『ウルトラマン』のピグモンや『ウルトラマンコスモス』のリドリアスの様にそもそもが温厚かつ友好的な怪獣も存在する。前者は人と同じサイズなため共存はしやすいがリドリアスは普通の怪獣のサイズがあるためやはり人間社会での共存は難しく離島で保護されていると言う現実がある。
また『ウルトラマン』のガヴァドンの様にただそこに居て居眠りをするだけでもいびきのうるささから対処しないといけないような物も居るため怪獣とは難しい存在である。

ナナシA/ナナシB

ウルトラファイト』の頃のちょっとくたびれた感じの見た目のナナシAとそこから出てくるナナシB。
ウルトラシリーズにも似たような存在は『ウルトラマン』第15話「恐怖の宇宙線」のガヴァドンや『帰ってきたウルトラマン』第32話「落日の決闘」のキングマイマイ、『ウルトラマンダイナ』第35話・第36話「滅びの微笑(前編・後編)」に登場するジオモス/ネオジオモスなどがいる。
特にガヴァドンは「人がデザインした物が実体化した」、「A・Bで形態名称が分けられている」と言った共通点が存在している。
またナナシBを見たアレクシスが発言した「中の人」とはスーツアクターの事で怪獣には人が入っているのをメタ的に言ったのだろう。

読めない敵

意思がなく奇怪な動きをするため動きが読めない敵ナナシB。
近い存在としてはやはり『ウルトラマンⅩ』第21話「美しき終焉」・第22話「虹の大地」、『ウルトラマンZ』第15話「戦士の使命」に登場するグリーザを思い出す人が多いだろう。
グリーザは存在そのものが「無」なため対処のしようがなく、奇怪な動きでウルトラマンXを翻弄し敗北にまで追い込んだ怪獣であり『ウルトラマンマックス』のイフとは別のベクトルで倒す事が無理な怪獣。その動きや鳴き声、劇中での被害からトラウマな人も多い存在。

切断されるナナシ


ナナシの最期。切断され、中身をぶちまけながら倒されるそのシーンは『ウルトラマンA』第7話「怪獣対超獣対宇宙人」・第8話「太陽の命 エースの命」に登場するメトロン星人Jr.の最期を彷彿させるものとなっている。

グリッドナイト

アンチが進化した姿。元ネタは『電光超人グリッドマン』で没になったカーンナイト及びグリッドナイト。
武史がカーンデジファーの力でカーンナイトに変身しグリッドマンのライバルとして戦い、ベノラ戦後に改心してグリッドナイトとして共闘するようになると言う展開が予定されていたとの事。これが実現していればサンダーグリッドマンとキンググリッドマンが並び立つ画が実現していたり今で言うニュージェネのような路線が実現していたかもしれないが残念ながら尺の関係で没になったとのこと。
電光超人グリッドマン』が好調だったため武史を主役としグリッドナイトを主役とする続編の話もタカラ側からあったらしいが結局は没になり『電光超人グリッドマン 魔王の逆襲』で落ち着いたとのこと。
結局は没になった物だが当時はこれほどまでに続編企画が考案されていた辺り当時のグリッドマン人気はとても凄かった事がうかがえる。

カッターナイフ


アカネが裕太を刺したカッターナイフ。元ネタは『電光超人グリッドマン』第33話「もうひとりの武史」に登場したアイテム。
ある日現れた武史にそっくりな青年・タケオ。タケオは武史が本当は居たかった場所である井上ゆかのそばにあっさりと溶け込み、聖人君主のまさに武史とは真逆で武史の理想の姿をしていた。しかしそれが気に食わなかった武史はタケオが身に着けていた腕時計のコンピューターに怪獣・チドゲラーを送り込み、腕時計を身に着けた人間を暴走させ町を恐怖に落とし込む。
最終的にはグリッドマンの活躍や現実でのタケオの活躍もあり被害が出ないまま終わった。
しかし武史がタケオを憎む気持ちは収まらず遂にはカッターナイフを持ち出しタケオの殺害を決行。しかしタケオの顔を目にした時に自分の子供時代を思い出した武史は自分の行動を悲観しその場でカッターを捨て泣き崩れてしまう。そしてその場に居たタケオはいつの間にか消えていた・・・。
タケオは結局謎の存在であったが「武史がまだ幼い頃、大きくなったらこんな人間になりたい。そう思った姿がタケオとなって現れたのかもしれない。」と締められる本作品は3クール目にしてはかなり真面目な回で武史の過去や孤独が描かれた非常に大切な話である。
ちなみにこの前の回の第32話は町の人達が掃除機に吸い込まれ、グリッドマンが掃除機に入り込む回、そして次の回の第34話は武史がボディーガードとして武蔵坊弁慶を召喚する回になっている

第11回 『決・戦』

修復されない街

ベノラが倒された影響でコンピューターワールドの見た目のままになり修復もされなくなった街。
ベノラの毒ガスの影響で街の風景が形成され、街が修復されたように見えていたため仕方のないことだろう。

ライブサイン入りの旗

文化祭準備の頃からあった旗。
同じ位置に残っている辺り文化祭から余り時間がたっていないと言う事なのだろうか。

再生怪獣軍団

アレクシスが再生させた怪獣達。
再生怪獣軍団と言うのは特撮ではあまり見られなくアニメだからこそ成せる業だろう。
近い物では『ウルトラマン』第37話「小さな英雄」でジェロニモンがどんどん怪獣を蘇らせ、侵略を目論んだ話だろうか。
この様な怪獣軍団回は過去になんどか脚本が書かれたが没になったと言うケースが多く特撮では中々難しい表現なのだろう。

再生怪獣は弱い?

あっさりと倒されていく怪獣達。これは仮面ライダースーパー戦隊でよく見られる「再生怪人は弱い法則」のような物だろう。
しかしウルトラシリーズではそうもいかず、再生したら強化されていたりそもそも再生するのが一つな能力になっている怪獣が多い。近年だと『ウルトラマンデッカー』のスフィアザウルスの様に人類の力のみで倒せた再生怪獣も居たがやはりそれは珍しい部類に入るだろう。

人と怪獣の対比


街で戦うヒーローと怪獣をバックに手前で人を動かすと言った手法はニュージェネシリーズで辻本貴則監督が見せる手法だろう。
ミニュチア特撮に人を合成して戦闘の臨場感を見せるその演出は巨大特撮において凄い演出でありお遊びが豊富な辻本監督だからこその遊び心の延長だろう。

裕太(グリッドマン)

実は裕太の身体を借りたグリッドマンな事が明かされた裕太。コンポイド(コンピューターワールドの生命体)の青、アカネの赤とも違う黄色となっておりその両方とも違う存在、もしくは融合した存在とも取れる物になっている。そしてこの目の色を持つキャラはもう一人おり・・・。

勇者飛び


腕を斜め下に下げ、足を締めて立方三角のような形を作って飛ぶポーズは勇者ロボのような飛び方だろう。ただの逆三角形飛びよりもスーパーロボットの強さや躍動感があるポーズと言えるだろう。
また、アニメーター・金田伊功氏が始めたと言う話もあり「金田飛び」と呼ばれることも。

グリッドナイトの必殺技

グリッドナイトの必殺技である「グリッドナイトサーキュラー」と「グリッドナイトストーム」。その元ネタはやはりグリッドマンシグマだろうか。
「グリッドナイトサーキュラー」はグリッドマンスラッシュとウルトラマンの八つ裂き光輪だろう。
そしてグリッドマンと逆の腕から出す「グリッドナイトストーム」はグリッドシグマビームだろう。

第12回 『覚醒』

自縄自縛怪獣 ゼッカー


アレクシスによって怪獣化されたアカネの姿。その丸みのあるボディに触手の生えた姿はまるで『ウルトラマンティガ』のガタノゾーアだろう。また後年の作品にはなるが『ウルトラマントリガー』でラスボスを務めたガタノゾーアやデモンゾーアのリブート怪獣であるメガロゾーアにも共通点があると言える。
人が変化した怪獣でも少しだけ触れたメモールも宇宙人に変身させられた怪獣と言う点では似たような存在だろう。

レプリコンポイド

電光超人グリッドマン』にてコンピューターワールドの住人として存在している存在でアノシラスと共に出てきた音の精霊・ユニゾンもその一人・・・・・・なのだが当時のビデオ合成技術による難しさからこの一回でしか出てない要素である
CG黎明期の頃にスクリーン合成以上に存在の統一感や立体感が出るのだがやはり技術的や予算、時間など様々な問題があるのだろう。
今の時代ならそう言う表現もやりやすそうな辺りグリッドマンは少々先の時代に行こうとしていたのかもしれない。

引きずり出されるアカネ


アカネが救出されるシーンは『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』の終盤のシーンのオマージュだろう。
余談だが怪獣に取り込まれた人間はカオスジラークを筆頭に映像作品では助かって終わる事がほとんどだが小説版『ウルトラマンギンガ』のように助からないパターンもあったり・・・。

巨大アレクシス


巨大化したアレクシス。カーンデジファーとは違いマントを外しており、その見た目はガイストカーンデジファーのような感じだろう。
またアレクシスの持つ剣はカーンデジファーと同じになっている。

アクセプター

最終回で登場したアクセプターはプライマルアクセプターと違い『電光超人グリッドマン』のアクセプターと同じ物になっている。
また「アクセプターは心を繋いで一つにする」と言うのは『電光超人グリッドマン』にてアクセプターはグリッドマンと直人を繋げ、合体させるためのアイテムだった所からの設定だろう。

アクセスフラッシュ

ここでのアクセスフラッシュはそれまでとはイントネーションが違い『電光超人グリッドマン』の時と同じく「アクセース、フラーッシュ!」になっている。

アクセスコード『GRIDMAN』

アクセスコードとはグリッドマンやアシストウェポンを怪獣が暴れているコンピューターに送り込む為のコードでジャンクに打ち込まなければならない。
細かいポイントだがここでタイトルにも入っている「SSSS」が「Special Signature to Save a Soul (魂を救うための特別なサイン)」だと言う事が明かされいる。

夢のヒーロー

プライマルファイターのアーマーから出てきたグリッドマン。それは『電光超人グリッドマン』でのあのグリッドマンの姿である。そしてこのシーンで流れる曲は『電光超人グリッドマン』のOP「夢のヒーロー」である。







と、ここで話が少し逸れるのだが少し前の話で出てきたとある要素を思い出してほしい。
内海の読んでいた「宇宙船」の表紙に写っていたメンバーの存在である。

「宇宙船」を紹介した時にも書いたがこの表紙に写っているメンバーの共通点は何かしらの事情で鎧を身に着け、本来の姿を隠していたウルトラマンである。
そして今回のグリッドマン実は本来の姿が鎧の下に隠れていた
意図してかは分からないが何気ない日常シーンにグリッドマンの正体の伏線が存在していたのである。

もっと前から

なみことはっすの会話。それまでリセットされてきた記憶を認識する流れは同じく長谷川圭一脚本である『ウルトラマンネクサス』の最終回のオマージュとも取れる。

白歯取り


アレクシスの剣を受け止めるグリッドマン。『電光超人グリッドマン』の最終回でも見せたものである。

グリッドマンの必殺技

スパークビームとネオ超電導キックとグリッドライトセイバー。前にも紹介している為詳しくは割愛するが名称も『電光超人グリッドマン』と同じになっている。
ただしグリッドライトセイバーのみは特撮版とは違うものとなっている。

パザルート

電光超人グリッドマン』でコンピューターを行き来するために使われていたゲートで作中ではグリッドマンやアシストウェポンがこれを通っていた。

フィクサービーム

フィクサービームは『電光超人グリッドマン』にて毎回、戦闘終了後に破壊されたコンピューターに使っていた技。攻撃技ではなく修復する技でありこれで破壊されたコンピューターを修復し、正常に戻していた。

孤独なハッカー

フィクサービームのもう一つの効果が「相手に勇気を与える」と言う物である。

そしてそれは『電光超人グリッドマン』第17話「孤独なハッカー」にてその効果が使われる。
交通事故で足を怪我をして車椅子生活をしているシゲル。しかしその足は実は治っており本来なら立って歩けるようになっていた。
シゲルは「自分はもう立てない」と思い込んで心を塞いで引きこもり、ハッキングをする事を楽しんでいた。
そんな時に武史が送り込んだニセアノシラスが破壊活動を始め、その影響で操られた人達がハッキングで世界中のコンピューターを始める。シゲルもその影響を受けてジャンクの妨害を始める。
ニセアノシラスの攻撃で足を固められてしまったグリッドマン。電光雷撃剣で一矢報いた事でシゲルの洗脳を解く事に成功しするが身体の膠着はどんどん進行していき、不完全なまま出撃したゴッドゼノンも破壊されてしまう。
しかし元に戻ったシゲルが送った解凍プログラムのおかげで自由を取り戻したグリッドマンは逆転し、ニセアノシラスを倒す事に成功する。
シゲルのコンピューターに向かったグリッドマンは「自分が動けるようになったように歩けるようになる」と勇気づける。しかしあと一歩が踏み出せないシゲルに「心を奮い立たせるエネルギー」としてフィクサービームを送り、そして遂にシゲルは立つことが出来、元気に外で遊ぶようになった。

フィクサービームに本当にグリッドマンが言った通りの効果があったのか、はたまたただの方便だったのかは不明だが、シゲルに立つための勇気を与えた事は確かだろう。


そしてこの要素が今回使われたのだった。

ウルトラセブン最終回


アカネに語り掛けるグリッドマン同盟のカットはウルトラセブンの最終回「史上最大の侵略」でダンがアンヌに自分の正体がウルトラセブンの事、そして次の変身で死んでしまうかもしれない事を告白するシーンのオマージュ。その印象的な演出や、シューマンの「ピアノ協奏曲イ短調」が流れるドラマッチックな告白シーンは今なおシリーズ屈指の名シーンとして語り継がれ、そのオマージュと思われるシーンは様々な作品で見られる。

パンチ

アレクシスにトドメを刺した一撃。TRIGGER作品の伝統である。

もっと君を知れば


六花とアカネの別れのシーン。ここで流れている曲は『電光超人グリッドマン』のED「もっと君を知れば」のオルゴールアレンジとなっている。
またアカネの回想が静止画で流れていくのは『電光超人グリッドマン』の最終回のEDにてこれまでの怪獣を静止画で振り返っていた所をオマージュしての演出だろう。
この曲を別れの曲に使う演出はとても切ない物だろう。

グリッドマンの地元

グリッドマンの地元はハイパーワールド。『電光超人グリッドマン』でのグリッドマンの説明曰く直人達の宇宙に存在しているらしい。今で言うマルチバース的な物だろう。

別れの場所


グリッドマン同盟とグリッドマン達との別れの場所になった所は『電光超人グリッドマン』でグリッドマンの待機場所になっていた場所。

グリッドマンが裕太を選んだ理由

グリッドマンが裕太を選んだ理由は明確には描かれていないが最終回の演出を見るにやはり「六花に恋する少年だったから」なのだろう。
みんながアカネの事を好きになるように設定された世界で六花に恋していた裕太はいわばバグの様な存在ではあるがそんなイレギュラーだからこそグリッドマンと共に戦えたのかもしれない。

アノシラス


最後の最後に出てきた怪獣は『電光超人グリッドマン』のアノシラス。
アノシラスはコンピューターワールドに原生する怪獣である。

目覚める女性

布団から目覚める少女。これは恐らくだが現実の新条アカネだろう。
では何故実写なのかとなるとコンピューターワールドをアニメとし、コンピューターワールドとは違う次元=現実に戻ったと言う事を明確に伝えるための演出なのだろう。

命ある者の力

最終回にてグリッドマンが発言した「命ある者の力」とは何なのか。
これはあくまで個人的な見解だが命の無い物=作り出された怪獣に対して何度も立ち向かえる心、最後まで諦めずに立ち向かってきた姿勢、それはグリッドマンが大切にしてきた「勇気」でありそれこそが「命ある者の力」なのだろう。
そしてそれは不死身であり、そしてその虚無感を埋めるために他人を操っていたアレクシスにはない物なのだろう。

原典との対比

電光超人グリッドマン』の最終回と本作の最終回には明確な違いがあり、それは『電光超人グリッドマン』では武史にコンピューターを破壊する事をさせることでカーンデジファーを倒したのに対し『SSSS.GRIDMAN』ではグリッドマンが修復する事がアレクシスを倒す決め手となった所だろう。
武史の暗い心の象徴としてコンピューターを描き、それを破壊(=決別)させる事で現実に踏み出させた『電光超人グリッドマン』に対しコンピューターの存在やアカネの心を否定せずに現実に踏み出させるようにした『SSSS.GRIDMAN』は確実に時代の変化やそれに伴うコンピューターに対する世間の認識の変化を感じさせるものになっているだろう。

最後に

いかがだっただろうか。お遊び的な物から意外と重要な物まで様々な小ネタがあったと思われる。
もしかしたら拾い切れてない物もあるかもしれないし解釈が違っている物もあるかもしれないがその辺りがご愛敬とさせていただきたい。
これを読んで少しでも『電光超人グリッドマン』やウルトラシリーズに興味を持っていただけたなら是非とも見てほしいしそうなっていだだけると嬉しい限りである。

もし『SSSS.GRIDMAN』を見てウルトラシリーズに興味を持ったなら『ウルトラマンギンガ』を見ていただきたい。

とても長いブログになったが今回はここで終わりである。

最後まで読んでいただきありがとうございます。


yukinokino.hateblo.jp


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