ユキノの雑語りブログ

ただのオタク

定期的に見たくなる名作『聖剣使いの禁呪詠唱〈ワールドブレイク〉』

皆さんは『聖剣使いの禁呪詠唱〈ワールドブレイク〉』(以下:ワルブレ)を見た事があるだろうか?

今年で放送10年となった本作は、Twitterでの某フォロワーが何度も繰り返し見ているのを見て気になりTSUTAYAでレンタルして見て面白いと思い、そのフォロワーさんが見ている時に2回ほど同時実況をして計3回ほど見たアニメなのだが、これが非常に面白い。
今日はそんなアニメを紹介しようと思う。
先に留意してほしいのはボクは原作を読んでいないため、あくまでアニメ版のみでの話をします。

何でかって?
このアニメでレギュラー出演していた声優同士が結婚した記念です。


ワルブレとは?


ワルブレは御存知の通りライトノベルが原作の作品である。「思い・・・出した!」や「綴る―ッ!」はあまりにも有名な台詞であり、特に、倒れるためだけに存在した浮いた作画のヤシの木である「そのためのヤシの木」、作画ミスで変な事になってる「十三の頭を持つ九頭の龍」、原作には存在していないアニオリのラスボスである「原作者も知らないドラゴン」は本作を見た事無い人でも知っている概念だろう。

そんなワルブレを知らない人にざっくりとしたあらすじを解説すると、「前世の記憶を持つ人たちが沢山いる学校に入学した二つの前世を持つ主人公・灰村諸葉が、仲間達と一緒に様々な敵と戦っていく」という作品である。

本作の持つ魅力


本作の一番の魅力はやはり「アニメとして非常に面白く完成されている」という所だろう。本作はネットではネタっぽい扱いを受ける作品ではあるのだが、アニメとして本当によく出来ていると唸らされる作品である。
稲垣隆行監督特有の作品のテンポの良さや小気味の良いギャグが非常に面白く気持ちがいい。本作はお世辞にも作画のいいアニメとは言えないのだが、そのクオリティの低さを逆手に取ったアニメ演出や、稲垣隆行監督がよくやる「BGM芸」や「テロップ芸」が光るのも本作の魅力だろう。またそこだけではなく、灰村をとりまく物語の真面目さも非常によく出来ているだろう。特に、この作品の根幹である「前世と強さの関係」というものを序盤でバシッと描写されているため、そのおかげでこの作品がどういう作品なのか非常に分かりやすく見て行けるという構造が本当にシッカリしていると個人的には思う。また、後述する「灰村諸葉の持つヒーロー性」も本作の面白さをグッと引き立てているだろう。

灰村諸葉の持つヒーロー性


本作の主人公である灰村諸葉は本作の主人公として非常によく出来た存在だろう。ライトノベル作品の主人公はパブリックイメージとして、その性格や周辺の環境なども含めて「視聴者の鼻につく存在」を持つ人は多いだろう。しかし、この灰村は非常に上手くコントロール(調理)されて魅力的な主人公になっているだろう。
こういう作品ではお馴染みの所謂チート能力持ちの主人公であり、ハーレム展開もあるのだが、しかしこの灰村は変な謙遜や、他者を下に見るという描写が存在していない。
そしてこの灰村の魅力を引き出しているのが「アニメ的な男子高校生らしさ」と「貧乏性」だろう。
灰村はやはりアニメ的な男子高校生らしい(といっても年齢的には中学生だが)仕草がよく見られる。それが日常的な側面を引き立てている。特にエロガキ的な部分や、部活動的な描写である「実戦部隊」とそこでの仲間との交流がそうだろ。
そしてもう一つが「貧乏性」。作中では「もったいない!」が口癖となっており、特に手土産のハムを突然の攻撃で失ったシーンが印象的だろう。
この灰村の性格こそがこの作品を支えるとても良い物である。

まとめ




いかがだっただろうか?
本作を見ていない人は是非とも一度本作を見てほしい。そしてこれを見てから『空戦魔導士候補生の教官』、『魔法戦争』、『アブソリュート・デュオ』、『銃皇無尽のファフニール』、『精霊使いの剣舞』も見てみよう。(嘘、普通に稲垣監督の直球名作である『BIRDIE WING -Golf Girls' Story-』を見てください)ボクはそうした。
ただ、惜しむことがあるとしたらこのアニメは今見られるのは円盤で修正された「リテイク版」なため、放送当時のフォーマットが見られない事である。この「リテイク版」は本作の味であった部分まで脱臭されてしまっているため非常にもったいない事になっている。一応過去に放送版フォーマットは配信されたりしていたため恐らく映像ソースは残っていると思われるので公式は是非とも放送版フォーマットのBOXを出してほしい物である。確か『俺、ツインテールになります。』はそういう事をやって宣伝もしていた気がするのだが・・・。(記憶でしかないため確証がないが)
とにかくまずは本作を見てほしい、ただそれだけである。本作を毎クール日曜日に自主的に再生してタグ付け実況している人が居るのでその人に合わせて毎週1話ずつ見て行くのもありだろう。


というわけで今回のブログはここまでである。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

それでは次回のブログで。

ノシ




今年一番の傑作・怪作オリジナルアニメ 『Turkey!』

皆さんは2025年夏クールはどんなアニメを見ただろうか?ボクは相変わらずアニメが全然見られずに終わったクールだったというのが今期の感想であるが、そんな中とある一本のアニメが放送されていた。そのアニメは情報解禁された時からボクのアニメアンテナにビビッと来ていた作品であり、凄く期待していたアニメであった。
それが『Turkey!』である。
かなり珍しい「ボウリングアニメ」という事もあり期待していた本作は、見終わると本当に素晴らしい作品であり傑作であったと思う。それと同時に、ボク好みな怪作的な側面もあり非常に楽しめた一本であった。
今回はそんな『Turkey!』の紹介をしつつ、感想を書いていこうと思う。



今回のブログには『Turkey!』のネタバレを含みます。

『Turkey!』とは

『Turkey!』とはボウリングを題材としたオリジナルアニメである。
本作は女子高生5人のボウリング部の活動を描く・・・・・と思ったら1話のラストで事件が起きる。それはこのアニメが『タイムスリップ物』と明かされるという事だ。
ボクはこの1話を寝過ごして見逃してリアタイで驚きが体験出来なかったのが本当に悔しい思いがある。
そんな1話で始まった本作は「戦国時代にタイムスリップした少女達」の話へとシフトしていく。

そしてそこで姫達と出会い、そして様々な交流を繰り広げると言うのが本作である。


戦国時代×ボウリング

ボウリングアニメなのに戦国時代というまるで関係ない組み合わせになった理由については「メガミマガジン 2025年 9月号」に書いてあったりするので読んでほしいが、この何も関係ない要素を含め「このアニメにボウリングは要らないのでは?」と思うだろう。しかし、個人的にはそうではないと思う。
これはやはり今作がテーマにし、何度も作中で出してきた「二投目」というワードが全てだろう。
作中テーマを「二投目」として様々な使い方をした時点でこのアニメがボウリングである意味はあったと思う。
また、ボウリングというのは個人スポーツでありながらも多人数で楽しめるパーティ用娯楽でもあり、そして可視化された分かりやすい競い合いが出来るため、そこの側面を活かした9話の様なエピソードもやはり「ボウリング」でないと生まれない描写であっただろう。


そして本作の主人公・麻衣の口癖であり本作において重要なワードとして扱われている「二投目」もよく出来ており、主人公の信条だからこそ終盤それを否定や対比されて、そこから最後に二投目が重要になってくるという部分が非常に上手かったと思う。

テーマとしては邪道な様に見えて(邪道喰いはよせ―っ)、その実、かなり堅実な落とし込み方をしていたと言えるだろう。


本作におけるタイムスリップ

※本項は最終回で明かされる重要な部分のネタバレを含みます。未見の方は飛ばしてください。


本作を見終わった上で、「じゃあ本作における正しい歴史(麻衣達が介入しなかった歴史)とは何なのか?」と疑問に思う人は多いだろう。実際この部分は最終回で答え合わせはされているものの、同時にかなりあっさりと流されている部分ではある。しかし、この部分をキチンと整理するとこの作品の造りの上手さに唸ってしまう。


まず本作においてデータ眼鏡キャラ枠の七瀬は度々過去への介入はタイムパラドックスを生む要因になるため避けるべきと周りに伝えていた。しかし、麻衣達は姫達と交流をしていき、そして本来片方が死ななければならなかった寿桃(すもも)と朱火(あけび)を両方しなせる事なく解決させ、そして温泉を掘り当てる事で国力を付けさせ未来へ帰っていった。そのため麻衣達の想定では「未来が変わった可能性はあるが5人の姫が無事に暮らせた過去」に変わったと思っていた。しかし、麻衣達の想定に反し、資料館で残っていた歴史は景時(かげとき)との契約を破った結果5人とも殺されたという内容であった。

そのため、歴史を変えてしまったかもしれないとなるが「本来生きていた人間が死んだ場合歴史にもっと影響が出る」という結論になり、これが正しい歴史だったとなる。しかし麻衣は歴史を変えてでも5人を救おうとし、そして利奈・さゆり・希・七瀬と共にもう一度過去に飛び姫達5人を救うという流れであった。


結果として本作では「過去を変えた事で未来がどう変わったのか」とう部分は全く描かれていなかった。


では結局の所、本作の正しい歴史はどうだったのか?という話を考えた時に重要になってくるのが、麻衣と同居している児童養護施設の職員である「はるちゃん」の存在と、そして最終回で出した七瀬の結論である。



8話で存在が示唆され、そして10話で登場した「はるちゃん」。声が寿桃と一緒なのだが、視聴者の多くは恐らく「アニメによくある兼役」程度で流していただろう。実際ボクもそうであった。しかし最終回、この「はるちゃん」が最後のタイムスリップに巻き込まれて現代に来た寿桃の成長した姿という事実が明かされた。

ではそうなると、本作が内包する矛盾が発生してしまう。

それは麻衣達が過去に行っていたと言う前提が無いと両親を火事で亡くした麻衣を引き取って育てた存在が居なくなり、今の麻衣の物語にならないのだ。そして、麻衣達が過去に行く前は変わる前の歴史=麻衣が介入せずに寿桃がタイムスリップしなかった歴史が存在していたはずだ。しかしそうなると歴史に介入していない世界に「はるちゃん」という存在が居る事がおかしくなってしまうのだ。

ボクは最初、「本来の歴史では寿桃が死んでおり、麻衣達の介入でその歴史が変わったが、寿桃が歴史から消えた結果整合性が取れたのだろう」と思った。しかし、それだとやはりそれまで麻衣を育ててきたはるちゃんの存在の説明がつかない。

そこを解決するのが七瀬が出した答えである「(タイムスリップが)織り込み済みの世界で生きていた」という部分である。



ところで皆さんは『サマータイムマシン・ブルース』という映画を見た事があるだろうか?

真夏の炎天下の中エアコンのリモコンにコーラをかけて壊してしまい、それを直そうとした顧問が完全にリモコンを破壊してしまい途方に暮れていたSF研究会たちのメンバーが突然現れたタイムマシンを使いエアコンのリモコンを回収し、そして過去で色々やらかしてしまうというタイムトラベルを扱ったコメディ作品なのだが、非常に面白いため是非とも見てほしい。なんなら確か『四畳半神話体系』でも話が流用された小説が出ておりアニメ化もされている。
そんな本作ではタイムパラドックスを解消するある結論が出る。

詳しい内容は本作を見てほしいため省くが、要は「エアコンのリモコンや一日前に取り残された拓馬は歴史的に矛盾なく存在し続けている」という物である。

これはつまり、未来からの歴史への介入(本作で起きた内容)自体がそもそも歴史の一部=歴史の流れであるという物である。

これは『Turkey!』も同じであり、本作において歴史的矛盾は存在しておらず、麻衣達がタイムスリップをして姫達と出会い、そして景時から姫達を救い出す事も全て歴史の流れとして初めから存在していた流れなのである。それが七瀬の出した結論である「織り込み済みの歴史だった」であり、そこの結論を補強しているのがはるちゃんの存在なのである。

では資料館で見た歴史は何だったのか?となるが、これはぶっちゃけ麻衣達がもう一度過去に行くための動機付けであり、本作の歴史を考える時点で含めなくていい歴史的には意味の無い物なのである。もしかするとこの時は一時的に歴史が変わっていたのかもしれないが、本作において過去に行く前、そして景時が姫から引いた後の資料館での歴史の内容がどうだったのか語られていない上に、結局この資料館での"惨殺された"という部分を改変して歴史に影響は無かった様子である。そしてなによりこの時間にもはるちゃんは存在しているため、そもそも未来が何も変わっていなかった可能性も高い。そして資料館で書かれていた内容も歴史の話だからこそ真実である保証はない。だからこそ本作での歴史の矛盾を考える上では意味の無い、考慮しなくてもいい描写なのである。


と、ボクは思うのである。

本作の総評

それではここからはボクの本作の感想である。

このアニメは個人的には凄く好きだし面白いし楽しいアニメだったが、このアニメで千曲市の聖地アピールをするのはかなり無理があるだろうと思う。
また、出てくる絵面が変・・・味のある描写が多いのも本作の特徴であり、そこのインパクトのせいで引っ張られた評価をされている様にも見える。

また、1話のインパクトに対して9話までは導入的な話をしていた感は否めない。しかしこの9話までがあるからこそ10話の盛り上がり、そして終盤までの駆け抜けの気持ちよさがある事も事実であり、やはりここが素晴らしいアニメだと言えるだろう。

また、ボク自身『千と千尋の神隠し』や『明治東亰恋伽』の様に異界(本来居る世界とは違う場所)に行った主人公達が成長する物語が大好きであり、そういう意味でも本作が1話で出したボウリング部5人の課題をちゃんと回収していく流れも好きなのである。

ただやはり、導入の現代編にもう1話、最低限の説明はあるものの話にほぼ絡まないせいで終盤数合わせの存在になってしまっていた小麦と小豆に1話、エピローグの現代編(大会優勝)に1話欲しかったものである。この三つの話があると本作がより深くなったと思うので、可能ならば漫画版などをやってここら辺も描写してほしいものである。

ただ、やはり本当に素晴らしいアニメだったと思う。1クールのオリジナルアニメでありながらも出した要素や課題の回収が本当に綺麗であり、そして青春劇としても非常に面白いアニメだったため、2周目もしたいし、金銭に余裕があれば円盤も欲しいと思う作品であった。

まとめ

いかがだっただろうか。

本作は非常に面白いアニメなので個人的には強くオススメしたいアニメである。見ていない皆さんも是非とも見てほしい。放送枠があまりにも最悪なため話題にすらならなかったが、正直前期の同枠である『アポカリプスホテル』に負けない強さのあるアニメであったため、もっと色々な人に見てもらいたいものである。

というわけで今回はここまでである。

それでは次のブログで。

ノシ

常識破りの"でたらめ映画" 『大長編 タローマン 万博大爆発』


皆さんは『岡本太郎式特撮活劇 TAROMAN』を御存知だろうか?
『TAROMAN』は今から約2年ほど前、突如NHKの深夜に放送され始めたかつて70年代に放送され、映像が失われていた(というテイで展開される)特撮作品である。
岡本太郎の作品を基にした怪獣である「奇獣」とタローマンが戦うという王道的な特撮ヒーロー作品でありながら、岡本太郎の言葉や思想を反映した作品となっており、その作風から深夜の5分放送でありながら非常に話題になった作品である。

そして(偽)ドキュメンタリー『タローマンヒストリア』や、かつて公開された劇場版(嘘)の『帰ってくれタローマン』の放送を経て遂に劇場上映したのが本作である。

今回はそんな『大長編 タローマン 万博大爆発』(以後:劇場版タローマン)の感想を書いていきたいと思う。


※今回のブログは映画のネタバレを含む可能性があります。予め映画を見てから読むことを強くオススメします。

あらすじ


まず本作の軽いあらすじをさらっておこう。

時は1970年、昭和45年。日本では大阪万博が行われていた。そんな時、謎の集団が大阪万博を襲撃。それと同時に2025年、昭和100年の未来から来たサイボーグである未来戦士エランが加勢する。エラン曰く、彼らは過去の万博を消し去る事で未来で行われる宇宙大万博の存在も消し去ろうとしているとの事。そして、未来の世界は奇獣の襲撃で大変な状況に、そこでCBG(地球防衛軍)は未来を救うためタローマンを未来へ送り、自分達も未来へ向かうのだった。


本作の感想

ここからはネタバレを含みます。未見の方は次の「まとめ」の項目に向かってください。


まずもって本作は『TAROMAN』の映画として、いや、一つの映画作品として素晴らしい物であったと思う。元が5分作品なのに対して105分もあるため少々長く感じるものの、その分TV本編では描けなかったCBG隊員達の個性や活躍がふんだんに盛り込まれているのも特徴であろう。また、ヒーロー作品特有のヒーローが負ける事での葛藤やヒーローが出ると話が終わってしまうという部分はただでさえタローマンと嚙み合わせが悪い要素なのに、映画にすると余計にそこをどうするのかが課題であっただろうが、そこを記憶を失ったタローマンと少女の交流というサイドストーリーを作る事でかわしながらも、そこでタローマンの愛嬌を描きながら本筋に帰結させる流れは非常に上手かったと思う。
そして本作の最大の特徴は「映画の常識を壊した」という部分であろう。これは終盤タローマンが行ったある攻撃以降の映画の画作りや本作の所謂ボスとなる奇獣を倒すシーン、そして読ませないクレジットなど全てにおいて映像作品の常識として「ありえない行動」なのである。しかしこう言った「でたらめ」は『TAROMAN』と言う作品が根本に抱えるテーマの現れであり、これを描く上での下地がシッカリとしているからこそ受け手に受け入れられてもらえる物だろう。だからこそ滑っている描写にならず、同時に観客を予想外の行動で驚かせるという手法が機能しているのである。
クレジットを読ませないというのは恐らく映像制作側においては御法度であろうが、これは恐らくパンフレットで読めるであろう(ボクはまだパンフを買っていないのでここは分からないが)から出来る事であろうし、パンフレットを買ってもらう誘導としても面白い試みだったのではないだろうか。

また、劇場版タローマンにおいて一番大切なのが「でたらめと秩序」である。
本作では「でたらめな現代」の対比として「完璧な秩序で管理された、でたらめを許さない未来」が描かれており、そこで同時に秩序社会において管理側に回れるほど規律正しいエランが「でたらめ」という概念に苦悩していくドラマや、秩序社会においてダメダメな、社会から見れば「でたらめ」に近く、父親の様にキチンとして人間になろうとする少女とタローマンの交流が描かれる。「でたらめ」を許さない秩序社会でありながらも奇獣を倒すためにでたらめな存在を必要とする二律背反や、社会において「でたらめ」は必要なのか?と言う部分をこの二人の人物を中心に未来社会やCBGのメンバーを通して描かれている。これはある意味、人や社会に心の余裕が無くなり、何に対しても他者に厳しい社会に対するアンチテーゼ、課題の投げかけでもあるのだろう。

そしてこの「でたらめと秩序」がこの映画の構成にもキチンと出ており、「でたらめ」をやりながらもそこにはエンタメとしての「秩序」もちゃんとある。どちらかだけが優れているのではなく、どちらも必要であるというのがこの映画全体でキチンと伝わってくるのが非常に良い所であろう。



そして本作が一番大切にしている所である「岡本太郎の理念」であるが、これを見ると一つ思わされた事がある。それは令和万博においては象徴となる建造物が無い事である。昭和の大阪万博においては岡本太郎が作った太陽の塔がシンボルとなっており、これが今も岡本太郎の作品として一番の知名度を持ちながら、同時に大阪万博という概念を体現し、未来へ継承していく存在である。そしてこれが観光名所としてあるからこそ今でも万博公園には人が集まり、そしてかつてあった万博という存在を伝えてくれる存在となっている。そう言った意味でももしかすると、これが残っていき、いつまでも人に覚えられている事こそが岡本太郎の理想なのであろう。


まとめ


まあここまで長々と書いたが、とにもかくにもこの映画は面白いし、何も情報を入れずに映画館で見るからこそ楽しめる最高の映画体験が味わえる。そういう意味でも非常に楽しく面白い傑作映画であろう。ボクは渋谷で見たのだが、タローマンが出るたびに声を出して笑って喜んでいる子供が非常に微笑ましかったし、後半になると耐えられなくなった大人達も笑い所で声を出して笑っていたのがとにかく映画館で楽しめる映画体験として良かったと思える物であった。しかも渋谷で見る事でそのまま渋谷駅にある「明日の神話」も見られてお得である。この映画単体でもかなり楽しめるので、渋谷に行ける方は是非とも渋谷で見てみよう。

ただ、個人的にはもう一回見たいものの、見に行くなら近場でかつ会員なMOVIX系列がいいのでMOVIXでもやってくださいと強く思う。

この映画は質感や作品としては『劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer』に近いだろう。もしこちらが未見の方が居るなら是非とも見てほしい。


というわけで今回のブログはここまでである。

最近全然ブログ書けていなくてすみません。

では次回のブログで。

ノシ

日常アニメを突き詰めた『日々は過ぎれど飯うまし』というオリジナルアニメ

皆さんは2,025年春アニメは何を見ただろうか?
個人的には見てたアニメだと原作付きアニメだと『ざつ旅-That's Journey-』、『中禅寺先生物怪講義録 先生が謎を解いてしまうから。』、『mono』辺りが面白かった。また、オリジナルアニメ方面だと『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』、『アポカリプスホテル』、『前橋ウィッチーズ』辺りはかなり話題になり、それ以外にもあまり話題にはならなかったが、個人的には『クラシック★スターズ』がかなり楽しめた。こう振り返るとオリジナルアニメが非常に強いクールだったと言えるだろう。まあ今期もあまりアニメ見てないので知りませんが・・・。

そんな中、今回は『日々は過ぎれど飯うまし』というアニメを紹介したいと思う。

まず最初に言っておきたいがボクはこのアニメにハマり切れなかった。しかしこのアニメは素晴らしいアニメだった。

変な話ではあるけども、ハマれずとも確かに素晴らしいと評価出来るアニメとなっているのだ。

というわけで今回は最終回を見た勢いでこのブログを書いていこうと思う。

本作はどういうアニメなのか?


本作は『のんのんびより』の原作者と監督が作るオリジナルアニメであり、本作が発表された時はそこが話題になっていた。

主人公・河合まこが大学で小学生時代の友人・小川しのんと再会。そこでしのんにサークルの立ち上げの数合わせで誘われ、「食文化研究部」と聞き参加。しかしそれはしのんがくつろぎたいがためのダミーサークルだった。しかし、だんだんとサークル名にふさわしい活動をしていくと言った感じのアニメである。


ビジュアルや原作者、あらすじからも分かる通り、本作は日常アニメである。
そして何と言っても本作の特徴は「変わった事をせずに日常アニメというジャンルを突き詰めている」という事だろう。日常アニメにしては珍しい大学生設定ではあるものの、それ以外はとにかくオーソドックスな少女達のギャグありの日常的描写を貫いている。

本作の特徴・魅力


先ほどの項にも書いた通り、本作は日常アニメを突き詰めた作品だと言える。
では何故そうなのか?というのを主観的に書いていこうと思う。

大学生である意味


本作は珍しい大学生設定である。では何故大学生なのだろうか?
ここで大切になってくるのは「一人暮らしを始めたまこ」、「食文化研究部」、「大学生が故の自由」という点だろうか。

まず一点目の「一人暮らしを始めたまこ」という部分。この河合まこというキャラクターは今まで家族と生活していて外食も家族で行っていたため一人で外食が出来ないという設定がある。この設定こそが重要であり、上京し一人暮らしを始め、一人になったからこそ「0から始める他者との関係性」と「成長と自立」というドラマが発生するわけである。これはやはり世間一般として実家から離れる時期が大学入学頃だからこそ、大学生でないといけない理由でもあるだろう。


そして二点目の「食文化研究部」。これは一つの主題として用意している「料理」という物を日常系のフォーマットである学園日常劇に取り入れる際に「大学」という場所が必要になってくる。サークルであれば学校内でそういった活動をしているという設定でも違和感が少ないだろう。そしてそこでもう一つ必要であるのが「ダミーサークル」から始まるという所である。最初こそダミーサークルで始まり、その活動を誤魔化すために文字通り料理をして活動しているフリをしているものの、それが次第に本物になっていき、5人の日常を彩る物となっていく。それは同時に5人が惰性で日々を過ごすのではなく、目的をもって日常を彩っていく物となっている。メタ的な事を言うと、この「料理」という要素が無かったら、恐らくこのドラマは惰性的で纏まりのない物となっていただろう。つまりこの「料理」という軸とエッセンスを加えるためにはそれ相応の舞台が必要であり、それが「大学」なのである。


最後に三点目の「大学生が故の自由」。大学生というのは特に創作においては「自立や巣立ち」という意味合いを持っているのではないだろうか?多分。詰まる所何が言いたいのかと言うと、親元から離れた純粋にメインキャラのみの描写にフォーカス出来、保護者などの余計な描写をしなくてもいいという所があるだろう。そして免許なども取れる大学生であるがため、高校生や中学生と違った「自由」を描写出来、それ故の様々な行動範囲のドラマが描ける様になっている。多分。


というわけで本作は大学生である意味がキチンとあり、それが故の大学生設定だと思われる。

本作における「料理」


ボクがこのアニメにハマりきれなかった理由は「料理アニメ」だと思ったら「あまり料理がメインではなかった」という部分である。
では本作において「料理」とはどういう立ち位置なのだろうか?
前述した通り本作の「料理」とは本作を彩るためのエッセンスであると言える。それと同時に料理という「複数人で一つの物を作り上げる」、「複数人で同じテーブルを囲む」というのはこのキャラクター達の「友情」の象徴と言えるだろう。料理をあくまで「友情の象徴」、そして「季節の移り変わり」の表現としているため、それに関するドラマを構築しているのが本作である。
「料理」はあくまでもドラマを支える軸の一本であるが、このドラマを作る上で確かに必要だろう。


そういう意味では『ぽんのみち』の「麻雀」に近い要素だろう。
yukinokino.hateblo.jp


ここまで書いてきて何が言いたいかというと、このアニメは「日常作品」を非常に研究し作られている作品だと個人的には思うし、何も起きないからこそ面白い「日常作品」という物を突き詰めた作品だと個人的に思っている、という事である。


まとめ


如何だっただろうか?

簡易的ではあるが、本作はどういう作品だったのかを個人的に書いてみた。

本作はまだまだ続ける余地がある作品であるので続けてほしいが、同時にこの5人で作り上げた関係値を新しいメンバーを入れる事で壊れてしまわないかという心配はある。しかし続きは見てみたい物である。

また本作はEDの「味噌汁とバター」が非常に名曲であり、本作の魅力をグッと押し上げているだろう。なので本作の最終回がこれで締められた時の余韻は凄まじい物である。これから配信で見る人は、当たり前ではあるがOPとEDをスキップせずに見てほしい。


というわけで簡単ではあるが今回のブログはここまでである。

色々アニメのブログを書きたいものの、中々時間が無いものである。まあ気楽に生きていきましょう。


それでは次回のブログで。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

ノシ

みんなも見よう!『スーパー戦隊』


皆さんは『スーパー戦隊』は好きだろうか?
ボクは所謂三大特撮という物でウルトラマンと戦隊が僅差で上位を行ったり来たりしてるくらいには好きである。
スーパー戦隊は売上がどうこうとよく言われ、仮面ライダーウルトラマンよりもどうしても一歩引いた盛り上がりになってるコンテンツの様にも感じる(これは大人向けの商品展開も含めてである)が、それでも近年では特に惜し活などの需要でコンテンツとして伸びてきている印象がある。
そして先日、NHKにてサムネにもなっている「全スーパー戦隊総選挙」が行われたのだが、ボクの特に好きな作品は上位を取れなかったものの、近年の作品が特に人気な事が分かり戦隊の未来は明るいだろうと感じさせられた。しかし同時に、思った以上にあまり過去作に触れられていないコンテンツであるなと思ったりはした。

というわけで、今回はボクの主観として特にオススメ出来る作品をご紹介出来ればなと思う。
しかしボクも『電子戦隊デンジマン』は半分くらい見ていないし、『太陽戦隊サンバルカン』~『鳥人戦隊ジェットマン』の昭和組と平成頭、そして『宇宙戦隊キュウレンジャー』~『騎士竜戦隊リュウソウジャー』と『爆上戦隊ブンブンジャー』、『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』は見れていない。約半分もの作品を見られてないのに戦隊好きと言いブログを書くのは如何なものかと思うだろうが、そこには目を瞑っていただきたい。

というわけで始めていこう。

スーパー戦隊の魅力

スーパー戦隊は皆さんご存知だとは思うが、複数人(大体5人)が一つのチームになって敵と戦う作品である。作品にもよるが基本的にはヒーロー同士で争わずかつ1話で完結する水戸黄門形式な話を積み重ねていくスタイルであり、そこが仮面ライダーと差別化されている所でもある。

そしてスーパー戦隊一番の魅力は「ロボ」である。

戦隊ロボは『バトルフィーバーJ』のバトルフィーバーロボから始まり(一応似たようなのだとその前に『スパイダーマン』のレオパルドンがあるが)、48年間様々な形で出ている。日本において毎年新しいロボットを更新し続けているのはスーパー戦隊の凄いところである。とはいえ近年ではウルトラマンもロボ玩具に力を入れてきているが。
毎年様々な玩具としてのコンセプトを持ちながらも、各戦隊のモチーフに寄り添ったデザインの物が多く、しかも一年を通して「そういう風になるか!」と思わせる進化を見せるのが戦隊ロボの魅力であり、それはもう日本における芸術的文化の一つと言えるだろう。
ボク個人としては戦隊はロボが肝であり、ロボがあってこその戦隊だと思うので、戦隊はもっと大人向けアイテムとしてSMPだけでなく、DXをアップデートした超合金魂や、非変形合体でスーツのプロポーションに寄せたアーツを出すべきだと常々思っている。

オススメの作品

というわけで前置きが長くなったが、ここからは個人的にオススメしたい作品を紹介していこうと思う。

これだけは絶対に見てほしい!初めての人にもオススメな作品

まずはボクが特にオススメする三本を紹介していこうと思う。

恐竜戦隊ジュウレンジャー

一億数千万年前の恐竜時代から、今蘇った5人の戦士たち!

1992年に放送されたスーパー戦隊第16作目であり、初の恐竜モチーフの作品。
惑星ネメシスを探索していた人間が魔女バンドーラ率いるバンドーラ一味の封印を解いてしまう。復活したバンドーラの地球侵略に対抗すべく仙人バーザは長い眠りについていた5人の戦士・ジュウレンジャーを復活さるというお話。
恐竜モチーフと言いつつ恐竜はティラノザウルスとトリケラトプスしかいない上に追加戦士はドラゴンというのはご愛敬なのだが、レギュラーとなる6人目の戦士の導入や海外展開の『パワーレンジャー』を始めたシリーズである。
作風としても低年齢層向けの明るいファンタジー作品であり、分かりやすく王道な勧善懲悪作品であるため戦隊初心者に強くオススメ出来る作品となっている。特に純粋な悪役ながらもコミックリリーフなバンドーラ一味は非常に人気の高い悪役でもあり、また6人目の戦士ブライの壮絶な物語は大人も息を吞むものとなっている。
またロボのデザインも素晴らしく、神様な事もあり究極大獣神の神々しさは秀逸。
この作品はボクが小学生の頃にファミリー劇場で土曜の朝に2回ほど再放送されており(その間にメタルダーもやっていた)、その時にボクはこの作品を見ていてとても好きになった作品であった。超合金魂スパロボの生放送で発表された時は欲しくて欲しくてたまらなかったが当時は買えず、去年の実質再販で遂に手に入れた大好きな作品である。

未来戦隊タイムレンジャー

西暦3000年の未来人たちと一人の男が出会った。新しい未来(とき)を刻むために―。

ボクの生まれた2000年に放送されたスーパー戦隊第24作。
西暦3000年の未来、ロンダーズのボスである極悪犯罪者ドン・ドルネロが圧縮冷凍される際に仲間の手引きにより圧縮冷凍された囚人たちを奪い西暦2000年へと逃亡する。2000年で犯罪を起こし金儲けを企むドン・ドルネロ率いるロンダーズを追い、時間保護局に所属する5人が2000年へと向かう。しかし色々あり、時間保護局の4人と2000年の一人の男がタイムレンジャーへとなり、ドルネロとの戦いを始めるというお話。
この作品はシリーズ屈指のSF作品であり、シナリオの完成度は未だにシリーズ最高峰の作品だと個人的には思っている。話の内容は非常に大人向けのドラマとなっており、メンバーそれぞれの抱えるドラマがどれも秀逸。単発回の完成度もさることながら、伏線を散りばめながらも実は・・と衝撃の展開が発生する大筋のドラマがとにかく素晴らしいため是非一度見てほしい作品となっている。また、あまり目立たないタイムロボβが最後の最後に物凄い活躍をするのは必見。これが『仮面ライダークウガ』と同時放送されていたニチアサは本当に凄かっただろう。
また本作のロボであるタイムロボはとても面白いデザインであり、5つの未来戦闘機が2つのロボと1つの大型戦闘機に合体という唯一無二な遊びが出来るものとなっている。しかしながら高騰している中古品を買ってもネジが錆びており破損する可能性が高い(経験談)なため、是非ともSMPだけでなく超合金魂も出してほしいロボである。

魔法戦隊マジレンジャー

魔法!それは聖なる力。魔法!それは未知への冒険。魔法!そしてそれは、勇気の証!

2005年に放送されたスーパー戦隊第29作。
モチーフは「魔法使い」であり、ロボも含めたビジュアル(世界観の演出)が特に素晴らしい一本。
インフェルシアの戦士ウルザードにより母親を失った魔法使いの家族小津家の五兄弟がマジレンジャーとなり、地上侵略を企むインフェルシアと戦うお話。
「溢れる勇気を魔法に変える」というコンセプトの元、ぞれぞれ未熟さを抱える兄弟達が助け合い、時には反発しながらも自分の勇気に気付き、それを魔法に変えインフェルシアと戦うストーリーはまさにヒーロー作品としての真骨頂だろう。この作風とラストに待つ最高の展開は大人でもハマる事間違いなしであり、初心者にもオススメ出来る作品である。
この作品はボクが幼少期リアルタイムで見た作品で一番ハマった作品であり、玩具は買ってもらえなかったもののマジレンジャーの真似をしたり、映画に連れて行ってもらった記憶がある。
本作のロボであるマジキングは個人的戦隊ロボ史上最高傑作だと思っており、合体前のそれぞれのロボのデザインとドラゴンと人型ロボになれるというコンセプトの素晴らしさ、そして合体後のデザインの一体感はどれを取っても最高傑作であり、今後もこれを超える戦隊ロボは現れないだろう。
今度SMPが発売され、恐らくDXロボユニバースも出るだろうが、個人的には超合金魂でのリメイクとアーツ化を特にやってほしいロボである。
ハリケンジャーアバレンジャーデカレンジャーと20周年Vシネマをやってきているが、今の所この作品にそういった情報は無いためもう諦めてはいるが、せめてマージフォンだけは出してもらいたい。

次にオススメ

忍者戦隊カクレンジャー

1994年に放送されたスーパー戦隊第18作目。
初の忍者モチーフのスーパー戦隊であり、1年放送の戦隊としては全53話と恐らく最長な記録を持つ(2年放送されたゴレンジャーは除く)。
本作はとある理由から復活した妖怪軍団をカクレンジャーが封印していくロードムービー仕立てになっており、ポップでコミカルな作風が全体的に目立つ物となっている。しかしその様な作風でありながらも決戦エピソードとなる数週かける話は手に汗握るものであり、戦隊の中でも一番熱い少年漫画的な展開を見せてくれるのが本作の魅力だろう。
また、忍者モチーフでありながらもそこから発展したニンジャに関する動物を模したロボのデザインは素晴らしく、特に一号ロボである無敵将軍は5体の獣将が合体して一つのお城になるという傑作デザインをしている。これも是非とも超合金魂でリメイクしてほしいと思う。

激走戦隊カーレンジャー

1996年に放送されたスーパー戦隊第20作目。
久しぶりの車モチーフの戦隊となっている。
本作の特徴は不条理なギャグは散見される事ではあるが、この作品はそういう描写だけファンに取り沙汰されることが多い。しかし本質的な部分では非常にストレートなヒーロー作品をやっており、どんなピンチでも諦めずに力を合わせて乗り越えていく姿が色濃く描かれている。
本作に登場するRVロボ及びVRVロボも欲しいのだが、どうにか超合金魂にならないものかと思っている。

特捜戦隊デカレンジャー

2004年に放送されたスーパー戦隊第28作目。
宇宙警察S.P.D(スペシャル・ポリス・デカレンジャー)の地球署のメンバーと地球で犯罪を犯す宇宙人アリエナイザーとの戦いを描く物語。
初の警察モチーフというのもあってか非常に刑事ドラマ仕立てなドラマとなっており、犯罪の傾向からS.P.Dのデータに登録されたアリエナイザーと照合し推理しながらも相手の犯罪に対して対策していくというフォーマットは非常にクオリティの高い物となっている。刑事ドラマのフォーマットをしながらもキチンとヒーロー作品として落とし込んでいる所が本作の特徴だろう。
ちなみにボクの初恋は多分デカイエローのジャスミンです。

『魔進戦隊キラメイジャー』

2020年に放送されたスーパー戦隊第44作目。
地球に侵略を開始した星々を侵略する悪の軍団ヨドンヘイムに対抗すべく、キラメンタルに溢れる5人の人間がキラメイストーン達と協力しキラメイジャーとして戦う作品。
とにかく明るくキラキラした作風が魅力的な作品となっており、個性豊かなメンバーのそれぞれの特性を活かしたドラマ作りが魅力となっている。そして最終回は当時の事柄もあり最高の物だった。
また、エピソード33「巨獣パニック大激突!」ではウルトラシリーズでお馴染みの田口監督が担当をしているため、シリーズでも珍しいバトルフィーバー形式の巨大戦が見られるのもポイント。
本作は数年ぶりに戦隊視聴に復帰した作品であり、初めて現行の作品の戦隊ロボを買うという経験をしたためそういう意味でも思い出深い作品である。

『機界戦隊ゼンカイジャー』

2001年に放送されたスーパー戦隊45作品目記念作。
キカイトピアという世界に住むロボットに様な見た目をした人間キカイノイドと共存する事になった世界を舞台に、侵略を目論むキカイノイドの悪の集団トジテンドから世界を守るために立ち上がった一人の人間とそれに感化され仲間になった4人のキカイノイドが戦いを繰り広げる作品。
本作はヒーロー作品でありながらもどちらかというと日常系的な作品となっており、トジテンドが支配した世界に付随された能力を持ち世界を書き換える程の凶悪な存在である怪人ワルドとの攻防戦が魅力であり、理不尽な能力に対してゼンカイジャー達が様々なアイディアで立ち向かう構成が非常に見ていて楽しい作品となっている。また、そんな作風の裏で紡がれるドラマも面白いため非常にオススメ出来る作品となっている。
本作は45作品記念ではあるものの、過去作を知っていないといけない要素はほぼ無いに等しい。そのため気軽に楽しめる一本である。

まとめ

いかがだっただろうか?
ボク自身昭和戦隊は本当に見てないので今やってるYouTube配信で気長に追っていこうと思っている。
これらのスーパー戦隊を見るにはTTFC(東映特撮ファンクラブ)に入るのが一番だろうが、最近ではU-NEXTやDMM TVでも配信しているのでそちらに入って見るのも手だろう。
今回は長くなるのでやらなかったが、今まで見てきた作品の厳選エピソード紹介とかもやれればな~と思っていたりもする。まあやる気があればですが。

というわけで今回はここまでである。
次回からはまたアニメ関連のブログを増やしたいなと思うものもブログを書くのがめんどくさいと思ってしまう今日この頃である。まあマイペースにやっているので誰も気にしないだろう。

それではまた次回のブログで。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

ノシ

新生活を始める人へ ~これには気を付けろ~

皆さん、いかがお過ごしだろうか?
しばらくブログを更新していなかったがありがたいことに毎日の様にアクセスが安定してあるようである。まあ収益化していないのでお金にはなっていませんが・・・。

そんなこんなで今回はアニメやゲームの話題ではなく、「これから新生活、特に一人暮らしを始める人」に向けたブログを書こうかなと思う。
ボク自身親のサポートはあるとは言えもう一人暮らしを始めて7年目となる。なので色々な失敗を経験してきている。そういう経験を下の世代に伝えて少しでも困らないようにしてあげるのが大人の役割だろう。4

というわけで今回は、特に上京をしてくる人に向けた新生活術を書いていこうと思う。


それではよろしくお願いします。

これだけは絶対に気を付けよう

まず初めに重要度の高い物を優先的に書いていこう。ここに書くことは新生活を始める上で絶対に頭に入れておいてほしい事である。

部屋の間取りは引っ越し前に

この時期になるとやはり新たに一人暮らしをする人が多いだろう。そんな人はまず引っ越しをする前に部屋の間取り(家具の位置決め)は絶対に引っ越し前にやっておいた方がいい事である。部屋の見取り図などは不動産屋から受け取れるだろう。それを見た上で部屋の大きさを把握し、ニトリのHPなどを見て「これはこの位置に置く」というのを予め決めておこう。ここで重要なのは住み始めてから配置を決めていこうとしないことである。引っ越してから決めようとしてももうその生活が形成されてしまう。ミニマリストの方なら問題は無いだろうが、そうでないなら絶対にまずは家具の配置を決め、引っ越しをしたと同時に一通りは揃えよう。足りないものを後で足すのはなんとかなるが、生活の基礎を固めてから生活をしないと本当に生活の質に関わる問題である。
また、家具はニトリよりもAmazonが安いため、是非ともAmazonを活用しよう。

戸締りはシッカリと

田舎などではもしかしたら鍵を閉める習慣の無い家庭もあるだろう。
しかし一人暮らしというのは常に自分の身を自分で守らないといけない事である。なので家に戻ったら即鍵を閉めドアガードもちゃんと閉める習慣を身に着けよう。正直言うとボクは今まで泥棒に入られた事は無いし、窓を開けて寝たり、鍵を閉めずに寝ていた事もある。しかしそういう防犯意識は自分を救う事になり、心を安心させるのに重要である。
これに関しては男がどうや女がどうは関係ないし、昨今の日本の治安が怪しいとかは関係ない。自分でやれて自分で身を守れる事は積極的にやっていこうという話である。

ウォーターサーバーの勧誘は絶対に断ろう

一人暮らしをしてしばらくすると「電気料金のご相談で来ました」や「水道料金のご相談で来ました」と何やら怪しい人が来る事がある。そういう人の8割はウォーターサーバーの勧誘なので死ぬ気で断ろう。彼らはあれやこれやと甘い言葉でウォーターサーバーに契約させようとし、契約へと誘導してくる。だがしかし、ウォーターサーバーは絶対にやめておこう。
冷静に考えてほしい。定期的に水が送られてきてかつ水もお湯も出るウォーターサーバーは確かに便利かもしれない。しかし場所を取る上に、そんな水は後述するヨドバシの通販でラベルレスの2Lを定期的に好きなタイミングで買えばいいだけの話である。しかもお湯に関しても一回ポッドを買ってしまえば定期的にお湯を沸かせばいいだけの話である。なのでウォーターサーバーは絶対に要らない。
これのめんどくさい所はマジで定期的にやってくる。なのでそのたびに断らないといけないめんどくささが発生する。
ちなみにボクは一回流れで契約させられたが、速攻で市役所に行きクーリングオフの手続きを聞いてクーリングオフをしたらその後二度と来なくなった。なので最後の手段として契約して即市役所に持ち込んでクーリングオフをしよう。ただし、クーリングオフは期限があるので注意しよう。

路上の声かけには距離感を

これは都会での話になってくるが、たまに外国人が「恵まれない子供達のために募金と署名をお願いします」とか声をかけてきたり、道や何かしらの場所を聞かれたと思ったら「好きな物は何ですか?」と急に踏み込んできたり、「税金の調査をしています」みたいな事を聞かれる事がある。これらは踏み込まれる前にこちらから切ってさっさと逃げましょう
善意の気持ちでそういうのに協力したくなる気持ちは分かるが、あちらはこちらの善意に付けこんで悪さをしてくる事が多い。特に二つ目はオタクっぽい人を狙った宗教勧誘、三つ目は怪しい何かをしてくる可能性があるので絶対に逃げよう。怪しい外国人は場所にもよるだろうが、なるべく避けた方がいい。東京は冷たい街だと思っていたが、これは自分の身を守るために身に着けた都会人なりの生き方なのだろう。
ただ、「時間を聞かれた」や「道や電車を聞かれた」程度なら是非とも教えてあげよう。
また、もしも警察に職質されてもネットでイキる悲しいおっさんみたいに変に突っぱねようとせずに優しく協力してあげましょう。警察の人もこっちが優しくフランクにコミュニケーションを取れば優しくしてすぐ解放してくれます。
人との触れあいが少ない街にも人の優しさは必要なのである。

生活を豊かに便利にするために覚えておこう

では最低限必要な事は上記に書いたので、次は生活でお得に生きる事を書いておこう。

ヨドバシカメラの通販は積極的に活用しよう

ヨドバシカメラと聞くと「家電量販店でしょ?」と思う人も居るだろう。しかしそれは違うのである。
ヨドバシカメラの通販は使いづらさはあるもののとにかく便利で、特に食品から本、薬まで取り扱っているのがかなり大きい。しかもポイント還元が基本10%(本とかは3%だったかな?)と非常にお得であり、さらにヨドバシのクレジットで支払えば13%と破格である。
なのでヨドバシの通販でお菓子や水(捨てやすいラベルレスが特にオススメ)、薬や米、缶詰などを買いつつ、近くのスーパーで野菜や肉を買って調理するライフスタイルを整えるとかなり生活として楽になるだろう。

その土地を知っておこう

暮らしていく上でその土地の特性をしっておく事は重要である。地震は多いのか?山が近いなら地滑りはどうか?海が近いなら津波はどうなのか?川が近いなら洪水で浸水しないか?治安はどうなのか?などである。
そのため、半径2km圏内に何があるのかはある程度把握しておこう。場所によっては近くの小学校や避難所を把握しておくことの重要性がある。また、その地域では災害が起きた時にどうしているのかを調べてみておく事も必要となってくるだろう。
また、治安の面はコンビニのトイレが気軽に貸してもらえるのかが一つ指標として挙げられている。これは都心(東京23区)でもないのにトイレを貸してくれない所ほどトイレのいたずらなどが多いからだとも言われている。
趣味や買い物(ショッピングモール)などの生活において重要な事を済ませられる施設がどこにあるのかも同時に把握しているといいだろう。

また、関東に住む人などは自身の住んでいる場所の最寄り駅はどこで、どのような場所に行きやすいかを把握しておくこともかなり重要になってくるだろう。これを知っておくとより生活が便利になること間違いなしである。

映画館の会員にはなっておこう

様々な系列店を持つ映画館には大体何かしらの会員サービスがあったりする。その会員サービスは映画を映画館で見る人にとってはかなりお得なサービスとなるので、最寄り、もしくはよく行く映画館の会員カードは一つくらい作っておこう。これを作っておく事は結構デカい事なので活用していくといいだろう。

クレジットカードは楽天カードがオススメ

18歳になるとクレジットカードが持てる様になり、しかも今では18歳成人なため大学生からは親の同意なしでクレジットカードが持てるようになる(はず)。だからクレジットカードを作るという人は一定数居るだろう。そんな人には楽天カードをオススメしたい。
楽天カードの最大のメリットは後からでも分割払いに切り替えられる所である。これのおかげで計画性の無い人間が多少無理をしても返済しやすいカードとなっている(無論そんな使い方をするべきではないが)。
ポイントサービスなどを活用すると意外と使い所が多いので所謂ポイ活というもので活用が出来るのも大きな点であろう。

貯金をしよう

一ヶ月に1万円だけでもいいので、毎月の貯金は習慣化していこう。
一ヶ月に1万円入れるだけで12ヶ月で12万、大学4年間続ければ48万の貯金となる。これは中々に大きな数字なので貯金はしておいた方が得である。また、そういう貯金を今流行りの新NISAに突っ込んでみるのもイイだろう。まあボクはNISAに詳しくないので深くは言えませんが。
ただ、生活の質を削ってまでそれをしていると、後々身体を壊して余計な出費になるため、その辺りは自分で調整しながら生きていこう。身体が壊れてしまうと人間どうしようもなくなります。

身の回りの事を自分でやっていくには

食生活には気を付けよう

一人暮らしを始めると意外と面倒になるのが食事である。何より料理をする時間が面倒くさい。まあそういう時は外食で済ませちゃってもいいのだが、今の時代は外食も中々に高かったりする。しかし、だからと言ってコンビニ弁当ばかり食べる生活になってはいけない。コンビニ弁当ばかりだと栄養が偏るし、なによりボクはそれをやって3日で身体が痒くなってきたのであまり良くはないと思われる。
実家に居て親が作ってくれてた頃は栄養が取れていたが、一人暮らしになるとそこを自分でどうにかしないといけないのである。
個人的に栄養の補助としてオススメなのはカゴメから出ている「野菜一日これ一本」とはごろもフーズから出ている「さばで健康」である。

前者は野菜ジュースなのだが、食塩や砂糖が不使用でかつそれなりに美味しいので、一日一本紙パックを飲む事を考えると他の野菜ジュースよりオススメとなってくる。
後者はサバのパウチである。鯖缶だとどうしても缶詰を捨てるのが面倒だったり少し量が多かったりするが、これは本当にご飯のお供にちょうどいいししかも捨てやすい。またパウチなので温めて食べられる事も利点だろう。

また、タンパク質としてプロテインを摂るのも効果的かもしれない。

一人暮らしなら自分の身体は自分で気遣うしかないので、この辺りは本当に気を付けながらも、自分に優しくしてあげよう。

ゴミは貯めるな

これだけは言いたい。ゴミは絶対に貯めるな。
ゴミを見て「まあこれは次の回収日に回してもいいか」と思う事が出てくるだろうが、絶対にゴミはこまめに捨てよう。その様な油断を見せるとゴミは本当にすぐ貯まってくる。
また、夏場に生ゴミを放置してしまうと、どこからともなく蛆が湧いてきて虫地獄になるので本当にゴミは貯めてはならない。
段ボールも一気に出すと結ぶのが非常に面倒くさいので、こまめに出した方がいい。

自分を知っておこう

飲酒には気を付けよう

二十歳になるとお酒を飲む人は居ると思う。そういう人は最初から一気に行かず、まずは自分の許容範囲を探る飲み方をしよう。自分はどこまで飲めるのか。どれくらい飲みたいのかを知っていないとお酒は大失敗することになる。
また、最初は少し良いお酒を飲むといいだろう。いきなりメジャー所の辛口のビールやストロング缶に手を出すとお酒が苦手になってしまう可能性がある。しかしそれじゃあもったいないので、お酒に詳しい人に聞いたり調べたりして、自分に合う、自分の好きなお酒を見つけだそう。男が甘いカクテルが好きでもいいんです。
お酒は節度を持って楽しむととても楽しい物なので、自分でコントロールの出来る飲み方をしていきましょう。

生活に疲れたら

疲れた時には休もう

若い頃は多少は無理が出来るだろうが、二十歳を過ぎたらそうもいかなくなってしまう。
また、一人暮らしを始めた頃は慣れない場所での不安や寂しさ、労働を始めたら自分に合っていない仕事や人間関係の疲れなど、様々な心の変化が出てくるだろう。そういう時は一回ちゃんと休んで心と体をリフレッシュさせよう。ボクの様に疲れて鬱病にでもなったら本当に大変なので。
自分の身体は自分でしか分からないし、自分しか労われない。なので休む時には休んで、頑張る時には頑張るメリハリをつけよう。
もし本当に嫌になったら意地でも休もう。逃げろとは言わない。一回休んで、迷惑をかけた分はちゃんと謝ろう。大丈夫。社会の歯車は意外と穴埋めがどうにかなるように出来ているから。

まとめ

いかがだっただろうか。
他にもまだまだアドバイスの出来る事があるだろうが、今回特に言いたい事はこの辺りである。
新生活を始める皆さんは是非とも頑張りすぎないように頑張って生きてほしい。一人暮らしは一人暮らしで自由が増えて案外楽しいぞ。
学生という身分から解き放たれ、社会に揉まれ疲れる時もあるだろうが、そういう時は愚痴を聞いてくれる友達にでも会って一緒にご飯でも食べればいいだろう。
とにかく生きる。生きて生きて生き抜く。それを目標に生きていこう。世の中常にベストじゃなくてもいいんです。ベターをキープして生きましょう。

というわけで今回はここまでである。

それでは次回のブログで。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

ノシ

スープの様に染み渡る映画 『劇場版 孤独のグルメ』



新年あけましておめでとうございます。本年も弊ブログを温かい目でよろしくお願いします。


では新年一発目のブログなので挨拶を済ませた所で本題に入ろう。

皆さんは『劇場版 孤独のグルメ』をもう観ただろうか?

ボクは初日に観に行きたかったのだが、色々な予定などの関係で結局1月12日に観に行ったのだが、いや非常に傑作だった。2025年の映画始めとしてふさわしい物だっただろう。
ボクはそもそもとしてこのドラマシリーズが大好きなのだが、そう言った贔屓目を抜きにしてもこれは本当に一つの邦画として完成された傑作だし、語り継がれるべき名作だと思います。

というわけで今回はそんな『劇場版 孤独のグルメ』の感想を書きつつ、いつも通り雑語りをしていこうと思う。


今回のブログはネタバレを含むと思います。予めご了承ください。



あらすじ

本作は井之頭五郎がフランス・パリに住む女性から同居している祖父の探す画を依頼され届けた所から始まる。その祖父から「故郷である五島列島に住んでいた子供の頃に母親が作ってくれ飲んでいた”いっちゃん汁”をもう一度飲みたい」と依頼をされ、断り切れなかった五郎は”いっちゃん汁”探しの冒険を始める。

感想・雑語り

まあまずもって本作は面白かった。特に岸部露伴もビックリな行動力を見せ、しかもハードな体験をするシーンや、それ以外にもクスッと笑えるシーンが多数あり、特に韓国編のラストでは観客皆が堪えきれずに声を出して笑ってしまったのが印象的であった。
しかし面白かったの一辺倒じゃ深みが無いので、ボクなりのこの映画の読み解きも交えつつ感想を書いていこう。

ドラマとは違う「テーマの内包」

まず本作は『ドラマ 孤独のグルメ』の映画化ではあるんだけど『ドラマ 孤独のグルメ』とは別の『孤独のグルメ』なっていると個人的には思います。
『ドラマ 孤独のグルメ』とはドラマとしてのテンプレートはあると言えど、実在のお店を紹介するという側面を持つ、ある種「こちら(視聴者)の世界」に近い作品造りをしています。しかしこの映画は一つのテーマに沿って作品の料理を構築しており、ドラマ仕立てな部分をふんだんに使っていた「ドラマ(画面の向こう)の世界」の作品なんですよね。だから今回の料理シーンで重要なのは「その店の魅力を画面越しに伝える」よりも「本作のテーマ(スープ料理)を様々な形で味わって、ゴローが料理を通して人と繋がっていく」という部分なんですよね。

そして、これはドラマとは違う映画世界的な側面を持つからこそ、EDのシーンはゴローを元の世界に戻してあげる=視聴者の世界にまた足を踏み入れるというメタファー的な物があるのでしょう。

松重豊が作る「映画体験」

そして本作の素晴らしさと言えば監督・松重豊の作る映画体験だろう。
本作では企画から脚本、監督と主演である松重豊氏が関わっているのだが、それ故に『ドラマ 孤独のグルメ』とは違う質感を出している。
まず冒頭のパリの街頭部分からこの作品が「邦画やドラマとは違う」と感じさせるんですよね。これは明確にどう違うのかと聞かれるともう体感的な物でしかないのだが、でも確かに違うのだ。
パリのシーンではどこかフランス映画の様な風景も芸術の一つとして取り込んだよな画面作り。日本のシーンでは邦画的な観客に分かりやすい(受け取りやすい)等身大の目線。そして韓国パートでは韓国映画的な時間の流れ(心理におけるテンポ)の違いを出したシーン演出と全てにおいて確かに違うのだ。正直フランス映画や韓国映画にそこまで触れていない人間がそう感じるので、そっちの方面にもアンテナが強い人には余計に感じるのではないだろうか。
しかして、その邦画的シーンにおいても五島列島編では風景を活かした雄大な自然を魅せ、人との距離感の近い映像。そして東京のシーンでは都会の喧騒と人との距離感の絶妙なラインがキチンと出ている。
これは松重豊が物凄く「映画」という物を研究していて、それも邦画だけでなく色々な世界の映画というものを研究しているのだろう。でないとこういった作りはまず出せず、終始異国情緒の無い邦画的な側面しか持たない一辺倒の造りになっていただろう。


そしてもう一つ。この映画の食事シーンは非常に計算されたものであると感じる。
それは、これを見ている人は映画館という限られた飲食しか出来ず、しかも動画で見る様な自由なタイミングで止まらないからこその物だろう。
『ドラマ 孤独のグルメ』というのは、ゴローが美味しそうにご飯を食べるのを見せてくるのが魅力な作品であり、そこは映画も引き継いでいる。しかし基本は家で見るため、それに合わせて食事を取ることも、予告で料理も分かるのである程度同じ物を用意して食べる事も出来る。それにCM込みで1時間ほどなのでCM中にご飯を取りに行ったり、終わった後に家にあるものを食べたりと自由に出来る。
しかし映画となるとそうもいかず、映画館で食べられる物はそもそも限られており、しかもそこに2時間のノンストップで作品が流れ続ける。しかも本作では食事シーンの頻度がまあまあある。これは観客を飽きさせない側面もあるのと同時に観客をとにかく空腹感に追い込むという計算された頻度となるんですよね。だからこそオチでそれに気づかされた時は一本取られた感覚になり、まさにこのドラマを形成してきた一人である松重豊だからこそ造り出せる「映画館」という媒体で見る事を計算された映画体験だっただろう。

くどくなく、しかし深みのある「描写」

本作にはドラマ版と違い明確に一つのストーリーラインがあり、そこに人間ドラマも挟まる。しかしこの人間ドラマが非常に上手い。
色々なゲストキャラに思い出の味があり、その思い出の味に様々な思いや過去がある。そしてそれぞれのゲストキャラは個別の話ながらもそこが「スープを探す井之頭五郎」という一つの話で奇麗に繋がるのは秀逸だろう。恐らくは「味は国境などを超え人を繋ぐ」というメッセージだろう。
また、本作の人間ドラマは、喜怒哀楽の感情を出そうと思えばもっと出せる、悪く言えばオーソドックスな邦画仕草が出来るシーンがまあまあある。しかしそこをオーバーにやったり、露骨な事をしない辺りが『孤独のグルメ』という作品の良さが拡大したところだろう。だからクドさもなく、映画に冷める事が無いというのは良かった所である。

まとめ


いかがだっただろうか。
個人的にこの映画はもう一回くらい観に行きたいなと思う。
それはそれとしてこの映画は1回5名~10名、1人15000円くらい取って作中に出てくる料理を作中と同じタイミングで少量出す上映方法をやるべきだろう。しかしそれをやるとあのオチで一本取られるような感覚は味わえないため難しいラインだとも思う。

しかしこれだけは言いたい。この映画は絶対に映画館で見てほしい。これはまさに映画館で見るべき映画であり、映画館で見る事を前提とした計算された映画であり、この映画の視聴体験をフルで味わうにはCMの挟まるテレビで見たり、好きな物を食べられる環境で見てはいけない。少しでも気になるなら映画館に駆け込んで観てほしい。本当にこれを強く強く言いたい。後から見て「これを映画館で見たかったな~」と後悔してほしくない。


というわけで今回はここまでである。
正月明けから色々と観に行きたい映画も多く大変だな~となる。ジークアクスはどうするか迷うけどマクロスの再上映は絶対に観に行きたいな~。


それでは皆さんも良き映画ライフを。


最後まで読んでいただきありがとうございます。

ノシ