ユキノの雑語りブログ

ただのオタク

『ぽんのみち』を語りたい


みなさんは『ぽんのみち』というアニメを見ただろうか?
このブログを書き始めた頃に最終回を迎えたのだが、個人的には2024年冬アニメにおいて『勇気爆発バーンブレイバーン』と並んで面白いアニメだったと思う作品であった。まあそこまで本数見てないわけですが・・・。

この『ぽんのみち』という作品、麻雀×女子高生の日常アニメをやりながらも、麻雀アニメとしても日常アニメとしても中々に異質なアニメとなっている。
というわけでこのブログではこのアニメがどういう作品なのかを書いていこうと思い、久しぶりの「語りたい」をタイトルに冠したブログにしている。

2期を匂わせて終わった本作、2期があるかもしれないしそうじゃないかもしれないが、とてもいいアニメだったので是非とももっと知られてほしい、そんな思いで書いていこうと思う。

というわけで始めていこう。

『ぽんのみち』とは

まず『ぽんのみち』がどういうアニメなのかかを解説していこう。

『ぽんのみち』は『炎炎ノ消防隊 弐ノ章』の打ち上げでプロデューサーの一人が出した案が始まりとなったアニメ。そのため監督は『波よ聞いてくれ』、『炎炎ノ消防隊 弐ノ章』、『ひきこまり吸血鬼の悶々』の南川達馬になっており、監督が全話脚本もやっている。また、『炎炎ノ消防隊』の講談社繋がりで『五等分の花嫁』の春場ねぎがキャラクター原案をやっているのも特徴だろう。そのため全員乳がデカい。

麻雀というジャンルのアニメ作品自体が珍しいが、本作はそんな麻雀を題材とし、広島・尾道を舞台とした女子高生の日常アニメとなっている。
麻雀で女子高生と言えば『咲-saki-』が有名だが、こちらは競技的な側面での作品であるため明確に違うと言えるだろう。

キャラクター

次にキャラクターをざっくりと解説していこうと思う。

十辺舎なしこ

本作の主人公。苗字の読み方は「じっぺんしゃ」。
好きなバンドのライブ中継を見て家で騒いでいたところを母親に叱られ、どうするかを悩んでいた時に父親から昔経営していた雀荘を引き継ぐ。
麻雀の事は全く知らなかったため雀荘を別荘として自分の遊び場にしようとしていたが、次第に麻雀にハマるようになる。
雀荘で出会った麻雀の精霊である雀のチョンボの声が聞こえる唯一の人物。
広島弁で喋るキャラであり、仕草が親父臭かったりする。

河東ぱい

なしこの友人。
なしことは古くからの付き合いなのか、なしこの母親からは信頼されている。
麻雀自体は知っているらしく、初心者のなしこに比べるとルールを把握している節がある。

徳富泉

なしこの友人。
幼い頃から麻雀をやっていたようであり、ぱいよりも麻雀に詳しい。そのため、初心者のなしこへのルール説明もしていた。
カイジ』に影響を受けているのか、麻雀を打つと時々カイジなどの真似をしだす。
魚屋の娘なため、魚好き。
また、幼少期のトラウマで鬼が苦手。

林リーチェ

天然系なお嬢様。
幼い頃の親の仕事に付いて行っていた関係でなしこの父親が経営していた雀荘によく来ていた。
その後、高校生になりその雀荘を探し求めていた所、なしこと出会い、その後ぱいや泉とも仲良くなり一緒に遊んだりする仲となる。
実家が金持ちなため、なしこ達とはズレた感覚をよく見せている。
ネットでの名前を全て「リーチェいっぱつ」にしており、これにより後々特定をされてしまう。

江見跳

スマホアプリ『雀魂』の通信でリーチェを知り、なしこの雀荘まで来た人物。
一人だけ尾道住みではなく広島市から来ている。
麻雀が好きで、どこでも麻雀をやろうとせがもうとする。
独特なファッションは「カッコイイから」。

麻雀アニメとしての側面


本作は「麻雀」をテーマとしているアニメだが、「麻雀アニメ」としては異質な作りをしているのが本作の特徴だろう。

麻雀作品は上記でも紹介した『咲-saki-』を筆頭に、『アカギ』など競技性を重視したり、賭けなどをして作品を盛り上げるのをするのが基本となっているだろう。
しかし『ぽんのみち』ではそういう要素は無く、身内で仲良く麻雀をするという作品になっている。


(ちなみに賭け麻雀は違法賭博に該当するのでみんなはやめようね)


近年ではゲッターロボが麻雀を打つ漫画があるくらいには「麻雀」というゲームが漫画としてもジワジワと増えてきている実状はあるが、それでも将棋のようにある程度みんながルールを把握していてかつやっている人が有名な物と比べるとルールやゲームとしてはマイナーだろう。

ゲッターロボが麻雀を打つ漫画


そういった麻雀の「分かりづらさ」を自覚した上での麻雀描写が本作の特徴である。

1話において軽いルール説明はしたものの、細かいルール説明やゲーム描写などはやらずに、大味な部分での分かりやすさを重視しているのが絶妙な物となっている。
例えルールが分からなくてもゲームにおいてのイカサマ行為や違反行為、ゲームを回す上での間違いといった物は何となく分かるだろう。
特に「イカサマ」に関しては視覚的にも分かりやすく、ゲームにおいての「ズル」がルールを知らなくても何となく分かるという物になる。
そのため、作中ではイカサマの解説をしたり、描写として分かりやすくしている。


こういった「イカサマ」を作品の面白さの一つとし、視聴者がキャラクターを嫌いにさせないように描写をしているのはやはり描写としてのバランスの上手さだろう。

例えばなしこの場合、イカサマをしようとして失敗する、もしくはバレてそのまま負けてしまうなどといった描写が何度かある。

しかしこれが成立するのは「競技性を伴わない」という部分と「仲良しメンバーでの身内打ち」という要素が強いためという部分もある。ここのバランスが崩れると「なしこは麻雀でイカサマに走る奴」になってしまうため絶妙な橋渡りと言える。

また、東四局「ギガが減る!」では跳(この頃はまだ会った事が無い)以外全員身内でマッチングした際にはコンビ打ち(同じ卓の仲間と組んで打つやり方)はしないという描写をキチンと入れており、以後の回も跳と麻雀をする際はイカサマ行為をする描写を入れていないという所もポイントだろう。

「身内で打っているからこそ笑える描写」と「ルールを知らない視聴者にも分かりやすい描写」を両立させつつ、「麻雀を楽しんでいる」という描写を丁寧にやっているのが特徴だろう。

また、『カイジ』、『アカギ』という「みんなが知っている麻雀作品」のパロディによる分かりやすさを演出しているのも特徴である。


また「みんな漫画の真似から入る」という初心者あるあるを描写しており、それが「必殺技のように打つ」という演出にしている。



そしてもう一つのポイントは「競技性を伴わない」という部分である。

「麻雀」をテーマとしながらも「麻雀」が目標になっていないのが本作の特徴でもある。
例えば「日常アニメ」の代表でもある「きららアニメ」を例に挙げても、近年の作品では『はるかなレシーブ』、『球詠』、『おちこぼれフルーツタルト』、『恋する小惑星』、『ぼっち・ざ・ろっく』など、「日常+α」の作品では「+α」の部分のテーマに沿った何かしらの目標や、そこへ進むイベントが発生する。
しかし『ぽんのみち』での「+α」である「麻雀」は、あくまで少女5人達の日常においての共通の話題であり、みんなで遊べるゲームの感覚で描写されている。そのため、例えば「大会に出る」や「ライバルや誰かに勝つ」といった目標やイベントが発生しない物となっている。ここが「1クールの日常アニメ」としてのバランスの肝であり、ここで「麻雀」にイベントの比重を置くとまた別の味になってしまうため、本作においては正解だったであろう。

日常アニメとしての側面

次にこのアニメの肝である「日常アニメ」としての側面なのだが、こちらもかなり異質な作りをしている。

本作では学生モノの日常アニメとしてよくあるであろう「学校の描写」「家庭環境」「キャラクターのバックボーン」「誰かの家に集まる」といったことを描いてない、もしくは極力描かないようにしているという特徴がある。
そして本作は麻雀シーンよりも日常シーンの方が多いのだが、それで上記の要素をやるためより異質さが見えてくるだろう。

まず「学校の描写」だが、これは学生がメインの日常アニメとしては切っても切り離せない所だろう。これは学生作品において学校が「みんなの集まる場所」であり、「春夏秋冬の学校イベントが起こしやすい場所」だからである。「みんなが集まる拠点」というのは日常作品に限らずドラマを動かす起点となりやすい。それが日常アニメだと「学校」となるのだ。
しかし本作ではリーチェと跳は違う学校の人間となっている。そのため学校の描写は一切描かず、雀荘を「みんなが集まる場所」とし、細かな春夏秋冬のイベントは「尾道」という大きな箱でやっているのである。
ここが日常アニメとして一つの異質な描き方だろう。

無論『おちこぼれフルーツタルト』の様に学校描写がほぼ無いアニメが他に無い訳ではないのだが、そういった作品は「テーマ」の方に比重を置くため、そういう描写をせずに日常に比重を置いた描き方をしているのである。


次に「家庭環境」や「キャラクターのバックボーン」の部分。

本作において「キャラクターの家庭」が描写されていたのはなしことリーチェと泉のみである。

描かれていると言っても「なしこは一般家庭」、「リーチェはお金持ちのお嬢様」、「泉は魚屋の娘」程度の描かれ方である。
また「バックボーン」という部分でも、麻雀好きな人物として描かれている跳であるが、それ以外は描かれいない。

そして一番何も描かれていないのはぱいだろう。

ぱいは「なしこと泉と同じ学校に通う親友」というキャラクター付けではあるが、他には一切何もなく、「何故この二人と仲がいいのか」、「このキャラの家庭や過去、好きなことなどはは何なのか」という描写はやらずに「かわいいキャラ」としての描かれ方がされている。

上記のようにリーチェ以外に「分かりやすいキャラクターの記号や特徴」が無いにも関わらずキャラクターが描けているのが本作の特徴である。これはやはり「今という日常を生きるキャラクター」をちゃんと描けていたからこそ、描かれなくても不満にならない要素だっただろう。

また、リーチェ自体も「お金持ち」というキャラクターではあるが「お金」での描写でキャラクターを動かす事がほぼ無かったのも特徴である。
東七局「8月1日(ぱいの日です)」では珍しくリーチェのお金持ち描写がギャグとして使われるのだが、これは「友人の誕生日プレゼントにちゃんとした物を送る」事をした結果純金の麻雀牌セットをプレゼントしようとする描かれ方をしており、「善意の価値観のズレ」なため嫌味な描き方ではないという特徴がある。


そして「誰かの家に集まる」だが、例えば日常アニメなら「誰かの家でみんなでお泊り」というイベントやそれに似たことが発生するだろう。
しかし本作では跳がなしこの家に泊まるという描写はあるのだが、あくまで「そういうことがあった」程度の描かれ方で深くは描かれなかった。
これはやはり極力「キャラクター個人に依存する描き方」をしているからこそやらなかった事であるだろうし、雀荘自体が5人が集まる場所として成立しているからこそであり、「学校以外でみんなが日常になれる場所」として機能しているからであろう。

本作における「麻雀」

ここまで読んだ皆さんは疑問に思わなかっただろうか?
「麻雀アニメなのに何故5人なのか」、そして「このアニメに麻雀は必要なのか?」という部分を。

まず「麻雀アニメなのに何故5人なのか?」という部分をボクなりの解釈で書いていこう。
皆さんは知っているだろうが麻雀は基本4人でやるゲームである。そう基本4人でやるゲームなのである
基本4人なのに5人だと一人余るじゃないかという意見はごもっともである。しかし逆を言うと5人だからこそゲームメンバーが固定されないというメリットがあるのである。
その時に余った一人で他の描写が出来るというのがもう一つのメリットとなるだろう。


次に「このアニメに麻雀は必要なのか?」という部分である。
このアニメは麻雀シーンより日常シーンが多く、むしろ麻雀の要素は要らないのではないか?と思える節がある。実際1クール中1/3近くは麻雀をせずに終わる回が存在している。

結論から言うとこのアニメにおける「麻雀」は重要なピースである。

この5人の内リーチェと跳は麻雀が無ければ繋がっていなかった、出会ってなかった存在である。そしてなによりこの5人が共通で盛り上がれるのは「麻雀」である。
5人は麻雀以外でも仲良く様々な事をしているが、やはり一番盛り上がれるのは麻雀の話題であり、5人を繋ぐものは麻雀に帰結するのである。
そういった部分を考えると「麻雀」は必要であると同時に、麻雀をしない回は「麻雀から始まった仲の麻雀以外での関係性」を描くために重要な存在となっているだろう。


まとめ

いかがだっただろうか?
今回は2024年冬クールにおいてもっとみんなに見てほしい『ぽんのみち』を紹介したのだが、このブログで興味が持ってもらえたなら幸いである。
まあ色々書いたのだが、結局は「見ていけばハマるのでみんな見てほしい」という所である。
2期を匂わせて終わった本作、やはり1クールで終わるにはもったいない気持ちがあるので是非とも続きが見たいという気持ちが強くある。


まとめなのに何だか感想が纏まらなくなってきたので今回はここで切り上げることとしよう。

それでは今回はここまでである。

それでは次回のブログで。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

大人にこそ見てほしい特撮ドラマ『ウルトラマンブレーザー』


皆さんは『ウルトラシリーズ』を御存知だろうか?
1966年に始まった『ウルトラQ』をシリーズ第1作として、今現在においてもシリーズ展開をしている日本を代表する特撮作品である。
余談だが、当時は『ウルトラマン』の後番組であった『キャプテンウルトラ』も含まれていたが、こちらは円谷プロではなく東映なためシリーズには含まれておらず、また『ウルトラQ ザ・ムービー 星の伝説』と『ウルトラQ dark fantasy』は円谷映像が制作しているため現状はシリーズには含まれてはいない。(ただし『ウルトラQ dark fantasy』はウルトラシリーズを紹介する図鑑には含まれていたり、今作初出のレキューム人は後年の作品に登場したりする)

そんな『ウルトラシリーズ』の最新作が『ウルトラマンブレーザー』である。(2024年1月現在)
このブログ公開時にはこの作品は放送を終了しているのだが、毎年恒例の劇場版が控えているため、そのためにも本作の魅力を少しでも伝えられたらと思う。

というわけで始めていこう。

ウルトラマンブレーザー』とは何なのか?

まず『ウルトラシリーズ』を知らないと言う人のために『ウルトラマンブレーザー』という作品について解説していこう。

ウルトラマンブレーザー』は、『ウルトラマンギンガ』を始まりとするテレビ東京系での新作テレビシリーズの総称である『ニュージェネシリーズ』の題11作品目となる。
しかし『ニュージェネシリーズ』の特徴であった「過去のウルトラシリーズとの繋がり」「人間の言葉を使い、キャラクター感を親しみやすくする」「過去のシリーズの怪獣が沢山再登場、もしくはリメイクする」といった要素を排除、もしくは極限まで減らしている異質な作品となっている。
また、『ウルトラシリーズ』ではお馴染みであった「光線による必殺技」も廃止されており、初期の必殺技はスパイラルバレードと言う槍状の武器を用いた物であった。


『ニュージェネシリーズ』ではお馴染みとなっていた「インナースペース表現」も極力使われなくなっており、使われる際は一人称視点かつアイテムであるブレーザーストーンの差し替えのみとなっており、主人公・ゲントが言葉を発する事が無いのも特徴だろう。


その他にも『ウルトラマンティガ』以降のウルトラシリーズではお馴染み要素であった並列タイプへのタイプチェンジも廃止されており、基本フォームと最強フォーム(といっても右半身が変わった程度)しかないのも本作の特徴だろう。

↑上記の画像の様な複数フォームを持っていない作品となっている



そのため、シリーズを知っている人にとっては今までとは違った楽しみ方が出来、シリーズを知らない人でもイチから同じように楽しめる作品となっているだろう。

ウルトラマンブレーザー』の魅力


というわけで『ウルトラマンブレーザー』という作品の魅力を紹介していこうと思う。
上記の内容と重複するところもあるだろうが許してほしい。

ミリタリー描写

TVでの『ウルトラシリーズ』復活となった「ニュージェネシリーズ」では主人公が防衛チーム所属ではない作品が多く存在していた(『ウルトラマンギンガS』や『ウルトラマンⅩ』は珍しい部類だった)。
しかし『ウルトラマンタイガ』から防衛チーム所属というのがスタンダードとなっていた。
そのため『ウルトラマンZ』や『ウルトラマントリガー』及び『ウルトラマンデッカー』ではそれぞれの作品ごとで様々な防衛チームの描かれ方がされてきていた。
その流れの中でも今作『ウルトラマンブレーザー』では「シリーズ初の隊長が主人公でウルトラマン」という挑戦をしている。そのため、近年では特に防衛チームの描写に力を入れていた作品だったと言えるだろう。
ゴジラVSシリーズ』の様なフィクションという嘘の世界でのリアルという部分をとても緻密に描いており、軍という全体組織における主人公チームの立ち位置や、それによる組織としてのしがらみという部分を常に描いていた作品だっただろう。
また、主人公チーム以外にも個別チームがあることを匂わせており、『ウルトラマンガイア』に近いものを感じられる物となっている。

また、今作のロボット兵器であるアースガロンは基地内外での描写が非常によく、「怪獣型巨大ロボが現実で動かすならどうなるか?」という部分を描いているのがポイントである。
そのため、明確な長所と短所があったり、相手の怪獣の特性によって運用のさせ方を工夫しているというのもこの作品の特徴だろう。
こう言った理由から本作では作戦シーンが多く、「相手の怪獣にはどういう特性があるのか?」、「じゃあどういう風に対処すればいいのか」という部分をかなり描いていた作品となっている。

平成ウルトラシリーズのように、様々な戦闘機や戦闘車両が出るわけではないのだが、今の作品造りで追及出来るリアリティという部分が見応えとなっている。

ストーリー

本作のストーリーは過去のシリーズと比べるとかなり異質なのだが、その中でもまず違う要素と言えば「主人公のライバル、もしくは作中通して敵対する悪役キャラ」が存在していない事だろう。
ウルトラシリーズ』では『ウルトラマンA(エース)』のヤプールを皮切りに、『ウルトラマンレオ』のブラック指令及び円盤生物(4クール目のみ)、『ウルトラマンダイナ』のスフィア、『ウルトラマンコスモス』のカオスヘッダーなど、作中全体を通して敵対していき、その物語の結末のボスとなる存在があった。
また、『ウルトラマンオーブ』のジャグラス・ジャグラーが登場し、主人公とは対となる、もしくは何度も物語の障害となる魅力的な敵キャラが存在するのがある種定番となっていた。
そう言ったキャラクターをあえて出さずに、主人公チーム「SKaRD(スカード)」のメンバーのみにキャラクター描写を絞り、今一度「怪獣に対抗する人類」という描写に専念した珍しい作品になっていると言える。

↑ニュージェネの悪役の例


作中を通して戦っていく存在は魅力的ではあるのだが、どうしても話の都合上、中途半端に倒せずに戦いが終わったり、同じキャラとの戦いを何度も見ることになったりと、人によってはフラストレーションが溜まってしまう要素ではあった。
そのため、そういう要素が無い分、「怪獣をメインとした話」として見やすい作品となっているだろう。


そして本作のストーリーの特徴は「大人も引き込まれるドラマ展開」という部分にあるだろう。
子供向け作品なため「今回の怪獣とそれを退治する人間とウルトラマン」という話の構図は崩さずに、特に2クール目からは「軍が秘密にしている謎の情報」というドラマが作品を盛り上げる要素となっていた。
そういった緻密なドラマシーンは対象となる子供にはまだ難しい物ではあっただろうが、「シリーズが好きな大人」、「子供と一緒に見る親」を引き込む要素になっていたのは確かだろう。
2クール目から作品を引っ張ってきた謎が、終盤には1クール目の話も巻き込んで一つの線として繋がっていき、昇華していく緻密な構成はこの作品の魅力をグッと引き上げてくれている要素である。

また、この作品は「コミュニケーション」が題材であるため、そこに注目しながら見ていくとさらに面白い作品になっているだろう。

キャラクター描写

ウルトラシリーズ』と言えばそれぞれの作風なりのキャラクターの描き方をし、キャラクターが作風を作っていくというのが面白い要素の一つだろう。
今作では特に「SKaRDメンバーのプロフェッショナル性」を強く描いている作品だろう。
例えば主人公のヒルマ・ゲントは「初めての隊長主人公であり、『ULTRAMAN』(2004年)ぶりの妻子持ち」という特異な設定を持っている。そのため作中では「隊長としての指揮能力とカリスマ性」という部分をメインに描き、怪獣対処のプロフェッショナルという印象を視聴者にちゃんと分かりやすく描いている。そんな仕事人なキャラクターがたまに見せる「父親としての顔」という部分がキャラクターの魅力を引き立てている要素となっている。
このようなキャラクターのオンとオフ、仕事と日常、弱点、人間関係といった部分をギャグにはせず、しかしちゃんと面白く描写することにより、キャラクターや作品という世界に深みを持たせている。
また、仕事中ではあるけども緊張が解けているシーンでは、和気あいあいとした会話を見せるため、そこも面白いポイントだろう。


そして、ウルトラマンブレーザーというキャラクターはシリーズの中でもかなり異質な物となっている。
ウルトラシリーズ』は主人公の人格としてのキャラクターがメインとなる、主人公がウルトラマンと同一の存在、ウルトラマン自身が喋ってコミュニケーションを取り合えるの3パターンのどれかというのが基本であった。
特に、常に喋るウルトラマンとして衝撃を与えたウルトラマンゼロの登場以降、「ニュージェネシリーズ」では、主人公が日常的にウルトラマンと何かしらの手段で会話をし、時には悩みを共有したりするという作品がチラホラあり、そうでない作品でも、主人公の声でウルトラマンが戦闘中に喋り、必殺技を叫んだり、インナースペース描写を挟むことで分かりやすいウルトラマンのキャラクター付けがされてきた。

しかし、ウルトラマンブレーザーは「言葉は分からないが意思疎通は確かに出来ている」という部分を徹底しており、人間の言葉を発しないキャラクターという物になっている。そのため、時にはそれが主人公であるゲントを悩ませる物にもなっていた。
また、掛け声も「シュワッチ」に筆頭されるカッコイイものとはかけ離れており、雄叫びの様な声を発するキャラクターとなっている。
そして、アクションも野性味溢れる物にしているため、今までのシリーズを見てきたファンにも衝撃を与える物となっていた。
そういう描き方をされているが、作中ではカッコよく、時にはコミカルに描かれているため、そこで今までとは違う魅力という部分を存分に発揮していただろう。

↑作中では幾度も儀式的なポーズをとるが、謎が多い

怪獣

そして『ウルトラシリーズ』と言えばやはり怪獣だろう。

まず本作品において最初のインパクトは「新規怪獣の多さ」であった。
古いものでは『ウルトラマンマックス』や『ウルトラマンメビウス』の時からのスーツを使いつつも、「ニュージェネシリーズ」でも新規怪獣、もしくは新規で過去の怪獣のスーツが作られたりはしていた。
しかしもう10年もの期間使っているスーツもあるため、スーツの劣化で使える怪獣が限られ始めてきたという問題がある。例に『ウルトラマンオーブ』でのラスボスであったマガタノオロチは4年後の『ウルトラマンZ』ではスーツの劣化によりゲネガーグへと改造され、1話の看板を飾り引退となった。

また『ウルトラマンX』で登場したガーゴルゴンも3年後の『ウルトラマンR/B』にて再登場、そしてさらにその3年後の『ウルトラマントリガー』ではスーツの劣化からこれ以上使うことが出来なくなったため選出され、最後の活躍をし引退する形となった。

こう言ったスーツ事情に加え、使えるスーツは『ウルトラマンデッカー』の方に回され、改造されて使われていた。

↑『ウルトラマンメビウス』から幾度も再登場してきたレッドキング(初代)を改造したスフィアレッドキング、『ウルトラマンR/B』から再登場のたびに改造されてきたグルジオを改造したネオメガス、『ウルトラマンタイガ』のセグメゲルを改造したスフィアジオモスなど様々


そういった事情から、恐らく「今後もシリーズを続けていく」と言った部分を踏まえてか、今作では大量に新規怪獣が登場していた。
そのため、「ニュージェネシリーズ」で言われていた「またコイツか」というだんだんとありがたみが薄れていく再登場の不満という部分を解消している。


そして、本作では怪獣の描き方に特に力を入れており、様々な活躍や能力を見せ、「怪獣を軸とした物語展開」という作風を強く見せている。

まずは本作において一番重要となっている宇宙怪獣。

今作では宇宙怪獣は「〇〇・ウェイブ」と呼称され、人類の武装では攻略が困難な特徴を持っている。
例えば上の画像のバザンガは「どんな攻撃にもビクともしない装甲」、ゲバルガは「全ての電子機器を停止させる電磁波」と言った物だろう。
作中では「宇宙から飛来してくる謎の存在」として描かれており、作品の重要な部分に関わる存在として描かれている。

次に地球の怪獣なのだがコチラは二種類に分類されている。

上の画像のゲードス、タガヌラー、デルタンダルのような怪獣はあの世界における生態系の一つのような扱いの怪獣となっている。
そのため、リアルな生物のような、自分の意志で行動をしているような描かれ方をされている。
そのため、怪獣としての恐ろしさ以上に生物としての愛嬌が垣間見えるという特徴がある。


そしてもう一つがドルゴ、ニジカガチの「伝承に残る封印された生物」である。
特定の方法でのみ封印を解くことが出来る存在となっており、ブレーザーですら正面から戦って勝つことは不可能だった強力な存在となっている。
ある種の災害の具現化のような描写で描かれており、その恐ろしさと存在感が存分に発揮されている。


他にも様々な宇宙人や怪獣が登場し、どれも印象的な存在として光るのが本作の怪獣の特徴と言える。

ウルトラマンブレーザー』という作品

ここまでで紹介してきたことを踏まえた上で「じゃあ『ウルトラマンブレーザー』とはどういう作品なのか?」という部分を改めて書いていこうと思う。

ウルトラマンブレーザー』という作品は『ニュージェネシリーズ』という10年続いた歴史に対して、ある種10年かけて培った「お約束」、もしくは『ウルトラシリーズ』全体の歴史の「イメージ」に対する「挑戦」を目指した作品だろうと言える。
だからこそ打ち出したのが「ニュージェネのお約束をやらない」、「出来る限りのリアリティを追求した大人向けSF描写」、「ブレーザーという存在をスマートな描き方をしない」という部分だろう。
こう言った挑戦が出来るようになったのは、『ウルトラシリーズ』という作品が近年商業的に潤っていってる点や、シリーズで初めて10年連続テレビ作品がやれたからこそ(それまでの最長は『帰ってきたウルトラマン』~『ウルトラマンレオ』の4年だった)という二点が大きいだろう。
「子供も大人も楽しめる」作風にするために「大人が楽しめる要素」という部分をエッセンスにしただろうし、同時に「10年連続放送出来た」という部分で「それまでを楽しんでくれた子供、あの頃見てくれていた子供」にも向けた作品となっているのだろう。

また、本作では「コミュニケーション」と言う部分をかなり大切にしており、「ゲントとブレーザーのコミュニケーション」、「家族とのコミュニケーション」、「軍と言う組織での情報のやり取り」など、かなりの場面で「相手を知る」という事の重要性を描写している。
時代ごとに変化をし、そしていつの時代でも人間が生きていく上で難しい課題となる「他者との意思疎通」を、今の時代なりの描き方をしているのが本作の本質だろう。

オススメのエピソード

では『ウルトラマンブレーザー』という作品の中でも個人的に特に刺さったエピソードをいくつか紹介しようと思う。

第9話『オトノホシ』


脚本:植竹須美男  監督:越知靖

TVシリーズにおいて『ウルトラQ』から57年ぶりのガラモンの再登場となった回。
ウルトラQ』の第13話『ガラダマ』の要素をベースにしながらも、「音楽」をテーマに描かれた回である。
アンリにコンサートの招待状を出した楽団のおじさんの本当の目的は何なのかという話となっている。
演出や話の完成度などを含めて傑作回と評される回であり、単発回ながらも今回登場する「チルソナイト」は今後重要アイテムとなる。

第10話『親と子』


脚本:植竹須美男  監督:越知靖

ウルトラマンX』で登場以降度々再登場してきたニュージェネの看板怪獣デマーガの再登場回。
ゲントの家族のシーンが初めて描かれた回であり、「家族」が主題となっている回である。
父としてのゲントと怪獣退治の専門家としてのゲント、人を守るために先に怪獣に攻撃を仕掛ける防衛隊、人間や生物を知ろうとするブレーザーなど、今作においてかなり重要な要素がふんだんに詰め込まれており、「人を守るためとは言え武器を向ける事が本当に正しいのか」という事を説いた作品となっている。


上記の回と同じく植竹氏による脚本なのだが、残念ながらこの二本が植竹氏の遺作となってしまった。

第12話『いくぞブレーザー!』


脚本:足木淳一郎 監督:武居正能

第11話に引き続きゲバルガとの戦いとなった回。
デマーガ戦とゲバルガ戦(11話)でゲントの意志に反した行動をした結果、遂にゲントから距離を置かれてしまうブレーザー
ブレーザーとの不和、人類の全力の反撃、そして初めてゲントとブレーザーが一つになれたとい前半の締めにふさわしいエピソード。上記の『親と子』と同じく、『ウルトラマンブレーザー』という作品が描きたい話をキチンと詰め込みながらも総戦力による決戦という所を詰め込んだ最高の回となっている。

第15話『朝と夜の間に』


脚本:中野貴雄 監督:田口清隆

本作のメイン監督である田口監督の推薦により、スーツとしては『ウルトラマン』から57年ぶりガヴァドンの再登場となった回。
原典では「ガヴァドンA」表記だが今作では「ガヴァドン」名義になり、「ガヴァドンB」は登場しない。
ウルトラマン』第15話『恐怖の宇宙線』をオマージュしつつも、ゲントの息子・ジュンの掘り下げをする回となっており、どこか大人びて生きているジュンが引っ越しをする友と共に子供らしく生きる姿を描いており、ゲントの父としての側面も非常に光る回となっている。
推薦した田口監督本人が撮っているだけあって、コミカルな田口監督フィルムは必見。

原典の『恐怖の宇宙線』では、みんなのヒーローであるウルトラマンがひたすら子供に「帰れ」と言われ続けるという実相寺監督のシュールギャグが光る作品となっているため、こちらも併せて見てみよう。

第22話『ソンポヒーロー』


脚本:足木淳一郎 監督:中川和博

ウルトラマンブレーザー』最後の単発回となるこの回は、怪獣被害を対象とした保険を取り扱う保険会社で働いている冴えない営業マンのテツオが、ある日営業先で出会った老婆と交流していく回。
ゲストキャラがメインとなり話が進むという話はシリーズでもたまにある回なのだが、本作は主人公たちとゲストが一切関わらないという異色回となっている。
ウルトラシリーズにおいて意外と描かれる事が無かった「怪獣の居る世界で懸命に生きる一般人」を描いており、「どんな状況でも生きていく」というメッセージが込められており、作品の世界観をより広げてくれた回だろう。
また、この回で登場するレッドキング(二代目)とギガスは非常にコミカルな描かれ方をされており、そこも必見。

これもオススメ ウルトラシリーズ

それでは『ウルトラマンブレーザー』を見た人向けに「じゃあその次は?」のオススメを紹介していこうと思う。
U-NEXTなどではかなり配信数が増えてきたが、「ツブラヤイマジネーション」に加入して見てみるのもアリだ
ろう。
月額500円なのでお得だよ!

テレビシリーズ・OV

ウルトラマンZ』

ウルトラマンブレーザー』と同じく田口監督がメイン監督となる作品。
ウルトラマンオーブ』から実に4年ぶりのレギュラーのウルトラマンが一人だけとなっている作品である。
ウルトラマンゼットや主人公・ハルキ達のキャラクターを非常にコミカルに描きながらも、「武力を強化していく事に対する否定」を描いており、親子三世代で楽しめる作品となっているだろう。
この作品から『ウルトラマンオーブ』、『ウルトラマンジード』などを見ていくのも良いだろう。

ウルトラマンデッカー』

ウルトラマンブレーザー』の前年の作品。
ニュージェネでは『ウルトラマンギンガS』以来久しぶりの前作と世界を共有している作品となっている。
しかし『ウルトラマントリガー』の存在の扱い方が上手いため、この作品一つでもキチンと分かりやすくなっているのがポイントだろう。
ウルトラマンダイナ』のリブート作品としながらも、原典のスフィア(宇宙進出を拒む存在)とは設定を変えて「星を隔離する存在」として描いており、当時のコロナ禍の閉塞感や不安を反映させたかの様な作品となっており、それでもそこで生きる事を諦めない姿勢を描いている名作だろう。

ウルトラマンマックス

「最強・最速のウルトラマン」というコンセプトで作られた作品。
基本的に完全な一話完結型となっており、どの話から見ても楽しめるのが特徴の作品となっている。
監督と脚本家ともにシリーズ全体を見てもこの作品にのみ参加している人も多く、シリーズの中でも一番各回の監督や脚本家の特色が色濃く出ている作品となっており、毎回違った作風を楽しめるというのが本作の一番のポイントである。
また、ニュージェネでお馴染みとなった再登場怪獣もここから始まった施策となっている。

ウルトラマンネクサス

宇宙から来た謎の存在「スペースビースト」との死闘を繰り広げる作品となっている本作。
土曜朝7時半放送という放送枠に対し非常にダークな作風で展開しており、特にノスフェルは視聴者に強烈なトラウマを植え付ける存在となった。
しかし、そんな作風だからこそ最終回はシリーズの中でも5本指に入るレベルの傑作となっている。
その陰湿な作風から「当時は子供から嫌われた作品だった」とよく言われる作品なのだが、当時4歳だったボクは、初めてテレビで見る新作ウルトラマンだったこともあり何だかんだで凄く楽しく見ていた作品である。
当時公開されたこの作品の前日譚である『ULTRAMAN』もオススメ。

ウルトラマンコスモス

シリーズの中ではかなり珍しい「人類と怪獣の共存が出来ている世界」を描いた作品。
宇宙から襲来した謎の敵・カオスヘッダーとの激しい死闘を繰り広げながらも、あの世界だからこそ描ける「相手を完全に倒す事が正義なのか」という点を描いている作品となっている。
当時は相当の人気があったようで、テレビシリーズが4クールから延長され5クールとなり全65話+総集編3話(内5話は諸事情により未放送)というシリーズ最長の作品となり、劇場版も3本(2のみ2種類)も制作された作品となっている。

ウルトラマンダイナ』

前作『ウルトラマンティガ』から7年後、人類が火星にも拠点を増やしたネオフロンティア時代を描いた作品。
人類の宇宙進出を阻む謎の存在スフィアとの攻防を描く作品となっている。
前作の『ウルトラマンティガ』に比べるとコミカルな作風となっており、よりバラエティ豊かになった怪獣・宇宙人は必見。また円谷プロを潰しかけたほどにお金を注ぎ込んだ特撮シーンの数々も本当に素晴らしいため見ていて迫力の凄い作品となっているだろう。
前作を知っていればより楽しめる要素はあるが、基本的にはこの作品単体でも面白く、以後のシリーズのスタンダードを作ったと言っても過言ではないためかなりオススメの一本。
諸事情によりツブラヤイマジネーション独占なため、ツブイマに加入するかBlu-rayを買って見ていただきたい。

ウルトラマンネオス

ウルトラマンガイア』終了後に展開されたビデオ作品。
全12話という非常に短い作品なため見やすいが、この作品でしか見られない怪獣や宇宙人が非常に個性豊かで面白いのが特徴だろう。
ウルトラマン』のような一話一話の単発の面白さ、怪獣SFという部分に力を入れているため、気軽に見られる作品となっている。
特に第4話『赤い巨人! セブン21』、第9話『僕らの恐竜コースター』はオススメ。

ウルトラマンパワード

アメリカで制作、放送されていた作品。
主人公はなんと『忍者戦隊カクレンジャー』よりも前のケイン・コスギ
ウルトラマン』のリメイク的な作品であり、『ウルトラマン』の怪獣達がよりリアルな生物的なデザインとなっているため怪獣デザインなども必見である。
全13話と見やすい話数でオススメなのだが、ハリウッドとの権利関係の問題か日本では配信されておらず、現状はBlu-rayを買って見るしか手段がない。

劇場作品

ウルトラマンティガ&ウルトラマンダイナ 光の星の戦士たち』

ウルトラシリーズ初のテレビシリーズ放送中の劇場版作品。
ウルトラマンティガ』とのコラボ映画的なお祭り要素はありながらも、主人公・アスカの成長物語として一本の映画が完結しており、今でもシリーズの映画作品での一番の傑作はコレだと思えるほどに最高の作品となっている。
こちらは『ウルトラマンダイナ』の中で唯一どのサブスクも配信しているため気軽にこれから見るのもアリだろう。

ウルトラマンサーガ』

ウルトラマンゼロを主人公とした劇場作品第3弾。
前作までのウルトラマンベリアルとの戦いとゼロの成長路線とは変わり、今作では前作でウルトラマンノアの力を受け継ぎ、様々な宇宙に飛べるようになったゼロが、バット星人によりほぼ全ての生命が消滅した世界で戦うストーリーとなっている。
そのため『ウルトラマンダイナ』の世界から迷い込んだスーパーGUTSの隊員、タイガの成長ストーリーと、今作の映画の舞台となる地球で最後に残された人類である「チームU」の地球奪還がメインとなっている。
ウルトラマンダイナ』の面々が久しぶりに揃った『ウルトラマンダイナ』の続編的な側面もあるため、当時凄くうれしかったのも今でも覚えている。
当時は東日本大震災があり、その影響でこの作品も企画が止まりかけたらしいが、だからこそよりメッセージ性の強い作品となっており、終盤のシーンは復興のメッセージを込めたものとなっている。

『シン・ウルトラマン

近年公開され大ヒットとなった映画。
ウルトラマンブレーザー』と似たような作品となっており、『ウルトラマンブレーザー』を見てから今作をもう一度見るとまた違った見え方が出来るだろう。
庵野秀明なりのウルトラマンの解釈と、それにともなうストーリー展開が見ていて感動させられる作品となっているだろう。
ボクは3回見て3回泣きました。

まとめ

いかがだっただろうか。
ウルトラマンブレーザー』は近年では特に大人向け色が強く、かつ話の素晴らしさに感動させられて今回のブログを書いたが、やはりウルトラシリーズの面白さは「子供も大人も楽しめる」という所だろう。
大人向け子供向け関係なく、面白いと思える作品はいっぱいあるので「これって子供向けでしょ?」みたいな偏見を持たずに作品を見ていくことの大切さは常々感じるものである。
しかし、「子供向け」だからこそ出来る作品で感動させられる、「子供向け」でも大人だからこそ読み取れるシーンもあるため、そういう面からでも「子供向け作品」は侮れないなと感じる。

なんか話が逸れたような気がするが、とにかく『ウルトラマンブレーザー』は面白かったので是非ともウルトラマンを普段見ない人にも見てほしい、その一点に尽きる。

というわけで今回のブログは終わりである。

それでは次のブログで。

今回も最後まで読んでいただきありがとうございます。

2023年アニメ&エピソード10選&雑語り

この記事を書く頃には「もうこんな時期か」、「1年が早すぎる」と思うようになるのが毎年恒例になってきたなと思うようになってきた今日この頃。
なんというか高校生終わった後くらいから本当に1年が早く過ぎる。1年の密度が違いすぎてほんと学生時代は恵まれていたし、あの頃大人が言ってたのはこういう事だったのかと大人になって気付く悲しさが何とも言えない感じとなる。

みなさんは2023年どんな年だっただろうか?

ボクは去年うつ病になってから薬と共に普通に生活を頑張れるくらいまで回復してきたわけだが、本当に仕事先を探すのが大変だった。
それなりの時給で生きやすい場所、しかも金曜の通院のことを加味しつつ、うつ病持ちでも働ける場所なんて全然無いし、どこも雇ってくれない。
そんなことを9ヶ月も続けていたらやっと今の仕事先が見つかって今はなんとかやれていると言った感じである。まあ時給は低いから給料は低いので来年くらいには転職先探そうかなと思ってはいるのだが・・・。
人間の耐えられる諸々を加味した場合、社会が「完全週休3日、1日最高労働時間6時間(基本4時間)」で普通に暮らせるようになって、さらに、テレワークなどを駆使して地方に人が散らばっていけばなぁと言う理想を常に妄想するばかりである。まあ無理なんでしょうけどね。

まあそんなこんなで色々あったようなそうでもなかったようなと思う一年であったなと感じる。

しかしまあ、幣ブログは今年中々の盛況で、嬉しい事に『グリッドマン』関連の記事はとにかく1年通してずっと人気をキープするレベルには読んでもらえていたりする。
更新頻度が少ないしバズリもしないブログだが、常に誰かが見てくれているというのをちゃんと意識しながら書いていかないといけないなと思ったりする。読んでくださっている方々、本当にありがとうございます。


というわけで長々と書いたが本題である今年のアニメの振り返りをしていこうと思う。
いつ頃公開してるかは分からないが、年末なら「あ~、ね~」といった感じで、正月なら「去年はこんな感じだったね~」と思っていただければいいかなと思う。

皆さんは今年のアニメで記憶に残ったもの、好きだったアニメは何があっただろう?
今回も去年と同じく個人的な作品&エピソード10選をしようと思う。

アニメ選出のルールは去年と同じく
・新作アニメのみ
・深夜アニメのみで朝夕アニメは例外枠で紹介
・エピソードは1つのアニメから1話まで
・2022年秋クールから始まって2023年に終わったアニメは入れても良い、ただしエピソード選出は今年放送分のみ
・分割2クールは1つのアニメとして扱う
以上5点である。

また、別にランキング形式ではないためそこは念頭に置いておいてほしい。
(ここは去年のコピペです)

というわけで初めていこう。

アニメ10選

1:『冰剣の魔術師が世界を統べる』

放送期間:2023年1月~3月 全12話 TBS系

「2023年見た中で一番面白かったアニメは?」と聞かれた時に、まず最初に思い出すアニメといったら確実にこれになるだろう。
yukinokino.hateblo.jp

上記のブログでも紹介していたりもするので詳しくはそちらを読んでほしい。

このアニメはとにかく「アニメ」として面白い。それは「アニメ」を構成する要素がどれも過不足無くマッチしており、OPとEDを含めた24分というフォーマットを本当に無駄なく構成している物となっている。
作品自体も、ギャグ主体のコメディタッチな描き方をしながらも、学園バトル作品として「魅せる所」、「盛り上げる所」、「締める所」をキチンと踏まえて話を構成してるため、見ていてとにかく楽しくかつ、見た後の熱量がとても高くなる作品となっていると思う。
特に5話のOP演出は必見。

群雄割拠していた2023年アニメの中でも、確実に見て損はない、最高のアニメはこれと言っても過言ではない作品である。

2:『江戸前エルフ』

放送期間:2023年4月~6月 全12話 TBS系

このアニメはボクのTwitterにてフォロワーさんがそもそも知っていた作品だったな~くらいの認識だったのだが、始まったら原作を買うほど良かったと思える作品だった。
江戸時代に日本に来たエルフと現代を生きる少女という二人のコンビをコンセプトにした作品は、とにかく二人の掛け合いが面白い。神として祀られているコミュ障ひきこもりオタクエルフのエルダに対して女子高生で巫女の小糸がツッコミを入れるという話をベースとしながら、その時々でエルダが様々な江戸の知識を披露していくという日常コメディとなっている。
また、東京という社会の中でも「月島」という江戸の下町的な情緒の残る町を舞台にした地域感や空気感が作品としていい味を出しており、エルダをとりまく人達の暖かさや人情を感じられる作品となっている。
アニメにおいての話の再構築や魅せ方も素晴らしいのだが、残念ながらカットされてしまった部分やアニメ化された以外にも面白い話が沢山あるので是非原作も読んでほしい作品である。

3:『スキップとローファー』

放送期間:2023年4月~6月 全12話 TOKYOMXなど

この作品もアニメが始まってすぐに原作を買った作品なのだが、この作品の特徴はなんといっても「原作をこれでもかというほど丁寧にアニメにしている」という所だろう。
新潟の田舎から東京に出てきた高校生・美津未と美津未をとりまく人物達の青春物語という作品なのだが、他の高校生日常物とは少し違う、リアル的な嫌な感情や出来事などを描きながらも明るさの象徴である美津未という光に周りが自然と集まり、少しだけ進んでいけるという作品構成となっている。漫画的、アニメ的なキラキラ感とは違い、漫画的ながらも人生の一片を渦巻く様々な悩みや葛藤を少しだけエッセンスとして取り入れている物語はドマラ的と言えるだろう。
そしてこのアニメは先ほども言った通りとにかく漫画に忠実となっている。
原作を読めば分かるが、とにかく原作のコマの写し方や表情、演出に忠実になっており、漫画をそのまま動かしていると言っても過言ではない作品と言えるだろう。
しかし、それだから手抜きだとかではなく、キチンとアニメとして完成度の高い作品となっており、見終わった後の満足感は本当に素晴らしい物となっているため、ある意味メディアミクス化の新しい形の一つとしてアリと言える作品となっている。
意外にも海外評価が高かった本作は隠れた名作と言えるため一見の価値アリだろう。

4:『絆のアリル』

放送期間:1st Season 2023年4月~6月 2nd Season 2023年10月~12月 全24話 テレ東系

このアニメは2022年秋のバンダイのおもちゃショーにて紹介されていて知った作品なのだが、第一印象としては「今更キズナアイのアニメか~」という感じだった。
アニメが始まると初期の方は何とも言えない感じで、惰性で見ていたのを覚えている。
しかし、第4話「~混迷のアンダンテ~」で化け始め、次第に面白くなっていったのがこのアニメである。
話の作りとしては女児向けアイドル物な作りなのだが、それを個人や大勢での配信の話にしつつ、段々とバーチャルアイドルという部分にシフトしていくのが中々に面白かった印象がある。
また、人間関係の描き方もよく、1クール目で「5人になるまでの物語」を描き、2クール目は「5人が向かっていく道」というのを描きながら、2クール目で増えたキャラクター達のコントロールなども非常に上手かった印象があり、そこで錯綜し、迷いながら進む関係性というのがとにかくよかった作品である。
とにかくキャタクターの絵が描き方が魅力的な作品であったと言えるだろう。

5:『BanG Dream! It's MyGO!!!!!』

放送期間:2023年6月~9月 全13話(初回3話連続放送(再放送では分割)) TOKYOMXなど

yukinokino.hateblo.jp

本作は放送終わった後すぐにブログを書いたため、詳しくは上記を読んでほしい。
本作は『BanG Dream!』なのだが、今までのポピパのストーリーとは全く関係がないため、「バンドリは見たことないよ」だとか「バンドリはちょっとね・・・」みたいな方でも楽しめる作品となっているだろう。作品間の繋がりも、『仮面ライダーV3』に時々1号と2号が出たくらいで基本は立花藤兵衛くらいしか世界を繋げてるキャラが居ないみたいな感じなので過去作の知識が無くても問題ないだろう。まああった方がより面白くなる程度なので。
本作は、今までのシリーズとは違うギクシャクした人間関係のドラマが見所であり、「人生の迷子たち」が物語のメインテーマとなっている。
「トンチキギャグのない『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』」、「人の死なない『仮面ライダー555』」のような作風であり、濃く、複雑な、そしてどこか憎めない人間ドラマが好きな人にはドンピシャな作品であると言える。
続編の制作も決定しているため、抑えておいて損はないだろう。

6:『もういっぽん!

放送期間:2023年1月~4月 全13話 テレ東系

この作品は珍しい柔道をメインとした青春部活アニメとなっている。
本作はとにかく面白く、毎回面白さのハードルをドンドン超えてくるアニメとなっている。
決してキラキラしていない青春風景でありながらも、そこに生きるキャラクター達が「何故柔道をやりたいのか」という部分にキチンと向き合っているため、見ていいて眩しく、また学生をやりたいと思わせる作品となっている。
柔道のルールが分からなくてもスポーツ描写から「今どういう状況なのか」というのがキチンと読み取れ、スポーツアニメが苦手なボクでも非常に楽しめるアニメだったと思う。
特に第6話「後悔したくないから」、第7話「秘密兵器先輩」は傑作回。

7:『16bitセンセーション ANOTHER LAYER』

放送期間:2023年10月~12月 全13話 TOKYOMXなど

面白さが担保されている事でお馴染みの秋葉原を舞台としたアニメ。マジデス?知らない子ですね・・・。
美少女ゲームの未来を憂うエロゲ雷十太コノハが、ひょんな事から手に入れた名作エロゲでタイムスリップをしていくストーリーとなっている。
ボク自身は生まれてすらいない時代が舞台となっているため、その辺りのエロゲ文化やコンピューターなどは分からなかったが、そういう辺りを知らなくても楽しめる作品になっていたと思う。
シナリオも、エロゲ周りの話と、その時代時代の話しながらも、エロゲのようなタイムスリップSFを繰り広げていくため、ハマる人はハマる作品になっているだろう。
2023年秋アニメの中でも、特に光る一本だっただろう。

8:『アンデッドガール・マーダーファルス』

放送期間:2023年7月~9月 フジテレビ系

西洋を舞台とした推理ドラマが軸となる本作。ただの推理アニメではなく、吸血鬼や人狼といった西洋の妖怪(怪物?)やアルセーヌ・ルパンやシャーロック・ホームズといった有名な小説のキャラクターなどが登場する本作はまさに西洋フィクションの闇鍋と言うべきだろう。
しかし、推理シーンはちゃんと筋の通った物となっており、重厚な推理シーンが楽しめるものとなっている。
またそんな作品だが、バトルもあったりして楽しい作品となっている。また、落語的な言葉回しが面白いのも本作の特徴だろう。
かぐや様は告らせたい』の畠山守監督と『虚構推理』の脚本家・高木登氏が組んだ本作はとにかくアニメの質として非常に素晴らしく、『虚構推理』のあの感じをもっと濃くした物と思ってくれればいいだろう。
また、ルパン編は『ウルトラマンティガ』でお馴染みの小中千昭氏が脚本を担当しており、そういった所も見所だろう。
また、声優の演技も凄いなと思わされる作品となっており、特にメイン3人の「人間とは違う質感のある、腹の底が見えないキャラクター達」の演技は唸らされるものとなっている。
個人的に、今年のアニメで一番2期が来てほしい作品と思っている。

9:『君は放課後インソムニア

放送期間:2023年4月~7月 全13話 テレ東系

眠れない少年少女の出会いから始まる青春作品となる本作。最初は倉庫と化していた部屋を勝手に使っていた二人が、部屋を占領するために天文部となり、そして次第に天文部として活動しだすという話なのだが、ボーイミーツガールのジュブナイル作品としてのクオリティがとにかく高い。
青春の儚い一瞬を切り取ったような作品でありながら、その一片の輝きが素晴らしい物となっている。
また、メインの二人の周りに居るキャラクター達も魅力的で、特に白丸先輩はとてもいいキャラである。
アニメはアニメの表現として素晴らしいのだが、漫画も漫画で、静かでリアルな漫画となっており、天文的な描写も「凄い」と思える描写となっているため、是非ともアニメと同時に漫画の方も読んでみる事をオススメしたい作品となっている。
ボクは見ていないのだが、同時期にあった実写映画も意外と好評だったため、余裕があればこちらを見てみるのもアリだろう。


10:『ミギとダリ』

放送期間:2023年10月~12月 全13話

坂本ですが?』でお馴染みの奇才・佐野菜見先生の作品であり、残念ながら遺作となってしまった本作。
坂本ですが?』にもあったシュールギャグを作風としながらも、一人を演じる双子の孤児がとある街の老夫婦の養子となり、その街で母親の死の真相を探し、復讐を企てるというミステリ仕立ての作品となっている。
しかし、作品の軸は「家族」となっており、様々な魅せ方で「家族」というテーマを綺麗に物語に落とし込んでいて、とても完成度の高い作品となっている。
原作者がアニメにも非常に積極的に関わっていたらしく、そのためか作品としての質が非常に高い。
アニメとしてのシュールギャグの表現が非常によく出来ており、また、そこで出てくるシリアスな描写や謎の提示というものが非常によく出来ており、とにかく物語に引き込まれる。
また、普段あまり気にしないであろう「声優の演技」というのも常に物凄く、とにかく作品に対しての演技の上手さを味わえるのでそう言った面で見るのもオススメな作品である。

残念ながらアニメ放送前に亡くなられてしまった佐野菜見先生に哀悼の意を表そうと思う。

番外編

残念ながら10選とまではいかなかったものの、それでも紹介したいアニメはまだまだあるため、ここで紹介していこうと思う。

『好きな子がめがねを忘れた』

放送期間:2023年7月~9月 全13話 TOKYOMXなど

密かに三重さんに思いを寄せる小村くんとよくメガネを忘れる三重さんの二人を主軸としたラブコメ作品。
タイトル通り、毎回三重さんがメガネを忘れ、それで小村くんが色々あたふたするというのがテンプレートなドラマとなっている。しかし、そんな一発ネタみたいなものでありながらも、毎回色々な話を見せてくれて非常に楽しい作品となっている。
特に、12話かけて積み上げてからの最終回の構成は唸る物となっている。
また、『生徒会役員共』、『ハンドシェイカー』、『プレイタの傷』などでお馴染みのGoHandsが制作しているため、普通のラブコメ作品とは違ったアニメ感が楽しめるのもポイントだろう。
所謂高木さん系ラブコメなのだが、キャラクター両者に嫌な癖もなく、漫才的な掛け合いもないにも関わらす、キチンとコメディが出来ているのもポイントだろう。

『デキる猫は今日も憂鬱』

放送期間:2023年7月~9月 全13話 TBS系

上記の『好きな子がめがねを忘れた』と同じくGoHandsが制作しているアニメ。
仕事以外は自堕落なOL・幸来(サク)と、なんでもこなしてくれる人のサイズの猫・諭吉が繰り広げる日常系作品となっている。
作品内容としては「社会人のドラえもん」と言った感じだろうか。
いざこうして文章で説明しようにも中々に説明しづらい作品なのだが、とにかく面白い、癒しアニメだったと思う作品である。
こちらも、最終回の構成が良く、余韻を持たせ、「もっと続きが見たい」と思える物となっているため、癒し系作品を求めている人なら是非一度見てみるべきだろう。

『転生貴族の異世界冒険録〜自重を知らない神々の使徒〜』

放送期間:2023年4月~6月 全12話+事後特番 TOKYOMXなど

このアニメはとにかくテンポが凄かったアニメだと思う。冰剣よりもテンポというテンポが凄いアニメとなっており、とにかく視聴者を休ませる気のないギャグという部分が魅力だろう。
しかし、「内容が無い」だとか「見ていて煩わしい」とかそういう事はなく、キチンと5W1Hが頭に入ってい来る作品となっているため、テンポコントロールの凄さに唸らされる作品となっている。
原作は触れていないのだが、事後特番での監督のメッセージから意図してそういうギャグ感やテンポにしているらしく、監督の技量の凄さだと言えるだろう。
このような作風なため、所謂異世界チート物でありながらも、主人公のカインが叱られる時はちゃんと大人に叱られ、「トホホ~・・・」となりながら反省するというバランス感覚の凄さもこの作品の完成度を語る上では外せないだろう。
また、OPのサビ部分はとても人気なシーンであり、主題歌担当の内田彩氏が「貴族走り」というワードを生み出すほどである。

『神無き世界のカミサマ活動』

放送期間:2023年4月~6月 全12話 TOKYOMXなど

宗教の教祖の息子がとある事で「神への信仰が無い世界」へと行き、そこの村で神への信仰を作り国へと反逆するというストーリーとなっている本作。奇しくも2023年は某宗教団体の本丸がドンドン逝った年だったので変なシナジーがあったと言えるだろう。
宗教という危なげな物をテーマとしながらも、話への取り入れ方のバランス感覚が非常に上手いと感じるアニメだった。また、シナリオも基本的にギャグで進むのだが、画面が低予算ながらも工夫された魅せ方をしているためその辺りのマッチも良かった印象がある。
話が進むにつれて明かされていく謎なども非常に引き付ける物があったため、下ネタが嫌いじゃなかったら是非とも見てほしい一本。

『ティアムーン帝国物語〜断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー〜』

放送期間:2023年10月~12月 全12話 TOKYOMXなど

乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』以降、爆発的に増えた「悪役令嬢モノ」アニメの一本なのだが、そんなテンプレ的な要素の作品でかなり面白いと思えたのが本作である。
こういった作品は「主人公が創作物などで先の展開を知っているから回避していく」というのがある種のテンプレなのだが、今作では一度本当に人生が破滅し、ギロチンにかけられた時に、何故か精神(記憶)だけ過去の自分にタイムスリップしたワガママ姫が主人公という物になっている。そのため自らの保身のために動くというテンプレは守りながらも、それが国家規模でのやりとりになるという面白さが発生している。他の作品では「貴族」や「姫」などの身分はあっても、どうしても個人間での物語になっていたためここが明確な特徴だろう。
また、主人公・ミーアが打算的に動こうとするも思ったようにはいかず、しかし周りは好意的に受け止めるので事態がドンドンといい方向に進むというのも面白さとなっているポイントだろう。
アニメ的な面白さも多い本作も、強くオススメ出来る一本である。

『山田くんとLv999の恋をする』

放送期間:2023年4月~6月 全13話 TOKYOMXなど

MMORPGとリアルを同時進行で描きながら、リアルでの恋愛を描いていくというありそうでなかったラブコメ作品。
キャラクター達が少々癖のある作品にはなっているのだが、見ていく内にだんだんと色々なキャラクターが好きになっていくのが本作の魅力だろう。
スタッフが『ちはやふる』と同じため、話のテンポや、緩急のつけかた、ギャグの面白さなどのバランスが非常にいい作品となっている。
最終回の落とし方が非常に気持ちよかったため、2023年一番オススメのラブコメ作品。

『経験済みなキミと、経験ゼロなオレが、お付き合いする話。』

放送期間:2023年10月~12月 全12話 TOKYOMXなど

もはやタイトルとビジュアル通りの作品なのだが、性的経験の意味でのタイトルのラブコメである。
とにかく話の回し方が面白いと思える作品なのだが、話のテンポの面白さは流石は福田裕子脚本といった所だろう。
様々なキャラクターが関わっていく作品であり、毎週毎週見ていて面白かったアニメだと思う。
タイトルから距離を置かれそうなアニメではあるが、綺麗にまとまっているためオススメの作品である。

『AIの遺電子』

放送期間:2023年7月~9月 全12話 TBS系

AIを題材とした『ブラックジャック』のような作品となっている本作。監督は『魔法戦争』でお馴染みの佐藤雄三監督であり、制作は『葬送のフリーレン』のマッドハウスとなっている。しかしフリーレンとは違い、海外丸投げ制作なため、画面のクオリティはお世辞にも高いとは言えない。
しかし、シナリオの出来はよく、近未来のAIのSFとしての出来は非常によく出来ており、その世界においての日常とそこに生じる問題というのがちゃんと描けていた作品だったと思う。
オムニバス的な作りでありながら、最後はちゃんと一本の線で繋がるというのはよく出来ていただろう。


この他にも紹介したいアニメはまだあるのだが、あまりにも多くなるため今回はこの辺りで締め切ろうと思う。

エピソード10選

今年も中々エピソード単体というのは思い浮かばなかったが、なんとか10本絞り出していこうと思う。

1:『くまクマ熊ベアー ぱーんち!』 第4話「クマさん、少女を導く」


子供を大切にしてきた『くまクマ熊ベアー』という作品において、この回はある意味一番大切な単発回だと言えるだろう。
孤児院で育った少女・シェリーが、自分の趣味である刺繍を習いに紹介された店に通っていると、ある日見習いとして店で働かないかと誘われるという話となっているこの回は、シェリーの葛藤とそれを導くユナという部分が非常によく出来ていただろう。
中々に癖のある本作ではあるが、是非ともこの話だけは見てほしいと思う。

2:『英雄教室』 第10話「俺よりうまいものに遭いに行く」


この回は11話及び12話が前後編なため最後の単発回となっている回であり、本作の中でも1、2を争う傑作回だろう。
主人公・ブレイドの誕生日をみんなが祝うという回なのだが、この作品のいい所がギュッと詰まっているのがこの回の魅力だろう。とにかく暖かく、ここまで見てきてよかったと思える回となっている。
『英雄教室』はどれも面白い回ばかりだが、この回と第5話「魔王の娘」は甲乙つけがたい話となっている。

3:『葬送のフリーレン』 第12話「本物の勇者」Bパート


この話も上記と同じく誕生日回となっている。
シュタルクの生い立ちやそれを間接的に知るフリーレン、シュタルクの誕生日をちゃんと祝いたくて悩むフェルンと三人の関係性やキャラクター観がかなり綺麗にまとまっている単発回の一本だろう。

4:『聖女の魔力は万能です Season2』 episode12「Blessing」


この回は2クールかけた『聖女の魔力は万能です』という作品のフィナーレを飾るにふさわしい回だったと思えるほどにいい回である。
2クールかけて積み上げてきたセイとアルベルトの関係性をどう落とすかという部分が重要になってくるこの回は、2クールかけたからこその話の重みがキチンと出ており、見終わった時の満足感が最高の回となっている。

5:『カノジョも彼女 Season2』 第19話「カノジョたちとの夜」


ヒロイン4人が日替わりで主人公・直也の部屋に行き誘惑し、直也がそれに耐え続ける戦いをするという非常にバカらしい回なのだが、そのバカらしさを存分に面白く出来るのがヒロユキ先生の凄いところだろう。
それぞれのキャラクターのアホな行動が存分に楽しめるのだが、それでもキャラクター観が壊れてなく、非常にいいバランスで進んでおり、この作品のいい所が詰まった回だろう。

6:『オーバーテイク』 Rd.09「厄災の日-What really happened?-」


この回は『オーバーテイク』の重要な部分である「過去を乗り越える」というテーマにおいて非常に重要な回であり、この回で初めてこの作品の事が掴めたと思える回であった。
震災の日、何故写真が撮れなくなったのかという部分が明かされる回であり、同時に救いの回となっている本作は一つの話としての完成度が非常に高いものとなっている。
ただし、東日本大震災を扱っているため、そういう部分において見られないという人は視聴を避けた方がいいだろう。

7:『ウマ娘 プリティーダービー Season 3』 第9話「迫る熱に押されて」


天皇賞(春)を控えたキタサンブラックサトノダイヤモンド。そんな二人を親友でありライバル、そして親友という絶妙な関係性を描き切ったのがこの回である。
目的もなく、ただひたすらに二人旅を楽しもうとするキタサンの描写と、その旅の終わり、そしてライバルとしての目線がよく出来ており非常に満足度の高い回となっている。
見る母数が増え、色々と言われている3期ではあるが、その中でも特に光る回だっただろう。

8:『デキる猫は今日も憂鬱』 10缶目「デキる猫は留守番がデキる?」


社員旅行に行くことになり幸来と諭吉が一日ほど離れてしまうという話。
これまでは幸来を諭吉が支えるという話だったが、いざ離したら二人はどうなるのかというのを描いた回となっている。
万能な諭吉も幸来が居ないとどこか抜け殻のようになってしまうという、二人の双方の大切さを描いた回であり、二人の関係性をグッっとさせてくれる回だろう。

9:『おとなりに銀河』 第11話「久我くんと刺抜き」


しおりの棘から始まった物語についに決着がつく回。
棘と言うしがらみを解く代わりに記憶が消えてしまい、「好き」と言う気持ちまで消えてしまう不安を描いた回となっている。
11話かけた一郎としおりの二人の関係の集大成であるこの回は、まさにこの作品が一番描きたかった回だと言えるだろう。

10:『SYNDUALITY Noir』 ep.8「Pure dream」


このアニメはロボットアニメなのだが、その中でも羽休め的な水着回がこの回である。
水着回で全体的にギャグ調ではあるのだが、主人公・カナタの幼馴染・エリーを掘り下げる話となっており、エリーというキャラクターを魅力的に描いている回だろう。
このアニメは2クール目も控えているため、この二人の進展にも注目していきたい所だろう。


まとめ

いかがだっただろうか?
正直言うと、個人的には2022年のアニメの方が全体的に強かったなと言う印象はあるのだが、やはりいいアニメが多かったなと思う。
ただ、2023年は22年以上に見るアニメを減らしたと思う所があり、録画はしていても見逃したり被ってたりしたアニメはドンドン見なかったのでその辺りは反省かなと思っていたりする。24年はその反省が活かせればいいのだが、もしかしたら現状維持になるかもしれない。
しかしまあ、無理してアニメ見るよりも、見られる範囲で見て楽しめればそれでいいかなという感じはあるので無理せず生きていこうと思う。

というわけで今回はここまでである。
なんとか年内に書き終えたので、今回はこの言葉で締めくくろう。

それでは皆さんよいお年を。
そして2024年は幸多い年になるよう願っています。

それでは次のブログで。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

『ゴジラ -1.0』の感想・雑語り


みなさんは『ゴジラ -1.0』をもう観ただろうか?
ボクは公開日当日は有楽町のゴジラフェスに行っていたり、用事などで中々観に行けず、一週間経った11月10日に観に行った。

今作は公開すぐに異常なほどのヒットを飛ばしており、流石はゴジラブランドだと感じるものである。
しかし『ゴジラ』と言う作品は、ハリウッド版があるにしても、邦画としては『シン・ゴジラ』から7年ぶりであり、ゴジラシリーズが途絶えた『ゴジラFINAL WARS』からは20年近く経っている。
なので今作が初ゴジラだと言う人も多いだろうし、ここからシリーズを見てみたいという人も居るだろう。やはりその人達には是非とも『ゴジラ』を見てほしい。

まあそんなわけでせっかくなら感想を交え、ついでにシリーズ紹介的なブログを書いてみようかなと思ったわけである。

ゴジラ -1.0』とはどういう作品なのか

やはりまずはこの作品がどういう作品なのかと言う部分を軽く説明しよう。

本作は「ゴジラ生誕70周年記念」で公開された作品であり、実写の邦画では『シン・ゴジラ』から7年ぶり、映画としては2021年の『ゴジラVSコング』から2年ぶりの新作となっている。(ゴジラフェスで毎年新作映像自体は作っているが)
舞台は『ゴジラ(1954年版)』より前の、第二次世界大戦終戦間もない1947年となっている。
そのため、当然ではあるが本作は『シン・ゴジラ』とは関係ない単発作品となっている。
監督は山崎貴監督。山崎監督は『ALWAYS 続・三丁目の夕日』や西武園ゆうえんちのアトラクション『ゴジラ・ザ・ライド』にてゴジラを描いており、実はゴジラを描くのは三本目だったりもする。

今作のゴジラやミニチュアなどは『シン・ゴジラ』と同じく白組が担当しているCGとなっている。そのため本作もスーツのゴジラではない。

本作の感想

※極力ネタバレは避けますがここからの項目はネタバレを含む可能性があります


本作の感想なのだが、一言言うと「とにかく面白い」。
初代ゴジラより前の時代、戦後復興間もない1947年にゴジラが現れたらどうなるのかというのをキチンと描きながら、神木隆之介演じる主人公・敷島がゴジラと言う存在に人生を翻弄されていくというストーリーが本当によく出来ているなと思った。
そして「ゴジラ」の存在が物凄く怖い。「意思の無い災害の象徴」の怖さだった『シン・ゴジラ』のゴジラとは違い、凶暴な肉食恐竜、それも人間の勝てない生物が暴れ回り、人間が蹂躙されていくという「生」の怖さがある。
しかし、そういったゴジラの生物的な怖さを描いているからこそ、終盤は人間の知恵と底力を見せる展開に説得力が出ていると個人的には思う。
また、終盤は山崎監督のミリタリオタクっぷりが忌憚なく発揮されており、手に汗握る熱い展開となっており非常に満足度が高い。

主人公・敷島に感情移入させる作りになっているからこそ、中盤まではゴジラのシーンで「恐怖の涙」を流す事が出来るしラストは「感動の涙」を流す事が出来る。そしてゴジラとの決戦は「漢泣きの涙」を流す事が出来る。
一つの映画で色々な感情で泣けるのは素晴らしい事だろう。

映画単体でストーリーがまとまりながらも、過去のゴジラ作品を知っていると「オッ」となる要素も含まれているため、初見にも、舌の肥えたオタクにも満足出来る作品となっているだろう。

先にも説明した通り、今作もゴジラやミニチュアはCGなのだが、CGだからこそ出来るシーンや、白組のクオリティの高いCGが持たせるリアリティや説得力がよく出ているだろう。
ボクとしてはやはり特撮だからスーツや模型のミニチュアの方が好きなのだが、現代の邦画における怪獣映画の新しい形としてドンピシャな映像を見せてくれたと思う。

シン・ゴジラ』との比較

やはり7年前に大ヒットとなった『シン・ゴジラ』と比較する声は多いと感じられる。
なので『シン・ゴジラ』も好きだからこそ今回の『ゴジラ -1.0』とはどう違うのかと言う部分を書いていこうと思う。

まず『シン・ゴジラ』との違いだがこれはもう「何もかもが違う」としか言いようがないだろう。


シン・ゴジラ』という作品は個人的に2011年の東日本大震災を踏まえ、それを反映した作品となっているだろう。
なので「視聴者と同じリアルタイム軸で『呉爾羅』という未知の巨大生物による災害が東京を襲ったらどうなるのか」という部分を描いており、話の軸としている部分も「未曾有の災害を対処していかないといけない政府」という部分を描いている。無論フィクションではあるのだがより「リアル」に近い、ある種ドキュメンタリー的なドラマを目指して描かれているだろう。
なので「人間とゴジラの攻防戦」と言う部分を強く描いており、「次はどうなるのだろう?」、「この情報が分かったならどうなっていくのだろう?」という「この先はどうなるのか?」という部分で観る側を引き込む作りになっていると思う。
また、ゴジラの存在も庵野秀明氏らしい描かれ方をされており、「神へと進化していく生物を超越した存在」という物になっていると感じる。またあえて無機質に描く事で「災害の象徴」という怖さを色濃く描いているだろう。そういったオリジナリティを含みながらも「人類の核の過ちによる存在」という初代から続く要素もキチンと残している。


それに対して『ゴジラ -1.0』は、「1947年という時代に50mの巨大生物が現れたらどうなるのか」を描いている作品である。
ゴジラ」と言う存在も元来存在している20m弱の恐竜の様な生物が1946年のマーシャル諸島での水爆実験で50mに巨大化したものとしており、明確に「生物」としての描き方をしている。
だからこそ、先の項目でも書いた通り生物的な動きをし、生物的な人間の襲い方をするという「生」の怖さを描いているだろう。
また、ストーリーも「リアルなドキュメンタリー」だった『シン・ゴジラ』とは違い、「リアリティのあるドラマ」となっている。
この「リアル」と「リアリティ」は明確に違い、後者は「誇張された嘘」があることでドラマとして成り立ち、ドラマに説得力を持たせる物となっている。なので、フィクションを楽しむ上では「リアリティ」の方が世界観に入り込みやすく、ドラマに感情が乗せやすいものとなっているだろう。
ドラマとしても一人の民間人の「救い」へのドラマとなっているため、それに伴う感情のラインで観る人間を引き込む作りとなっているだろう。

ゴジラ(1954)』から「見る側と同じ時間にゴジラが出たらどうなるのか」という要素を取っているのが『シン・ゴジラ』であり、「戦争が終わったのにまた戦争のような被害が起きてしまうのか」という要素を取っているのが『ゴジラ -1.0』だろう。


なので「どちらが面白い/好き」という感想はあるだろうが、どちら同じコンセプトで全く違う作品であり、どちらも「ゴジラ対人類」という作品をどう描くかの監督なりの答えが色濃く出た作品なため、優劣つけがたい面白さが両者にはあると思う。

色々見よう!ゴジラシリーズ

というわけで「『ゴジラ -1.0』面白かったよ」、「『シン・ゴジラ』も見たから見たよ」という人で「ゴジラシリーズは見たこと無いよ」、「多すぎて何を見ていいか分からないよ」と言う人達向けのつ「次に何見る問題」のためのコーナーに移ろうと思う。
と言ってもボク自身も全シリーズ網羅しているわけでもないし、子供の頃に見た程度の記憶の作品も多いため、あくまで一個人の意見程度に見てほしい。

ゴジラ -1.0』のオマージュ元を確認しよう

ゴジラ(1954)』

ゴジラシリーズ最初の作品となる本作。
ウルトラマン』を作った事で有名な円谷英二が特撮シーンを作った事で有名な映画である。
本作品が与えた影響は大きく、『ロスト・ワールド(1925)』や『原子怪獣現る』、『キングコング』では怪獣をストップモーションで描いていたのに対して『ゴジラ』は「着ぐるみによる巨大特撮」という物を初めてやった作品であり、日本人に「怪獣」という概念を生み、「特撮」というジャンルを「リアルなミニチュア模型の映像」から「架空の巨大生物や虚構を描く」というジャンルに上書きした、日本の映像史においてかなり重要な作品となっているだろう。
1954年3月に起きたビキニ環礁での水爆実験とそれにともなう第五福竜丸被爆という事件を踏まえ、「人間はまた核兵器という過ちを繰り返してしまうのか」というテーマを元にして作られており、戦争から9年経った日本で東京がもう一度、戦争を思い出すような被害を受けるという作品になっており、ゴジラという驚異を見た人達のそれぞれの思いや葛藤が濃く描かれている。
2023年現在から約70年前の映画なので、現代の価値観で見ると古臭く感じたり、ゴジラの出番が少ないため怪獣映画としては物足りなく感じるだろうが、第二次世界大戦後10年にこの作品が存在したという事を踏まえ見ると現代の価値観からしても感じられるものがあるだろう。
ゴジラ -1.0』がオマージュしている部分も多くあるため一度は見ておいて損はないだろう。

ゴジラモスラキングギドラ 大怪獣総攻撃』

1995年の『ゴジラVSデストロイア』を最後に休止していたゴジラシリーズを再始動させた1999年『ゴジラ2000 ミレニアム』から続く「ミレニアムシリーズ」第3作品であり通称「白目ゴジラ」。シリーズと言ってもそれぞれ単発作品なため繋がりはない。
1954年から50年ぶりにゴジラが出たという設定の本作は、ゴジラは太平洋戦争での犠牲者の残留思念の集合体という設定になっており、「シリーズで一番怖いゴジラ」というコンセプトで描かれている。そのため明確に「殺意」という意思を持って人間を襲ってくる描写が頻出され、ゴジラシリーズ屈指のトラウマ映画として名高い一本である。
また「護国聖獣」という設定でバラゴン、モスラキングギドラも登場し、それぞれの怪獣との死闘も描かれているのは必見。ちなみにバラゴンは『怪獣総進撃』から33年ぶりの映画出演となった(映像作品の登場としては1997年の『ゴジラアイランド』にも出ている)。
平成ガメラ三部作を手掛けた金子修介氏と神谷誠氏が監督をしており映画としての見ごたえも抜群。
また、本作の終盤のシーンは『ゴジラ -1.0』でもオマージュされているため是非とも見てほしい作品である。
有名なネタではあるが本作は同時上映があり、その作品は『劇場版 とっとこハム太郎 ハムハムランド大冒険』となっており「ゴジハムくん」というゴジラの被り物をしたハム太郎の人形が特典になるほどのコラボっぷりだった。しかし本作はシリーズ屈指のトラウマ映画なため、ハム太郎を見た親子があまりの怖さにゴジラで途中退場した」などというエピソードがあったりもする・・・・・のだが何故かこの企画は翌年の『ゴジラ×メカゴジラ』、さらに翌年の『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』まで続いた
またその強烈なインパクトから「ゴジハムくん」は後に復刻商品化されたり、スマホアプリ『戦機絶唱シンフォギアXD UNLIMITED』でのコラボイベント『ゴジラVSシンフォギア』にて「イベント来場記念品」という名前で似たようなアイテムが登場した。こちらは『戦機絶唱シンフォギア』のキャラクター、天羽奏がディフォルメされ、ゴジラを被っているものとなっている。

当時配布されたゴジハムくん

ゴジラvsキングギドラ

ゴジラ(1984)』から始まった「VSシリーズ」第2弾。
23世紀から来た未来人が1944年にタイムスリップしてビキニ環礁での水爆実験で進化する前のゴジラを殺し、歴史から消滅させようとするというトンデモ導入な映画だがこちらの作品も『ゴジラ -1.0』にてオマージュされている部分がある。
地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』から約20年ぶりとなるキングギドラの出演作となっており、終盤の特撮シーンは特に凄いので一見の価値アリだろう。
また、今作のキングギドラは初めての宇宙怪獣ではないキングギドラだったりもする。

シン・ゴジラ

2016年に公開された本作はやはり『ゴジラ -1.0』を見た後だからこそもう一度見てほしい作品になるだろう。
ゴジラ -1.0』も『シン・ゴジラ』も監督が脚本を担当しており、他の怪獣が出ない、純粋な「ゴジラVS人類」を描いている作品であるため作家性が色濃く出ている。
それぞれの作家性の良さや違いを照らし合わせながらも、両名がどういう解釈でゴジラをその時代に呼び起こしたのかを考えると非常に面白い見え方があるだろう。

まだまだたくさん!ゴジラシリーズ

上記では『ゴジラ -1.0』に寄り添った選出をした。
しかしながら本当にゴジラは幅広く、老若男女に合った様々なゴジラ作品が多いのも特徴であり、だからこそ愛されてきたシリーズである。そんな中でも個人的に好きな作品を紹介していきたいので参考になれば嬉しい限りです。

ゴジラvsビオランテ

ゴジラ(1984)』からの続編であり5年ぶりの新作。
84年のゴジラ襲撃により地上に落ちたゴジラの体表「G細胞」の世界各国との争奪戦とG細胞を使い失った娘の遺伝子とバラの遺伝子を使いビオランテを生み出してしまった博士を軸に「ゴジラ災害による人間の過ち」を描いた作品。
脚本原案は『帰ってきたウルトラマン』第34話「許されざるいのち」でも脚本原案(円谷プロに送った物が採用されたらしい)をした小林晋一郎氏。こちらもウツボカズラとトカゲを合成させた怪獣・レオゴンを科学者が生み出した話であり、同じく芦ノ湖に出現している。
明らかに当時流行りだった『あぶない刑事』に影響を受けているドラマシーンや、その後のシリーズでも使われるサイキッカーなど見所は盛りだくさん。特にラストの昇天する沢口靖子は必見。
「VSシリーズ」でも特に人気の高い本作、是非とも84版から見てその後の「vsデストロイア」まで見てほしい。

怪獣総進撃

珍しくタイトルにゴジラが付いていない本作。
本作の魅力はやはり怪獣が沢山出る。とにかく沢山出る。
特にバランとゴロザウルスはゴジラ映画ではこれにしか出ておらず、非常に貴重な一本だろう。
怪獣が沢山出て、しかも世界中を暴れ回り、最後はキングギドラをの対決を描いた本作は、まさに子供の夢、子供が好きな物しか詰まってないお子様ランチのような嬉しさのある作品だろう。
特にパリの凱旋門を破壊するゴロザウルスは印象に残り、子供の頃にこれでパリの凱旋門を覚えたのを今も鮮明に覚えている。

ゴジラ FINAL WARS

ゴジラ50周年作品にして1999年から続いた「ミレニアムシリーズ」の最終作。
ゴジラvsキングギドラ』以降シリーズを途切れさせず毎年続けていた(休止期間の1996~1998年は『モスラ』シリーズや『ゴジラアイランド』があった)ゴジラシリーズがこの作品を最後に一度幕を閉じる事となる。そのためとにかく怪獣が出るお祭り映画となっている。
シリーズの中でもかなりのガッカリ作品としてファンの間では語られる本作なのだが、本作の魅力はなんといっても怪獣が沢山出る事だろう。
アンギラスラドンモスラといった往年の人気怪獣以外にも、カマキラスやクモンガ、マンダ、ミニラの様な久しぶりの登場となった怪獣、キングシーサー、エビラ、ヘドラのように初登場以来の再登場になった怪獣など様々である。キングシーサーが出るのがいいですよね、特に・・・。
特に再登場怪獣の中でもデザインが大幅リメイクされたガイガンはとてもスタイリッシュでカッコイイ。みんなも北村一輝と共に「ガイガァァァァァァン、起動!!!」と叫ぼう。
また、エメリッヒ版『GODZILLA』のゴジラがジラという名前で登場。シリーズで初めての純粋なゴジラvsゴジラが実現した映画でもある。
新規怪獣のXモンスターも物凄くカッコイイため必見。
そしてもう一つの見所は人類と怪獣・X星人との攻防だろう。このシリーズの中でも恐らく唯一白兵戦のスタイリッシュさに力を振っているため、松岡昌宏ケイン・コスギ北村一輝などのアクションシーンは必見。
好き嫌いが分かれる本作ではあるが、ボク自身幼少期に映画館に連れて行ってもらって初めて映画館で観たゴジラ映画で、この直前にあったBSのゴジラ映画集中放送を当時録画したビデオでとにかく見ていたと言うのもあり出てくる怪獣全てに大興奮したのを覚えており、幼少期から大好きな一本である。

ゴジラ対メガロ

この映画は実はずっと見たことなく、『ゴジラ -1.0』を観に行く前日に初めて見たのだがとにかく味のある一本。
東宝チャンピオンまつり」という小学生の長期休みの期間に公開されるゴジラ新作or編集リバイバルと子供に人気な作品を詰め合わせた上映方法で上映された本作。低予算かつ制作時間はなんと30日ほどしかなかったらしく少々チープ感は否めないのだが、それでも面白く仕上がっているのは流石だろう。そのためカーチェイスシーンが多かったり、特撮シーンは過去作からの流用が目立つ。
今なおカルト的な人気がありながらも映画では再登場が一切ないメガロとジェットジャガーが唯一登場する映画となっている。また前作から続きガイガンも登場している。
所謂「ヒーローゴジラ」と言われる正義のゴジラの真骨頂であり、悪役であるメガロとガイガンも非常にコミカルな描き方がされているため、とても楽しい映画になっている。大人になっても肩肘張らず、童心に返って見られるいい映画だろう。
とは言えゴジラのテーマである「反戦反核」という側面はキチンと取り込んである。
一時期は酷評されていた本作だが、近年では再評価の流れが来ていたりもする。
みんなもこの映画を見て「ゴジラジャガーでパンチ・パンチ・パンチ」を歌えるようになろう。
ゴジラジャガーでパンチ!パンチ!パンチ! みんな~ 正義の~ 友達~!」

ゴジラ対メカゴジラ

今なおそのデザインを変えながら定期的に登場するメカゴジラの初登場作品。そしてキングシーサーの初登場作品である。
様々な作品に再登場しているメカゴジラだが、宇宙人に作られたメカゴジラメカゴジラが擬態した偽ゴジラなど、本作のみの要素もあったりする。
初めてゴジラ作品で沖縄が舞台になった作品。
昭和シリーズの代名詞である「ヒーローゴジラ」の作風とは違い、割と真面目な路線となっている。

ゴジラ S.P <シンギュラポイント>』

アニメ映画『GODZILLA』三部作ぶりのアニメ作品。
シン・ゴジラ』の成功もあり、ゴジラに形態変化が取り入れられいる。
ラドン、マンダ、アンギラス、クモンガが新解釈で再登場するほか、ザルンガと言う新怪獣も登場。
ゴジラシリーズの怪獣を知っていると分かるデザインモチーフや凝ったEDは必見。
SFシーンは少々難解で理解は追いつけないかもしれないが、この作品の本筋はジェットジャガーの成長」であり、初のジェットジャガー再登場でジェットジャガーに向き合うことである。
そして12話と言う尺でキチンと綺麗に収まっているのでオススメである。
ネトフリ独占配信なためオススメしづらいのがネックだが、ネトフリに加入している方には是非とも見てほしい。

ゴジラ以外にもこんな作品がオススメ

ゴジラ -1.0』を観た人なら分かるが、終盤の盛り上がりで力が入っていたのはミリタリ描写だろう。あのシーンが好きな人なら多分好きになれる作品を紹介しよう。

バトルシップ

世界の海軍の合同演習のイベントの日に宇宙人が地球侵略を開始し世界征服を始める。海に姿を現した宇宙人の巨大メカに地球の軍艦達が立ち向かうと言う映画。
アメリカ本国からはクソ映画として評価されているが、日本では嫌いになれない面白さとチープなシナリオながらも熱くなれる展開があるためかカルト的人気を誇っている
金曜ロードショーでは過去に2度放送されたが、2度目の放送はイージス艦衝突事故があったため直前に延期になったりした。
終盤の手に汗握る展開や戦艦ドリフト、「だが今日じゃない」など見所も多く『ゴジラ -1.0』の決戦シーンが好きな人は好きになれる映画だろう。

ハイスクール・フリート』/『劇場版 ハイスクール・フリート

戦艦×美少女という珍しい題材のSFアニメ。
恐らくアニメを知らない人も名前くらいは聞いた事であるであろう『ガールズ・アンド・パンツァー』ほどの知名度は無いだろうが今でもコアな人気がある作品である。
その人気からか一度ソシャゲがリリース・・・・・したのだがすぐサービス終了したり、令和の時代に映画上映までに作画作業が間に合わず上映2週間で作画修正したバージョンに挿し変わったりする本作品ではあるが、横須賀の聖地化には成功しており、今なお新規版権イラストが出来たりパチンコが出来たりとこの作品の持つ底力は分かるだろう。
刺さらない人にはそこまで刺さらない作品だろうが、ハマる人には本当にハマる、軍艦が好きな男の子の精神があるなら大好きになれること間違いないだろう。
ゴジラ -1.0』は『はいふり』であると言っても過言ではないため、是非一度見てみる事をオススメする一本。

まとめ

いかがだっただろうか?
感想ついでにシリーズにハマる糸口となればと思い割と勢いで書いた記事ではあるが、ちゃんと機能してくれれば幸いである。
改めて言うが、『ゴジラ -1.0』は面白かった。次は4DXで観ようと思っているし、もう一度見たいと思えるほどの面白さがあった。
しかし、欲を言うのならば、そろそろ全国劇場ロードショーでのスーツのゴジラの映画が見たい。それも怪獣が沢山出てきてゴジラと戦う映画が見たい。
現在は毎年クラウドファンディングを募りながらジェットジャガーガイガンなどの昭和怪獣を新しくスーツを作り新作映像を作ったり、FWのスーツを使って『ゴジラvsヘドラ』を作ったり、CMのために千年竜王をまた動かせるように修繕したりしてはいるものの、肝心のゴジラがもう20年選手なためクタクタである。
日本の誇る怪獣特撮映画なのスーツやミニチュアのド派手な特撮シーンは続けていくべきだと思うし、ゴジラにも新しいスーツを作ってあげて大暴れしてほしいと強く願う。


と、話が逸れ始めたため今回はここで終わろうと思う。
それでは次のブログで。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

今からでも間に合う『BanG Dream! It's MyGO!!!!!』

皆さんは『BanG Dream! It's MyGO!!!!!』をもう見ただろうか?
「もう見たよ!」と言う人も多いだろうし「バンドリでしょ?」と思い見てない人も居るだろう。
今回は放送終了と共に2期も発表された本作を、「まだ見てないよ」と言う人や「どんな作品だったか整理したいよ」と言う人向けに書いて行こうかなと思う。

BanG Dream! It's MyGO!!!!!』とは

まず『BanG Dream! It's MyGO!!!!!』とはどんな作品なのかと言う部分に触れていこう。
本作はTVアニメ『BanG Dream!』シリーズの4作目となっている。しかし今までのシリーズの『進化の実』のEDでお馴染みの「Poppin'Party」と愉快なバンド達を主軸にしたストーリーとは違い、新バンド『MyGO!!!!!』に焦点が当てられ、1期と似たようににバンド結成までのストーリーとなっている。
そのため時代は1期から数えて(アプリと同じように)2年後となっており、そして舞台は宇宙から飛来した謎の怪獣 バザンガ、そして突如現れた謎の巨人ウルトラマンブレーザーが戦った池袋となっている。
とは言え今までのシリーズと関係ないかと言えばそうではないのだが、平成ライダー第2期がWの風都~エグゼイドの聖都までが同じ世界観くらいの感覚である。

シリーズ4作目なのもあり、今作では怪人側であるオルフェノクを含めた複雑な人間関係がメインとなっており、悲しみを繰り返しどこへ行き、そして夢を抱いて未来へ進むストーリーとなっている。
作品としても
・何故「CRYCHIC」が解散したのか
・何故「MyGO!!!!!」は結成されたのか
バイスは本当に悪魔なのか
が主軸となっているだろう。

キャラクター

と言うわけで次はキャラクターを紹介していこうと思う。
もし未見な人がいたらアレなので極力ネタバレ部分はボカしつつ紹介してく。

MyGO!!!!!

千早愛音

本作の主人公(?)
プロテインバーに全てを賭ける覚悟のあるRoseliaの湊友希那や弟の存在が歴史の闇へと抹消された今井リサ、Afterglowのメンバーなどが在籍している(していた)羽丘女子学園にゴールデンウィーク後と言う変わった時期に編入してくる。
承認欲求モンスターなため、大ガールズバンド時代の波に乗りバンドを始め、ギターが出来ないのにギタボを志望して目立ちまくろうとする。
また、自分の描いた漫画が椎名ナオキの「初恋ヒーロー」と酷似していたため盗作疑惑をかけられクラスメイトからは「トウサク」と呼ばれるようになる。
そして手始めに自分の前の席の高松燈を誘ってバンドを始めようとした結果Dilemmaの終わらない戦いに巻き込まれていく。

「えっ、なになに?改造人間の話?」
「一生だよ!?一生!」
「見つけよう、ともりん、リッキー・・・。私たちの答えを、私たちの力で!」

高松燈

もう一人の主人公で解散したバンド「CRYCHIC」の元メンバー。
羽丘女子学園に通っており、クラスではマスコット的な人気のある存在。
石を集めるのが趣味でコミュニケーションが苦手。ただし石の事には饒舌になる。
そのため好意的な相手には自分の好きな石や絆創膏を渡したりする。
あまり我が強くなく、自分から主張をすることはあまりなく、Noとは言えない性格。
作詞担当をしており、担当した歌詞は自分の胸の内の言葉を吐露するような物となっている。
「CRYCHIC」解散がトラウマとなっており、一時はライブが出来ないほどだった。


「一生、バンドしてくれる?」
「そして、ずっと迷子だ・・・」
「私はもう迷わない。迷ってるうちに・・・人が死ぬなら、戦いが罪なら、私が背負う!」

椎名立希

「CRYCHIC」の元メンバーでドラム担当。
「Poppin'Party」を筆頭に『BanG Dream!』シリーズのメンバーの7割くらいが集結している花咲川女子学園に在籍しており、「MyGO!!!!!」のたむろ場でもあるライブハウス「RiNG」に併設されている喫茶店でバイトをしている。
高松燈には異常なほどの執着心があり、自分の主張以上に燈の主張を代弁する事が多々ある。
また、心を開いている相手以外には常にキレた態度で噛みついてきて、特に事情を知らない千早愛音が燈をバンドに誘った事実を知ると喧嘩腰で接してくるほど。
しかし、上記の様に燈に異常な執着心があるため、帰り道が違うのにわざわざ帰宅に同伴したりまでする。
このような性格だがパンダが非常に好きで、パンダを見ると理性が吹き飛んでしまう。


「燈が聞いてるんだけど?」
「このバンド私以外にツッコミ不在・・・!?」
「余計なお世話だ、口が悪いのは生まれつきなんだよ」

長崎そよ

「CRYCHIC」の元メンバー。ベース担当。
「Morfonica」のメンバーが通っているお嬢様学校・月ノ森女子学園に在籍している。
優しいゆるふわな空気感を持ちメンバーを甘やかしているため楽奈からは「甘々ママ」と評される。
小学生時代に両親が離婚しており、母子家庭となっている。しかし母親の働きのおかげで物凄く高そうなマンションの上の階に住んでいる金持ちな家庭となっている。また、旧姓が「一ノ瀬」なため、仮面ライダーガッチャード・一ノ瀬宝太郎と血縁関係の可能性がある。
そんな家庭環境の中、中学生時代にやった「CRYCHIC」には思い入れがあり、クライシック帝国再建を目指し奮闘している。


アールグレイのホットだよ」
「なんで春日影やったの!?」
「残念・・・、あなたとは友達になれるかもしれないと思ってたのに」

要楽奈

またしても何も知らない要楽奈さん(14)。
楽奈と書いて「らーな」と読む中々のキラキラネーム。
花咲川女学園に在籍しており「MyGO!!!!!」の中では唯一の中学生。
ドンブラスターの召喚により突然「RiNG」に現れる事が多々あるため神出鬼没。
猫と戯れるのが好きな結果、自身もネコの獣人(じゅうと)と化しており猫のような風貌となっている。そのため立希からは「野良猫」と呼ばれている。
実はとある人物の血縁者で、ギターなどはその人物からぶん取って使用している。
好きな食べ物は抹茶とそば。そのため立希は扱いが面倒くさくなった時に抹茶のお菓子などで餌付けしたり釣ったりしている。


「固楽奈ちゃ~ん」
「たらこ一粒ずつは?焼いたら命じゃない?」
「CRYCHIC?ムラサメ?なんの話?」

周辺人物

豊川祥子

「CRYCHIC」の元メンバーで「CRYCHIC」を結成した人物であり、解散の原因。
「とよかわ しょうこ」と読みそうになるが本当の読み方は「とがわ さきこ」。初見で読めるはずがない。
とある事情からホースオルフェノクに覚醒し月ノ森女子学園から羽丘女子学園へと転校している。しかし羽丘ではクラスメイトから認識されてないほどに登校をしていない事が伺える。
回想でも人形を持っており、人形の事が好きな事が伺える。
スマートブレインの前社長・花形のサポートにより村上からスマートブレイン社長の座を奪い取る。


「「何でもする」とはそれほど重い言葉ですのよ」
「顔と数字ですわ」(Happiness62)
「夢は呪いと同じですわ。途中で挫折した者はずっと呪われたまま・・・」

若葉睦

「CRYCHIC」の元メンバーであり「CRYCHIC」解散のトドメをさした人物。
無表情かつあまり喋らない人物なのだが「CRYCHIC」の縁もあり祥子やそよ(強引)とは交流がある。
特に祥子とは交流が深いためか、祥子が「CRYCHIC」を辞めた理由を知っている様子がある。
そよと同じく月ノ森に通っており、学園の一角を私物化し家庭菜園をし、野菜を育てている。
また、お笑い芸人の父と女優の母の娘と言う事もあり、それなりに知名度はある様子である。

「私はバンド楽しいと思ったこと・・・一度もない」

八幡海鈴

花咲川に在籍しており立希とは同じクラス。そのため立希とは仲が良く、よくちょっかいをかけている。
助っ人ベースとして様々なバンドの練習に呼ばれるため異常なほどのバンドを掛け持ちしていたりする。
私服が『仮面ライダーカブト』の地獄兄弟・影山瞬と酷似しているが全くの無関係。

「ゆっくり考えるといいです、一生の事ですから」

三角初華

アイドルバンドユニット「sumimi」のギターとボーカル担当。相方は純田まな。
読み方は「みすみ ういか」。
星を見る事が好きで、よく池袋サンシャインシティプラネタリウムに一人で通っている。
祥子とは幼馴染で現在でも連絡を取り合っている様子がうかがえる。

「月はウソつきです。実は自分の力では光ってはいない。でも太陽より月の方が信頼できる。見つめることができますから・・・。」

にゃむ

愛音がよく見ている動画配信者。

山吹沙綾

「RiNG」に併設されている喫茶店どんぶらの店員。
「Poppin'Party」の山吹沙綾に酷似していると言うか同一人物。
「MyGO!!!!!」をサポートする。

こんな人にオススメ

本作は「メンバーが集まるまでが面白い」と言う『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』と同じ精神を持つ作品である。
そのため『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』や『仮面ライダー555』が好きな人にはかなりオススメだろう。
また、一部界隈では『仮面ライダーBLACK SUN』と結びつけるのが流行っていたため恐らくこちらが好きな人にもオススメだろう。ボクは見ていないので知りませんが。
キャッチコピーも「ドロドロ、ぐちゃぐちゃ、それでも。」なので上記の作品のファンのみならず、濃厚な人間ドラマが好きな人には是非とも見てほしい作品である。

まとめ

いかがだっただろうか。
このブログを読んで少しでも『MyGO!!!!!』に興味を持ってもらえたら幸いである。
ボク自身バンドリは2期と3期を見ていないのだがそれでも面白かったので本当にオススメな一本な事は間違いなしである。
「まだ見てないよ」と言う方は是非とも、今すぐにでも本作を見て、今後放送予定である本作と地続きの続編『Ave Mujica』編に備えよう。

ということで今回のブログは終わりである。

それでは次回のブログで。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

好きなアニメを紹介するだけの回

皆さんはどんなアニメが好きだろうか?
幣ブログはアニメの記事ばっかり書いてるので「アニメなんか見てねえよこのクソオタク!」なんて人は多分見に来てないだろうから誰しも好きなアニメは沢山あることだろう。

そんなわけで今回は好きなアニメをただただ紹介していく記事を書いていきたいなと思う。
まあここで紹介するアニメの中で気になった物があれば見てくれれば嬉しいなと思うし「自分このアニメ好きなんだけど紹介しないんですか?無知ですねぇ!」と思った方はコメント機能を使って自分のオススメのアニメを紹介してもらいたい。そうすれば書いているボクだけじゃなくこのブログを読んでくれた人にも伝わって一石二鳥と言う物ですからね。

またアニメと言っても色々あるため1クールアニメと2クールアニメ、それと劇場版アニメとOVAくらいに分けて紹介しようと思う。



しかし最初にこのブログを否定するような事を言うと
見ないと人生を損してるアニメなんて世の中には存在しないし「このアニメは絶対見ておいた方がいい」なんてアニメもありません
作品は触れれば人生のプラスになるか触れても何も影響を及ぼさずネガティブになる0はあっても見ないとマイナスになるなんてありえませんからね。そんな価値観こそ損をしていると思います。
しかも人間の感性なんて千差万別。名作と言われてる物でも自分には合わなかったり、また自分の大好きな作品でも酷評されてる事なんてよくある話です。


まあそんな感じで好きなアニメを羅列していくだけのブログなので目次で飛ばすなり暇つぶし程度に読むなりラフに読んでいただければ幸いです。
また昔見たきりの作品も多く曖昧なボヤっとした印象で書いていたりするのであまり参考にならないと思いますが許してください。


1クールアニメ


ここでは1クールアニメを紹介します。例えば続編とかがあってもあくまで放送は1クールだったアニメです。
また分割2クールなどはこちらには含まないためあしからず。

フリップフラッパーズ

深夜アニメの魔法少女物と言うのは『魔法少女まどか☆マギカ』以降ダークでビターな感じのが増えたなと何となく感じているのだがこのアニメは純粋に魔法少女物をやってるアニメだと個人的に思い、だからこそそこが特徴なアニメと思う。ボクはこのアニメ、1話を見て「作画スゲー」となってそこだけ何度もリピートしてハマったのを覚えている。無論作画が凄いのもそうなのだが、色々な世界を巡ると言うコンセプトで様々なアニメのような姿を見せながらもそれがただのお遊びにならず、作品の根幹である謎にキチンと集約していく事や、噛み合うようで噛み合わないペアと言う物語の進め方も非常に綺麗なのが特徴だろう。ボク自身がとにかく大好きなアニメの一本である。

少女終末旅行

独特な世界観が表現され(視聴者目線では)謎の多い終末世界を舞台に少女二人が当てもない旅をしていくと言う作品なのだが、決して暗い物ではなく、チトとユーリの二人旅と言う部分をただただ静かに見せてくる作品であり、見ていく毎にとても癖になっていくものがある。
所謂美少女アニメの様な煌びやかさや明るさ、ギャグがある作品ではないが性格が真逆な二人の凸凹ながらもバディ的な仲の良さを見せる作品の空気感は素晴らしく、ボクの中では今でも好きなアニメの五本指には入っている。

『であいもん』

幣ブログでは『2022年アニメ10選』で取り扱った今作品。
「和菓子」を題材とした非常に珍しい作品なのだが、和菓子を前面的に扱っているのではなく、あくまで様々な人達が織り成す人間ドラマと言う物が本作の象徴であり、そこに和菓子を添えると言うまさに茶の席を表現したかの様な作品となっているのが特徴だろう。
四季による時間経過を表現しているのも「和菓子」と同じ部分であり、時間経過による人間関係の推移なども楽しめる作品だろう。
原作漫画も非常に面白いのでアニメが気に入ったら是非とも原作も読んでほしいと思える作品である。

『装甲娘戦機』

ダンボール戦機』を原作としたゲーム『装甲娘』を原作としたオリジナルアニメ。
このアニメはこのブログを始めるきっかけとなったアニメであり非常に思い出深いものである。
上記の通りこのアニメはあくまでそれぞれの作品を原作をしているがあくまでオリジナルなため、「プラモデルの「ダンボール戦機」がメジャーな世界だが『ダンボール戦機』シリーズとは関係ない世界から異世界に行くがそこは『装甲娘』とは違う世界観なので関係ない」という非常にめんどくさい世界観ではあるが、『ダンボール戦機』からオタクロスが準レギュラーで出てきたりとそれなりに繋がりはあったりする。
近年の異世界アニメとしては珍しく全員が「元の世界に戻る」を目標に旅をしていくロードムービーとなっている。
戦闘シーンのCGもいいのだがなんと言ってもキャラクターがワチャワチャしながらも関係性や人間としての「少しの成長」の描き方が素晴らしいため是非とも見てほしい一本である。

レガリア The Three Sacred Stars

このアニメも幣ブログではしょうかいしているためそちらを読んでほしいのだが、女の子×スーパーロボットをやった一本である。
わりと過小評価されがちな本作だが、1クールで綺麗に収まっていてロボットシーンも良く、二人一組の人間関係と言う部分をキチンと描いていた作品であったため個人的にはかなり好きなアニメだったりする。じゃないとわざわざ予約してまで円盤買いませんしね。
本作はなっと言ってもロボ。近年の作品ではまず拝めないような作画での豪快なアクションのロボアクションが見ていて気持ちがいいためとにかくそれだけでも見てほしい一本である。
yukinokino.hateblo.jp


『グランベルム』

このアニメも幣ブログでは紹介しているため詳しくはそちらを読んでほしいのだが、上記のレガリアと似た感じで、こちらはロボ×魔法少女×バトルロワイアルとなっている。
しかしまどマギの二番煎じ感はなく、それぞれのキャラクターの個性や掘り下げがかなり丁寧で、1クールのロボットアニメなのに変な物足りなさはなくかなり綺麗に出来ているアニメだろう。
また、最近ではスロット化もされており、そちらでは本編には無い視聴者も知らない記憶が大量にあるためそちらも一見の価値ありだろう。流石に未成年は出来ない賭け事なので是非スロットを打ちに行きましょうとは言えないが。
そんなスロット化記念で2023年9月現在またYouTubeで無料配信をしているため是非この機会に見てほしい一本である。
yukinokino.hateblo.jp

健全ロボ ダイミダラー

こちらもロボットアニメとなっているのだがこのアニメの思い出と言えば当時『生徒会役員共』の2期を見ている頃に番宣が流れて「面白そう」と思ったことである。
そして見事に面白かった本作。スタッフは『ハイスクールD×D』なためそういうシーンはお手の物なのだがロボットアニメとしても完成度が高い。
主にゲッターロボエヴァなどをパロディしながらもかなり笑えて熱くなれる作りになっており、終盤の展開は本当にロボットアニメとして面白かった記憶がある。
テンポよく進みながら一部エピソードを前後させたりアニオリ要素を加え1クールで綺麗にまとまっている(原作には続編があるがこちらには繋がらない作りとなっている)のでスケベなシーンがあっても問題ない人にはオススメの一本だろう。

『ナイツ&マジック』

この作品、実は昔表紙買いしてたらアニメ化発表されて非常に嬉しかった作品だったりする。確かその前後で原作を読み始めてアニメが終わる前にはアニメ化された5巻までは読み終わってたはずなのだが。
本作品の特徴は珍しくなろう小説でロボット作品と言う部分だろう。なろう作品によくある異世界転生部分を利用してロボット工作をしながらだんだんと話が大きくなっていくと言うフォーマットはかなりよく出来ている。
アニメではカットされたり終盤若干話が違っている(とはいえほんと一部キャラの死亡が早まっただけ)が、1クールで綺麗に収まっている非常に珍しいアニメだろう。また、OPも後半は『蒼き流星SPTレイズナー』のようになる遊び心も見せている。
そしてなんと言ってもこの作品はロボットのCGも非常に出来がよかったなと記憶している。
そもそもの原作の面白さもそうなのだが様々なロボットアニメに関わっている山本祐介監督だからこその完成度があった作品だろう。いつか2期もやってほしいものである。
原作小説もオススメなのだが漫画版も読みやすく、しかも読み応えがあるため是非とも目を通してみてほしい。

そして同じくエイトビット制作で本作の主人公とヒロインを担当している高橋李依大橋彩香がヒロインとして出演しており、山本監督も関わっている『コメット・ルシファー』も見よう!
こちらは尺が2クールあればよかったと悔みたくなるアニメなのだが・・・。

アクションヒロイン チアフルーツ

ヒーローショーを題材としたかなり珍しいアニメとなる本作。所謂ご当地ヒーローを女子高生達が作っていくストーリーとなっている。
しかし脚本が数々の特撮作品を書いてきた荒川稔久氏がシリーズ構成をしているため随所がネタまみれであり、予告は様々な作品のパロディなためそういった部分の元ネタ探しをするだけでも楽しい作品となっている。
しかし決してネタだけが面白い作品ではなく、作品の本質部分となる少女達の成長物語も面白い作品となっている。
またこのアニメのイベントにて伊藤美来氏が『特捜戦隊デカレンジャー』をカバーしたとか。いつかちゃんと聞けるような公式カバーをしてほしい物である。
余談だが、後年荒川氏は『怪盗戦隊ルパンレンジャーvs警察戦隊パトレンジャー』の第12話「魔法の腕輪」にて「ヒナーノ(チアフルーツの舞台が陽菜野市)」と言う単語を出したり、『テン・ゴーカイジャー』にてルカに「シロガネ・ミサキ(中の人ネタ)」と言う偽名を名乗らせており本作が少なからず戦隊側に逆輸入されていたりもする。

メルヘン・メドヘン

このアニメは今なお「作画が悪いアニメ」として話題に上がる一本。そこ自体は本当に擁護しようがないので仕方ないのだがこのアニメの本質はそこにあらず。
ざっくり説明すると美少女異世界能力バトルなのだが、主人公・鍵村葉月の成長物語をベースにしながらも様々なゲストポジションのキャラを含めキャラクターを非常に魅力的に描いている。そして物語の締め方も物凄く綺麗だったため個人的にそろそろまた見直したいなと思っていたりする一本である。
作画でネタにされがちだが本当にいいアニメなので是非一回見てほしいと強く勧めたいアニメである。
ラスト2話はAT-Xでのみの放送だったのでそろそろ再放送してほしいものだが・・・。

八月のシンデレラナイン

このアニメはソシャゲが原作のアニメである。あくまで原作にしているだけで(大まかな部分は一緒だが)ほぼアニメオリジナルとなっている。
メインとして扱うキャラクターを最低限に絞りながら話を進めていく(それ以外のキャラクターはごくたまに同級生として出てくる)のだが、シリーズ構成が田中仁と言う事もあり群像劇的な描き方をしながらも一人一人のキャラクターの描き方が丁寧で見ていてとても面白い作品となっている。
ソシャゲのアニメはどこか内輪的になってしまう印象があるのだがこのアニメは「これは何の話をしているのか」、「このキャラクター達は何をしているのか」と言った骨子の部分が非常によく出来ているため、アプリなども気になる感じに出来上がっている。
個人的にスポーツ作品は苦手意識のあるジャンルなのだがそんなボクでも好きになれる青春野球アニメとなっている。
OVAも存在しておりゲームも健在なのでそろそろ2期をやってほしいものである。

『Extreme Heats』

このアニメは過去に幣ブログでも取り扱っているので詳しくはそちらを参考にしてほしいのだが、このアニメも上記と同じく青春スポーツアニメとして素晴らしい完成度となっている。
とにかくどんなキャラクターすらも好きにさせる作品作りは非常に優秀で「もっとこのキャラクター達を見てみたい、深堀りしてほしい」と思わせるストーリーや世界観の作りとなっている。
また、スポーツアニメなのだがアイドル要素の集約のさせかたもとても綺麗なアニメとなっていたので是非とも2期をやってほしいと強く思ってしまう。
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『えんどろ~!』

ゆゆ式』のかおり監督の描くオリジナルアニメ。
「勇者達の冒険物語」と言う超王道的な冒険RPGストーリーではあるのだがビジュアルでも分かる通り『ゆるゆり』のなもり氏デザインのゆるふわなキャラクター達がゆるふわなギャグをしていくような作品。
しかしながらも「目的に向かいながら冒険している」と言う骨子の部分はちゃんとしており、さらに終盤の展開は個人的にかなり好きな物である。
「エンドロールで冒険は終わる」と言うゲーム的メタに対して「エンドロールのその先は?」と言う命題にこの作風なりに向き合ったこの作品は見てて本当に好きである。

『Sonny Boy』

スペース☆ダンディ』や『ACCA13区監察課』の夏目慎吾監督によるオリジナルアニメ。
学校ごと異次元に漂流した生徒達がその時に身に着けた能力を使いながら様々な次元を漂流しながら元の世界へ戻ろうとするストーリーなのだがぶっちゃけボクはこのアニメを多分3割くらいしか出来ていないと思っている。
凄く雑な言い方をしてしまえば作画アニメなのだが、このアニメの醸し出している高尚さとその根底にある等身大の高校生の青春ストーリーがなんとも言えない感覚で好きになる。そこから辿り着く「一歩だけ進める」エピローグが見終えた後にどこか満足感と寂しさを感じさせてくれる。そんなアニメだろう。
とにかく難しく頭を使わずに雰囲気を楽しめればそれでいいかなと思うし、同時に見た時の不思議な感覚は唯一無二なためオススメの一本。

余談だが最初に名前を出した『ACCA13区監察課』も物凄くオススメなアニメなのでこの作品と一緒に是非見てほしい。

フレームアームズ・ガール

コトブキヤが出している美少女ロボプラの『フレームアームズ・ガール』を原作としてアニメ化した本作。
プラモに全く興味の無い主人公・源内あおと次々とあおの家にやってくるフレームアームズ・ガール達が織りなすドタバタ日常コメディアニメとなっている。しかし『ガンダムビルドファイターズ』のようなバトル要素なども入っているためただただギャグアニメと言う風にはなっていないのも特徴だろうか。
色々なキャラクターが居ながらもそれぞれがちゃんと魅力的に描かれており、しかも話が散らかってないのは流石は川口敬一郎監督と言うべきだろう。
本作は原作サイドはアニメに乗り気では無かったとどこかのインタビューで語られていたが非常に出来のいいアニメとなっている。

キズナイーバー

TRIGGER作品としてあまり話題になることがない印象のある本作。監督は『機動戦士ガンダム 水星の魔女』の小林寛監督、そして原案及び脚本は『あの花』や『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』の岡田麿里氏。
TRIGGER作品の特徴である勢いのある作風と岡田脚本の少々生々しく感じる少年少女のストーリーが結構マッチしていた記憶があり、個人的に苦手である岡田脚本の中ではかなり楽しめた作品の印象があった。
少年少女の青春群像劇ストーリーとしてかなりシッカリしていたためそろそろ記憶も薄くなってきた頃なのでまた見たいしどこかで再放送してくれないかなと密かに思っていたりする一本である。
またこの作品は同時期に『ウルトラスーパーアニメタイム』の枠でやっていたTRIGGERのショートアニメである『宇宙パトロールルル子』と少しコラボしており、ルル子のアフターエピソードを思わせる1シーンがあるためこちらも一緒に見るとより楽しめるだろう。

ひそねとまそたん

このアニメも少々マイナー気味かなとは思うがアニメとしては珍しい総監督に樋口真嗣氏を迎え、監督はの小林寛監督、シリーズ構成は岡田真理氏、メカニックデザイン河森正治と豪華なメンツである。
今思えばこの監督と脚本のコンビは上記で紹介した『キズナイーバー』からの流れだったのだろう。
自衛隊の新米女性隊員と戦闘機に変形するドラゴンの意思疎通や関係を描いた本作はまさに唯一無二の感覚。河森正治がデザインするドラゴンから戦闘機への変形も非常に面白くまさしく発想とデザインの勝利だろう。
また、ジョアおばさんも注目ポイント。
機動戦士ガンダム 水星の魔女』がバズった今だからこそ上記の『キズナイーバー』と合わせて見てみるのもアリだろう。

『SSSS.GRIDMAN』

幣ブログにて今なお一番人気を誇る記事のアニメとなっている本作品(本当にありがたい話です)。
正直特撮版の知識も必要になるのでここに入れるか迷ったのだがまあボク自身このアニメが始まってから「これは面白いし特撮版も見た方がいいな」と思って見たクチなのでまあこれ単体でも楽しめるし、これを見てから特撮版を見てもいいだろう。
このアニメはヒーロー作品らしく「何をやっているのかが分かりやすい」と言う部分が非常に良い部分なのだが、しかして何回見てもより発見があり面白いアニメとなっている。再放送があるたびにたまに流していたりするが、やはり何度見ても面白いと思える作品だろう。
ここからは余談になるが、個人的に驚きなのが、『SSSS.DYNAZENON』の時も結構SNSが賑わっていたと思っていたのに意外と『グリッドマン・ユニバース』まで『SSSS.GRIDMAN』しか見ていないと言う人が多かった事である。
『SSSS.DYNAZENON』は少々見ててとっつきにくいアニメではあるが面白いことには面白いので是非見てほしいものである。そして全身ムチムチのムジナさんに驚いてほしい。

フルメタル・パニック? ふもっふ』

フルメタル・パニック!』の外伝作品にあたる本作。全編通してとにかくふざけ倒しているギャグなのだが決してアニオリなどでは無く原作者自らが書いている外伝小説のアニメ化作品。しかもこの『ふもっふ』の原作自体は9巻も存在しているためアニメ化されていないエピソードはまだまだある。
そんなちゃんとした正気で作られている本作なのだが、本編を見ていないと多少分からないキャラクター関係はあるものの、アニメでやっている部分の話自体は2巻辺りの話なため「ちゃんとオリジナルを知らないと楽しめない」なんて事は無く、本編に出てくるロボット達や敵勢力なんかも出ないため見やすい作品となっているだろう。
またこの作品、原作小説のあとがきにて書かれている裏話も面白いため余裕があれば原作を買って読んでみるのもオススメである。

エスタブライフ グレートエスケープ』

『2022年エピソード10選』でも紹介した作品。
それぞれの土地が分断された架空の東京を舞台に、街から街へと依頼人を逃がす「逃がし屋」と言う物を題材とした本作品。シリーズ構成が『フルメタル・パニック』の賀東招二であるため非常にコミカルなキャラクターの会話劇が楽しめ、原案が谷口悟朗監督なため、その緻密な世界観の回収が非常に面白い作品であり、『ご注文はうさぎですか?』の橋本博之監督による空気感が非常にマッチした作品であり、見ていてとにかく楽しい。
「それぞれの場所が独立国となっている東京」と言う面白い発想を使い、それぞれの場所が非常に特徴的な描かれ方をされているためとにかく飽きないのが特徴だろう。
元々はFOD独占配信だったのだがすぐに他のサブスクでも解禁されたため、一度は見てほしい作品である。

タイムトラベル少女~マリ・ワカと8人の科学者たち~』

このアニメは2016年の夏に放送されていたアニメ。なんとこの作品は土曜の朝7時から放送されていた。内容としては科学を題材にした教育志向なアニメなのだが、1クールかけたSF要素の謎解きや主人公・マリの成長ストーリーが非常によく出来ており間違いなく名作と言っても過言ではないだろう。
また、ミニコーナーで科学の解説をしてくれるため本当に勉強になる作品である。
主演が声優ユニットのスフィアの二人となっている(残り二人も出演している)が主題歌はA応P

ふらいんぐうぃっち

このアニメは魔法少女アニメ・・・・・と形容していいのかは分からないが「普通の世界に魔法が使える人がいたら」と言う設定の日常アニメである。そのため魔法バトルも無ければ人が死ぬこともない。
田舎の日常暮らしと魔法要素が非常にマッチしており、本当にほのぼのとするアニメとなっている。
個人的にオススメなのは第5話『使い魔の活用法』なので是非ともこの回だけでも見てほしい。

ハクメイとミコチ

このアニメは日常アニメなのだが、わずか数センチの妖精のような存在を題材とした珍しい作品である。
森の田舎暮らしと言う空気感の作りのよさや、不思議な世界観での日常という部分の描き方が非常にいいアニメとなっている。
しかして、そういう世界での生活の作りや、どういう社会を築いているのかなどがちゃんと凝っている作品となっており、生活をリアルに感じられる作品になっているだろう。
原作もオススメなため、アニメを見たら是非とも原作を読んでほしいアニメとなっている。


『冰剣の魔術師が世界を統べる』

このアニメはこのブログを書いているタイミングではかなり最近のアニメとなっている。
所謂皆さんの思い浮かべるテンプレートな学園なろうアニメなのだがなんと言ってもとにかくアニメが上手い。
アニメとは24分の尺でOPと本編そしてED(また予告)で完成されるものなのだがとにかくそれのバランスの取り方が上手く特に第5話のOPの演出は傑作と言っても過言ではないだろう。
話と言う部分を見ても緩急の付け方が素晴らしく、緩める所はテンポよく緩め、締めるべき点はちゃんと真剣に締め、そんな中でも視聴者へのエンタメ精神を忘れない所も素晴らしく、まさにアニメと言う24分の総合芸術を過不足無しに打ち出せているアニメだろう。

聖剣使いの禁呪詠唱

このアニメは放送から8年経った現在においても再放送されている・・・・・・わけではなく自主的に毎週日曜日に見ているヤバイ人がTwitterいるのだがそれだけ引き付ける要素や何度見ても飽きないアニメなのは確かだろう。
このアニメと言えばやはり有名なのは「原作者も知らないドラゴン」だろう。いやまあ原作者自体は知っているのだがあくまでアニメ側に任せた結果生まれたアニオリ要素がこれである。
しかしこのアニメ、主人公・灰村諸葉の骨子のあるヒーロー性、そして憎めない庶民臭さ。それぞれの良さとギャップが見ててストレスがなくとてもいいバランスになっている。
また奇才・稲垣隆行監督の作品であるため随所に散りばめられたギャグの面白さ、展開のスピード感の凄さ、話の盛り上げ方の上手さなどが非常に噛み合っておりまさにこの監督を代表する一本だろう。
坂部剛氏の音楽もどれも耳に残る素晴らしい曲ばかりなので気に入った人はサントラ付きのBlu-ray1巻を買う事をオススメする。
ただBlu-ray版だと「十三の首を持つ九頭の龍」や「寄せては返す波の音」を筆頭に色々と修正されており、唯一配信でも残っている最終回のOPフェードアウト以外は中々お目にかかれないのが残念である。

はるかなレシーブ

ボク自身は昔からスポーツ作品と言うジャンルに(リアルでスポーツに興味が無いのもあり)苦手意識があったため好んで見る事はなかったのだが、この作品はそんなボクでも初めて面白いと思ったスポーツアニメであった。
沖縄を舞台にし、ビーチバレーを題材としている珍しい作品となっている。

まんがタイムきらら作品で部活物の延長ではあるのだが、二人一組のスポーツと言う部分を活かした二人のエピソードの面白さや、周りの人物との交流の面白さがある。
そしてなんと言っても試合描写の魅せ方が非常に良いアニメで、ボク自身このアニメ以降このアニメを作った「C2C」に注目している。是非一度は見てほしいスポーツアニメの一本である。


2クールアニメ

ここでは2クールアニメを紹介していきます。連続2クールや分割2クールアニメですね。

ガンダム Gのレコンギスタ

ガンダムの話をすると確実に多方面からチクチク刺されるのでインターネットでガンダムの話はしない方がいいのだが、「ガンダムシリーズにおいて一番オススメな作品は何か?」と聞かれた場合答えるとしたら恐らくボクはこの作品を真っ先に挙げるだろう。
当時毎月Blu-rayを買って見てた(そのBlu-rayはもう売ってしまった為いつかはBOXを買いたいが)思い出の作品であり同時にガンダムシリーズで一番好きな作品である。
ガンダムシリーズ自体全部ちゃんと見てるわけじゃないのだがこの作品は何と言ってもとにかく面白い。
ガンダムの生みの親である富野由悠幸監督が『∀ガンダム』ぶりにガンダムの監督を担当した作品なのだが、様々な情報や勢力などが入り組んでいて非常に難解なストーリー展開をしながらも、「主人公ベルリ・ゼナムの痛快冒険譚」と言う一本の軸の部分は明確にブラさず描いており、2クールと言う尺で非常に綺麗に纏まっているのも非常に好きな点である。
正直ボク自身もこの作品の事をちゃんと理解していないしもう忘れた部分も多いのだがとにかく「この作品は空気感が大好き」と言える作品だろう。ぶっちゃけ空気感が楽しめればそれでいい作品だとも思います。
また、EDの「Gの閃光」は非常に名曲なので是非とも聴いてほしい曲です。
全5本の劇場総集編もありそっちの方が評価が高いけどやっぱりまずはTV版を見てほしいと思います。映画だと1話ラストの印象的なシーンがカットされてて残念だった思いもあるので。
ただこの作品、欠点をあげるとするならば昨今のガンプラの転売騒ぎによる品薄、さらには映画の公開に合わせてのプラモの再販も無かったためまずプラモが買えない作品な上に、放送当時は『ガンダムビルドファイターズトライ』と同じ期間で放送していたからか放送中に1/100のGセルフが出ないまま未だに出る気配が無くそこら辺の扱いがあまり良くはないと言った事です。悲しきかな。

クロスアンジュ 天使と竜の輪舞

上記の『ガンダム Gのレコンギスタ』と同じクールに放送されていた同じくサンライズのロボット作品。
深夜アニメだからこそ出来るエログロ満載な本作なのだが、主人公アンジュの性格や周りのキャラクターがとにかく面白いため非常に見やすい作品となっている。
壮大な世界観やだんだんと明かされていく真実などの作り込みが物凄いのにギャグありバトルありで2クールで非常に綺麗に完結させている事は本作最大の魅力と言えるだろうか。
しかもこの作品、TOKYO MXでは土曜深夜1時半のキンレコ枠での放送だったのだが、まだ当時はBS同時放送と言う概念が無かったためBS11では金曜23時半と言うとんでもない時間に放送していた。そんな時間によくこれが放送出来たものである。
また、クリエイティブプロデューサーとして『機動戦士ガンダムSEED』の監督である福田己津央氏が関わっており、サンライズ作品と言う繋がりから随所にガンダムを筆頭としたサンライズ作品などのオマージュや小ネタが仕込まれている回が存在しているのも本作を見るうえで楽しいポイントの一つだろう。

『コンクリート・レボルティオ ~超人幻想~』

異能力を持った人物「超人」。その超人により構成された組織「超人課」。その超人課と様々な超人との物語。
昭和に実在したテレビ番組のキャラクターや実在した人物達、実際に起った出来事など「テレビ黎明期にあったテレビの向こう側」と言う部分を個性豊かなキャラクター達で概念化しながら、過去で起きた事件とその未来で起こっている主人公・人吉爾朗と超人課の対立の謎と言う二つの軸の話を交互に展開しながら、謎をだんだんと解き明かしていくと言う作品なのだが、やはりこの作品の魅力と言えば物語全体を取り巻く謎とボンズによる非常にハイクオリティな作画だろう。
昭和の実際のアレやコレをモチーフとしている為、知らなくても楽しめるがそれを知る事でさらに楽しめ、また2周3周する事で新しい発見があるためその辺りも本作の魅力と言えるだろう。
ただ本作品、何故か配信面が弱いため中々気軽に見てもらえない作品なのが弱点である。残念。

アクティヴレイド -機動強襲室第八係-

監督が『コードギアス 反逆のルルーシュ』でお馴染みの谷口悟朗。そしてメインライターが『特捜戦隊デカレンジャー』でお馴染みの荒川稔久の本作なのだが、一言で言うとアニメ版特捜戦隊デカレンジャーである。
荒川脚本のキャラクター性もそうなのだが、様々な脚本家を読んでパロディやお遊びのある単発回を繰り広げながらも、谷口作品の醍醐味である終盤その全ての要素を伏線としてまとめあげると言うのが本作最大の魅力。
1クール1クールでキチンと綺麗にまとまっている(そもそもは最初は1クール作品として企画が動いていたらしい)がしかしそれがまた新しい謎を呼ぶと言った面白さがあり非常にオススメ出来る一本。
放送当時は円谷プロによるスーツが制作され、実際に警察とのコラボもあったりと意外な方面にも力を注いでいた本作。是非とも実写版やseason3を作ってほしいと思える作品である。

アイドルマスターXENOGLOSSIA

この作品と言えば昔ネットサーフィンが趣味だった頃に言い方は悪いが所謂「黒歴史アニメ」として名前が挙がる作品筆頭だった。ボク自身たまたま見た『THE IDOLM@STER』の再放送と『ストライク・ザ・ブラット』で深夜アニメと言う衝撃を受け深夜アニメを見始めた人間だったためアイマスは好きだった。なのでそんな「黒い歴史」と名前が挙がるアニメでしかもアイマスとなると気になっており、そして地元では大きいTSUTAYAでたまたま見つけたから借りて見たのがこの作品との出会いである。
この作品の評価としてよく挙がるのが「アイドルマスターとして見なければ面白い」なのだがこの作品はロボットアニメ化と言う改変を受けたからこそ『アイドルマスター』の真剣に向き合っている作品だと個人的には思う。
随所にエヴァのモチーフが見られ、そしてこのアニメ自体も最初は「ロボットバトル」と言うよりは「隕石を除去するお仕事ロボットアニメ」と言う色が強いのだが、序盤からある勢力同士のぶつかり合いの話の広げ方が非常に上手く、二転三転としていくキャラクターの位置の違いなどが非常に面白く出来上がっているアニメだっただろう。
そして寂しくも感じるが最高の終わり方をしている本作は今でも大好きな一本である。
当時は今みたいにビッグコンテンツではなかった『アイドルマスター』のアニメがこれで、キャラクターの設定面や声優などもまるで違うためあまり好意的な目で見られなかったであろうとは思うが今ではその風当りも大分よくなっている気がするし、ボク自身が「ネットの評価だけじゃアニメは判断出来ない」と思えた作品がまさしく本作である。
余談だが本作は『スーパーロボット大戦』にはソシャゲの『スーパーロボット大戦X-Ω』に二度も期間限定参戦しており、二度目は『THE IDOLM@STER』の劇中劇である「無尽合体キサラギ」ともコラボした力の入れ具合だったため是非とも家庭用のスパロボにまた出てほしいものである。
当時は最初の期間限定参戦でインベルのシルエットが公開された時は大興奮したなぁ・・・。

刀使ノ巫女

2018年前半にやっていたアニメ。
ボクは最初このアニメのキービジュアルを見た時に『天華百剣』と勘違いしてたと言うどうでもいい出会いがあったり、ちょうど地元から東京に出た時期のアニメだったり、このアニメが好きでソシャゲをサービス終了までやってたりと非常に思い出深いアニメだったりする。
1話を見た後にTwitter上で「2クールアニメ」と言う情報を見た時は「これ2クールなの!?」って驚いたし、「そうなると1クール区切りで話やるんじゃないか・・・?」となったのは懐かしい物である。
序盤こそとっ散らかった印象はあるが徐々に話が繋がっていき、そして2クール目の展開へとなっていくのは本当に話の展開として面白かった印象がある。
残念ながらソシャゲは終わってしまったのだがこちらも魅力的だったので何かしらの形で復活しないかと思っていたりする。
仮面ライダー剣』や同時期にやっていた『仮面ライダービルド』、『仮面ライダーセイバー』や『王様戦隊キングオージャー』が好きな人にはかなりオススメのアニメとなっている。

『キングスレイド 意志を継ぐものたち』

皆さんは多分このアニメを見ずに裏番組である『呪術廻戦』を見ていたであろう。
韓国のゲームを原作としているアニメなのだがアニメ自体はオリジナルのストーリー展開とのこと。
ストーリー自体は王道冒険ファンタジーなのだが二つの陣営を交互に描きながらそれが交錯し、さらには過去の出来事までもを集約していくストーリーは本当に完成度が高い。
裏が『呪術廻戦』だったこともありいまいち知名度もないが本当に面白い作品なためまさに隠れた名作と言う作品だろうか。
余談だがこのアニメを見て星野真監督と清水恵脚本が好きになっていたりしており、実際このコンビが後に作った『真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフをすることにしました』や『4人はそれぞれウソをつく』も非常に面白かったので今後も注目していきたいスタッフだったりする。

『BLUE REFLECTION RAY/澪』

ゲーム『BLUE REFLECTION 幻に舞う少女の剣』の続編にあたる作品。続編と言ってもパラレルワールドの作品なため幻からのキャラクターはほんの一部出る程度の独立した作品となっている。
幻ではリフレクターVS原種と言う構図だったが今作では原種の出番はほぼ無く、ライダーバトルの路線が主軸。
話のスケール自体は大きいのだが本質部分では過去の出来事から心に傷を持つ少女達がそれぞれの思いを持ちながら戦い、救いを目指していくと言う非常にミクロな視点の物語になっており、そこが深みの作品と言えるだろう。
前半は正直分かりづらく少々退屈に思えるだろうが1クール目終盤からブーストがかかりどんどん右肩上がりになっていくのはさながら『仮面ライダー剣』や『仮面ライダーセイバー』に似た感覚である。
この作品の続編としてswitchとPS4で『BLUE REFLECTION RAY/帝』、澪と帝の間の物語となるスマートフォン向けゲームの『BLUE REFLECTION RAY/燦』もあるためこのアニメを見たらそちらに触れてみるのもアリだろう。
惜しむことは円盤が発売中止になった事と配信などでは1クール目と2クール目の間にあった特番が見られず、地上波放送時の最終回の特殊演出を楽しめないことだろうか。

ブブキ・ブランキ/ブブキ・ブランキ 星の巨人

このアニメ、正直序盤はそんな面白くないと言うか2クール目からが本番のアニメなのだが、1クール目の微妙な感じが2クールで巻き返していくのが物凄く面白い作品となっている。
ざっくり言うと指名手配犯の逃亡ロードムービーなのだが2クール目では世界中の様々なロボットによる混戦が起きたり、1クール目での謎がどんどん回収されていったりと気持ちよかった事を覚えている。
TRIGGER作品ではないのだがTRIGGERのような空気感が出ていたのも本作の特徴だろうか。
フルCGアニメなのだがサンジゲンなため非常にクオリティが高く、そういった部分も必見だろう。
しかしメカの立体物が主人公機・王舞以外全くないためグッスマ辺りに出してほしいものである・・・。

リトルウィッチアカデミア

このアニメは元々劇場版作品であり、本作放送前にはその劇場版もTVで放送されていた。
しかし本作は映画とは関係なく、映画では学園に入学したアッコ一行がパレードを成功させるまでのストーリーだったのがこちらではアッコの成長譚となっている。
そんな中でも他のキャラにもスポットが辺り、それぞれに物語があり、そしてさらに作品通しての謎など完成度が非常に高く、TRIGGER作品特有のお遊びもありながらいつもTRIGGER作品感とはまた違う魅力があるのが本作の魅力だろう。こちらも最終回が大好きな作品である。
また見たいのだが何故か配信が無いため再放送してほしいものだが・・・。

『BIRDIE WING -Golf Girls' Story-』

このアニメは珍しいゴルフアニメなのだが、先にも紹介した『聖剣使いの禁呪詠唱』の稲垣隆行監督と『スクライド』や『ガンダムビルドファイターズ』の黒田洋介脚本が化学反応を起こしてスポーツアニメの枠を超えた面白さを持つアニメとなっている。
とにかくテンポやキレが良く、スポーツ面もアニメだからこそのダイナミックさを見せ、真面目な展開をやりながらもあまり重い空気にはならない様に調整したりととにかく稲垣監督の凄さが分かるアニメとなっており、ゴルフのルールを知らなくても楽しめるだろう。
ぶっちゃっけ同時期にやっていた『機動戦士ガンダム 水星の魔女』よりも物凄くガンダム作品しているため稲垣監督にはぜひともガンダム作品をやってほしいと思うものである。

『CUE!』

本作は『声優』を題材としたアニメである。
16人もキャラクターがいるため最初は「多いな~w」と思いながら見ていたが、4人ずつをアニメ・ラジオ・演劇・アイドルの4チームに分け、それぞれのジャンルでキャラクターを描いていて見ていて「もっと見たい!」と思わせるアニメとなっている。
それぞれの仕事の向き合い方や仕事や他者と交流の通しての成長をキチンと描いているアニメとなっている。
また『Re:ステージ!ドリームデイズ♪』と同じスタッフなためギャグテイストや話の緩急の付け方なども非常に良いため是非とも見てほしいアニメとなっている。

『やくならマグカップも』

このアニメはアニメパート15分+実写パート15分での2クールなため実質1クールアニメであるのだが話数としては2クールなのでこちらで紹介する。
恐らく唯一無二となる「陶芸」をテーマにした部活物となっている。
脚本は『アクションヒロイン チアフルーツ』と同じ荒川稔久なため、女子高生の青春成長ストーリーが非常に綺麗に描かれている。
また荒川氏なため作中では『怪傑ズバット』のパロディや予告フレーズで『電磁戦隊メガレンジャー』のED「気のせいかな」の2番の歌詞を引用したりとネタも多い(と言うか予告フレーズに毎回元ネタがある)。
15分だからこそテンポよく見られ、真面目な部活回からお遊び満載の回まであるため気軽に見て楽しめる一本だろう。

『BAKUMASU/BAKUMATSUクライシス』

『恋愛幕末カレシ〜時の彼方で花咲く恋〜』と言うソシャゲを原作としているアニメ。原作のゲームは所謂乙女ゲーなのだが本作はあくまで原作としている全くの別物。
幕末の時代を舞台にタイムスリップSF的な話をするのだが内容としてはトンチキ日本史アニメなので非常に楽しく見られる。なにせ幕末を舞台にしながらもキーアイテムで呼び出された一休などと戦ったり燃える本能寺が空を飛ぶアニメなので。
しかしそんなトンチキアニメながらも話としては高杉晋作桂小五郎の友情冒険譚に集約されておりそこがシッカリしている。そのためこの二人の物語と愉快な仲間達の本当に愉快な話は見ていて毎回楽しい作品となる。
1クールごとに話を区切りながらも1クール2クールともの非常に面白い感じになっているため是非とも見てほしい一本になっている。

『名探偵ホームズ』

コナン・ドイルの小説『シャーロック・ホームズ』を原作としたアニメ作品の本作(と言っても当時遺族側と権利で揉めたらしいが)。
このアニメはボクが子供の頃にキッズステーションでよく再放送していたためそれで度々見て好きになったアニメだったりする
本作の特徴はなっといっても登場人物全員が犬を擬人化した姿となっている事だろう。まあだから何だと言う話ではあるし、犬だからどうと言う描写は少ないのだが、このアニメは最初の6話のみ宮崎駿が監督していたりする(上記にも書いたゴタゴタでそこで制作がストップしたからそこまでだったらしい)。
なのでキャラクターの描写やメカニック描写が非常に面白い感じとなっている。
また、子供向けなためある種分かりやすいキャラクターの描き方をしてる本作では、モリアーティ教授をタイムボカンシリーズ三悪党のような描き方をしているため子供ながらに非常に好きだったりする。
とはいえ話も非常に面白く、心温まるエピソードも多いためオススメの作品である。

学校の怪談

このアニメは実写映画でも有名な『学校の怪談』を原作としたアニメ作品である。と言っても恐らく内容自体は完全オリジナルだろうが。
飼い猫カーヤの中に入った天邪鬼を追い出すために天邪鬼と共に街や学校で起きる妖怪による怪現象に立ち向かい退治していくと言うのがメインの本作。
このアニメはもう6年くらい前の夏にニコニコ動画の一挙放送でたまたま見たのが最初で最後なのでまたいつかちゃんと見たいアニメだったりする。
あの頃の夕方アニメのホラーテイストがあり、話も結構面白いためオススメの一本である。

3・4クールアニメ

『太陽の勇者 ファイバード』

90年代のロボットアニメを代表する「勇者シリーズ」の2作目。
勇者シリーズ」はAIと少年(主人公)の交流を描くのがシリーズの基礎部分なのだが(ガオガイガーみたいな例外はある)本作のAIはアンドロイドである火鳥勇太郎となっている。そのため人間の日常生活と言った部分での交流描写が増えているのが本作の一番の特徴だろう。
ボクはこのアニメをまだ状況したての頃にテレ玉でやっている事を知り見たのだが、見ててかなり面白かったしまたいつか最初からちゃんと見たいなと思っている作品だったりもする。
勇者シリーズエクスカイザーマイトガイン、ガオガイガーなどが特に人気だがボクはこれが一番好きだなと思う。
それとテレ玉はそろそろ勇者シリーズの再放送を再開してください。

魔神英雄伝ワタル

このアニメも小学生時代にキッズステーションで放送していたのをよく見たアニメであり、そのため非常に好きな一本である。
珍しいSDロボットアニメとなる本作は『聖戦士ダンバイン』と同じく異世界アニメとなっている。
しかしダンバインとは違いギャグテイストで非常に明るい作風となっている。
そんな作風ながらも終盤は中々にハードな展開もあり、非常に面白く好きと思いながら見ていたアニメである。
このアニメ、2作目や3作目、OVA、近年では新作などあるのだがそっちは見てなかったりするので特にTVシリーズはどこかで再放送しないかな・・・と思っていたりする。

『ディスクウォーズ アベンジャーズ

このアニメはボクが初めてかつ唯一触れたアベンジャーズ作品なのだが、アベンジャーズを名前しかしらないボクでも当時物凄く楽しく見ていたアニメである。
こう言ったアニメでは珍しくアニメ会社もスタッフも日本な日本製作品であり、当時はベイブレードの様な感じの玩具も商品展開されていた。
また、声優陣は映画の『アベンジャーズ』シリーズとは異なっている。(これはどのアニメでも言える事ではあるが)
アベンジャーズと言いつつも話の関係で割とスパイダーマンが目立っていた印象があるのだが、主人公達の子供と交流と言う物がよく描かれており、最終回のラストは今でも大好きなシーンだったりする。
本作は主題歌が西川貴教氏なのもあり、作中でシルバー・サムライ(ウルヴァリンの映画に出てきた敵)の声を西川貴教氏が担当していたりしている。
また、確か当時は『ガーディアンズオブギャラクシー』の公開が直近で控えていたためか終盤にガーディアンズが先行登場していたりする。
マーベル作品に全然詳しくなくても非常に楽しめる作品なため是非とも見てほしいのだが、残念ながら配信はDisney+くらいでしかやってなく(もしかしたらアマプラでも見られるかもしれないが)、Blu-rayも出ていないためDVDを集めるくらいしか視聴手段がない。


映画

機動戦士ガンダムF91

この作品はガンダム10周年作品として公開された劇場作品。
元々はTV作品として企画が動いていたらしいが最終的に劇場作品になったと言う事。そのためか小説版では映画では描かれなかったシーンも増えていたりする。
しかし2時間と言う尺の中で話が非常に綺麗に纏まっており、しかもそれまでのガンダム作品の知識は一切要らないと言う部分もこの作品の特徴だろう。
初代のオマージュのように話が始まり、主人公シーブックとその仲間達が突然起きた戦争に翻弄されながらも奮闘し、鉄仮面男を倒すと言う単純明快なストーリーながらもドラマ部分が非常に濃く見ごたえがあるのもこの作品の良い所だろう。
もしこの作品を見て気に入ったなら是非とも続編の『機動戦士クロスボーン・ガンダム』も読んでみよう。

新機動戦記ガンダムW Endless Waltz 特別篇』

この作品は元々OVAとして全3話でリリースされた『新機動戦記ガンダムW Endless Waltz』を新規映像を追加した形で劇場公開したものである。
内容としてはTVアニメ『新機動戦記ガンダムW』の後日譚及び完結編として描かれたアニメなのだがこれ単体でも十分面白い作品となっている。
主要キャラクターの過去なども掘り下げられながらも完結作品として満点なお祭り作品となっており、これが初見と言う人でも楽しめるだろう。最初の方にTV版の軽いあらすじもあるしね。

機動警察パトレイバー 劇場版』

皆さんはパトレイバーを知っているだろうか?押井守により実写映画化までされ、等身大のリアルパトレイバーが製作された今なお人気な作品なので名前やロボットくらいは知っていると言う人も多いだろう。
そんなパトレイバーの劇場版一作目なのだがこの映画はパトレイバー本編の知識などを全く知らなくても見やすく、非常に面白い作品となっている。
平成ガメラ3部作と同じ伊藤和典脚本なのだが、緻密に練られた脚本や話が進むごとに段々と解き明かされていく真実などの構成が本当に素晴らしく、『ガメラ2 レギオン覚醒』に匹敵する日本の傑作映画だろう。
1989年、昭和が終わり平成になった頃の都市開発なども作品に取り入れられており、ノスタルジーを感じられるのもこの作品の特徴だろうか。
また本作最大の見せ場である終盤の戦闘も短いながらも息を飲むものとなっており、是非とも一度は見てほしい映画の一本である。

『劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト

TVアニメの『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』の続編であり完結編に当たる本作。
TV版を踏まえた上で改めてキャラクター達と向き合い、「卒業後はどうなるのか」と言う部分の葛藤や漠然とした悩みを見せ、その答えをちゃんと提示している点や、主人公・愛城華恋と言うキャラクターは一体どういう人物で、どうしてTV版ではあそこまでなれたのかと言う裏付けまでを提示した素晴らしい一本であろう。
このアニメは本当に「映画館で見る劇場体験」を意識した作りとなっているため今現在劇場で見られないのはかなり惜しむべきことだろう。
可能な人ならシアタールームで大画面、立体音響で見てもらいたい作品である。


ペンギン・ハイウェイ

この作品は『四畳半神話体系』や『夜は短し歩けよ乙女』の森見登美彦氏が原作の小説を映画化した作品。
また映画での脚本は『サマータイムマシン・ブルース』やアニメ版『四畳半神話体系』、『夜は短し歩けよ乙女』を担当した上田誠氏である。
そのため、『四畳半神話体系』の少し不思議な世界観の中に生きる不思議なキャラと等身大のキャラクターの掛け合いの面白さや、SFの表現のさせかた、話運びの面白さなどが非常によく出来ており、2時間でありながらも長さを感じさせず、コンパクトにまとまっているのが特徴だろう。
いつかは金曜ロードショーで放送してもっと色々な人に見てもらいたいものである。

余談だがボクはこの映画を見に行ったのに間違えて『未来のミライ』に入ってしまい、OPが始まってから気付いて急いで劇場を移動した思い出がある。そして未だに『未来のミライ』はちゃんと見たことが無い。ほんとうにどうでもいい。


ひるね姫

この作品は2017年に公開された作品である。
この時代ならではの時事ネタである「東京オリンピックが開催される2020年」を舞台としながらも少し近未来な感じもある世界観や、そこで起きる小さな家族の大きな話と言う部分がかなり面白かった記憶がある。
特に終盤、主人公に関する様々な要素がキチンと結びついていくストーリーはかなり完成度も高く、虚構(夢)と現実を結び合わせるストーリーは必見である。

しかしながら皆さんご存知の通りこの作品の約半年前には『君の名は。』が大ヒットして一般層がアニメ映画に興味を持ち始めた時期に公開されたためそれと比較され少々ネガティブな感想が目立っていたり、日テレが関わっているため東京オリンピックの時期に金曜ロードショーでやるかと思ったらコロナで延期になったため時間軸が合わず、結局全然放送されないというなんとも不憫な映画である。
話自体は本当に面白いため、いつかちゃんと評価される時期が来てほしいものだが・・・。

ドラえもん のび太とふしぎ風使い』

ドラえもん大長編第24作目。2003年公開でありまだ大山のぶ代時代である。このブログを書いている時からまだ20年前の映画であり同時に20年前までは大山ドラった事に驚かされる。
内容はてんとう虫コミックス(所謂一番多くの人が思い浮かべるドラえもんの単行本)第6巻に収録されている『台風のフー子』をベースとした劇場作品。
この作品が好きな理由としては家に唯一あったドラえもんのDVDがこの作品で見まくったからと言う理由だったりもするのだが、作品の面白さも大好きだったりする。
『台風のフー子』がベースではあるがドラえもん大長編らしい大事件に巻き込まれながら色々な出会いをし、そして別れと言った物を描いている本作。しかしながらこの作品の切なさや寂しさは随一であり、この作品の主題歌であるゆずの『また会える日まで』がそれを引き立てている。

劇場版ポケットモンスター みんなの物語

ポケモン映画21作目となる作品でありアニメとしてはサン&ムーンの頃の映画。
ポケモン映画はXYZの時期を最後にテレビ本編と関係なくなったため本作も完全に独立した作品の一つ。
そのためいつものキャラクター達はサトシとピカチュウしかおらず、ロケット団のメンバーも本当に出てくるだけ程度。
そんな本作の特徴はタイトルからも分かる通り様々なゲストキャラクターと共に織りなす群像劇ストーリーだろう。
これまでの作品だとメインとなるゲストキャラクター1人か2人くらいと共に看板となる伝説のポケモンとの話をしていくと言った物だが本作はそれぞれどこかに苦手な事、どこか踏み出せてない物を持つ様々なゲストキャラクター達が街の危機に立ち向かい成長していくと言ったストーリーが非常によく出来ている。また、本作に限って言えば主人公はサトシではなくゲストキャラクターのリサだろう。
個人的には『ミュウツーの逆襲』、『水の都の守り神 ラティアスラティオス』、『七夜の願い星ジラーチ』、『ボルケニオンと機巧のマギアナ』に並んで好きな作品である。

『劇場版 名探偵コナンイカー街の亡霊』

劇場版名探偵コナンのシリーズにおいてもかなり異色な本作。
『ソード・アート・オンライン』のフルダイブ型VRMMOを先取りしたような作品でありそこで『シャーロックホームズ』のロンドンを舞台としたTRPGをしていくと言うのが名探偵コナンとしてはかなり異質な作品なのだが、ゲーム世界と現実世界の同時進行で行われる推理が非常に面白く、そしてそれぞれの世界での推理が最後の最後で現実に結び付いていくと言ったストーリー展開は非常によく出来ている。
また、コナン映画は『異次元の狙撃手』まではほとんど古内一成氏なのだがこの映画は推理小説家の野沢尚氏だったりする。そのためか警察絡みではなくゲーム世界では江戸川コナン、そして現実世界では(コナン作品としてはかなり珍しい)工藤優作の推理がメインとなっており本当に「探偵小説」と言った味わいを出している。
様々な伏線を回収していくこだま兼嗣監督の作風と、野沢脚本のマッチがマッチしながらもどこかいつものコナンが味わえる本作は唯一無二だろう。そのため個人的には『天国へのカウントダウン』よりも好きな一本だったりする。

『劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ>』

海外での実写を除けば29年ぶりのシティーハンターの映画となる本作。TV放送のアニメを含めても『シティーハンター』のタイトルが付いていない『エンジェルハート』を除くと20年ぶりの新作となる本作。
TVアニメと同じ声優陣でTVアニメと同じくこだま監督が監督をしているこの作品は「冴羽亮が女性の依頼を受けて悪党を倒して「Get Wild」が流れて終わる」と言うネタバレがネタバレになっていない程のいつもの『シティーハンター』である。
こだま監督だからこその伏線の見せ方や話の緩急の付け方、アクションシーンの演出の素晴らしさが存分に味わえる一本となっており、何度見ても飽きない作りとなっているだろう。
30周年企画として企画されていたらしく、そのため作者が同じ作品である『キャッツ♡アイ』の三姉妹も登場するお祭り映画になっており「作品のお約束」を忠実にやったからこその最高の映画になっている。

ルパン三世 カリオストロの城

ルパンシリーズの映画作品の一本。金曜ロードショーでルパン特集をやるとほぼ確実にこれはやるので見たことないと言う人の方が少ないのではないだろうか。
本作のルパンはヒロイックで白馬の騎士みたいなキャラになっているため本来のルパン三世が好きな人は受けつけないかもしれないが個人的には好きだったりする。
偽札を掴んだルパンが偽札の謎を巡っていくストーリーラインなのだがそこの完成度が高く、そこに宮崎駿が見せるリアリティ溢れる設定、乗り物、人物の描写がアニメとしてとにかく面白い。まさに宮崎駿作品と言えるだろう。ちなみにこの映画自体は『名探偵コナン』などでお馴染みのトムスなためスタジオジブリではない。そもそもこの頃にジブリは無いしね。
また宮崎駿のトムス作品だからか『未来少年コナン』のコナンが出てたりする。
ベタではあるがやはり宮崎駿の映画作品はこれと『千と千尋の神隠し』と『天空の城ラピュタ』が好きだなとなる。この三作品は全部宮崎脚本(ルパンは連名)なためアニメのみならず脚本の構成や進め方が上手いのも宮崎駿の隠れた特徴だろう。

OVA

真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ

このアニメは2023年になって話題になったアニメなので見た人も多いだろう。ボク自身、この作品はスパロボに出ていたため昔からどんな話なのかはだいたい知っていたのだが見たことなかったから見てみようと思って見たのである。
この作品は全4話で見やすい作品となっており、他のOVAゲッターシリーズによくあるグロテスクさや難解さなどはなく、THE・スーパーロボットアニメとして非常に綺麗に纏まっているのが特徴だろう。
とりあえずゲッターロボの映像作品を見るならこれを強くオススメした。
ただ欠点を挙げるならば現状ネオゲッターロボの立体物が全然ない所だろうか。超合金魂が出てほしいものである。

トップをねらえ!

この作品は『新世紀エヴァンゲリオン』の庵野秀明が監督をしていた事や『スーパーロボット大戦』シリーズに参戦していたため知っている人は割と多いのではなかろうか。
この作品の1話が1988年なのに対して『魔法騎士レイアース』が1993年なので当時としては「ロボットアニメなのに女の子が主人公」と言うのは相当珍しかっただろう。一応本作よりも前の1985年に『戦え!!イクサー1』があるにはあるのだが。
ロボットアニメでありながら主人公は女の子、少女漫画のようなお嬢様学校、スポ根、壮大な宇宙SFとなんともてんこ盛りな作品である。しかしそんなてんこ盛りでも「ノリコの成長ストーリー」、「ノリコとカズミの関係」の様な部分はかなり芯が通っている。
本作はそもそも4話予定だったようでその事が4話が終わった後の予告でネタにされてたりもする。しかし後付けである5話及び6話はかなり物語として重要であり同時に「浦島太郎現象」の取り込み方が非常に上手かったと言えるだろう。また5話と6話は急激に庵野秀明色が強くなるのでそこも見所。
あまり「泣けるアニメ」と言う表現は使いたくないが個人的にはかなり感動出来たアニメである。

続編作品として『トップをねらえ2!』があるがこちらは個人的には「3話は凄くよかったね」と思える程度であまりあの世界観の続編としては受け入れられなかったのだがここから『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』と『天元突破グレンラガン』にそれぞれ派生していく事を考えるとそういった面で見ると面白いので余裕があれば見てほしいとは思う。

まとめ

いかがだっただろうか?
そもそもの紹介候補が多すぎたせいもあり書いては飽き、書いては飽きを繰り返して気付けば3ヶ月くらい経ってしまっていた。
もしこれが好評ならまた似たようなのをやるかもしれないしやらないかもしれないしと気分次第である。
このブログを読んで少しでもアニメライフの助けになればいいかなくらいに思っているので、紹介したアニメを「見たよ!」とコメントくれるとボク自身も喜んだりします。
と言うことで今回はここまで。
それでは次回のブログで。

ここまで読んでくださりありがとうございます。

近年流行ったアニメから考えるアニメの流行り方

遂に夏も本格化してきた今日この頃、皆さんはいかがお過ごしだろうか。
ボクは年明けからしている就活が一切上手く行かず、ニートのまま夏を迎えてしまっていてなんとも言えない気持ちとなっている。つくづく思うに、日本社会と言う物は一度でも躓いた人間には本当に優しくないなと感じる。まあそういう所以外は好きなんだけれども。

とまあそんな状況でも今日も今日とてアニメは面白い。良くも悪くも毎クール新作ばかりやるので飽きないのがアニメである。

しかし面白い面白いと言って色んなアニメを見ていても実際問題Twitterを筆頭に流行るアニメは悲しい事にほんの一握りである。まあ普通の人は毎晩遅くまで起きてほぼ全てのアニメをリアタイするなんて事はまずしないので当たり前だろう。
また、社会人みたいに忙しい人ともなると「流行っているアニメだけに絞って見よう」となるのは必然だろう。それは決して悪いことではないし、近年ではテレビ局も「アニメ」で一発当てようと躍起になっていたり、「アニメ」や「声優」を使うことで既存の番組を見てもらおうとしているのは事実であり、だからこそ「アニメ」の話題で会話が発生する可能性もある。一種の社会トレンドだ。それ故に日常社会においても「アニメ」を話題に出しても一昔前みたく冷笑される事は少なくなってきたのではないかと思う。まあ社会不適合なニートが言っても説得力はないが。

では「流行ったアニメ」と言う物を分析していくと何か「流行った理由」が見えてきて、さらには共通点があるのではないか、そう思い今回のブログを書いて行こうと思う。

しかしてボク自身アニメ素人であり、業界がどうだとかはまるで知らないためもしかしたら頓珍漢な事を書いてしまうかもしれない。なのでこのブログは一個人が主観モリモリで書いた与太話程度で読んでいただきたい。


また、前回のブログにおいて「次こそはアニメ紹介ブログ」をと書いていたが、どうにも筆が乗らず、やる気が起きないためにこの記事に浮気し始めたのは許してほしい。次こそは、次こそは・・・。

バズったアニメってどんなの?

ここからは「流行った」を「バズった」と言って行こう。その方が賢く見えるのではなかろうか?

今回のブログを書いて行くにあたってやはり「バズったアニメとは何なのか」と言う所はちゃんと提示していないとダメだろう。

と言う事でまずはこの5年で流行ったアニメは何かを提示していこうと思う。

『SSSS.GRIDMAN』

『まちカドまぞく』

鬼滅の刃

『呪術廻戦』

リコリス・リコイル』

『ぼっち・ざ・ろっく』

機動戦士ガンダム 水星の魔女』

『推しの子』

ざっくりと書き出すとこの辺りではなかろうか?
もしかすると抜けがあるかもしれないが今回はこの辺りを中心に書いて行こうと思う。

大切なのはツイッタートレンド入り?

ではまず人は何をもって「バズっている」と考えるだろうか?
それはやはり「ツイッターのトレンド」ではないだろうか?



「『Twitter』?俺の名前は『X』だ―。」

「目を覚ませ!お前はTwitterだ!」




とまあイーロンの私物化で『Twitter』ではなくなっているのだが、めんどくさいので『Twitter』と表記していく。『X』なんてダサいし品性の欠片も無いじゃないですか。


と話は逸れたが、「Twitterのトレンド」からテレビの何かしらで取り上げられたり、YouTubeでの動画が増えたり、曲が流行ったりと触れる機会が増えて「これが今の流行り」となるのではなかろうかと個人的には思う。
ではトレンド入りとはどうやったら起きるだろうか?


トレンド入りの決め手

トレンド入りする要因は何だろうか?
ボクの持論としては「放送局:25%」「放送時間:35%」「作画:25%」「その他:15%」くらいがトレンド入りを形成する重要な要素だと思っている。


まず放送局だがこれは「TOKYO MX」と「BS11」が筆頭だろう。
TOKYO MX」と言えば関東ローカルなのにアニメ放送の基準の面をしている放送局なのだが、やはりアニメの基準はまずここだろう。なんたって地上波での深夜アニメの9割はここが最速放送しているのだから。また、関東は人口が多いのでここでアニメを見ると言う人は多いだろう。とは言え関東以外に住んでいる人だって多いのだから当然その人達がテレビでアニメを見る基準にしている放送局がある。それがBS11である。

近年ではBS朝日BS日テレもアニメに力を入れているためBS11以外のアニメもかなり増えてきたが、やはりBSでの新作アニメ放送の6割くらいはBS11が担っていると言っても過言ではないだろう。
BS11ならMXと大体一日ズレな印象が多いが、近年ではかなり良くなり地上波と30分ズレ、同時なんてアニメも多くなってきている。
なので実質全国一斉に見られる事もあり、ほぼタイムラグ無しに全国で同じアニメの話がTwitter上で出来、盛り上がれるるためここは非常に重要だろう。


そして次に「放送時間」。

前提として「普通の人は平日に夜まで起きてアニメを見ない」と言う部分を念頭に置いておかないといけない。
ではその前提を頭に置いた上でそう言った人が見る時間はどこだろうか?
それは「平日の23時台」と「土曜日」だろう。

まず「平日23時台」だが、これはまあ所謂普通の人が大体寝る前にテレビを見る最後の時間だろう。しかし24時過ぎると寝る人も多いため、放送終了後に感想を話合う「話題性」としては少々弱い所があるだろう。
そこで重要なのが「土曜日」である。
「土曜日」は大半の人は仕事も無い休みの日かつ次の日も休みなため多少は夜更かしが出来る日となっているだろう。そのためこの日に放送するアニメは見てもらえる可能性がかなり高いと言える。

そして土曜日は23時半~25時までのアニプレックス枠、そして25時~26時のキングレコード枠が全て「MXとBS11同時放送」となっている。

つまり「見てもらいやすい放送局」「見てもらいやすい放送時間」が揃っているのである。


そしてこれらの条件に合致している物で言うと『リコリス・リコイル』、『ぼっち・ざ・ろっく』、『SSSS.GRIDMAN』が合致するだろう。『鬼滅の刃』は少々別の要因もあるためここでは割愛させてもらう。


そして「作画」。
あまり「作画」と言う表現をするのは良くないと思うし怒られるかもしれないが今回はこの言葉を使わせてもらいたい。
やはり近年のアニメで目を引く方法と言えば「作画の良さ」だろう。「画作りの良さ」、「色彩の綺麗さ」、「線のしなやかさ」、「見てて分かりやすくかつ細かく・ダイナミックに動いているアクション」など様々な要因が一つになり「作画が良い」と評されるわけなのだが、やはりここが秀でていると何かと話題になりやすく、さらに継続して見てもらえる要因にもなるだろう。

「バズったアニメ」はこう言った部分を確実に満たした上で割と万人受けする面白さがあると言っても過言ではないだろう。

意図的に「バズり」を狙う

しかして、土曜放送でなくとも話題になったアニメがある。それが『機動戦士ガンダム 水星の魔女』(以下:水星の魔女)である。
ビルドシリーズ以外での久しぶりのTVシリーズガンダムの新作、しかも主人公はシリーズ初の女性と言う事もあり放送前から話題になっていた作品なのだが、この作品は所謂「Twitterでバズらせる」ための戦略がかなり練り込まれていたと思う作品である。

まず作品紹介では「学園モノ」と言う風に宣伝していたが、本編の前日譚に辺るプロローグ「第0話」ではその触れ込みとは真逆の作品世界の土台になる「戦争とガンダム」と言うシリーズの定番的な部分を展開してインパクトを与えた上でスレッタが学園に入学する1話を放送し、「プロローグはどう繋がっていくのか」と言う「ネット上での考察」を賑やかす要因を出している。

またプロローグでは「ロウソクみたいで綺麗だね」、1話では「水星ってお堅いのね」、2話で「ガンダムではない」、「ダブスタクソ親父」、7話では「株式会社ガンダム」など何かしらキャッチーなフレーズを入れている事が分かる。
またここに大河内脚本が得意とする「毎回何かを起こす」、「次回が気になるヒキを作る」と言った手法が乗っかり、毎回感想や考察などが飛び変える土壌を作っていただろう。

その上で作品全体を通して「過去作のオマージュ」と言った点を入れて、そこでの話題性を出せるようにしていただろう。

また放送時間もTBSの日曜夕方5時の「日5枠」と言う事もあり全国放送かつ様々な人が見てくれてしかも深夜ではないと言った点もかなり貢献しているポイントだろう。


そしてもう一つの作品は『推しの子』である。

この作品は人気アニメとなった『かぐや様は告らせたい』と同じ原作者と言う点もあり原作時点でかなり知名度のある作品なのだが、このアニメは普通のアニメでは類を見ない「初回1時間半SP」と言う手法を取っている。「初回1時間」と言った物はよくあるのだが一気に3話分放送するのはかなり珍しくネットニュースにもなっていた。

この作品の「1話1時間半放送」と言う部分がどう影響してくるかと言うと、物語の始発点である「アイの死とそこから始まる子供(主人公)の父親探しの復讐」と言う部分に1話で辿りつく。
「主人公かと思ったアイが死ぬ」と「この作品はアクアの復讐劇」であると言う部分を同時に提示するためにもこの「1話1時間半」はかなり重要であり、これがもし1話30分の3話=3週かけてやってしまうとこの作品に慣れた頃に「これ思ってた物語と違うの?」と言う印象を与えてしまい最悪切られてしまい、そもそもそこまで見てもらえない可能性もあり、またその後の放送尺配分(3ヶ月放送でどこまでやるのか)にも影響があるためこの作品にとってはかなり重要な事だっただろう。

また、『推しの子』はプロモーションにも力を入れていた印象があり、例えば放送終了後に様々な有名人が「面白かった」とツイートしたり、渋谷での宣伝広告に力を入れたり、アニメがホットな内に様々なコラボを打つなどKADOKAWA集英社の広告戦略がよく分かるだろう。

有名人が話題にすると言うのは結構重要であり、『オッドタクシー』や『リコリス・リコイル』は『メタルギアシリーズ』でお馴染みの小島秀夫氏が視聴したのをツイートしたのも大きな要因だったと言えよう。



そして重要なのは『水星の魔女』と『推しの子』の両方の共通点として「主題歌がYOASOBI」と言う点である。

YOASOBIと言えば日本の大人気アーティストであり、出す曲はとにかく売れてオリコン上位になるなんてザラである。
そんなアーティストのタイアップを取れればまず曲単位で有名になれるし、同時に曲からアニメに引き込む事も可能である。
しかも『推しの子』に関してはEDが女王蜂なのもありどれだけ力を入れているのかが伺えるだろう。


週刊少年ジャンプは女性人気?

鬼滅の刃』や『呪術廻戦』はアクションシーンを筆頭に「作画の良さ」も加え「女性人気」がかなり大きく影響されている作品だろう。
週刊少年ジャンプ作品は『僕のヒーローアカデミア』辺りから力を入れたい、売りたい作品のアニメはとにかく「作画の良さ」を重視していると個人的には思っている。
その上で加味されるのが「女性人気」だろう。

例えば『鬼滅の刃』は映画の『無限列車編』にてとにかく女性ファン層がリピートし興行収入を伸ばそうとしていた印象がある。そしてこの興行収入がニュースなどにも取り上げられ、そこが発端で「大人気アニメ」として取り上げられるようになったと言う過程が存在している。

また『呪術廻戦』も個人的な主観ではあるが所謂「美形なイケメンキャラクター」が豊富で「男キャラクター同士の関係性」が多いため、そう言った部分から女性ファン層がアニメ及び原作でも非常に多いのだろうなと感じている。

無論アニメには様々な客層がいるため一概にはそうとは言えないが「女性人気」と言うのは今でも重要な要素の一つだろう。

Twitterでの継続的な話題

しかしてただ話題になっただけでは一過性で忘れられて終わりな可能性もある。
そこで重要なのは「継続した話題作り」だろう。
例えば原作付きなら定期的に更新される漫画が話題の筆頭になるだろう。
それ以外にも様々な「コラボ」で忘れられない工夫は存在している。

しかし一番大きな「継続的な話題」は「ファンアート」ではないかと個人的には思う。

放送中は公式からの「アニメ」と言う供給があるが、それが終わると良くてコラボなどの版権イラストだろう。
だが「ファンアート」(二次創作)となるとTwitterだけ見てもどこかの誰かが定期的に描いていたりするし、人気アニメならその母数も多く、見かける機会も多いだろう。
『水星の魔女』や『リコリス・リコイル』は特に放送中にそう言った部分でも盛り上がっていた作品だっただろう。
また『まちカドまぞく』はアニメ放送中に投稿されたとあるファンアートから人気と知名度が爆発的になった作品だっただろう。これも全部乾巧って奴の仕業なんだ。

こういった物は「二次創作」だからこそ、描く人の数だけ作品に対する様々な「自由な表現」が生まれるのは確かだし、ある意味では作品に対する欲求でもあるため「好き」が合致して盛り上がる人も多いだろう。

また「イラスト」と言う媒体だからこそたまたま目に留まった時に「このイラスト好きだな」や「このキャラ気になるな」などでその作品を知らない人への流動にもなるだろう。


動画配信サイトではどうなの?

ではここでTwitterから少し離れて動画配信サイト、所謂「サブスク」に目を向けてみよう。


近年ではわざわざテレビでリアタイしたり録画で追ったりせずにパソコン、テレビ、スマホなどを使ってサブスクでアニメを視聴すると言う人も多いだろう。まあ一昔前はニコニコ動画が担ってた見逃し配信である。
そんなサブスクには大体「再生数ランキング」が存在している。
基本的に「再生数ランキング」はその時々、または毎日集計して人気な物を出しているわけなのだが、ではここでの上位人気は何になるだろう?

所謂「覇権アニメ」とされるバズったアニメの再生数は確かに高い。だがしかし、それは決して常に上位にいるわけではなく、逆にランキング首位を取るのは意外な作品が多かったりする。
これは更新が来るごとに最新の更新を追う人が多いと言うサブスクならではの特性から反映される物だろう。
ただ実際、bilibili動画を筆頭に「サブスクでの視聴が好調だったから」で作品の動きが発生することは少なくないだろう。

もしかするとまた一昔前の「ニコニコ動画で人気だから」と同じような事が前提となる時代も来るかもしれない。


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まとめ

とまあここまで色々と主観での考察を書いてきたが、極論を言うと時の運である。
当然プロモーションをする側としてはその作品を売るための戦略は色々と練っているし、そうやって作品を売っていこうとやっている。しかして人の目に留まる、人の間で流行るのは結局その時々の運次第だろう。

また、バズったアニメは確かに人気が高いだろうがボク自身はそれだけしか見ないのはもったいないなと感じてしまう時がある。まあそこがどうとかは個人の自由なので深くは言わないが。

と言うわけで今回はこんな感じのブログとなったが楽しんでもらえたら幸いである。
次こそは、次こそはオススメのアニメ一覧を出したいと思っていますのでどうか・・・。

それでは今回はここまで。
最後まで読んでいただきありがとうございます。