ユキノの雑語りブログ

ただのオタク

近年流行ったアニメから考えるアニメの流行り方

遂に夏も本格化してきた今日この頃、皆さんはいかがお過ごしだろうか。
ボクは年明けからしている就活が一切上手く行かず、ニートのまま夏を迎えてしまっていてなんとも言えない気持ちとなっている。つくづく思うに、日本社会と言う物は一度でも躓いた人間には本当に優しくないなと感じる。まあそういう所以外は好きなんだけれども。

とまあそんな状況でも今日も今日とてアニメは面白い。良くも悪くも毎クール新作ばかりやるので飽きないのがアニメである。

しかし面白い面白いと言って色んなアニメを見ていても実際問題Twitterを筆頭に流行るアニメは悲しい事にほんの一握りである。まあ普通の人は毎晩遅くまで起きてほぼ全てのアニメをリアタイするなんて事はまずしないので当たり前だろう。
また、社会人みたいに忙しい人ともなると「流行っているアニメだけに絞って見よう」となるのは必然だろう。それは決して悪いことではないし、近年ではテレビ局も「アニメ」で一発当てようと躍起になっていたり、「アニメ」や「声優」を使うことで既存の番組を見てもらおうとしているのは事実であり、だからこそ「アニメ」の話題で会話が発生する可能性もある。一種の社会トレンドだ。それ故に日常社会においても「アニメ」を話題に出しても一昔前みたく冷笑される事は少なくなってきたのではないかと思う。まあ社会不適合なニートが言っても説得力はないが。

では「流行ったアニメ」と言う物を分析していくと何か「流行った理由」が見えてきて、さらには共通点があるのではないか、そう思い今回のブログを書いて行こうと思う。

しかしてボク自身アニメ素人であり、業界がどうだとかはまるで知らないためもしかしたら頓珍漢な事を書いてしまうかもしれない。なのでこのブログは一個人が主観モリモリで書いた与太話程度で読んでいただきたい。


また、前回のブログにおいて「次こそはアニメ紹介ブログ」をと書いていたが、どうにも筆が乗らず、やる気が起きないためにこの記事に浮気し始めたのは許してほしい。次こそは、次こそは・・・。

バズったアニメってどんなの?

ここからは「流行った」を「バズった」と言って行こう。その方が賢く見えるのではなかろうか?

今回のブログを書いて行くにあたってやはり「バズったアニメとは何なのか」と言う所はちゃんと提示していないとダメだろう。

と言う事でまずはこの5年で流行ったアニメは何かを提示していこうと思う。

『SSSS.GRIDMAN』

『まちカドまぞく』

鬼滅の刃

『呪術廻戦』

リコリス・リコイル』

『ぼっち・ざ・ろっく』

機動戦士ガンダム 水星の魔女』

『推しの子』

ざっくりと書き出すとこの辺りではなかろうか?
もしかすると抜けがあるかもしれないが今回はこの辺りを中心に書いて行こうと思う。

大切なのはツイッタートレンド入り?

ではまず人は何をもって「バズっている」と考えるだろうか?
それはやはり「ツイッターのトレンド」ではないだろうか?



「『Twitter』?俺の名前は『X』だ―。」

「目を覚ませ!お前はTwitterだ!」




とまあイーロンの私物化で『Twitter』ではなくなっているのだが、めんどくさいので『Twitter』と表記していく。『X』なんてダサいし品性の欠片も無いじゃないですか。


と話は逸れたが、「Twitterのトレンド」からテレビの何かしらで取り上げられたり、YouTubeでの動画が増えたり、曲が流行ったりと触れる機会が増えて「これが今の流行り」となるのではなかろうかと個人的には思う。
ではトレンド入りとはどうやったら起きるだろうか?


トレンド入りの決め手

トレンド入りする要因は何だろうか?
ボクの持論としては「放送局:25%」「放送時間:35%」「作画:25%」「その他:15%」くらいがトレンド入りを形成する重要な要素だと思っている。


まず放送局だがこれは「TOKYO MX」と「BS11」が筆頭だろう。
TOKYO MX」と言えば関東ローカルなのにアニメ放送の基準の面をしている放送局なのだが、やはりアニメの基準はまずここだろう。なんたって地上波での深夜アニメの9割はここが最速放送しているのだから。また、関東は人口が多いのでここでアニメを見ると言う人は多いだろう。とは言え関東以外に住んでいる人だって多いのだから当然その人達がテレビでアニメを見る基準にしている放送局がある。それがBS11である。

近年ではBS朝日BS日テレもアニメに力を入れているためBS11以外のアニメもかなり増えてきたが、やはりBSでの新作アニメ放送の6割くらいはBS11が担っていると言っても過言ではないだろう。
BS11ならMXと大体一日ズレな印象が多いが、近年ではかなり良くなり地上波と30分ズレ、同時なんてアニメも多くなってきている。
なので実質全国一斉に見られる事もあり、ほぼタイムラグ無しに全国で同じアニメの話がTwitter上で出来、盛り上がれるるためここは非常に重要だろう。


そして次に「放送時間」。

前提として「普通の人は平日に夜まで起きてアニメを見ない」と言う部分を念頭に置いておかないといけない。
ではその前提を頭に置いた上でそう言った人が見る時間はどこだろうか?
それは「平日の23時台」と「土曜日」だろう。

まず「平日23時台」だが、これはまあ所謂普通の人が大体寝る前にテレビを見る最後の時間だろう。しかし24時過ぎると寝る人も多いため、放送終了後に感想を話合う「話題性」としては少々弱い所があるだろう。
そこで重要なのが「土曜日」である。
「土曜日」は大半の人は仕事も無い休みの日かつ次の日も休みなため多少は夜更かしが出来る日となっているだろう。そのためこの日に放送するアニメは見てもらえる可能性がかなり高いと言える。

そして土曜日は23時半~25時までのアニプレックス枠、そして25時~26時のキングレコード枠が全て「MXとBS11同時放送」となっている。

つまり「見てもらいやすい放送局」「見てもらいやすい放送時間」が揃っているのである。


そしてこれらの条件に合致している物で言うと『リコリス・リコイル』、『ぼっち・ざ・ろっく』、『SSSS.GRIDMAN』が合致するだろう。『鬼滅の刃』は少々別の要因もあるためここでは割愛させてもらう。


そして「作画」。
あまり「作画」と言う表現をするのは良くないと思うし怒られるかもしれないが今回はこの言葉を使わせてもらいたい。
やはり近年のアニメで目を引く方法と言えば「作画の良さ」だろう。「画作りの良さ」、「色彩の綺麗さ」、「線のしなやかさ」、「見てて分かりやすくかつ細かく・ダイナミックに動いているアクション」など様々な要因が一つになり「作画が良い」と評されるわけなのだが、やはりここが秀でていると何かと話題になりやすく、さらに継続して見てもらえる要因にもなるだろう。

「バズったアニメ」はこう言った部分を確実に満たした上で割と万人受けする面白さがあると言っても過言ではないだろう。

意図的に「バズり」を狙う

しかして、土曜放送でなくとも話題になったアニメがある。それが『機動戦士ガンダム 水星の魔女』(以下:水星の魔女)である。
ビルドシリーズ以外での久しぶりのTVシリーズガンダムの新作、しかも主人公はシリーズ初の女性と言う事もあり放送前から話題になっていた作品なのだが、この作品は所謂「Twitterでバズらせる」ための戦略がかなり練り込まれていたと思う作品である。

まず作品紹介では「学園モノ」と言う風に宣伝していたが、本編の前日譚に辺るプロローグ「第0話」ではその触れ込みとは真逆の作品世界の土台になる「戦争とガンダム」と言うシリーズの定番的な部分を展開してインパクトを与えた上でスレッタが学園に入学する1話を放送し、「プロローグはどう繋がっていくのか」と言う「ネット上での考察」を賑やかす要因を出している。

またプロローグでは「ロウソクみたいで綺麗だね」、1話では「水星ってお堅いのね」、2話で「ガンダムではない」、「ダブスタクソ親父」、7話では「株式会社ガンダム」など何かしらキャッチーなフレーズを入れている事が分かる。
またここに大河内脚本が得意とする「毎回何かを起こす」、「次回が気になるヒキを作る」と言った手法が乗っかり、毎回感想や考察などが飛び変える土壌を作っていただろう。

その上で作品全体を通して「過去作のオマージュ」と言った点を入れて、そこでの話題性を出せるようにしていただろう。

また放送時間もTBSの日曜夕方5時の「日5枠」と言う事もあり全国放送かつ様々な人が見てくれてしかも深夜ではないと言った点もかなり貢献しているポイントだろう。


そしてもう一つの作品は『推しの子』である。

この作品は人気アニメとなった『かぐや様は告らせたい』と同じ原作者と言う点もあり原作時点でかなり知名度のある作品なのだが、このアニメは普通のアニメでは類を見ない「初回1時間半SP」と言う手法を取っている。「初回1時間」と言った物はよくあるのだが一気に3話分放送するのはかなり珍しくネットニュースにもなっていた。

この作品の「1話1時間半放送」と言う部分がどう影響してくるかと言うと、物語の始発点である「アイの死とそこから始まる子供(主人公)の父親探しの復讐」と言う部分に1話で辿りつく。
「主人公かと思ったアイが死ぬ」と「この作品はアクアの復讐劇」であると言う部分を同時に提示するためにもこの「1話1時間半」はかなり重要であり、これがもし1話30分の3話=3週かけてやってしまうとこの作品に慣れた頃に「これ思ってた物語と違うの?」と言う印象を与えてしまい最悪切られてしまい、そもそもそこまで見てもらえない可能性もあり、またその後の放送尺配分(3ヶ月放送でどこまでやるのか)にも影響があるためこの作品にとってはかなり重要な事だっただろう。

また、『推しの子』はプロモーションにも力を入れていた印象があり、例えば放送終了後に様々な有名人が「面白かった」とツイートしたり、渋谷での宣伝広告に力を入れたり、アニメがホットな内に様々なコラボを打つなどKADOKAWA集英社の広告戦略がよく分かるだろう。

有名人が話題にすると言うのは結構重要であり、『オッドタクシー』や『リコリス・リコイル』は『メタルギアシリーズ』でお馴染みの小島秀夫氏が視聴したのをツイートしたのも大きな要因だったと言えよう。



そして重要なのは『水星の魔女』と『推しの子』の両方の共通点として「主題歌がYOASOBI」と言う点である。

YOASOBIと言えば日本の大人気アーティストであり、出す曲はとにかく売れてオリコン上位になるなんてザラである。
そんなアーティストのタイアップを取れればまず曲単位で有名になれるし、同時に曲からアニメに引き込む事も可能である。
しかも『推しの子』に関してはEDが女王蜂なのもありどれだけ力を入れているのかが伺えるだろう。


週刊少年ジャンプは女性人気?

鬼滅の刃』や『呪術廻戦』はアクションシーンを筆頭に「作画の良さ」も加え「女性人気」がかなり大きく影響されている作品だろう。
週刊少年ジャンプ作品は『僕のヒーローアカデミア』辺りから力を入れたい、売りたい作品のアニメはとにかく「作画の良さ」を重視していると個人的には思っている。
その上で加味されるのが「女性人気」だろう。

例えば『鬼滅の刃』は映画の『無限列車編』にてとにかく女性ファン層がリピートし興行収入を伸ばそうとしていた印象がある。そしてこの興行収入がニュースなどにも取り上げられ、そこが発端で「大人気アニメ」として取り上げられるようになったと言う過程が存在している。

また『呪術廻戦』も個人的な主観ではあるが所謂「美形なイケメンキャラクター」が豊富で「男キャラクター同士の関係性」が多いため、そう言った部分から女性ファン層がアニメ及び原作でも非常に多いのだろうなと感じている。

無論アニメには様々な客層がいるため一概にはそうとは言えないが「女性人気」と言うのは今でも重要な要素の一つだろう。

Twitterでの継続的な話題

しかしてただ話題になっただけでは一過性で忘れられて終わりな可能性もある。
そこで重要なのは「継続した話題作り」だろう。
例えば原作付きなら定期的に更新される漫画が話題の筆頭になるだろう。
それ以外にも様々な「コラボ」で忘れられない工夫は存在している。

しかし一番大きな「継続的な話題」は「ファンアート」ではないかと個人的には思う。

放送中は公式からの「アニメ」と言う供給があるが、それが終わると良くてコラボなどの版権イラストだろう。
だが「ファンアート」(二次創作)となるとTwitterだけ見てもどこかの誰かが定期的に描いていたりするし、人気アニメならその母数も多く、見かける機会も多いだろう。
『水星の魔女』や『リコリス・リコイル』は特に放送中にそう言った部分でも盛り上がっていた作品だっただろう。
また『まちカドまぞく』はアニメ放送中に投稿されたとあるファンアートから人気と知名度が爆発的になった作品だっただろう。これも全部乾巧って奴の仕業なんだ。

こういった物は「二次創作」だからこそ、描く人の数だけ作品に対する様々な「自由な表現」が生まれるのは確かだし、ある意味では作品に対する欲求でもあるため「好き」が合致して盛り上がる人も多いだろう。

また「イラスト」と言う媒体だからこそたまたま目に留まった時に「このイラスト好きだな」や「このキャラ気になるな」などでその作品を知らない人への流動にもなるだろう。


動画配信サイトではどうなの?

ではここでTwitterから少し離れて動画配信サイト、所謂「サブスク」に目を向けてみよう。


近年ではわざわざテレビでリアタイしたり録画で追ったりせずにパソコン、テレビ、スマホなどを使ってサブスクでアニメを視聴すると言う人も多いだろう。まあ一昔前はニコニコ動画が担ってた見逃し配信である。
そんなサブスクには大体「再生数ランキング」が存在している。
基本的に「再生数ランキング」はその時々、または毎日集計して人気な物を出しているわけなのだが、ではここでの上位人気は何になるだろう?

所謂「覇権アニメ」とされるバズったアニメの再生数は確かに高い。だがしかし、それは決して常に上位にいるわけではなく、逆にランキング首位を取るのは意外な作品が多かったりする。
これは更新が来るごとに最新の更新を追う人が多いと言うサブスクならではの特性から反映される物だろう。
ただ実際、bilibili動画を筆頭に「サブスクでの視聴が好調だったから」で作品の動きが発生することは少なくないだろう。

もしかするとまた一昔前の「ニコニコ動画で人気だから」と同じような事が前提となる時代も来るかもしれない。


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まとめ

とまあここまで色々と主観での考察を書いてきたが、極論を言うと時の運である。
当然プロモーションをする側としてはその作品を売るための戦略は色々と練っているし、そうやって作品を売っていこうとやっている。しかして人の目に留まる、人の間で流行るのは結局その時々の運次第だろう。

また、バズったアニメは確かに人気が高いだろうがボク自身はそれだけしか見ないのはもったいないなと感じてしまう時がある。まあそこがどうとかは個人の自由なので深くは言わないが。

と言うわけで今回はこんな感じのブログとなったが楽しんでもらえたら幸いである。
次こそは、次こそはオススメのアニメ一覧を出したいと思っていますのでどうか・・・。

それでは今回はここまで。
最後まで読んでいただきありがとうございます。