ユキノの雑語りブログ

ただのオタク

2022年アニメ&エピソード10選&雑語り

つい最近2022年が始まったと思ったらいつの間にか春が過ぎ、夏が来て、秋も終わり、クリスマスも終わってしまい冬も深まってきた今日この頃。早い事でもう年末である。
子供の頃は毎日の学校に一喜一憂しながらも何だかんだで充実した毎日を過ごしていて一日一日が長く感じていたなとなり年々一年の進むスピードが速く感じてしまう。本当に歳は取りたくないものである。

皆さんは今年一年はどういう年だっただろうか?

ボクは働き始めたものの5月末頃から原因不明の慢性的な胃痛腹痛に襲われ、6月頭頃に完全に身体を崩してしまった。酷い時には急に動悸が激しくなり、挙句の果てには気持ちが完全に落ち込んで働いている時以外は完全に何もせずに、ボーッとしながら寝てるだけの生活になっていた。
そこで自分の症状をネットで調べて、対応してる病院を調べていった結果行きついたのが心療内科であった。心療内科で貰った薬は本当に効いて、胃腸や気持ちもかなり改善されたものである。
しかし一回気持ちをリセットしたい気持ちもあって秋頃に仕事を辞めて今に至る感じである。
なので2023年はとりあえず身体と心を壊さない程度に働ける仕事を探して始めつつ今後の生活をどうするかを考えたいなと思っている。





と、暗くなる話はここまでにして今回のブログの本題に入ろう。


皆さんは今年のアニメで記憶に残ったもの、好きだったアニメは何があっただろう?
今回も去年と同じく個人的な作品&エピソード10選をしようと思う。

アニメ選出のルールは去年と同じく
・新作アニメのみ
・深夜アニメのみで朝夕アニメは例外枠で紹介
・エピソードは1つのアニメから1話まで
・2021年秋クールから始まって2022年に終わったアニメは入れても良い、ただしエピソード選出は今年放送分のみ
・分割2クールは1つのアニメとして扱う
以上5点である。

また、別にランキング形式ではないためそこは念頭に置いておいてほしい。

それでは始めていこう

アニメ10選

1:『Extreme Heats』

もし「2022年に見たアニメで一番最高だったアニメは?」と聞かれたらボクは絶対にこのアニメを一番に答えるだろう。それくらいに見ていて最高に面白かったのはこの『Extreme Heats』である。
なんと言っても放送終わってすぐブログを書いたレベルである。去年で言えば『装甲娘戦機』くらい好きな作品であった。
yukinokino.hateblo.jp
詳しくはこちらのブログを読んでもらいたい。

このアニメは番宣を見た時に「これはトンチキスポーツアニメだから楽しみだ!」と思って目星をつけていたのを今でも覚えていて、実際に始まって見てみるとそういうアニメではあった。
しかしどんどん見進めると、スポーツアニメを好んでは見ないボクでも面白いと思うメリハリのあり手に汗握れるスポーツ展開や、それと対象のようにゆるふわなキャラクター達の日常描写が魅力的になり、どんどん好きになっていく。そんなアニメであり最終回は本当に素晴らしかった。

当時は同じ曜日に『リコリス・リコイル』が放送されており、その曜日だけでなく夏クールの話題を独占していたり、そもそもあまりリアタイで見る人の居ない土曜1時半のキンレコ枠であったのもあり残念ながらあまり話題にはならなかったが本当に素晴らしいアニメなのでまだ見ていない方は絶対に見てほしいアニメである。


2:『であいもん』

このアニメは第1話を見た時に「原作を読みたい!」と思わされ、そのまま電子で全巻買ったのを覚えている。それくらいのパンチ力があったアニメと言える作品だろう。
「じゃあギャグアニメとかなの?」と聞かれるとそれは否であり、例えるならNHKでやりそうなアニメと言うかアクの無いNHKの朝ドラと言うべきアニメだろう。
京都を舞台に実家の和菓子屋・緑松(リョクショウ)を継ぐ為に帰ってきた主人公・納野 和(イリノ ナゴム)ととある事情から緑松に住み、働く少女・雪村 一果(ユキムラ イチカ)をを中心に、和菓子にフューチャーしながら様々な物語を見せていくという作品である。
とにかく優しい感じの世界で見ていて癒され、そしてドラマも非常に面白い作品であった為、個人的にはNHKEテレで家族でも見やすい時間で再放送したり、2期が来てほしいなと思わせてくれる作品であった。


3:『恋愛フロップス』

2022年秋クールで毎週楽しみだった・楽しんでたアニメと言えばこのアニメだろう。
放送前からTwitterのTLで名前を見る事があり気になっていた本作。いざ見始めると、とにかくギャグや下ネタのキレが楽しく、毎回見てて飽きない話を繰り広げていった。
露骨に伏線的な描写があるからこそ、それが後々生かされてくる所はベタながらもとても驚かされる展開を見せてくる。
平成のエロゲのようなストーリーラインを令和に起こすとこういった作品になるんだなと言う納得感があり、作風に対して話の展開が面白く着地点が綺麗で最高の作品であった。
今作を語ろうとするとどうしてもネタバレになってしまうのが惜しい作品ではあるため是非とも自分の目で見てほしいものである。


4:『怪人開発部の黒井津さん』

今作品はスーパー戦隊仮面ライダーのような特撮ヒーロー作品をネタにしている作品なのだが、悪の組織を中心に企業的な苦労をギャグで描くと言うのが非常に珍しいコンセプトの作品であったと思う。しかし決して特撮作品を茶化している訳ではなく、非常に真面目に描いている今作は、鼻に付くような嫌さも無く本当に楽しめる物になっている。
またアニメオリジナル要素である毎回代わるヒーローを演じてきた俳優によるナレーションや全国のご当地ヒーロー出演はとにかく毎回楽しめる要素にしつつ、しかしただのお遊びでは終わらないと言う部分も見ていて非常に楽しく、毎週ワクワク出来る作品となっていた。また、小ネタまみれのアニオリの居酒屋回は特撮が好きな人間にはかなり面白い物となっているだろう。
本作品も原作を買っているのだがアニメ原作共に面白く、原作のストックが貯まれば2期をやってほしいと思っている作品である。


5:『ハコヅメ 交番女子の逆襲』

この作品は放送半年前に日テレでドラマ版を放送しておりもしかしたらそっちで知っていると言う人も居るかもしれない。しかしよく考えるとこのブログは多分アニメしか見ないアニメジャンキーしか読んでない気もするので多分そうでもないかもしれない。ボク自身もこの作品はアニメで知ったクチである。
警官経験のある作者が原作を書いている本作は、交番勤務の新人警察官・川合と先輩警察官・藤を中心に警察と言う仕事を描いている。しかし、固い作風ではなくギャグや自虐的な描写を挟みながら非常にコミカルに描いており見ていて楽しく警察の仕事の過酷さを学べる作品になっている。
またこのブログを書いている時にちょうどドラマ版の再放送をしている為そちらも見ているのだが、アニメとは違ったテンポ感や雰囲気になりつつも実写ドラマとしての落とし込みが非常に面白く、もしアニメが気に入ったのなら見てもいい作品であろう。
個人的に原作を買いたいなと思いつつも未だに買っていない為原作も一区切りついたらしい今だからこそそろそろ欲しいなと思っている。


6:『風都探偵』

この作品は平成仮面ライダーにおいてかなりの人気を誇る作品『仮面ライダーW』の続編を描いた漫画作品である。当時のプロデューサーである塚田英明が監修し、脚本も『仮面ライダーW』のメインライターを担当していた三条陸な為まさに純粋な『仮面ライダーW』であると言える。
本作品は非常に素晴らしいアニメ化であり、スタッフのこだわりと『仮面ライダーW』に対する作品愛がものすごく出ている作品である。またキャストも本当に素晴らしく、桐山漣菅田将暉木ノ本嶺浩山本ひかると言った当時の作品を演じた俳優陣の演技やニュアンスを非常に細かに汲んでおり、見ていて本当に違和感がないものになっている。
また今作品の魅力は、特撮作品ではないからこその表現やアクション、特撮作品では制限があった部分やスーツではないからこそより幅の広がったドーパントのデザインなどだろう。
細かな所に『仮面ライダーW』やその他作品、さらには制作会社や一部スタッフが同じ『ウマ娘』の小ネタが入っておりそういった所を拾いながら見るのも面白い物になっている。
ボク自身も『仮面ライダーW』は少年時代であった当時非常に楽しみながら見ていて食玩も買った作品であり、本作放送前の公式配信で全話見た今でも物凄く好きな作品なのだが、そう言った身でも非常に満足の出来るアニメ化となっていた。
独占配信なのがデメリットではあるが『仮面ライダーW』を見ていなくても楽しめる作品になっており是非とも見てほしい作品であり、この作品を見たら是非とも『仮面ライダーW』を見てほしい、そんな作品である。是非とも2期が来てほしいなとも思っている。


7:『ぼっち・ざ・ろっく』

2022年のアニメ化作品の中で一番凄かった作品は何か?と聞かれたらやはり真っ先に本作品を思い出すだろう。
この作品自体は原作の時点でも一部コマが有名であったりアニメ化発表の時点でもかなり注目されていた記憶がある。そんな期待に応えるかの様に1000%のアニメ化をした作品だと個人的には思っている。
話の面白さは無論の事、非常に細やかに描写され遊び心も見せる作画は作画オタクではないボクでも見ていてとにかく引き込まれる物があった。
また作画に負けないくらいの遊び心のある演出は本当に他のアニメには見ない物になっていて物凄く新鮮な気持ちになれる物になっている。
しかし、映像の良さだけで終わらないのがこの作品であり、きらら作品特有の日常ギャグで話を繰り広げながらも音楽描写は本気そのものでそう言った部分の緩急の付け方もアニメの世界に引き込む物として非常に強い効果を持っていたと個人的に思う。
けいおん!』とはまた違った作風を見せる今作はバンドアニメの中でもトップクラスと言っても過言ではないだろう。


8:『ヒーラーガール』

この作品の思い出と言えばPVが発表された当時TLで軽く話題になっていたのだが、その理由が「音声医学という怪しさに宗教みたいな絵面がヤバすぎる」みたいな感じだったと思う。
まあ実際この作品のイメージ映像は中々にキメている感じはしたがしかし見ていく内にだんだんと「確かにこれだな」という感覚になったので不思議な物である。
ストーリーも音声医学と言う架空の医療を軸にしながらも三人の少女達の日常成長ストーリーとなっており、かなり珍しいミュージカル仕立てのアニメ演出は見ていて飽きの来ない物になっておりとても楽しい作品となっていた。


9:『Do It Yourself!! -どぅー・いっと・ゆあせるふ-』

このアニメも放送前から気にしていた作品だと記憶している。
一時期凄くブームになっていた「DIY」と言う趣味を題材にした非常に珍しいアニメなのだが、その題材を非常に丁寧に扱いながら部活動物、さらには主人公・結愛 せるふの成長と幼馴染・須理出 未来の絶妙な関わり方や段々と変わっていく気持ちを非常に繊細に描いていたと個人的に感じている。
また、同クールに放送していた『ヤマノススメ Next Summit』に参加しているスタッフも参加しているため映像面のクオリティも非常に高く、視覚的にも非常に楽しいアニメとなっていた。


10:『CUE!』

本作品は実は放送終わった後にブログを書こうとして結局下書きに放置されていたりするのだがブログが書きたくなるほどの作品パワーがありとても面白い作品だった。
1話を見た頃は「15人も居るのw」と思っていたらCMで16人も居てさらには2クールと知って「16人とか覚えられないし2クールもやることある・・・?いくらリステのスタッフとはいえ大丈夫か・・・?」となった記憶がある。まあそもそもこのアニメが放送される前にソシャゲはサービス休止し、アニメが終わった頃には結局再起出来ずにプロジェクトが終わってしまったという事があるのだが・・・。
しかし見続けていくと、声優と言う仕事に向き合いながらそれぞれのキャラクターで色々な仕事の側面を見せ、キャラクター達の成長物語がとにかく面白い物になっており、終わる頃にはもっと放送してほしいと言う気持ちになれるほどの物になっていた。
また『Re:ステージ! ドリームデイズ♪』のスタッフが作っている為ギャグ描写やキャラの描き方がとにかく面白い為オススメの一本となっている。



番外編 その1

10選と言いつつもやっぱり面白いアニメは10本などでは収まらない。なので今年もこのコーナーでは惜しくも10選入りはしなかったが本当に面白かった作品をいくつか紹介していこうと思う。
「オイオイそれはブログの趣旨として販促だろ?」と言う声はどうか控えていただきたい。

『幻想三国誌』

中国でのゲームを原作とする本作はBS12の月曜2時からと言う非常に見づらい枠かつ見ずらい時間帯に放送していた本作品は見ていた人が非常に少なかった記憶がある。
タイトルに三国誌と付いてるが三国誌は期待してはいけない。あくまで三国誌の時代を舞台にしているだけなのでそういうタイトルである。
しかし本作品は冒険RPG的な作風として非常に面白く『キングスレイド』を思い出す面白さである。
残念ながらマイナー気味になってしまっては居るが純粋に面白い作品なので一度は見てほしい作品である。


『不徳のギルド』

今作は俗に言う「乳首券」がるアニメである。そうえっちなアニメである。
しかしそんなアニメとは裏腹に非常に作りこまれた設定と世界観で繰り広げられるクエスト型RPG的な物語は本当に面白く、ギャグのテンポやバトルシーンの良さもあり、設定を応用した様々な話が見られるのが本作の魅力であろう。
また、ヒロイン達も魅力的であり、専用回が来ると本当に好きになる話作り、キャラクター造形は本当に良かった点である。
えっちなアニメの中ではかなりの上位に来ると思う面白さを持つこの作品は是非とも2期が来てほしいと思う。


『4人はそれぞれウソをつく』

このアニメは所謂ギャグアニメなのだが非常に面白かった。コンセプトこそ出オチに感じられるかもしれないがそこから出される話の数々は本当に面白く飽きがこないアニメになっていた。
また、最終回のギミックには本当に驚かされたので見ていない方は是非ともネタバレを見ずに見てほしい。
監督・星野真、脚本・清水恵の『キングスレイド 意思を継ぐものたち』、『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった...』、『真の仲間じゃないと勇者のパーティを追放されたので、辺境でスローライフをすつことにしました』を制作しているコンビであるため非常に安定感もあり次回作も期待したくなるものである。


『乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です』

正直に言うとボク自身は序盤、このアニメはあまり好きではなかった。しかしアニメに慣れていくと本当に楽しくなっていくアニメだった印象がある。
出てくる要素は本当にごった煮なのだが話の芯である「乙女ゲー世界」の部分はちゃんと解析してそこを斜に構えた見方をしながら面白く出来るように構築しているのが分かる物になっているため見ていて楽しいものになっている。
2期も決定しているため2期に備えて見てみるのもアリだろう。


『神クズアイドル』

このアニメは「伝説のアイドルの幽霊が出るから」と言う理由で放送前から期待していたアニメなのだが期待以上のアニメになっており毎週楽しめた作品であった。
正直に言うとCGクオリティ自体は高くないのだが、しかし面白い。無気力なアイドルと活発な幽霊と言う組み合わせの面白さにそこが一発ネタにならない掛け合いの面白さがあり、縦軸的な面白さも非常に良かった作品である。
また明らかにアニオリ回であるオタク回は本当に楽しく、感覚としては『推しが武道館にいってくれたら死ぬ』に似た感覚にもなれる。


うたわれるもの 二人の白皇

このアニメは『うたわれるもの』の完結編として出されたゲームが原作のアニメなのだが、ゲームが出たのが確か5年くらい前だったが中々アニメ化発表がされずいつかいつかと待ち望んだ作品であった。
残念ながらこの作品をアニメ化する前にハク役の藤原啓治さんが亡くなられてしまったのだが、代役の利根健太朗さんの演技が非常に素晴らしくまさに藤原啓治さんそのもの。さらにはオシュトル(ハク)は『うたわれるもの 偽りの仮面』のオシュトルとはまた違った演技になっており本当に見ていて驚いたものである。
また、前作の『うたわれるもの 偽りの仮面』のアニメであった消化不良感すらも覆すレベルで素晴らしいアニメ化となっており、偽りの仮面の続編、そしてシリーズ完結編のアニメとして最高の一本だったと思っている。


ヤマノススメ Next Summit』

ヤマノススメ』と言えば作画アニメと言う認識の方も多いだろうが、やはり10年間コンスタンスに新作アニメが作られている人気作品なだけあって非常に面白い作品である。
今作品は1期~3期までを編集した4話が最初にあってそこから新作エピソードが始まる為、今までのシリーズを見たことない人にも優しい構成になっている。なので見てない方にはここから見るのもありだろう。
「富士山への再挑戦」を目標にしながらも、それだけを話にせず日常回なども非常に面白いアニメであった。
また基本的には15分×2話の構成になっている為、AパートとBパートでの作画担当の違いや、それぞれの人の特徴の出ている画を楽しむのもこのアニメの醍醐味と言えるだろう。


『その着せ替え人形は恋をする』

本作品は「コスプレ」を扱っている中々に珍しいと言ってもいい作品である。「ギャルがコスプレ」をすると言うコンセプトをここまで面白く、かつボーイ・ミーツ・ガールに仕立て上げられるのかと大変関心してしまうアニメであり、ヒロイン・喜多川 海夢(キタガワ マリン)と主人公・五条 新菜(ゴジョウ ワカナ)の青春ドラマは見ていて本当に良い物である。
また、『ぼっち・ざ・ろっく』のスタッフも多く関わっている(と言うかこちらが先)作品であるため画面クオリティも圧巻の作品である。






と、まだまだ紹介し足りないくらい良い作品がたくさんあるのだが流石にその全部を書いていくと非常に長くなっていってしまう為この辺りで打ち切ってエピソード10選に移りたいと思う。



エピソード10選

2022年はそもそもあまり本数見ていないのもあってかアニメ1話単位でビビっとくるものよりも全体で面白かった作品が多い印象であった。
しかし、これをやる以上は捻りださねばと言う使命感で選出したエピソードを紹介していく。
また、ここで紹介している物は作品単位で面白い物も多いため、是非とも見ていただきたいものである。

1:『錆色のアーマ』 第6話 「黒紅の邂逅」


この回は修行回なのだが間違えなくこのアニメがハジけた回だろう。そこまでの回はさほど面白いわけではなかったがこの回から右肩上がりに面白くなっていった印象がある。
修行回ではあるが非常にテンポのいい話運びと恐らく天然でやっている画面の面白さが楽しく見られるため好きな回である。
このアニメを見る方は序盤で挫折せず、是非ともこの回まで見ていただきたい。


2:『シャインポスト』 第4話 「玉城杏夏は《目立たない》」


『シャインポスト』は非常に面白く、各キャラの掘り下げが面白い作品なのだがその中でもかなり好きなのがこの回である。
過去のトラウマからセンターになる事を嫌う玉城杏夏が自分の思いを吐き出し、トラウマを乗り越えるまでのドラマが非常によく、見終わった時のインパクトが本当に凄い回だったと思う。


3:『スローループ』 第11話 「大切なもの」


『スローループ』の中で一番好きな回はやはりコレだろう。メインキャラクターの一人である吉永恋の掘り下げエピソードとして非常に素晴らしく、吉永恋と言うキャラの魅力が存分に詰まった回と言えるだろう。
親友との距離に悩む福元二葉の相談に、自身の過去を重ねていくAパート、そしてそれを踏まえてのBパートはこの回の見所であり、このアニメの底力に唸らされる回となっている。


4:『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 TVアニメ2期』 第6話 「"大好き"の選択を」


このアニメは本当にキャラクター一人一人の魅力を描くのが上手い。その中でもこのアニメのテーマとも言える「自分に向き合い、正直になる」と言う部分が色濃く出た回と言えばコレだろう。
とある理由から同好会外、しかも生徒会の人間に正体がバレてしまった優木せつ菜が、中川菜々であり優木せつ菜である自分に向き合い、決意をする流れがとても良いのだが、その時の背中を押される描写がまさに名シーンと言える物になっている。


5:『エスタブタイフ グランドエスケープ』 第6話 「リーダー業から逃げられない」


このアニメは監督・谷口悟朗、シリーズ構成・賀東招二である為、コミカルかつ芯のある面白さが楽しめるアニメなのだが、その中でも好きなのがこの回。
リーダー不在の中メンバー達が頑張り、リーダーの偉大さをしると言ったある種チーム物ではよくある話なのだが、とにかくコミカルに「このチームはリーダーが居ないとダメだな」と本気で思わせてくれるシナリオは本当に終始笑いながら見ていた記憶がある。
また谷口悟朗作品特有の伏線部分の見せ方も面白いのでオススメの一本である。


6:『ビルディバイド -#FFFFFF-』 第22話 「選択」


『ビルディバイド』はとある理由から2期で主人公が交代するのだが、その交代からの集大成と言える回である。
主人公・棟梨 ひよりが師匠である1期主人公・蔵部 照人(クラベ テルト)と対決するシナリオは棟梨ひよりの成長を感じさせる一本であると同時に、ここまでの過酷な戦いを戦い抜いてきたひよりに対する努力の救いはまさに傑作と言えるだろう。



7:『連盟空軍航空魔法音楽隊ルミナスウィッチーズ』 第6話 「夢色コントレイル」


実は本作品は(主に起きられなかった)と言う理由で見てなかったりするのだが唯一見た回がこれであった。「いや見ろよ」と言う意見はその通りでありウィッチーズシリーズが好きなのでいつかは見ないとな・・・とは思っている。
その唯一見た回であるこの回は世界観やキャラクターの魅力が色濃く出ている回だと感じた回である。
反発しあうマリアとマナを絡ませ、問題を解決する流れは綺麗であり、ネウロイとの戦いが無い本作品の特徴が顕著に現れているだろう。


8:『CUE!』 episode11 「飛び立て小鳥たち!」


『CUE!』はとにかくどのチームの話も凄くいいアニメでこの回以外にも好き回はあるのだが今回はこの回を紹介しようと思う。
リーダー赤川 千紗の出身地で地方公演をすることになった「chun×4(フォーチュン)」。しかし赤川はとある事情からチームに強く当たってしまうと言う話なのだが、赤川のキャラクター性を強くし、チームの絆も感じられる回となっている。


9:『ハコヅメ』 10話Bパート 「トラウマ」


『ハコヅメ』はアニメ10選でも紹介した通りギャグで進むアニメなのだがこの回に関しては打って変わって非常に重たい回になっている。しかしそのおふざけが一切無い話だからこそ事の重さ、時には命に向き合うことになる警察の仕事と言う側面を色濃く描いている回である。
新人警察官・河合の成長ストーリーとしては欠かせない一本であろう。


10:『阿波連さんははかれない』 10話 「キャンプじゃね?」


『阿波連さんははかれない』は主人公・ライドウがヒロイン・阿波連れいなの行動を見て勘違いをすると言う部分をテンプレートギャグとし話を進めていく訳だがこの回はキャラクター同士の関係性がグッと動き、最終回に繋がっていく回になっている。
こういった作品は告白をする手前のラインでチキンレースをするのが作品の味でそこが過ぎると味がしなくなっていくガムみたいになってしまうがこの作品の場合は逆にこの回で底力を見せつけ、1クール作品として完璧な位置に存在している回である。



まとめ

いかがだっただろうか?
「確かにね~」と思って貰えたり「これが入ってるのか」、「このアニメ見てみたい」と思って貰えたなら書いた甲斐がある為嬉しい限りである。
正直に言うと年末までには・・・と思って書いている為取りこぼしがありそうだし思い出せてないアニメもあるだろう。しかしそれは仕方ない。
また2022年は見なかったアニメが多かった為2023年は頑張って増やしていきたいと思いつつまだどうなるのか分からない為なんとも言えない物である。
とりあえず正月に一挙放送される『うちの師匠はしっぽがない』は見ようと思っているため、見たいと思っているアニメは暇を見つけて見たいと思っているがこの性格だから多分見ないだろうな・・・とも思っているためもう少しこの性格は何とかしないとなと思いつつと言った所である。

しかし思い返すと2022年は一本通して面白いアニメが多く、原作付きもさることながら、オリジナルアニメも非常に面白かったなと思うものである。
2023年もそういったアニメをたくさん見たいので充実したアニメライフを送りたい。



2022年、充実していた人も、そうでない人も2023年は安定して充実した一年になることを祈っている。


今回はここまでである。大変長かったが読んでいただきありがとうございます。






yukinokino.hateblo.jp

境界戦機

皆さんは境界戦機を御存知だろうか?
まあこんなブログを読む人間は真の日本人の魂を取り戻した境界戦士くらいだろう。

では何故こんなブログを書くかと言うと、境界戦機と言えばネット(主にTwitter)で調べると以下のような意見が出るからである。
・アニメが面白くない
・家電量販店の売れ残り
・売れないプラモを出すな
ガンプラに生産ライン寄越せ
・ゴミ

このようなネガティブな話題が散見されるこの作品だが個人的には流石に言いすぎだと思う。
と言うわけで今回はこんな酷い言われ方のされているこの作品の忖度無しの個人的な意見を書き連ねつつ少しでもイメージアップになればと願う。


境界戦機とは

この記事を読む人間は大体境界戦機は知っていると思うが、もしかしたら知らない人もいるかもしれないのでまずは境界戦機とはどういうコンテンツなのかを軽くさらっていこう。

境界戦機とは2021年3月21日に発表されたSUNRISE BEYONDとバンダイが組んで始まった新しいロボットコンテンツである。アニメを筆頭としつつ、プラモデル、外伝小説を展開していくという力の入れ具合であり、まさにガンダムで活かしてきたノウハウを最初から活用しつつ、ガンダムとは違った形の物を展開していくという心意気が見られるコンテンツである。
そしてアニメ第1クールが2021年秋、第2クールが2022年春に放送された。
スタッフは、プロデューサーに『ガンダムビルドシリーズ』や『鉄血のオルフェンズ』を担当した小川正和、監督には『蒼穹のファフナー』の羽原信義、シリーズ構成には『ビルドダイバーズ』の木村暢、キャラクターデザインには『装甲戦記ドラグナー』やガンダム作品でも多くの作品を担当している大貫健一とかなり豪華かつロボットアニメ経験者で固められている。そして原作及び制作はSUNRISE BEYONDである。名前から分かるようにサンライズに関係している会社ではあるが実はXEBECの方が近い。

そんな感じで始まったコンテンツがこの作品である。

あらすじ

舞台は今より少し先の未来の日本。経済政策などに失敗し国の基盤が怪しくなった日本はアジア・ユーラシア・オセアニアアメリカの四つの勢力に支配され、国が分断され、日本人と言うだけで差別され、酷い仕打ちをされる国になっていた。
ユーラシア勢力圏に住む少年・アモウは山奥で見つけた未完成のAMAIN(アメイン)「メイレスケンブ」を発見し、それを趣味のジャンク漁りで修理する生活を送っていた。そんなある日、山奥でユーラシア軍に追われる一人のAI・ガイに出会う。
そこから数日経ったある日、ケンブはほとんと完成に近い状態になった。しかしその頃、山での不自然な挙動からアモウがガイを匿っていると踏んだユーラシア軍によりアモウの部屋への襲撃が行われ、さらには「ジャンク漁り」を罪状としアモウの友人を人質に取る。
ユーラシア軍に囲まれ絶対絶命になった時、アモウはケンブに乗り、ユーラシア軍との戦闘に勝利を収める。
しかしそのせいでアモウは指名手配犯になり、逃亡生活が始まる。
そして逃亡生活の最中、「日本を取り戻す」という理想を掲げるレジスタンスの「八咫烏」と出会い、協力するようになるのであった。

登場人物

主要キャラ全てを紹介すると膨大な量になってしまう為ここでは一部を紹介していこうと思う。

椎葉アモウ

オセアニア勢力圏に住む16歳の少年。両親とは死別しており、通信制高校を利用している。
日本の現状を悲観している一面がある。
友人達とAMAINの残骸を漁りながら山奥に放置されていた「メイレスケンブ」を修理するのを趣味として生活していた。
しかしオセアニア軍との戦闘のせいで指名手配犯となり逃亡生活を始める事になる。


ガイ

アモウと共に行動するパートナーAIでありケンブを動かすための要。
制作者が育成時の時に見せたロボットアニメの影響で少年漫画の様な物を好む性格。



鉄塚ガシン

レジスタンス組織「八咫烏」に所属する少年で年齢はアモウと同じく16歳。鉄塚の読み方は「てづか」。
「メイレスジョウガン」のパイロット
クールな性格であり他人との関係性には少し距離を置いている。
母を亡くした後、父も謎のAMAIN・ゴーストの襲撃で亡くしており両親とは死別している。その為、八咫烏の活動をしつつ、ゴーストへの復讐も目的としていた。
また野菜が苦手な為、食事をする際はまず野菜を避けてから食べ始める。


ケイ

ガシンのパートナーAI。性別はメス。
ガイとは開発系列が同じであるため兄弟のような存在である。



紫々部シオン

アモウ、ガシンと同じく16歳の少女。紫々部の読み方は「ししべ」。
「メイレスレイキ」のパイロット。
落ち着いているが明るい性格。
祖父が陶芸家なため実家に焼き窯があったがアジア軍により破壊されている。祖父の影響か幼少期から焼き物を作っているため陶芸が好きであり、いつかは「姫野焼」と言う焼き物を復活させる事を夢見ている。また放置された窯を見つけた際は放っておけずに修理し、そこに住んでいた子供達に焼き物を教えていた。
特技は薙刀であり、その特技はレイキの戦い方にも生かされている。


ナユタ

シオンのパートナーAI。イタリア人のような情熱的な性格なのかシオンの事を「姫」と呼ぶ。
ケイと同じくガイとは兄弟関係にある。
ガイ、ケイと来たのに何故かゴウではない。


この作品に対する個人的な見解

ではここから本題に入ろう。
まずボク自身がこの作品を好きか嫌いかを聞かれると「好き」と答えると思う。
ただこの「好き」は決してこの作品が「面白い」と言う意味ではない。
この作品の面白さは100点満点で採点すると55点くらいだろう。あらすじを読んでもらえれば分かる通りこのアニメを見るくらいなら『コードギアス 反逆のルルーシュ』の方がテンポもよく一義も二義も面白いので国民的アニメ面してるギアスを見た方が圧倒的に得である。流石は谷口悟朗。ボクはいつまでも『アクティヴレイド-機動強襲室第八係-』の3期を待ち続けているぞ。



話が脱線したがこの作品は何故ギアスのような面白さが無かったのだろうか。その部分を個人的意見で箇条書きしていこう。
・とにかく思想が強い
・ぶっちゃけ主人公組が介入してない回のロボ戦はマジで何をしているのか分かりづらくつまらない
・描写がガバガバ
・何ならロボ戦すらガバガバな回がある
・ロボットアニメの割には明らかにロボットを絡ませて話を膨らませるべき部分でロボットが絡まない
・シオンはメインヒロインなのに掘り下げが無いどころかほぼ置物に近い(漫画版では回想が大幅に追加されている)
・プロデューサーと監督のやりたい事が違い過ぎるせいか中途半端な感じのシナリオ
自治区名物自治まんじゅう
・一部の出来事の原因である人物がなあなあな形で許される
・結果的に話の黒幕になる人物達が主人公達と絡まず、特に関係ないところで成敗され解決する
・耳長怪人外国人
などなど書き始めるとキリがない。


これを読んで「じゃあクソアニメかよこのアニメは」と思う人間は少し待ってほしい。確かにロボットアニメとしても、普通のアニメとしても微妙ではあるが先ほども書いた通りボク自身はこのアニメが「好き」である。
これはどのアニメにも言える話だが、ネットの話題だけで面白い・面白くないを判断せず、見てもないのに見下しバカにする様な事をせず、まずはちゃんと見て自分の感想を持ち、自分の意見で判断してほしい。
またこのように欠点ばかり書いているがやはり良い点もある。
DASH村自治区、サプライズパーティなど面白い単発回はある(ネットでは評価が低かったりするが・・・)
・メカデザインがよく、また昨今では珍しい作画でのロボの戦闘シーンはいいシーンが多い
・舞台設定のおかげでよりリアルな世界観に近い土壌てロボット同士の戦闘が見られる
・実際の土地が出る為どこで何をしているのかが分かりやすい(ちなみにボクの地元の名所も出てきたが爆破されたり戦場になってりで壊滅的でした、天然記念物だぞ)

と評価出来る点があるのは確かである。
ただ、実際の土地が出てくるのは1クール目のみで、2クール目は何故かそれが無くなった為もったいないと感じている。

ではプラモはどうなのか

ボク自身、実はこの作品のプラモを作ってない(作るスペースや置くスペースがない)ためこの項目はかなり説得力が低い物になってしまうと思う。そこだけは念頭に置いて読んでいただきたい。
買いたいキットや組みたいキットは多いんですけどね・・・。

境界戦機はアニメとプラモデルを同時展開しているコンテンツである。
最初に書いた通り、Twitterなどで検索をするとこの様な意見が散見される
・値段が高い
・家電量販店やおもちゃ屋の売れ残り
・売れ残って店に迷惑かけるな
・ガールガンレディの二の舞
・売れないプラモなんだからさっさと生産終了して棚と生産ラインをガンプラに分けろ
・ゴミ
などなど散々である。

ではなぜこの様な意見が散見されるのだろうか。
個人的な見解を書き連ねていこう。

このような意見が散見されるのはやはり「ガンプラ」が絡んできてるだろう。

ガンプラはコロナ禍になって家で籠りながら出来る趣味として需要が増えてきたと言われている。しかしそれより少し前から存在していた勢力がある。
そう、「転売ヤー」だ。
ボクの記憶が正しければ『ガンダムビルドダイバーズRe:RIZE』終盤頃から新作プラモの即日売り切れはあったと思われる。その頃から転売ヤーと言うのは色々な所で問題視されていた。
そこにコロナ禍の巣籠り需要で「ガンプラをやってみよう」と思う層が増えたらどうなるだろう?
「需要がある=転売すれば利益に成りえる」と言う図式が転売ヤーの中で完成してしまう。その為、予約・発売日当日に転売ヤーが買い占め、フリマサイトで高値で出品される。その買い占めのせいで本来買いたい・買えてた層は買えなくなってしまう。その上、再販は中々されず、店頭販売される数も少ない(これに関しては有名なたまごっち事件があるためどこの企業も生産数には慎重になってしまっている背景がある)。
今までいつ何時おもちゃ売り場に行っても買えてた趣味の物がある時を境に欲しかったら頑張って予約開始時間に張り付いて予約しなければならない。それが出来なければ発売日に頑張って開店ダッシュをキメないといけない。
しかしそれが出来ない、したのに買えないといった現象が起きたらどうだろう?
それはもう段々と疲れていき、不満は溜まり、それはどこかにぶつけて発散させないと耐えられなくなるだろう。

そんな時に現れたのが『境界戦機』である。
バンダイガンプラ以外の新規プラモデルコンテンツとして出たソレは『ガールガンレディ』を思い出す人も少なくなかっただろう。

ガンプラが品薄な状態で商品棚に大量の境界戦機のプラモが入り始めるとどうなるか?
貪欲にロボプラを求める層には悪くはない話だろう。
しかし「ガンプラ」を作りたい層には「ロボプラ」ではなく「ガンプラ」が組みたい層が多いのは事実であろう。
ガンプラが品薄で買えない状態でバンダイがどこの馬の骨とも知れない新規のプラモデルが展開される。
しかも境界戦機はあまり売れているようには見えず商品棚にどんどん溜まっていく。
そうなると「そんな売れないプラモを作るくらいならガンプラに生産ラインを譲ってガンプラをもっと売ってくれ」と言う不満が出るのは仕方ない話であろう。
しかもアニメの評価があまりよろしくない、そういう噂を聞くと余計に「売れない作品」という先入観が深くなってしまう。

元を辿れば転売ヤーが悪いのは事実である。
しかしこの一件は「ガンダム」と言うブランドのネームの大切さや、バンダイの出すリアルロボットプラモデルが「ガンプラ」である事の意味の重要性を痛感させられてしまう出来事である。



ここまではネガティブな意見がどうして見られるのかであったが、では実際組んでみた人はどう思っているのか。
Twitterで調べてみると実はポジティブな意見が多い。
この作品の良い点としても上げたようにやはりメカデザインが良いのは事実である。しかもガンプラのノウハウがあるバンダイが作っているプラモなので組みやすく、クオリティが高いのは事実だろう(伝説のキットである紫々部シオンから目をそらしながら)。
HGキットは安くても一体2000円くらいからと安いHGガンプラが2体買えてしまうため価格設定がやや高いのは事実だろう。しかしそれはそもそもとしてガンプラが安すぎるというのもあるため、他社ロボプラと比べるとやはりリーズナブルであるのは事実である。
なので「ガンプラ」だけに固執せずに組んでみるのもアリだと思われる。

まとめ

ここまでこの作品のアニメ・プラモの個人的見解を書き連ねてきたが、やはり「百聞は一見に如かず」と言う事になるだろう。
何事もまずは自分から突っ込んでみて自分の意見を持つことが大切である。

長々とした駄文になってしまったが今回はこの辺りで締めたいと思う。

皆さんも年末年始は境界戦機のアニメを見ながら境界戦機のプラモを組んで、日本人と誇りを取り戻し、日本人の精神を磨き、真の日本人になろう。

では今回は終わりである。
ここまで読んでいただきありがとうございます。

Extreme Heatsを語りたい

皆さんは「2022年夏アニメ」と聞かれて何を思い浮かべるだろうか?やはり多くの方はTwitterでも毎週話題になっていた『リコリス・リコイル』や待望の2期放送となった『メイド・イン・アビス』などを思い浮かべるのではないだろうか?(中には『異世界迷宮でハーレムを』や『シュート!Goal to the Future』を思い浮かべる変わった方々もいるかもしれませんが)
そんな中、個人的にそれらよりも上とも思うレベルで面白く、満足度が高かったと思う作品が今回紹介する『Extreme Heats』である。

『Extreme Heats』とは?

『Extreme Heats』は『魔法少女リリカルなのは』や『DOG DAYS'』の原作・脚本でお馴染みの都築真紀が原作・脚本を担当し、『今日からマ王!』、『グラスリップ』、『ばくおん!!』でお馴染みの西村純二が監督を担当したスポーツ&アイドルアニメである。ちなみにキャラクターデザインは同じく西村監督・都築脚本の『ViVid Strike!』でサブキャラクターデザインや総作画監督をやっていた新垣一成である。
このように主要スタッフを見ると『ViVid Strike!』のメンバーが揃っており、もしかすると『ViVid Strike!』が無ければこのアニメは出来ていなかったかもしれない。

ありがとう、『ViVid Strike!』・・・

あらすじ

ロボットなどの工学が発展した近未来。身体補助・強化を行うエクストリームギアを用いたスポーツ「ハイパースポーツ」が確立されていた。
そんな「ハイパースポーツ」の大会が「Extreme Heats(エクストリームハーツ)」である。
「Extreme Heats」は、エクストリームギアを装備した少女達が様々なチームスポーツを大会形式で競っていくものである。また勝利したチームはライブが出来、その規模は勝っていく毎に大きくなっていく。(「勝ったらライブ」が出来ると言った要素は『ウマ娘!プリティーダービー』を彷彿とさせるがまあ大体そういう認識である)

そんな未来のとある一人の少女・葉山陽和が「Extreme Heats」関東大会優勝を目指していくストーリーが本作である。

登場人物

本作の登場人物は非常に多い。その為今回は主人公チームである「RISE」のメンバーを紹介していく。

葉山陽和(ハヤマ ヒヨリ)


高校2年生。
中学生で歌手デビューをしていたが所属事務所から契約解除を言い渡され、その際に「独立してExtreme Heatsに出場し、優勝してはどうか」と言うどう考えても無茶苦茶すぎる提案をされる。
その提案を受け独立した事務所「葉山芸能」を立ち上げ、所長となり、同時にチーム「RISE」としてプレイヤーロボと共に「Extreme Heats」に挑戦をする。
上述の通り歌手の経験があるため作詞作曲もしチームの楽曲も作っている。
天然な所もあるのか、15キロの米を持てなかったチーム「Snow Wolf」のミシェルを見て「非力だ、でも可愛い」と評していた。どう考えても(エクストリームギアの力もあったとは言え)15キロの米を背負って爆走していた方が異常である。

小鷹咲希(コダカ サキ)


中学2年生。
葉山陽和のファン1号であり、「RISE」のチームメンバーの一人。得意スポーツはサッカー。葉山陽和とは「葉山先輩」、「さーちゃん」と呼び合うほどの仲である。
小学生時代に男子に混じってサッカーチームに所属していたが、本気で力を付けていく内に他のチームメンバーの「ただ楽しくやりたいだけ」と言う気持ちと隔たりが生まれてしまい、次第にチームから浮いてしまう形になってしまう。そのため一度はサッカーをやめていた。

しかし「RISE」の第一試合・サッカーにて劣勢になっていた所に前川純華と共にチームメンバーとして参加し、その後正式にメンバーとなる。

前原純華(マエハラ スミカ)


高校2年生。
中3の春まで全国大会に出場するほどの野球チームに所属していた。そのため得意スポーツは野球。

CV優木かなで野球をする高校生キャラ・・・・・・どこかで・・・・・・

月島さんの出番が増えほしいハチナイ2期、待ってます

「RISE」の第一試合にて小鷹咲希と共に観客席から試合に乱入(御幣がないように補足をすると、事前にチームメンバーをしていたためプレイヤーロボと交代する形で参加したためルール上問題は無い。ちなみに葉山の知らない所で登録していた)。そのまま試合に勝利し小鷹咲希と共に「RISE」に所属すし、葉山をサポートする「RISE」のサブリーダーとなる。
明るく大らかな性格である。そのためチームのムードメーカー的な側面もある。
小鷹とは家が隣で幼馴染。

橘雪乃(タチバナ ユキノ)


高校3年生。
得意スポーツは剣道とソフトボール
中学生時代はソフトボールの選手であり、1年からレギュラーになるほどのレベル。そのためソフトボールの世界では有名だったようである。
しかし中学3年生の頃にとある出来事からソフトボールを辞め、自分の家の道場を継ぐために剣道一筋となる。そのため友人関係の遊びなどは基本断っている。
ただ、バッティングセンターには通っていたため、小学生の野球チームの間では「大きい人」と噂されていた(ちなみに真相は胸が大きいであった)。
バッティングセンターで葉山に誘われ「RISE」の練習に参加。そこで実力を見せたため以後も誘われ、特に前川からは積極的に勧誘されるほどであった。
しかしそれでも家の道場の為に参加しようとはしなかったが最後は家族からも背中を押され、「RISE」へのチーム入りを決め、野球の試合中に乱入(一応それを見越して勝手にチーム登録はしてあった)、「RISE」のピンチを救う。

同学年かつ野球経験者と言う事もあってか月島とは特に仲が良い。

小日向理瀬


中学2年生。
得意スポーツは空手とサッカー。
「RISE」の動画を見るのが趣味である。狐の仮面を被って「りせっと」と名乗り自分の空手技を動画投稿し披露していた。
小柄な見た目に対して幼少期からスポーツをやるたびに力加減を間違え怪我をさせてしまう事が多く、小学生時代の空手の大会では憧れの先輩と対戦出来る事に気持ちが高ぶってしまい、蹴りで先輩を倒しそのまま病院送りにしてしまう。そのトラウマ故に他人とのスポーツを辞め、全力を出さないようになった。
どう考えてもファンタジー物で出てくる一人称が「オデ」のバケモノの設定である
川辺で動画撮影をしていた所をたまたま小鷹に発見され、空手の実力を見た小鷹が勧誘。その後も小鷹の積極的な勧誘や1対1の試合の末に「RISE」に加入する。
この対決もあってか、同学年の小鷹とは非常に仲が良くなる。

プレイヤーロボ


「Extreme Heats」で使用が認められているサポートロボット。試合における性能としては本当にスポーツが出来る程度の物であり、一般的なスポーツマンほどではないとなっている。
スポーツをする際に足りない人員を補うために使われており、レンタルサービスが存在する。
「RISE」は最初、葉山一人だったため4人をレンタル。その後は人員が増えていき段々と試合での出番は減っていった。「RISE」の練習のサポートをしており、「RISE」にとっては欠かせない存在となっていると言えるだろう。
名前も葉山がつけており、画像左から「いっちゃん」、「にゃーちゃん」、「サンちゃん」、「しーちゃん」となっている。

ノノ


「葉山芸能」及び「RISE」のマネージャー。最新型のロボットであり、葉山芸能とは期限付きの契約(=レンタル)をしている。葉山芸能は最初の就職先。
マネージャー業を専門としつつも、小鷹と小日向の試合の審判をしたり、時にはメンバーのためにご飯を作ったりと日常生活のサポートもしている。


以上「RISE」だけでもまとめるのが大変な量である。このメンバー以外にも魅力的なキャラは豊富なため、気になった方は是非アニメ本編を視聴してほしい。

本作の魅力

本作『Extreme Heats』の魅力と言えばやはり「見ていて不快な気持ちにならない」と言う部分だろう。それは勿論、キャラの魅力もそうであるし、スポーツの描き方、不快にならないキャラの描き方・ストーリー、細かなギャグの面白さと様々な所が要因と言えるだろう。
本作は本当に不快なキャラ、所謂ヘイトキャラが皆無で、一部存在はしているがそのキャラにも他の話でキチンとフォローを入れ魅力的に描いている。
また、1クールと言う尺もあってかキャラクター関係を下手にギスギスさせたりせず、和気あいあいと本気でスポーツを楽しむ姿勢を描いている。
その他にもキャラクターを無下にしないと言う面もあり、特にプレイヤーロボはスタメン落ちをする形になってもその存在を大切に描いている。
こう言った所からスポーツアニメが苦手なボクでも毎週非常に楽しく見られた作品である。

まとめ

以上、『Extreme Heats』の紹介である。土曜日に『リコリス・リコイル』だけを見ていた人も、そうでない人も是非とも見てほしいアニメである。
最終回は本当にこの作品の集大成として相応しい回であり素晴らしい回である。

また、このアニメを見た人は是非とも『八月のシンデレラナイン』も見てほしい。こちらも似たような雰囲気の女子高生野球アニメなため、このアニメを見た人にはオススメな作品と言える。



今回のブログはここで終わりである。
最後まで読んでいただきありがとうございます。

『乃』って何?

今回の記事は前回の記事に関連したものでもある。余裕があれば目を通していただきたい。
yukinokino.hateblo.jp


さて、今回は『乃』について解説、紹介していこうかと思う。
『乃』とは、誰が呼び始めたが分からないが、Twitterにおいて使われるワードである。人によって定義は曖昧ではあるが、ざっくりとした説明をすると、とあるキャラを起源とし、それに似た性格・外見のキャラを指す言葉である。
使用する時は基本的に『〇〇乃(〇には作品の略称)』と表記されるパターンが多い。

『乃』の条件って何?

先ほども書いた通り『乃』は人によって定義がバラバラかつ曖昧なものである。そのため、今回は自分の思う条件を書き記していこうと思う。
・ロングな髪形で、黒、または青い髪をしている(10点)
・クールキャラである(20点)
・陽気な主人公とコンビを組む(20点)
・妹キャラである(5点)
・プライドが高く、夢の為には自分にも他人にも厳しい(10点)
・家族が事故にあっている(5点)
・コンビを組む主人公が心臓移植をしている(30点)

以上の様な条件で定義付けされている事が多い『乃』であるがこれが仮面ライダー龍騎仮面ライダーナイト/秋山蓮に似ている事から『2号ライダー枠』、『秋山蓮枠』と言った表現をされる事が多い。

秋山蓮って誰?


秋山蓮とは『仮面ライダー龍騎』に登場するもう一人の主人公かつ仮面ライダーナイトの変身者であり、所謂『2号ライダー』と言うキャラクター像を象徴するキャラクターになっている。

明るく陽気で前向きな主人公・城戸真司と対になる様なキャラクターで、クールキャラで自分の願いの為には他人を倒す覚悟もしている。しかし他人思いで優しい側面もあり、犬が苦手と言った一面も持つ。また、城戸の代わりに弁償したガラス代を度々ちらつかせたり(原因はどう考えても戦いをふっかけた蓮の方にあるのだが)、城戸が喫茶店で働いている際に客になりイチャモンをつけたりとする事もある。
その性格故か、作中、ヒロインの神崎優衣が彼の人物像を説明した時は「性格悪くて意地悪で、ケチで、好き嫌いが激しくて何考えてるか分からない」とボロカスに言われる始末である。

こういったキャラクター像が主人公と対比する上でやりやすいからか、龍騎以降のライダー作品においては2号ライダーはクールなキャラクターが多かったりもする。平成最初の2号ライダーは要潤なのに

『乃』って誰を指す?

では、ここまでの説明を踏まえた上で『乃』と言うキャラクターは誰を指すのかを紹介していきたい。
点数は上記の条件の点数の合計である。

長瀬琴乃


登場作品:IDOLY PRIDE (100点)
IDOLY PRIDEにおけるもう一人の主人公で所謂『乃』の語源になるキャラ。
3年前に交通事故で死んだ姉、伝説のアイドル・長瀬麻奈の成し遂げられなかったヴィーナスプロジェクト優勝を夢に持つ。性格はクールかつプライドが高い為、他人の強く当たってしまう事があるがそれは夢に全力で頑張っているからこそ生半可な事は許せないと言った気持ちの表れでもあるだろう。
誕生日は12月25日。

花野井玲那


登場作品:SELECTION PROJECT(100点)
SELECTION PROJECTにおけるもう一人の主人公。セレ乃。
3年前に交通事故で死んだ姉、伝説のアイドル・天沢灯に憧れ、同じ舞台を目指す為にセレクションプロジェクトに参加し、優勝を目指す。
性格はクールかつプライドが高い為、他人の強く当たってしまう事があるがそれは夢に全力で頑張っているからこそ生半可な事は許せないと言った気持ちの表れでもあるだろう。
誕生日は12月25日。



と、ここまで読んでもらえれば分かるのだが、この二名は何故か非常に似たキャラクターであり、もはや同一人物と言っても過言ではないレベルである。

この2作品が同じ時期に制作発表をし、同じ年に放送し、同じ曜日に一時間連続の流れを作るかの様に放送していたからこそ『心臓アニメ』という括りが出来、また下記のもう一人の存在があり『乃』と言う括りが出来たと言えよう。

清瀬


登場作品:プラオレ!~PRIDE OF ORANGE~(60点)
プラオレ!におけるもう一人の主人公。
北海道の強豪チーム・釧路スノーホワイトに所属していたがチームメンバーのプレイに対する意識の低さに嫌気がさしチームを脱退、そのままアイスホッケーを引退し祖母の住む日光に引っ越すのだがそこでドリームモンキーズの監督に異常な程な勧誘を受ける。仕方なく練習を見学した所、プレイに対する情熱の高さにアイスホッケーの楽しさを再確認し、チームに所属する。
性格はクールで上記のように甘えのある態度は許さなく、ただ勝つだけではなく全力でやった上で勝つ事を目指す。
かわいいものが好きなのか、作中ではチンアナゴのぬいぐるみを欲しそうに見ていたりもする。

この作品はセレプロと同じクールに放送された。そのため2021年秋クールは長瀬琴乃・花野井玲那・清瀬優と性格も外見も似た三人が揃った為、この括りを強くいるといった実態がある。

井ノ上たきな


登場作品:リコリス・リコイル(80点)
リコリス・リコイルのもう一人の主人公。 リコ乃。
とある一件からリコリスを指揮する組織・DAを離れ主人公・錦木千束の住む「喫茶リコリコ」に拠点を移し、そこで働く事になる。
性格はクールそのもので、結果論で物事を語り、任務に支障が出なければ命令無視もしたりする。しかし千束との交流で徐々に変化が現れる。
また天然な一面もあり新メニューとしてどう見てもうんこにしか見えないチョコパフェ(上記画像のもの)を提案し、本人はそれに一切気付かないといった事がある(一応人気メニューになったが後日たまたまSNSの評判を見てショックを受ける)。

ちなみにこのキャラクターは作風や喫茶店を拠点に活動する集団がメインな事や主人公・千束との関係性から『仮面ライダービルド』の万丈龍我だと推す声もあったりする。

南夢芽


登場作品:SSSS.DYNAZENON(30点)
SSSS.DYNAZENONの登場人物。
姉の死を境に他者との関わりを極端に無くし、また会う約束をしても平気で破る癖が付くようになった。しかしガウマや蓬との出会いをきっかけに徐々に変化していき、次第に姉の死と向き合い、その真相を追うようになる。

正確には『乃』とは違うキャラだが『IDOLY PRIDE』の次のクールに放送され、姉の死という背景を持つキャラクターなため『乃』に近いキャラとも言えよう。
また声優は上記の井ノ上たきなと同じ若山詩音氏である。

橘雪乃


登場作品:Extreme Heats(35点)
Extreme Heatsの登場人物。エク乃。
2号ライダー枠ではないが名前に『乃』が入っており、そのビジュアルや性格面から見て『乃』と言っても過言ではないだろう。
3年前に交通事故で父と兄を亡くし、以後、実家の剣術道場を継ぐ為に精進している。そのため中学生時代にやっていたソフトボールも辞め、他者との学生らしい交流もしなくなっている。
しかしバッティングセンターには通っており、その影響で野球少年たちの噂になっていたため主人公・葉山日陽にスカウトされ、紆余曲折ありRISEのチームメンバーになる。

黒金蓮


登場作品:シャインポスト(暫定30点)
シャインポストの登場人物。シャイ乃。
HY:RAINのリーダーであり、主人公・青天目春の過去に関わる人物。
元々は春と友人であり、一緒にアイドルを目指し日々練習していた仲だったが、とある出来事から関係が決裂する。
『乃』であると同時に名前に『蓮』と入っているため、2号ライダー枠の血が濃いと言えよう。

2022年9月末現在、アニメが9話までしか放送していないため、アニメしか見ていない人間にはこれ以上の情報は無い。

長瀬琴乃以前の『乃』

ではここで、『乃』と言う括りが出来る前の作品で『乃』に該当するキャラクターを三人ほど紹介していこう。

如月千早


登場作品:THE IDOLM@STER(65点)
THE IDOLM@STERの登場人物。
765プロ所属のアイドル。どこか影のあるストイックさを持つ。
しかしそんな性格の反面、自分の胸の大きさを気にしており、水着回では他の巨乳アイドルを見て悔しがる姿を見せている。そのためプロフィールから取られた数字として「72」と作品ファンから弄られていたりもする。前世ではかなりの巨乳であったのに


ちなみにこの作品は『IDOLY PRIDE』の脚本を担当した髙橋龍也氏もいくつか脚本を担当している。そのためこのキャラクターは『乃』の元祖と言っても間違いのないキャラクターであり、プロト長瀬琴乃である事は確かであろう。

十条姫和


登場作品:刀使ノ巫女(65点)
刀使ノ巫女のもう一人の主人公。剣術の大会である御前試合で警察のトップである折神紫の暗殺未遂を起こし、そのまま逃亡の手助けをした衛藤可奈美と共に逃亡犯になる。
好きな物はチョコミントアイスと煮物。だがチョコミントの方は誰にも良さが理解されない。
また胸が小さい事を気にしており、益子薫からは「エターナル」、「エターナル胸ぺったん」と煽られる事がある。そのため胸の大きい・大きくなる女に懐く『ねね』が興味を示さない。また益子薫から「沙耶香は(胸が)成長する未来がある」と知らされた時は「しょうちした きさまはきる」と言うメッセージを秒で返信している


この作品もシリーズ構成・脚本が髙橋龍也氏である。そのため髙橋脚本は明るい主人公とクールな主人公のW主人公で描く傾向があると言える。(ちなみに姫和の胸いじりは髙橋氏は一切行っていない)
またこのキャラクターは逃亡犯の側面もあるため同時期に放送されていた『仮面ライダービルド』の万丈龍我と似た側面を持つと言えよう。

東雲龍


登場作品:八月のシンデレラナイン(40点)
八月のシンデレラナインの登場人物。
中学時代に主人公・有原翼のチームとの勝負で逆転負けをし以後、有原翼をライバル視している。またプロを目指しているため高校に入っても部活はせずにプロに近づくためのチームに入ろうとする。その性格や夢のためか、実力がありながらもプロを目指そうとせず素人と女子野球クラブを作った有原の姿勢を「遊びの野球」と称し許せない気持ちでいた。
またこのようなキャラクターであるがゲーム序盤では割と畜生寄りな側面を見せる。
また、ゲームではとあるギャグイベントで相手がプールで遊んでいる所を見て真っ赤に焼けた石を投げ込む提案をしたりする。
そのためアニメ版では非常にマイルドかつちゃんとしたキャラクターになったと言えるだろう。

新月・エルネスタ・深海


登場作品:グランベルム(50点)
グランベルムのもう一人の主人公。魔術師でありながらこの世から魔法を消そうとしており、その願いを叶える為にグランベルムに参加している。
詳しくは過去の記事を読んでいただきたい。
yukinokino.hateblo.jp

このキャラクターはその作風や性格、ポジションからまさに秋山蓮といったキャラであるだろう(蓮ほど性格が悪いわけではないが)。

まとめ

以上である。これだけでも中々の量ではあるがもっと居たかもしれないと思う気持ちがある。
今回まとめてみて改めて気付いた事は髙橋脚本のオリジナルアニメは陽気な主人公とクールな主人公を組ませる事が多いという事実である。やはりこれは記号的な表し方があり、かつ相乗効果が生まれるため非常にやりやすい手法なのかもしれない。是非とも髙橋龍也氏には仮面ライダーの脚本をやってほしいものである。
また髙橋氏は『乃』と言うワードを知っている様でTwitterにおいてIDOLY PRIDEのゲームのスクショと共に「デレ乃」と呟いている。そのためIDOLY PRIDE公式には認知されている可能性が高いだろう。(ちなみに髙橋氏は刀使ノ巫女のファンアートを何故か探し当ていいねをしたりする為、エゴサ力が非常に高い)

しかしこのような『乃』と言うワードが生まれたのはやはり『IDOLY PRIDE』の再放送と『SELECTION PROJECT』、そして『プラオレ!~PRIDE OF ORANGE~』の3作品が同クールに放送されていた2021年秋クールと言う特異点の存在であろう。これが無ければ今でも『2号ライダー』が主流だったかもしれない。

今回はこれで終了である。
ここまで長々とした記事を読んでいただきありがとうございます。

心臓アニメとは何なのか

※今回のブログはかなりのネタバレを含みます。未見の方やネタバレが嫌な方は最初の項目を読んだ後は目次より一番下の項目まで飛んでください

はじめに


皆様は『心臓アニメ』と言う物を御存知だろうか?多分この記事を読む方はもう知ってる方も多いかもしれないが知らない方に簡単に説明すると「心臓移植があるアニメ」である。
しかしこの呼び方自体が出来たのは令和に入ってからである。平成にも「Angel Beats!」のように心臓移植アニメはあるのだが、『心臓アニメ』と呼ばれる物はそこからの派生ではないのだ。
久しぶりに更新した記事がこれなのはなんだか変ではあるが、今回はこの『心臓アニメ』を解説していこうと思う。


IDOLY PRIDE


企画発表2019年11月27日 2021年1月~3月放送 全12話

このアニメは幣ブログでも過去に軽く触れているのでそちらも読んでほしいのだがこちらでも解説をする。
yukinokino.hateblo.jp
このアニメはアイドルアニメなのだが同時に『心臓アニメ』という単語を使っている人間を心臓に狂わせ始めたアニメである。その元凶はこのアニメの第9話「もらった勇気を抱きしめて」である。
この回は主人公・川咲さくらが伝説のアイドル・長瀬麻奈の心臓を移植している真実が語られるこのアニメでもかなり重要な回である。そもそもこれより前の話でも2回ほど手術には触れているのだがこの回で本格的に触れられる事になる。・・・・・とここまでは良いのだがこの回はとにかく「心臓」が連呼されたり展開が異常だったりととにかく狂わせてくる回である。
ざっくりと説明すると
・川咲さくらの歌声が長瀬麻奈に似ていると話題になる

・そこから川咲さくらが過去に心臓移植を受けた事実が噂され、それが長瀬麻奈の心臓ではないかと噂される

・その噂のせいでマスコミなどにも突撃取材をされるようになった川咲さくらがマネージャーの牧野に相談する

とここまでの流れもかなり異常なのだがここから
・さくら自身が心臓移植がされた過去を打ち明けつつ自分が歌えるようになったのは心臓のおかげだと言い始める
・牧野が幽霊の長瀬麻奈がいる事を打ち明ける

と言った怒涛の展開が押し寄せてくる。
この展開がこのアニメの中でもとにかく異質すぎるため視聴者からは割とネタ扱いされていたりする。

とまあこのアニメ単体ならまだ良いのだが、ここからさらに放送終了した次のクールにtokyomxとBS日テレで再放送。その翌クールにはテレビ東京系列にて夕方再放送。さらにはその次のクールにはBS日テレで再放送と一年放送が続き、さらにはそこから他のアニメとの衝突事故を起こし『心臓アニメ』というものを確立させる事になる。

探偵はもう、死んでいる


第1巻発売 2019年11月25日 2021年7月~9月放送

IDOLY PRIDEがテレ東放送を始めた頃放送が始まったのがこのアニメである。
探偵物の皮を被ったバトル物のような何かなこのアニメであるが、ではこのアニメがどう心臓と関係するのかを解説していこう。

このアニメも序盤の方から「心臓」の話があるのだが、このアニメが真に「心臓」を出してくるのは第11話「希望の中の光」である。
この回では回想の中でこのアニメの根幹に当たる部分が語られるのだがそこで起きたのが以下の通りである。
・ヘルとの戦いに敗れたシエスタ。ヘルはシエスタから心臓を抜き取り自らに移植するのだがそこでヘルが異常をきたし、ヘルの人格がシエスタに乗っ取られるのである(人格どころか顔まで変わっているのはツッコんではいけない)。
その時に発せられたのが以下の台詞である

特別製な心臓とは何なのか、そんな事で済まされていいのかは分からないがとにかくそうなのである。
こちらはとあるキャラクターの設定に関わってくるのだがそこは是非とも本編を見ていただきたい。

SELECTION PROJECT


企画発表2019年12月6日 2021年10月~12月放送

IDOLY PRIDEの再々々放送が始まる1週前に始まったこのアニメなのだが、このアニメはかなり凄い物である。なぜならこのアニメはIDOLY PRIDEと要素がかなり相似しているアニメなのである。企画発表の時期を見ていただけると分かると思うがこのアニメはIDOLY PRIDEとほぼ同時期に発表されたため決してパクリではない。この前提は忘れないで頂きたい。
ではこのアニメ、どれほどIDOLY PRIDEに似ているのかと言うと
・伝説のアイドルが三年前に事故死している
・主人公が伝説のアイドルの心臓を移植されている
・伝説のアイドルに妹がいて、その妹と主人公を軸に話が進む多人数作品
・伝説のアイドルの妹の誕生日がクリスマスイブ
・アイドル達が共同生活をする
水着回で心臓移植を匂わせている

と、何故か異常なほど似てしまっているのである。もう一度言うが決してパクリではなく本当にただの事故である。
そしてこのアニメが本領発揮するのは第8話「心の本当の音色」である。
この回は水着回で美山鈴音の胸の手術痕を知った花野井玲奈が美山鈴音と共に真実を知ってしまう回である。
実家からの荷物を受け取った花野井玲奈。その中には過去、姉の心臓を受け取った人物からの手紙が入っていた。そこには名前は伏せられ(日本ではドナーが誰か、誰に臓器が贈られたのかを伏せられる。これはIDOLY PRIDEでも出ていた要素である。)、色々な事が書いてあったのだがその中に「移植を受けてから3年」と言う文章を発見する。

玲奈はその時期に心当たりがあった。それは前に聞いた美山鈴音に聞いた話の時期と一致するのだ。そして玲奈は鈴音本人に手術の時期を聞いて確信し、鈴音を避けるようになってしまう。
避けられ始めた鈴音はその疑問を知るべく玲奈に近づこうとする。遂に接触した時、玲奈が手紙を落としてしまう。それは鈴音本人の書いた手紙であった。

そしてこのシーンで出てきた台詞がこれである。


明らかに異常な台詞なのだが、これがIDOLY PRIDEを視聴した人間達の中で一気に話題沸騰になった。IDOLY PRIDEが本当に心臓で力を得るアイドルアニメだったので仕方ない話だろう。
しかしこの台詞は同脚本家の「仮面ライダーエグゼイド」を見ていただくと非常に分かりやすい台詞となっている。

この作品では中盤、主人公・宝生永夢のもう一つの性格であるゲーマーMについての真実が明らかになる。詳しくはエグゼイド本編を見ていただきたいのだが、永夢のゲームセンスの根源が永夢に感染していたウイルスであると語られるのである。
その時に出た台詞が以下のものである。


恐らくではあるがここの部分からの流れがあって最終的に他作品で似た展開をやる際に同じ様な文体で出力されたのではないだろうかと思っている。



ちなみにSELECTION PROJECTはBS11で金曜23時からの放送だったのだが、なんとIDOLY PRIDEは同日の23時半からBS日テレで再放送していたのである。その為この2作品がスムーズに繋がり、かつSELECTION PROJECT第8話の放送の翌々週がIDOLY PRIDE第9話の再放送であった。


まとめ

以上三作品が所謂『心臓アニメ』といった括りを作り上げたのである。個人的にはIDOLY PRIDEとそれに酷似してしまったSELECTION PROJECTの二作品が特にこの括りを強くしてしまった原因であろうと思っている。
またアイプラ、たんもし、セレプロはどれも発表時期が2019年11月末~12月上旬に集中しているためここが心臓異聞帯となるのは間違いないだろう。

またこれより後の作品のアレコレも紹介したいがそれはまた今度、やる気があれば書いていきたいと思う。




それでは今回はこれまで
ここまで読んでいただきありがとうございます

2021年アニメ&エピソード10選&雑語り

はじめに

みなさんは2021年はどういう年だっただろうか?これを書いている時点ではもう12月も終わりに入る頃なのだが振り返ってみると本当に何もしなかった年だし新しく始めた事と言えばせいぜい競馬くらいだろう。コロナ禍とかの影響で制限されたとかもあるとは言えこの貴重な1年を結構無駄にしたなと思うと中々に虚しいものである。来年こそは有意義に過ごしたいとは思う。これは多分ここ最近は毎年思ってるかもしれない。
しかしてそんな中でもアニメは毎日放送される。
去年はコロナの影響もあってアニメが延期になったりして新作と再放送の配分がちょうど良かった気がするが今年はかなり多かった気がする。いや実際テレ東が深夜アニメ枠を若干増やしたりとか込みで増えた気がする。その辺りは暇な人が居れば集計して今までの年と比較してみていただきたい。
ただその影響は確実にアニメを見るボク自身にも来ており、他にやる事をしてたりそもそも寝てて見逃したからそのまま見なくなったなんてアニメも多い気がする。例年通りと言えばそれまでだが今年は特に多かった気がする。なのでこの記事自体は「こういうアニメや話がオススメなんだ」程度の気持ちで読んでいただきたい。
駄文が長くなってきたのでそろそろ本題へ移ろうと思う。


今回のアニメ選出のルールは
・新作アニメのみ
・深夜アニメのみで朝夕アニメは例外枠で紹介
・エピソードは1つのアニメから1話まで
・2020年秋クールから始まって2021年に終わったアニメは入れても良い、ただしエピソード選出は今年放送分のみ
・分割2クールは1つのアニメとして扱う
以上5点である。

もう一度言うがあくまでこれは一個人が「面白かった」「好きだった」と感じてるものなのでそこを念頭に置きつつ、見てないアニメや気になるアニメがあれば見る指標にする程度にしていただきたい。
またこれはあくまで思い出した順に書いていくので特にランキング形式というわけではない事も念頭に置いていだだきたい。


エピソード10選

1:『装甲娘戦機』 #7 「スズノの秘密」 脚本:むとうやすゆき
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アタックファンクションの反動により休息が必要になったリコ達は四国観光をする事になる。スズノはネイトから四国観光マップを強制的に預けられ強制的に案内役に任命されるのだがいつものようにどうしても仲間と距離を取ってしまう。会った頃からずっと距離を取るスズノを不思議に思っていたリコは遂にスズノに直接理由を聞こうとする。


この話は装甲娘戦機のメインキャラクターの一人であるスズノの主役回である。リコ達が四国観光を楽しむ姿を写す日常回でありながらもスズノと言うキャラクターの掘り下げが行われ、またそれが凄く上手い。下手に語ると見ていない方へのネタバレになる為多くは語れないが、ギャグあり、感動あり、バトルありなこのアニメの良い部分を凝縮したような回になっている。
またこの回でのスズノの心情変化は終盤に活きてくる為実はかなりの重要回だったりもする。
とにかく装甲娘戦機と言えばコレと言える回なので見ていない方は是非とも見ていだだきたい。


2:『ウマ娘 プリティーダービー Season2』 第7話 「祝福の名前」 脚本:池田亮
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天皇賞(春)の出走するメジロマックイーンに注目が集まる中、同レースに出走する予定であるライスシャワーはある日、街頭でのとある声を聞いてしまう。それはマックイーンの連覇記録をライスが勝つことで達成されない事を危惧する声である。それを聞いてしまったライスはマックイーンに「天皇賞(春)」には出ないと告げる。マックイーンはライスに天皇賞(春)に出てもらう為にチームスピカのメンバーに説得をするよう頼むのであった。


この話はウマ娘2期のもう一つの主役コンビとも言えるライスシャワーミホノブルボンにスポットが当たる回である(ただし今回のメインはライスシャワーの方である)。どうしても悲観的になってしまうライスが走る意味を見失いかけるがテイオーやミホノブルボンの説得により立ち直ると言う構成にしながら名前に絡めたネタやライスの思いなども描いており、さらにウマ娘特有のギャグ心も忘れないような話になっているのでとても綺麗な回である。流石は及川監督と思える一本であろう。


3:『SSSS.DYNAZENON』 第10回 「思い出した記憶って、なに?」 脚本:長谷川圭一
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怪獣「ガルニクス」によってガウマ隊と怪獣優生思想はそれぞれの過去に飛ばされ、囚われてしまう。そんな中、蓬は最初に気付き、ガウマ隊のメンバーを救う為にそれぞれの過去を巡っていく。


この話は『SSSS.GRIDMAN』の第9回「夢・想」を模したエピソードであり、キャラクター達の一番の掘り下げ回である(そもそもこのアニメは意図的なのか基本的な展開は前作と同じにしてある)。
この回で特に掘り下げられたのは今作のヒロイン・南夢芽であろう。
南夢芽の幼い頃に死んだ姉の死の真相を探っていくという今作なのだが、この回で(怪獣ガルニクスの影響で)死んだ姉と出会い、対話する事になる。そして「姉の死は自殺じゃない」と確信し、前へ進む事になる(もっとも確定と言うわけではないので今作だけでは死の真相は謎のままだが)。


また余談ではあるが、この回はこの前年に放送された同じ円谷作品である『ウルトラマンZ』の第14話「四次元狂騒曲」と似たストーリーラインな事も話題になった。こちらの話も「四次元怪獣 ブルトン」の影響で過去に飛ばされた主人公・ハルキが亡き父親と対話するというエピソードなので見ていない方は是非とも見ていただきたい。


4:『バクテン!!』 第9話 「甘えてよ!」 脚本:根本歳三
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大会を勝ち抜くために監督から提案された技『組み技』。翔太郎と美里は何度も挑戦するがどうしても上手くいかない。そんなある日、美里が部活にも学校にも来なくなってしまう。美里を探す為に翔太郎と周作は美里の家に訪問する。


この話は、それまで一年生ながらも経験者と言うポジションで上手く技を決めて来た美里の弱味が垣間見える回である。また美里の過去の掘り下げのみならず顧問の先生である周作の過去も少し描かれている。もう一人の主人公である美里がチームと共に前に進む為に重要な回であり、この話の最後に見せる組み技のシーンの演出は本当に素晴らしく、アニメにとって大切な物がシッカリと噛み合いとても感動させられる回となっている。


5:『かげきしょうじょ!!』 第5幕 「選ばれし乙女」 脚本:森下直
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先輩達の演じる演目『ロミオとジュリエット』を観た紅華歌劇音楽学校1年生達。それぞれの目的が明確になってきた中、山田彩子は同級生との差に自身を失っていく。そして先生からの「痩せろ」と言う厳しい指摘を受け、その末に遂に倒れてしまう。


この話は主人公の一人である奈良田愛の話が終わった次の回に来るメインキャラクターの一人、山田さんの主役回である。
『かげきしょうじょ!!』は全体的に素晴らしいアニメなのだが個人的に特に好きなのがこの回で、厳しい学校生活に追い込まれていく山田さんが迷いながらもある一人の先生によって「何故自分が合格出来たのか」を知り、成長していく回である。また作中における先生からの厳しい指摘も間違ってはいないため、キャラクターは追い込まれるが嫌味になるキャラクターが居ないという上手い塩梅が出来ている点も個人的に好きだったりする。
『キラっと プリ☆チャン』で「虹ノ咲だいあ」と言うキャラクターを演じた佐々木李子さんによる演技や歌唱は必見である。


6:『小林さんちのメイドラゴンS』 第9話 「いろいろワケがありまして(エルマざんまいです)」 脚本:山田由香
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自分の働く会社の労働環境がおかしい事に遂に気が付いたエルマが会社に待遇改善を要求する活動を開始する。慣れきってしまった小林さんは「無理だろう」と思いながらもエルマの書いてくる改善案の書類に目を通していく。


この話はメイドラゴンのメインキャラの一人、エルマの主役回である。メイドラゴンは基本、1本の話に2話~3話ほど入れるサザエさん構成なため1本目はエルマが改善要求に奮起する話、2本目が子供たちのキャンプに保護者として参加する話、3本目がエルマとトールと勝負する話となっている。
今回は特にその中の3本目の話が個人的には大好きで、エルマが地上界に来た理由、今よりも昔の頃の生活の思い出、エルマの思いなどを京都アニメーションによる迫力のあるバトルシーンと同時に描くので必見である。
エルマと言うキャラクターが本当に好きになれる素晴らしい回なので見ていない方はこの話だけでも見ていただきたい。


7:『月とライカと吸血姫』 第7話 「リコリスの料理ショー」 脚本:牧野圭祐
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遂にイリナの打ち上げ実験が始まる。イリナは「リコリス」と名付けられ、諸外国への隠蔽の為に宇宙に上がったタイミングでの状況に応じて料理のレシピで報告するよう命令される。


この話は当時見た時に「もう打ち上げをするの!?」と言う驚きがあった。何故ならイリナの打ち上げは最終回辺りで行うと思ったからである。しかしこの話はこのタイミングだからこそ活きる物であった。
前半の総まとめに位置する話でありながら後半の主人公・レフの物語を形成する上でとても重要だからだ。
この回は特にイリナ打ち上げ後がとても素晴らしく、イリナとレフの関係性の会話や関係性などが特に美しいので必見な回であろう。


8:『プラオレ!~PRIDE OF ORANGE~』 episode07 「cheer up!」 脚本:待田堂子
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練習試合が終わりそれぞれの課題が見えてきたドリームモンキーズの6人。その中でもゴールテンダーの薫子は自分のポジションに不安を感じていた。そして夏休みのある日、6人は水沢姉妹の祖母から沖縄の知り合いの店のバイトを提案され、沖縄に向かう事になる。


この話も大好きな主人公ではないキャラの単発の成長回である。薫子の悩みや解決のさせ方も鮮やかである。
またわざわざ水着回をやるために沖縄にまで飛ばすなどサービス精神も忘れていない。
そしてこのアニメを制作したC2Cは『はるかなレシーブ』を制作していたので沖縄でビーチバレーはそれを意識しての事だろう。



9:『SK∞ エスケーエイト』 #10 PART 「言葉のいらないDAP」 脚本:大河内一楼
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愛抱夢との闘いの後スケートが出来なくなってしまった暦。しかしランガはどんどん愛抱夢に近づいていく為距離を感じるようになっていた。そして暦は答えを見つけられず迷っていた。

この話は主人公である暦とランガにとって重要な回であろう。本作のラスボスに当たる愛抱夢に対するそれぞれの思いやこれからの向き合い方などがシッカリと描かれており、落としどころも良く、和解エピソードとして完璧な一本であろう。

本作品は『ガンダムビルドファイターズ』のようなバディ物が好きな方はハマると思うので是非ともこの話だけではなく1話から見ていだだきたい。


10:『アイ☆チュウ』 #6 「equipe ~私の居場所~」 脚本:福島直浩
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東京でのライブを控えた心は飛行機で東京に戻ろうとする。しかし天候悪化により飛行機が欠便となってしまう。代わりに新幹線に乗り込むも新幹線も途中で止まって動かなくなってしまう。


この話はアイ☆チュウのメインキャラの一人、華房心の主役回である。女装アイドルという中々なインパクトなキャラだが個人的にかなり好きなキャラである。
この回では1話完結かつ悪天候で来られないアイドルを待つ場繋ぎとして他のキャラが奮闘する回と言うアイドルアニメでよくある回なのだが、その中で意地でも会場に向かう心や、心の過去、思いなども描かれていて非常に素晴らしい回である。
個人的にこのアニメは微妙に刺さりきらなかったのだがこの一本は本当にオススメ出来る話だろう。



エピソード 番外編

ここからは朝夕アニメや10選に入れたかったが枠の都合などで入れられなかった回を書いていく。
読み飛ばしたい方は目次で次の項目に飛ぶかそのまま下までスクロールしていただきたい。

・『ラブライブ!スーパースター!!』 第11話 「もう一度、あの場所で」 脚本:花田十輝
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ラブライブ!地区予選を突破したLiella!にかのんと千砂都の母校の小学校からライブの依頼が届く。しかしそこはかのんにとっては人の前で歌えなくなった場所でもあった。かのんを成長させるためにLiella!のメンバーはソロで歌わせるために計画を立てる。


この話は花田脚本作品でよくある『決別』の回である。花田脚本は本当に決別の描き方が上手い為この話もとにかく素晴らしい。本戦に向けてのかのんの成長や、それに伴うかのんの過去の描き方が本当に素晴らしく、個人的に本当に素晴らしい一本である。
本作品はこれまでのシリーズと違い夕方放送になっていた為10選に入れられなかった為ここで紹介させていただく。


・『ミュークルドリーミー みっくす!』 第28話 「京都でマイラブ♡」 脚本:金杉弘子
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もうすぐまいらの誕生日。今年は誕生日が平日な為休日を使って京都旅行をする。まいらの父にも了解を得てゆめ、朝陽、ときわ、琴子は月島家の京都旅行に同行する。


この回は1年目でも特に評価の高かった月島まいら誕生日回である。1年目と違い今回は事情を知っているメンバーと共に京都旅行を楽しむという構成になっている。また、このアニメでは悪役にも超えてはいけないラインを超えさせないようにしている為今回のゆに様が1年目と違った行動を見せるのも注目である。
今作を見ていない方にもオススメ出来る回だろう。
今作も朝アニメな為10選には入れられなかったのでここでの紹介にさせていただく。



アニメ10選

1:『IDOLY PRIDE』
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2021年を語る上で外せないアニメと言えばやはりコレだろう。なにせ1月から放送し始めて3月に放送が終わり、何故かそこから3クール連続で再放送をしたので1年中放送してたからである。しかもMX放送での深夜アニメなのに2回目の再放送はテレビ東京で月曜夕方17時55分からと言う異例なものである(もっともこの放送を最後にテレ東夕方アニメ枠は半分が終わるのだが)。この再放送記録は『はいふり』を超えるものである。
ネタバレになるので詳細は伏せるが内容自体はアイドルアニメなのだが不随する要素が何とも斬新で、今までのアイドルアニメでは無かったものであり初見ではかなり驚かされたものである。そしてこのアニメの斬新な要素がとある他のアニメと完全に事故を起こしてとても盛り上がったのもとても面白い事例であった(企画発表の時期なども考えるとどう考えてもパクリでは無く完全に事故である)。
ただその要素の驚きだけでは終わらずキチンとしたアイドルの成長物語を見せてくれるので個人的にとても楽しく見られ、再放送もかなり楽しんだアニメである。
1クールアニメで綺麗に終わるのでアイドルアニメ初心者などにオススメだろう。

そしてこのアニメで長瀬麻奈と言うキャラクターをとても魅力的に演じ、印象的なキャラクターにしてくださった神田沙也加さんのご冥福をお祈りします。


2:『進化の実~知らないうちに勝ち組人生~』
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このアニメは2021年、令和3年と言う時代に突如現れたとてもイカレたアニメである。内容の導入自体は色々あって主人公が異世界に飛ばされると言うありきたりななろう系アニメなのだが、このアニメはそんなものでは収まらなかった。
まずはヒロインなのだが、メインヒロインはゴリラである。何を言っているのかが分からない人も居ると思うがゴリラである。何一つとして嘘は言ってない、ゴリラである。しかも声はドギー・クルーガーデカマスターでお馴染み稲田徹である。しかもそのゴリラとの生活が2話くらい続く。
そしてとにかくネタを詰め込みまくる。しかもそのネタ自体も10年前のニコニコ動画を筆頭とするネットのネタを始め、色々な作品のパロディ。さらには歴史上の偉人や普通に存命の力士まで飛び出してくる。
そんなぶっ飛び要素にギャグばかりの作品なのだが地味にお話がシッカリしており、基本的にどんなキャラも嫌いになる要素も無くとにかく好きになっていきとにかく癖になる作品なのである。
また『白い砂のアクアトープ』や『ラピスリライツ』とキャラクター原案が同じなのでそこが話題になったりもした。
ギャグやお話のテンポもとてもよく、そしてとにかく笑わせてもらったアニメなので個人的にかなり好きであるのでかなりオススメな一本である。

3:『やくならマグカップも/やくならマグカップも 二番窯』
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このアニメは日常系アニメや部活アニメ、そしてご当地アニメの要素を兼ね備えたアニメである。
原作が岐阜県多治見市でも物なので他のアニメでは見る事があまりない『陶芸』に焦点が当てられており、陶芸部に所属する4人の少女達の物語が描かれていくものである。
脚本は特撮では『仮面ライダークウガ』、『特捜戦隊デカレンジャー』、『魔進戦隊キラメイジャー』、アニメでは『アクティヴレイド-機動強襲室第八係-』、『アクションヒロイン チアフルーツ』などでお馴染みの」荒川稔久」である。なので、キャラクター達の関係や心情を繊細に描きながらも、ギャグや小ネタなどを随所に散りばめており、それの元ネタなどを探すのも楽しみ方の一つだろう。
またこの作品は前半15分がアニメ、後半15分が実写パートになっており、アニメ単体で見るのなら短い時間で見られるし、実写パートを見ると多治見の事がより知れて本編の理解にも繋がるのでオススメだろう。ただ一つ、配信だと例の歯医者のCMが無いのが残念ではあるが・・・。
日常系アニメやちょっと変わった題材が好きな方にオススメな一本であろう。


4:『Sonny Boy』
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このアニメは正直好みが分かれると思う。ほぼ全部見たボクでも正直話の2割も理解してないと思う。ただこの作品はそれで良いと個人的には思う。
ざっくりと説明すると、学校ごと真っ暗な空間に転移させられた生徒達が、自分達に身に着いた様々な超能力を駆使し、世界を移動しながら自分達の世界に戻る為に奮闘するという内容である。
このアニメはとにかく作画や演出、画作りがなどが凄く内容を楽しむというよりも視覚的に楽しむというものであろう。
ただエピローグはとてもよく、『明治東京恋伽』のようなどこか寂しさもありながらも良い終わり方をするので個人的にかなり好きである。
視覚的に楽しめるアニメが見たい、そんな方にオススメな作品であろう。


5:『オッドタクシー』
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このアニメは放送終了後に結構話題になったので知っている人も多いだろう。
内容としては、タクシー運転手小戸川が色々ありとある事件に巻き込まれ、タクシーを中心に物語が広がり、織りなされていくというものである。
このアニメは1話放送当時リアタイした人間が「これ本当に30分なのか?」「ショートアニメでよくない?」みたいな感じになっていた。と言うかボクがそうだった。3話辺りからギャグのテンポなどで盛り上がっていき、その数話後からだんだんと謎が出てき、それを考察するなどの面白さが生まれ評価は鰻登りになっていた記憶がある。
そんなこのアニメは劇場版が決定するくらい人気になっている。是非一度、見た方が良いアニメだろう。そして時間があれば二周目をしていただきたい。新しい発見があるだろう。


6:『逆転世界ノ電池少女』
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このアニメは2021年秋クールと言うロボットアニメ戦国時代クールに放送されたアニメである。内容はロボットアニメ版『AKIBA'STRIP』と言った感じであろう。だだしギャグ寄りと言うよりは熱血ロボットアニメの様なフォーマットである。
平成のオタク文化を守ろうとするレジスタンスとそれを潰し、規制をしようとする政府側と言う戦いをベースに話を動かしながらある意味どちらでもない主人公・細道とヒロイン3人との関わりを描いていくアニメであり、それぞれ違った魅力を持ったヒロインも見てて楽しく、好きになる要素も多いためオススメな作品である。
平成の空気感が好きな人、ロボットアニメが好きな人には特にオススメな一本であろう。


7:『BLUE REFLECTION RAY/澪』
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このアニメはゲーム『BLUE REFLECTION 幻に舞う少女の剣』の続編になるアニメであり、アニメ放送後に出た『BLUE REFLECTION/帝』に繋がる話である。
1クール目前半は少々人を選ぶがこのアニメは1クール目後半からだんだんと面白くなっていく。
作風で言えば『仮面ライダー剣』や『仮面ライダーセイバー』に『ハートキャッチプリキュア』を合わせたような感じである。
また、キャラクターも個性的であり、その中の一人『駒川詩』は強烈なキャラクターな上に数々の迷シーン・迷台詞を残し、視聴者の間では話題になったりもした。
バトルヒロインアニメが好きな方、平成仮面ライダーが好きな方にはオススメ出来る一本であろう。

余談ではあるがこのアニメも実は記事は書いてはいるのだが放置しているのでちゃんと書き進めて公開出来ればなぁと思っている。


8:『装甲娘戦機』
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このアニメは『ダンボール戦機』の関連作品である。この作品に関しては個別で記事を書いているので詳細は省くがとにかく良いアニメだった。ちなみにこのアニメがあったからこのブログを始めたようなものである。
当時は「ダンボール戦機の美少女化コンテンツのアニメ化」くらいの認識しかなかったのだが1話やOPを見た時にダンボール戦機を見ていたあの頃の思い出が蘇ってかなりテンションが上がった記憶がある。
とにかく話のテンポ、キャラ、シナリオがとてもよく結末までかなり好きなのでオススメな一本である。


9:『ゲキドル』
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このアニメは『舞台演劇』+『アイドル』+『SF』と言うキメラな作品であり、実は制作などはかなり前からやっていたがお蔵入りになっていたなどの噂があるアニメである(実際に主演の赤尾ひかるさんも「このアニメが最初のアフレコ」と言っている)。
序盤は小さな劇団が奮起する話なのだが話が進むごとに段々とSFに呑まれていく。そして終盤は色々と凄い事になる。
ただぶっちゃけると毎週追いながら考察なんかもしながら楽しんでいたがSF部分は理解出来ない。しかし、多分この作品はそれで良いのである。多分これは誰にも理解出来ない事なので理解はしようとせずに雰囲気で楽しめればそれで良い。そんな作品である。
ただ本筋は本当に好きな作風でオチも綺麗なので一見の価値アリと言える作品であろう。


10:『ゴジラ S.P <シンギュラポイント>』
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このアニメはタイトルからも分かる通りゴジラのアニメである。ちょっと前にあった虚淵脚本のアニゴジでは無く新作である。
このアニメは小難しい理屈やSF要素を凄く丁寧に並べているが、それが理解出来なくてもとにかく怪獣が暴れ回る姿を見せる方面でも楽しませてくれる物である。
出てくる怪獣も、元ネタの名前や姿のまま派生したもの、名前はそのままだが元ネタが複数あるもの、新規の怪獣だが元ネタが複数ある物と様々である。
また「ジェットジャガー」の出世作でもあり、オリジナルの登場作品である『ゴジラ対メガロ』の後半で「正義の心で巨大化した」と言うよく分らない理屈で巨大化する部分をシッカリと緻密に作り上げているのもポイントである(補足をすると対メガロは1973年公開なため丁度時期的にはウルトラマンタロウが放送されていた「第二次怪獣ブーム」と呼ばれる時期な為ジェットジャガーウルトラマンを意識したから出来た存在だと思われる)。
昭和後期のゴジラ作品のようなとにかく怪獣が出る作品をやりつつ平成ゴジラの様な作風に仕上がっている為、怪獣映画やウルトラ怪獣が好きな方にオススメの一本だろう。

余談ではあるがガメラシンフォギアとコラボした『大怪獣絶唱』をアニメ化してほしいものである。






番外編として10選以外にも面白かったアニメを書こうと思ったのだが思った以上に長くなりそうなので後日別の記事で書こう思う。ただし気が向いたらなので更新されない可能性があるので御了承いただきたい。


最後に

以上が2021年の個人的10選である。
体感としては2020年よりも多かった気がするし、寝てたりなどした事が多かった為見てないアニメが多くなったなと言う印象であった。
見てないアニメが多いのはもったいないなと思うがアニメを見過ぎて生活が疎かになるのも不味いので2022年は程々にしながらも極力見てないアニメを減らしていければなと思っていたりする。でもアニメが多いのは事実なので個人的には新作と再放送の比率が6:4くらいだと嬉しいなともいつも思っている。

2021年色々あった方も、そうでなかった方も2022年は楽しんで生活していただきたいしボク自身もそう過ごして有意義に生きていきたいなと思っている。
それでは2022年もよいお年を。

グランベルムを語りたい


皆さんは『グランベルム』を御存知だろうか?そうあの『グランベルム』である。今回はそんな隠れた名作『グランベルム』を紹介したりしていこうと思う。

『グランベルム ~プリンセプスのふたり~』

『グランベルム』は2019年7月~9月の夏クールにTBSのアニメイズムで放送されていたアニメである。前クールには『川柳少女/みだらな青ちゃん』が放送されていた枠である。また同時期には『まちカドまぞく』や『Reステージ!ドリームデイズ』、『魔王様、リトライ!』などが放送されていたクールである。
正直番宣を見てた頃は「まーーーーーたまどマギみたいなギスギス魔法少女アニメやるのかよ」と思っていた。しかし『グランベルム』は違ったのだ。いや違わないけど違ったのだ。昨今の『まどマギ』から来るグロテスクなものではなく、純粋に魔法少女×ロボット×バトルロワイアルものなのである。
と言うか下に書いてあるあらすじなどを読んでもらえば分かるがこの作品はかなり『仮面ライダー龍騎』である。

TBSはこの前年に『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』を放送し、さらに『グランベルム』と同時期に再放送。そして1週早く『レヴュースタァライト』が終わったので『グランベルム』の最終回をその枠に移動させて放送するなどかなり龍騎が好きなのかもしれない。
実際に企画会議で龍騎の名前が出たり、最終回をダビングし終えた監督が「これ仮面ライダーじゃん」と思ったほど平成ライダーをしており、『仮面ライダー龍騎』をしている。(詳しい事は「グランベルム インタビュー」と検索すると出てくる渡邊監督のインタビュー記事を読んでいただきたい)
監督は『Re:ゼロから始める異世界生活』の渡邊政治、脚本は『アイドルマスターXENOGLOSSIA』や『宇宙よりも遠い場所』で有名な花田十輝である。

ちなみに副題である『プリンセプスのふたり』は公式Twitter及び公式HPではハブられたりしている副題だが一応Blu-rayなどでは明記されているので特に気にしなくても良い(一応本編に関わるものではあるが)

あらすじ

学校に弁当忘れて帰ってしまった事に気が付いた「小日向満月」はその夜に弁当を取りに学校へと向かった。そして弁当箱を見つけ、持ち帰ろうとした時にふと窓の外を見ると綺麗な赤い満月が上がっていた。すると辺りが謎の空間に包まれ、同時に窓の外に巨大なロボットが現れる。帰ろうにも携帯は圏外で通じず、他にも居た巨大ロボットに追われる羽目になってしまう。そんな中黒いロボット「ヴィオラカッツェ」に助けられ、そしてそのパイロットである「新月・エルネスタ・深海」に出会う。そして満月は新月からこの空間で行われている「グランベルム」と言う物を知り、同時にその戦いに巻き込まれていくのであった。

登場人物

小日向満月

今作の主人公。他のキャラクターとは違いごく普通の女子高生。他人から頼まれたことは何でも引き受けてしまう性格。作った料理の味は「普通(新月の感想)」であり、弁当を忘れた同級生に弁当をたかられる事がある。自分には「何もない」事にコンプレックスを抱いており、「何か」を見つける為に巻き込まれる形でグランベルムに参加する事になる。「グランベルム」に勝利した際の願いは「新月の願いを叶える」。使用アルマノクスは「ホワイトリリィ」。


新月・エルネスタ・深海(シンゲツ・エルネスタ・フカミ)

今作のもう一人の主人公。クールなキャラクター。両親はおらず、幼少期は「フーゴ家」で暮らしていた。その後はドイツで生活をしていたが本編開始前に日本に戻ってきて「グランベルム」に参加する。強力な魔力を持つため幼少期から魔術に長けており、作中ではアンナに気付かれないように魔法を使ったり、弁当を取りに行ったまま戻ってこなかった満月を心配していた家族の記憶を改ざんし満月を説教から回避させたりさせていた。しかし魔術以外の事はとことん天然のポンコツであり、満月の高校に転校してきた時はランドセルを背負って登校し(ランドセル登校は小学生までなのを知らなかったからであるが)、転校の挨拶ではランドセルがキチンと閉まって無かった為お辞儀をした際に中身が全て出てしまったり、料理をしようと野菜の皮むきをした際は何故か野菜を粉々にしてしまったりする。また作中では物語開始から終了までが約半年なので終盤では序盤に比べ胸が異常に成長している。非常に食欲があるのか作中何度も食事シーンを見せる上に買い食いにまで手を出し癖になりかけている。「グランベルム」に勝利した際の願いは「この世界から魔力を失くす」。使用アルマノクスは「ヴィオラカッツェ」。


アンナ・フーゴ

フーゴ家の長女。フーゴと言う名前だがジョジョ5部に出てくる美味しそうな名前をしてる男とは関係ない。幼少期は共に暮らしていた新月と仲が良くよく遊んでいた様だが、いつしか新月に嫉妬し憎むようになっていた。家が魔術の名家だからか物語序盤では水晶、ロサを配下にしグランベルムに参加していた。本人にはかなりの実力があるようだが実は魔術の才能は無いに等しい。「熱い」と言いながら氷で満たした水風呂に浸かったり、自分の魔力の真実が母から明かされた際に斧を持ち出し母親を襲撃しようとしたり、戦闘中に高揚した際は何故か「アドレナリン!ドーパミン!エンドルフィン!」と叫び出すなど非常に濃い行動を見せてくる。妹、クレア・フーゴには優しく接している為家族思いな一面も伺える。新月を倒す事が目的になってしまっていた為「グランベルム」に勝利した際の願いは「不明」。使用アルマノクスは「アークナイトグリス」。


林寧々(リン・ネネ)

林三姉妹の長女。苗字は「ハヤシ」ではなく「リン」。香港から日本に来日しグランベルムに参加している。実際は成人を超えているがとある理由から身体の成長が止まってしまっている。その為、満月の妹、希望が通う中学校に登校している(戸籍的にどうなのかとかはツッコんではいけない)。グランベルムでは基本隠れて遠距離からの攻撃をする戦術を取っている。小日向家に遊びに来た際に偶然満月がグランベルムに参加しているのを知った為後日改めて非常に怪しい恰好で偵察をするが、バレてしまったなどの要因もあり自らの正体を明かし、宣戦布告をする。非常に面倒見の良い面もある為物語終盤まで様々な活躍を見せる。「グランベルム」に勝利した際の願いは作中明確に語られてはいないが自分達の元から去り、再会した際に記憶を失っていた母親であるリン・フェイフェイに関するものだと思われる。使用アルマノクスは「ジーグァンロン」。「こういうゴチャゴチャした戦いは好きじゃない」


土御門九音

陰陽師の家系である土御門家の次女。姉である四音がグランベルムで何者かに呪いをかけられ昏睡状態となったため、姉に呪いをかけた人物を探すためにグランベルムに参加する。何者かに狙われている描写があるが詳細は不明。希望や寧々と同じ学校に通っている。非常に物静かであり普段は外で一人で音楽を聴いたりしている。初めは単独行動をしていたが満月、新月接触した後は共闘するようになる。グランベルムに勝利した際の願いは「姉を呪いから解放させる」。使用アルマノクスは「雪月梅花」。


ロサ

アンナの弟子としてフーゴ家に居候している人物。この作品における仮面ライダーシザース枠。作中及び公式HPでも「ロサ」としか表記されていない為フルネームは不明。フーゴ家で暮らしているがアンナに対してはあまり良い感情を持っておらず、相方の水晶ともアンナの配下なので組んでいるだけでありあまり相性は良くないようである。英語の慣用句を多用する為英語圏出身の人物と思われる。満月の初陣で撃墜されそのままグランベルムから退場、挙句フーゴ家を追い出されてしまい本編には殆ど出ない為目的なども不明。ただし(様々な理由があったとは言え)新月をかなり追い込んでいたためそれなりの実力者だと思われる。物語終盤まで見れば分かるが色々あって本作の中でも数少ない勝ち組である。使用アルマノクスは「クレストアンス」。


袴田水晶

ロサと同じくアンナの弟子としてフーゴ家に居候している人物。のらりくらりした人物の為常に相方のロサが貧乏くじを引くハメになっている。グランベルムに勝利した際の願いは「不明」。使用アルマノクスは「ドロセラノクターン」。「小日向満月ゥ!」


アルマノクス

グランベルムの参加者が使用する『魔力増幅器』。1000年前グランベルムから存在しているらしくロストテクノロジーである。物理的な仕掛けは無く、魔石などを使い使用者の魔力を増幅させる作りになっている。それぞれに属性が存在し搭乗者のイメージを具現化する作りになっているため武器などは基本搭乗者のイメージに依存する。また搭乗者の状態によっては戦闘中に「覚醒」し姿を変える事がある。またそれぞれに使い魔が存在している。


ホワイトリリィ

小日向満月の使用する光属性のアルマノクス。基本装備は実体の無い剣「水面の剣(みなものつるぎ)」。また搭乗者である満月の状態によっては肩から実体のある剣「血水の剣」を出せる。この剣は全アルマノクスの中でも最強の火力が出せる。1話の時点では使い魔が存在しないが後に「オルカ」と契約する。


ヴィオラカッツェ

新月・エルネスタ・深海の使用する闇属性のアルマノクス。基本装備はビームショットガン兼ビームソードの「ブリッツ・ナーゲル」と尻尾を使う「ルーヴェン・シュヴァンツ」。攻撃力が全アルマノクスの中で2番目に低い為魔術で相手を拘束したり新月の戦術などで補っている。使い魔は「グロウス」。


アークナイトグリス

アンナ・フーゴの使用する炎属性のアルマノクス。基本装備はハルバード状の武器である「ハルバード・インビエルノ」。ホワイトリリィとほぼ同じ火力が出せる上にアンナの暴力的な戦い方もある為武双が少ないのに非常に強い(もっとも平時で舐めプの新月と同等くらいではあったが)。使い魔は「エンバーズ」。


ジーグァンロン

林寧々の使用する地属性のアルマノクス。基本装備は長距離ビーム砲の「超龍王如意大流星火砲」。他のアルマノクスに比べて3倍近く大きい為動くことが無く、普段はステルスバリアを使い身を岩陰に潜み、上記のビームで攻撃をする。巨体故に火力も全アルマノクスの中でもトップクラスである。使い魔は「ロンガン」。


雪月梅花

土御門九音の使用する重力属性のアルマノクス。基本装備は扇状の「陰陽扇 飛梅(おんみょうせん とびうめ)」。全アルマノクスの中でトップクラスのスピードが出せる。また重力を操る魔術で相手の動きを止める事も可能。使い魔は「跫音空谷」。


クレストアンス

ロサの使用する風属性のアルマノクス。基本武装は巨大な半月の武器である「ナジャ・ブーメラン」。性能は全アルマノクスの中で最も平均的。最終的には不発になってしまったが竜巻を起こし分身しながら攻撃をする必殺技『テンペスト・ダイヴ』と言うものもあり直撃すると町一つが吹き飛ぶ威力を持つ(もっともこの時に紋章が出ていた為覚醒状態であった可能性もある)。風使いで最初に倒される為「冥王計画 ゼオライマー」の「風のランスター」を彷彿とさせる。使い魔は「ストライジス」。


ドロセラノクターン

袴田水晶の使用する呪詛属性のアルマノクス。基本武装は「女莫(女偏に莫)母の杖(ばくぼのつえ)」。ちなみにこの杖のデザイン元は仮面ライダー王蛇の「ベノバイザー」。全アルマノクスの中でもっとも火力が低いが、幻術などを用いた戦術を使う為敵に回すと非常に厄介なアルマノクス。使い魔は「メデューサ」。





とまあここまで長々と紹介文を書いたがぶっちゃけこれを読むより本編を見てもらった方が早い、というかそっちの方が一ファンである私としても嬉しい。


ではここからはネタバレ込みでの個人的な感想になる。

個人的な感想・評価

まず率直に言うと面白い。脚本、ロボ込みの作画、演出、どれを取ってもとても完成度が高いアニメである。やはり花田脚本はロボアニメになるとめちゃくちゃ面白いのでもっと書いてほしいと個人的には思っていたりする。仮面ライダー龍騎とが好きなのもあって今作のオチである「全てが書き換わっても関わってきた人間達の関係は変わらないものである」と言う描き方も非常に好きであり、話題にならなかったのが本当に悔やまれる作品だなと思う一本だと非常に思ってしまう。

ただ、好きな作品だからこそ「ここがこうならもっと良かったのにな」と思う部分があるにはあり
・キャラをもう2人ほど追加して2クールやれば良かった
・出すだけ出して結局放置された回想が多かった
・ロサ
の3点である。(例のパロディも賛否はあるが今回は触れないでおく)
上記の3点の内2番目は新月・九音・寧々の3名の事であり、せっかく掘り下げられそうな過去を出したのに(尺の関係もあってか)結局掘り下げられないまま終わってしまったのは素直に残念であり、この辺りは他の花田脚本作品見てても時々思う事ではあったりする。花田脚本は過去よりも今、そして未来を大切にし向かっていくストーリーが多いので単に本人がその辺りを得意としていない可能性もあると個人的には思ったりするわけだが。
そして3点目も同じく「ロサ」と言うキャラクターはフーゴ家にも関わる人物であり十分掘り下げる要素があっただろうなと思うと残念でならない部分である。まぁ、1話で退場して以後グランベルムへの参加権を失う為仕方がない事ではあるのだが。
この2点を踏まえるとやっぱり個人的には「2クールの尺があればもっと良くなっていただろうな」と思ってしまうのである。

またこれは作品への批判では無いのだが、「満月に撃墜されたキャラはグランベルムの参加権は失うが消滅することは無かった」と言う点も個人的には見てて面白い共通点だったのでこの辺りも活かしてほしかったなと思っていたりする。(単に脚本の都合でたまたまだったかもしれないが)



まとめ

と個人的な批判点を書てしまったがこの作品はそれ込みでも十分面白い作品であり、『ラブライブ!』や『宇宙よりも遠い場所』と言った作品にある花田作品特有のクセも少ない為非常にオススメな作品である。

今回わざわざこの記事を読んで気になった方もそうでない方も是非一度見ていただきたい。

そしてもう見たよと言う方は是非ともこの作品の魅力をもっと広めていただきたい。

と言う事で今回の記事はここで終わりである。





そう言えばそろそろアルマノクス各種の模型も出してください、メガスマさん。


〈追記〉
2022年6月18日
もうしばらく時間が経ちましたけど本当にメガスマさんからホワイトリリィとヴィオラカッツェのキットが発表されましたね。嬉しいことです。(レガリアもお願いします)